inti-solのブログ

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2013.07.19
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カテゴリ: 戦争と平和
【阿比留瑠比の極言御免】 平和憲法 めぐみさんを守れず

「拉致問題が解決できないのは、わが国の争いを好まない憲法のせいであると悟ることができました」
手紙には明弘さんの過去の新聞への投稿文と、拉致問題の集会で読み上げた文章が同封されていて、やはりこう書いてあった。
「憲法改正を実現し、独立国家としての種々さまざまな法制を整えなければ、北朝鮮のような無法国家と対決できません」
実際に外国によって危害を被り、苦しみ抜いてきた当事者の言葉は重い。

のんきな候補者
一方、参院選へと目を転じると、候補者たちの政見放送や街頭演説では「戦後日本は現行憲法があったから平和が守られた」といったのんきで、根拠不明の主張が横行している。
だが、いまだに帰国できない拉致被害者やその家族にしてみれば、日本が「平和な国」などとは思えないはずだ。日本は、人さらいが悪事を働いても目を背けるばかりで、被害者を取り返せもしない危険な無防備国家だったからである。
「日本の戦後体制、憲法は13歳の少女(拉致被害者の横田めぐみさん)の人生を守れなかった」
安倍晋三首相は2月、自民党憲法改正推進本部でこう訴えた。「再登板した理由の一つが、拉致問題を解決するためなのは間違いない」(周辺)という首相にとって、現行憲法は実に歯がゆい存在なのだろう。(以下略)

ーーー

例によって、自称ジャーナリストの政治運動屋が、拉致被害者家族の口を借りて、平和憲法攻撃をしています。

「拉致問題が解決できないのは、わが国の争いを好まない憲法のせいであると悟ることができました」と、拉致被害者の親族が言うのは、これは止むを得ないでしょう。最愛の子どもを奪われた人に、犯人に対して冷静な分析や反応を求めるのは酷というものです。でも、第三者がその尻馬に乗るなら、そこには冷戦な判断が必要なはずです。

本当に、拉致問題が解決できないのは憲法のせい、逆にいえば、憲法を変えれば拉致問題は解決できるのでしょうか。
そんなはずがありません。平和憲法は日本以外にはごくわずかな例しかありませんが、拉致被害は日本だけで発生しているわけではないからです。韓国は日本よりはるかに多くの人が拉致被害にあっていますし、北朝鮮の友好国だった中国も拉致被害にあっています。他にも、 Wikipediaの「北朝鮮拉致問題」の項目 によれば、アメリカ人・タイ人・ルーマニア人・レバノン人・オランダ人・フランス人・ヨルダン人・ギニア人・イタリア人・シンガポール人・マレーシア人などが拉致被害にあっているそうです。公式には北朝鮮と戦争状態である韓国や、世界一の軍事大国である米国には、「争いごとを好まない憲法」はないけれど、拉致被害者を取り戻せてはいません。それなのに、日本だけが「争いを好まない憲法」を捨てれば拉致問題が解決できる、なんてことが、あるはずはありません。

日本は、アジア太平洋戦争で、310万人もの犠牲者を出しました。交戦相手の諸外国の犠牲者は、もっと多数に及びましたが、310万人というのは、目もくらむような膨大な数字です。
しかし、それ以降の戦後68年間は、これまでのところ、戦争による犠牲者はほとんど出していません。68年間平和が続いた理由は様々ですが、平和憲法の存在と、それに代表される戦争を忌避する世論や政治的潮流が強かったことも、大きな要因の一つだったと私は思っています。党として公式には改憲を主張してきた自民党内でも、決してみんな改憲派だったわけではないのです。

「争いを好まない憲法」を捨て去って、戦争できる憲法に変えたところで、拉致被害を食い止めることも解決することもできないばかりでなく、それよりはるかに多くの犠牲者を出すことになります。100人の拉致被害者を救うために北朝鮮に攻め込んだりしたら、何千人か何万人か分かりませんが、確実に拉致被害者の人数より多い、膨大な戦死者を出すことになります。


明治維新以降の日本で、最大の被害を出した自然災害は、10万人以上の犠牲者を出した関東大震災でしょう。それに次ぐのが、約2万人の犠牲者を出した明治三陸沖地震と一昨年の東日本大震災。他に、死者40万人と言われるスペイン風邪もありますが、これら自然災害と疫病のすべてを合計しても、アジア太平洋戦争の犠牲者数には及ばない。それくらい、戦争とは犠牲者の多いものであり、日本を、戦争をする国にしてはならないというのが、政治に対するもっとも強い願いです。(他にもいろいろ願いはありますけど、一番重要と思うのは、そのことです。





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最終更新日  2013.07.19 22:04:17
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Re:戦争をできる国にしたくはない(07/19)  
楚星蘭三 さん
>「拉致問題が解決できないのは、わが国の争いを好まない憲>法のせいであると悟ることができました」と、拉致被害者の>親族が言うのは、これは止むを得ないでしょう。最愛の子ど>もを奪われた人に、犯人に対して冷静な分析や反応を求める>のは酷というものです。
正直私は、有本さんとこの人物が、このような私信をやり取りできるほどの信頼関係を築いていること自体に疑いを持っていますが、実際有本さんがそういう趣旨の発言をしたとしても、おっしゃる通りだと思います。何しろ救う会、議連の主要メンバーと、常い頃そっち系の人で囲まれていて、元記事でも触れられている拉致問題の集会などでくりかえしそういう「講演」「報告」「情報分析」を聞かされていて、しかもそれらの人が、少なくとも表向きは「親身に」話を聞いてくれていては、ですね。
で、拉致問題の当事者をそういう風に囲い込んでおいて、ご本人からそういう方向の発言が出ると、
>当事者の言葉は重い。
などと恐縮して見せる。これを世間では「マッチポンプ」というんじゃないでしょうか。

このブログにも何回か書きましたが(前身のフォルクローレ掲示板のころからかも?)、国家による犯罪行為という拉致問題の本質からいうと、被害者はもっとも組むべきでない人々と組んでいる、挙句は「一人の日本人の命も無駄にしない」と真逆の、「何十万の命が無駄にされる」方向にさおさす発現を結果としてさせられる(あるいは「発言した」といわれる)、という印象を禁じえません。
ところで、先刻ご承知でしょうが、「もっとも組むべきでない人」の一人が、少し前にこういう発言をしました。
headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130713-00000391-yom-pol
高橋亨さんなどが整理されている彼の発言を見たことのある者には、まあその延長というか、ある意味「自然」で「当然」の発現かもしれません。横田めぐみさんだけを「特別扱い」しなかたわけで、その意味では一貫しているというか、だから偉いわけではないですが(苦笑)。 (2013.07.20 00:16:56)

冷静に反応している人  
楚星蘭三 さん
拉致被疑者の中にも、「冷静な分析や反応」をしている人物もいます。代表格は蓮池透氏でしょう。

思えば拉致被害者が帰国してマスメディアが沸騰、蓮池氏が拉致被害者のオピニオンリーダーのような形で連日のように出演していたころ、「私たちの目的は家族の帰国であって、べつに『反北朝鮮運動』をしているわけではありませんからね」といった趣旨の発言をされていたのを見て、「ええっ、そんなこと言って大丈夫ですか蓮池さん?!」と思った記憶があります。そのいみでは当時から一貫しておられたといえます。

また蓮池さんは東電社員、原発開発の当事者でもあり、震災以後、その「当事者の言葉は重い」ものがあります。

ご本人のツイッター twitter.com/1955Toru
少し以前ですが、森達也氏との対談 www.magazine9.jp/taidan/006/

で、このような蓮池さんの「変化」(個人的には、蓮池さんはべつに「変化」していないと思うんですが)に我慢がならないある種の人々がいるらしく、その代表的な反応を、これも少し古いですが紹介しておきます。
blog.goo.ne.jp/truenet/e/0bb0b2bf4ed22529b1375d8a76ed4231

この人によると、弟の拉致被害者蓮池薫さんは「北朝鮮の対日工作員」で(ま、それはそうなんでしょうけど)、透氏はその弟に洗脳されていて、「偏向左翼」の「9条の会」などに出席している、のだそうです(苦笑)。おやおや拉致問題は「党派を超えた国民運動」だったはず、であれば拉致被害者が9条の会でも、その真逆の団体でも発言してしかるべきでは…と突っ込みたくなりますが、それはともかく、こういう手のひらを返したような「裏切り者」呼ばわりは、それこそ北朝鮮をはじめとするスターリン主義国家・団体の言説を連想しますし、かつてinti-solさんやおっちゃんが出入りされていて、私がROMしていた掲示板で、「朝鮮公民の拉致(拉致被害者が家族とともに帰国すること)を許すな!」と叫んでいたのに、拉致被害者が無事帰国していろいろと発言しだすや、彼らを一括して「偽物」呼ばわりし始めた某氏を連想します。何かに凝り固まった人の言動は左右を問わず似ていて、かつ、本音のところでは被害者・当事者のことはどうでもいい(単なるダシ)点も共通しているのでしょう。
homepage3.nifty.com/m_and_y/genron/hatsugen/rl-mougen.htm (2013.07.20 00:54:44)

雑感(連投ご容赦)  
楚星蘭三 さん
大体が、「平和憲法 めぐみさん守れず」という見出し、拉致問題と同時に存在したというだけで何の因果証明もなく、「平和憲法」を他の語に入れ替えても成立してしまう文ですね。「自民党長期政権」「55年体制」「日米安保」…

>実際に外国によって危害を被り、苦しみ抜いてきた当事者の言葉は重い。
第二次大戦で最大を犠牲者を出したソ連や、他にイスラエルあたりの「人間不信国家」ぶりも理解できるし、アヘン戦争以来帝国主義列強に食い荒らされてきた中国が、「今度はこっちが帝国主義をやる番だ!」というのも理解できるのでしょう。国単位だけでなく、周辺国の「当事者の言葉」も「重い」のでは?

大体コラムのタイトル「極言御免」。あなたがたの「極言」でこの国が危うい方向に進んで、多くの犠牲者が出たとして、そのとき「御免」で済むのかね(苦笑)。

余談:スペイン風邪も、1918年(第一次大戦終結の年)という発生年を考えると、ある意味「大戦関連死」といえるかもしれません。 (2013.07.20 07:34:01)

Re[1]:戦争をできる国にしたくはない(07/19)  
楚星蘭三さん

>正直私は、有本さんとこの人物が、このような私信をやり取りできるほどの信頼関係を築いていること自体に疑いを持っていますが

まあ、そこは疑ってもはじまらないとは思います。

>で、拉致問題の当事者をそういう風に囲い込んでおいて、ご本人からそういう方向の発言が出ると、
>>当事者の言葉は重い。
>などと恐縮して見せる。これを世間では「マッチポンプ」というんじゃないでしょうか。

そのとおりですね。当事者の言葉が重いのは、南京事件の生き残り(被害者も加害者も)も、元従軍慰安婦も、沖縄戦集団自決の生き残りも、みんな同じのはずです。

>「一人の日本人の命も無駄にしない」と真逆の、「何十万の命が無駄にされる」方向にさおさす発現

そう、昔日中戦争で「ここで引いたら10万の英霊に何と申し開きが、という理屈で310万人の英霊を産んでしまったのと、構図としては似たことになりかねません。

>ところで、先刻ご承知でしょうが、「もっとも組むべきでない人」の一人が、少し前にこういう発言をしました。
>headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130713-00000391-yom-pol

このセリフを、右翼系ではない議員が口にしていたとしたら、産経新聞などは蜂の巣をつついたような騒ぎになっていたでしょうが、まさに「身内」から出た発言故に、この程度の「不快感の表明」で済ませているのでしょうね。

>拉致被疑者の中にも、「冷静な分析や反応」をしている人物もいます。代表格は蓮池透氏でしょう。

そうですね。蓮池さん以外にはそういう方がいるかどうかは存じ上げないのですが。

>「私たちの目的は家族の帰国であって、べつに『反北朝鮮運動』をしているわけではありませんからね」といった趣旨の発言をされていた〜そのいみでは当時から一貫しておられたといえます。

そうかもしれませんが、かつての蓮池さんが、拉致家族会の中でも最強硬派だったことは確かです。本人も、「わけもわからず、集会で『憲法を変えないとダメだ』なんて言っていたこともある」と認めていますから、その部分ではやっぱり変わったんだと思います。

>この人によると、弟の拉致被害者蓮池薫さんは「北朝鮮の対日工作員」で(ま、それはそうなんでしょうけど)、透氏はその弟に洗脳されていて、「偏向左翼」の「9条の会」などに出席している、のだそうです(苦笑)。おやおや拉致問題は「党派を超えた国民運動」だったはず、であれば拉致被害者が9条の会でも、その真逆の団体でも発言してしかるべきでは…と突っ込みたくなりますが

要するに、「反日」の輩は「国民」扱いしないということでしょうね。だから、国民運動の枠外に追いやってしまう。
もっとも、かつて共産党だって北朝鮮の拉致問題を熱心に追及していた時期もあったはずです。何がどうなってそこまでの断絶に至ったのでしょうね。

>かつてinti-solさんやおっちゃんが出入りされていて、私がROMしていた掲示板で、「朝鮮公民の拉致(拉致被害者が家族とともに帰国すること)を許すな!」と叫んでいた

その人物には、当時は事情を知らずにまともに反論したりしていましたが、今となっては、これはもう明らかに・・・・・・。公開の場には書きませんが、要はその発言を非難しても(あるいは、真面目に対応しても)仕方なかろうと、今は思っています。 (2013.07.20 07:55:55)

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