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2012.06.02
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テーマ: ニュース(96636)
カテゴリ: 対中・対韓関係
珍しく産経新聞が良いことを書いています。いや、全面賛同ではないのですが。

笹幸恵 浮足立った強硬路線


一つは、石原都知事が「尖閣諸島は東京都が守る」「国がやらないなら自分たちがやる」と発言したことと関連する。発言自体は威勢がいいし、カッコイイ。しかし、そもそも国境を形成する重要な島だ。東京都ではなく、国が守っていくのが道理ではないか。それを飛び越えて一自治体が、いや正確には一知事が、議会に諮ってもいないのに地権者との個人的な話し合いによって何事かを決め、国政を左右することが果たして許されるのか。
国がやらないという怒りは十分に理解するが、それなら国が動くよう働きかけるのが筋だろう。今回の都知事の言動の目的が、こうした働きかけにあるならば称賛に値する。これで目が覚めた政治家も少なくないと思うからだ。しかしそれを越えてしまえば、もはや議会制民主主義など成り立たなくなるリスクをはらむ。
もう一つは寄付である。寄付しないのは愛国心が足りないとか、寄付は日本人としての義務だなどという人まで現れてきた。開いた口がふさがらない。最近、「国のため」とか「これが国益」などといえば、こぞって皆が同じ方向に向くような気がしてならない。それが非常に危険であることは、歴史を見れば明らかだ。かつて軍部が満州で拡大路線に走った裏には、国民の圧倒的支持があった。だからこそ政府は追認せざるを得なかった。威勢のいいことが勇気と混同され、冷静で慎重な意見を持つ人は臆病者と罵られ、非国民の烙印(らくいん)を押された。その同調圧力の先に何があったか。
まず歴史に学べ。地に足つけよ。弱腰外交は言うまでもないが、浮足立った強硬路線も国を滅ぼす。

---

この執筆者の笹幸恵という人は、私は今まで知らなかったのですが、検索して調べたところ、いかにも産経新聞が好みそうな極右系文化人の典型です。だから、基本的な部分では私とは考え方がまったく相容れないものと思います。石原が尖閣諸島購入を言い出したとき、私は心の中で拍手喝采などしなかったし、「弱腰外交」というおきまりの台詞も馬鹿馬鹿しい限りです。
だけど、その点はともかくとして、それ以外の点に関しては、極右文化人の書いた産経新聞の政治記事の割には、珍しく冷静で、頷けるところの多い内容です。

以前の記事で、この問題について私は
だいたい、口を開けば「安全保障と外交は国の専決事項だ(だから自治体は口を出すな)」と叫んできた保守派の連中は、このことをどう思っているんでしょうか。
と書いた ことがあります。しかし、結局のところ、ウヨク連中の多くは、今まで言ってきたことを平然とかなぐり捨てて、「自治体は国の安全保障と外交にどんどん介入しろ(ただし自分たちのお眼鏡にかなう内容の「口出し」に限る)}というダブルスタンダードを繰り広げているに過ぎないわけです。
それに対して、そのようなダブルスタンダードはおかしいというまっとうな意見が、右側から初めて出てきたのがこの記事ではないかと思います。
そしてもう一つ、




私自身も、尖閣諸島は日本領だと確信はしていますが、東京都が尖閣諸島を購入するための寄付は、するつもりはありません。(東日本大震災の被災者のための寄付なら、ある程度しましたし、これからもするかも知れませんけどね)

最近、「国のため」とか「これが国益」などといえば、こぞって皆が同じ方向に向くような気がしてならない。

実にそのとおりです、いいことを書くじゃないですか。惜しいのは、その「こぞって皆が同じ方向に向く」先頭に立っているのが、この記事を掲載している産経新聞だ、というところなんですけどね。





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最終更新日  2012.06.03 01:20:35
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