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2013.07.28
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昨日立山から帰ってきて、今日はせっせと家族サービス(笑)、そして、今晩からランニングを再開したら、さすがに猛烈にきつかったです。

それはともかく、当ブログでは富士山の世界遺産登録をめぐる話題、入山料をめぐる話題について度々取り上げています。
ところで、この問題について、なんとネトウヨ新聞もとい産経新聞が「正論」で取り上げているようです。

富士山入山料 景観保存へ負担惜しむな

来年以降の入山料の本格導入に向け、地元の静岡、山梨両県が試行しているもので、8月3日まで続けられるという。
富士山が世界遺産に登録されたことは国民を大いに勇気づける明るいニュースだったが、世界遺産委員会からは登録とあわせ、多くの課題も指摘されている。
中でも大きなものは自然環境をどう守っていくかである。もともと富士山は世界自然遺産の登録を目指していたが、ゴミの投棄などがあまりにもひどかったため、苦肉の策で文化遺産登録に切り替えたという経緯もある。
確かに富士山の景観は素晴らしい。さまざまな文化、芸術作品を生み出してもきた。その価値を疑うものはいない。
だが、遠く仰ぎ見れば文化だけれど、近づけば自然破壊というのでは、世界遺産としての「顕著で普遍的な価値」も早晩、失われてしまう。入山料の導入は積極的に進めるべきだろう。
富士登山のシーズンは7、8月の2カ月で、毎年30万人前後が訪れる。今年は世界遺産登録の効果で例年より多く、ゴミ投棄などによる環境破壊にもその分、拍車がかかるおそれがある。
十分な準備がないまま4千メートル近い山に登ったのでは、事故や遭難のリスクも高まる。世界遺産登録で富士山の自然破壊がかえって進んだり、事故が増えたりしたのでは泣くに泣けない。
入山料の目的は2つある。観光ブームで急増する登山者数に歯止めをかけ、同時にゴミ処理やトイレ不足、登山者の安全確保などに必要な財源を確保することだ。
登山者抑制に関しては入山料を7千円程度にしないと十分な成果は得られないとする研究報告もある。他の方法も組み合わせて考えるべきだろう。
財源としては1人千円で30万人だと3億円になる。地元だけでなく、みんなで世界遺産を守る意識を共有する意味でも負担は必要だ。静岡、山梨両県は社会実験期間中、アンケートを行っており、その調査結果も参考にするという。いまのところ反応は好意的なようで、もう少しなら高めの入山料設定も可能かもしれない。

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実に珍しいことに、総論においては、私もこの「正論」の主張におおむね同意なのです。以前の記事にも書いたように、1000円程度の入山料ならば私は反対ではありません。快く払います。ただし、私が無雪期の富士山に再び登ることは、おそらくないと思いますが(誰かに頼まれて、という場合を除き)。シーズンオフの登山でも入山料を取る、というならもちろん払いますが、費用対効果の面から考えて、おそらく積雪期には入山料の徴収は難しいだろうと思います。
で、総論においては反対ではないけれど、各論の部分では疑問の余地が多いにあります。

まあ、金額1000円程度なら目くじらを立てる話ではないのですが、この社説では「もっと高めの入山料」などと言っています。そうなった場合は、お金の使途と、その正当性が問題になってくるように思います。

入山料をめぐる問題でよく言われるのは「トイレ問題」です。この記事にも「トイレ不足」とあります。
でも、私にはいくつかの点で大いに疑問があります。


Fuji201304-1.jpg

で、山小屋があれば当然トイレもあるわけです。それ以外に、富士吉田口には下山路に公衆トイレがあります。それでもまだトイレが足りないといえるのか、というのがいささか疑問です。
そしてもうひとつは、現在徴収されているトイレの使用料との整合性です。富士山の山小屋のトイレは有料です。金額は200円かかります。
南北アルプスや八ヶ岳でも、山小屋のトイレはチップ制を謳っているところは多いです。ただし、どこでも「100円程度」と言っていますし、管理人が目を光らせているわけではないので、実際は任意です。また、その山小屋の宿泊者までは支払いを求められません。
しかし、富士山のトイレは違います。任意のチップではなく、トイレの入り口には硬貨を投入するとバーが開くゲートが設置されていて、金を払わなければ使うことができません。金額も他の山域の倍ですし、山小屋に宿泊している人も、使用料を支払わなければバーが開きません。※

※全ての山小屋がそうなのかどうかは知りませんが、昨年富士山に登ったとき、宿泊した山小屋と、下山時にトイレに立ち寄った山小屋がいずれもそういうシステムでしたから、すべてかどうかはともかく、大半のトイレがそういうシステムになっているのでしょう。

富士山のトイレ維持費が南北アルプスや八ヶ岳の2倍以上かかる、なんてことはあるはずがありません。南北アルプスや八ヶ岳は物資の輸送はヘリかボッカ(歩荷、要は人が担ぐ)ですが、富士山はブルドーザーです。ブルドーザーは普通のトラックよりは金がかかるでしょうが、ヘリよりはずっと安上がりに決まっているのです。もっとも、南北アルプスや八ヶ岳の山小屋のトイレは、チップ収入だけでは大赤字でしょうけど。

ここまでガッチリとトイレの利用料が徴収されている現状で、更に「トイレ整備のために入山料を」というのは、二重取りになってはいませんか、と思うのです。負担増をと言うのであれば、そのあたりの整合性をきっちりさせるべきでしょう。





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最終更新日  2013.07.29 00:49:56
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