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2013.09.23
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テーマ: 鉄道(26675)
カテゴリ: 災害
JR函館線貨物脱線:JR北海道、レール異常97カ所 過半数が旅客線 社長、補修放置を陳謝


JR北海道は22日の記者会見で、21日夜以降に検査記録を精査した結果、これに加えて副本線39カ所でレールの高さや左右の平衡性が基準を超えて補修が必要な状態だったのに放置。本線では室蘭線、石北線など7路線の49カ所でレール幅などの基準超過を、5〜1カ月にわたり放置していたことを明らかにした。
本線の大半は「軌道検測車」と呼ばれる車両が走行しながら自動的にレール幅を計測。検査頻度も副本線の倍の年4回に上る。同社は「きちんと保守ができている」として21日夕まで本線の検査記録を調べていなかったが同日夜、特別保安監査に入った国土交通省に本線も含めた記録の再点検を指示され調査したところ、放置が分かった。基準の超過幅は明らかにしていないが、補修は22日までに全て完了した。

ーーー

ひとことで言って「驚きの事件」です。函館本線の事故の第一報を見たとき、私は先日の台風の影響で、路盤が流出でもして、宙吊りのレール上でも走ってしまったのかな、と思っていました。それにしては、台風から何日か日が経っているし、と思ったら、なんとレール幅が広がっていたのに放置していたというのだから、まったく私の予想の範囲外を行く真相でした。

JR北海道の規則では、曲線で19ミリ、直線で14ミリ以上広がった場合は補修となっているそうですが、脱線の起きた現場では、昨年10月に20ミリ、今年6月に25ミリ広がっていた、と。つまり2回測定して、2回とも基準越えを無視したわけです。
レール幅が広がる原因というのは、一体なんでしょうか。枕木が裂けて左右に股裂になるという、ほとんどあり得ない事態を除けば、レールの内側がすり減ったか、犬釘が緩んだとしか考えられません。で、前者の場合はともかく、後者の場合は、単に軌間の幅が広がったのではなく、レール自体が傾いたことで幅が広がった可能性が高いのではないでしょうか。そうだとすれば、ひとたび傾き始めたレールは、列車が通るたびにどんどん傾きが増すはずです。何しろ鉄道車両は重量物ですから。(脱線した列車は、重さ96トンのDF200型ディーゼル機関車が牽引していたようです)もちろん、レールの内側がフランジに当たってすり減った場合も、幅はどんどん広がって行きます。従って、今年6月の時点で25mm広がっていたという事故現場の軌間が、事故当時はそれよりさらに広がっていたことは間違いなかろうと思います。
引用したネット上の記事には書いてありませんが、毎日新聞の紙面上の記事によると、実際に脱線の可能性が生じるのは、理論上43mmとのことです。ということは、43mm以上広がっていたのかもしれません。もっとも、43mmという、JR北海道の言う理論値が正しいのかどうかは分かりませんけど。

事故現場に関しては、幅が広がっていたのは待避線だったようなので、そんなに高速で列車が走ることはないでしょうが、今回発覚した事例の半数は、本線上だったとのことです。函館本線の特急「スーパー北斗」は、最高速度130km/h、表定速度106km/hで、在来線では日本最速列車です。一連のJR北海道の不祥事で速度を落とすようなので、最速の座からは滑り落ちたかもしれませんが。待避線に停車中の貨物列車が動き出した直後の脱線だったから、人命への影響はなかったけれど、本線上の旅客列車の脱線だったら・・・・・・。恐ろしい話です。

で、果たして軌間の広がりによる脱線事故は、今回の例だけなのでしょうか。毎日新聞の紙面によれば、JR北海道は昨年以降の1年9ヶ月間に、5件の脱線事故を起こしています。うち1件は雪の付着によりブレーキが利かなかったことが原因、もう1件は倒木への衝突、1件は今回の事故ですが、残る2件は、紙面では原因に触れられていません。ひょっとして、この2件の中には、レール幅の広がりによる脱線が含まれていた、なんてことはないでしょうね。
2年弱の間に5件の脱線事故というのは、どう考えても頻度が高すぎます。しかも、ここには2件の特急の出火事故が含まれていないのです。この間に、例えば首都圏でどれだけ脱線事故があったでしょうか。
JR北海道の一日の運行列車本数は1285本だそうです。それに対して、東京駅は一駅だけで一日に3000本の列車がとおる。詳しくは調べていませんが、首都圏のいわゆる国電区間だけでも、運行キロはJR北海道をはるかに超えるでしょう。しかし、東京近辺で、JRも私鉄も地下鉄もすべて含めて、この2年間に脱線事故がどれだけあったでしょうか。
Wikipediaで調べたところ
これと比べると、やはり、JR北海道の脱線事故発生割合は、ちょっと高すぎるのは間違いないようです。

それにしても、です。21日夕方までに97箇所の放置が分かって、22日中にはすべて補修が完了した、というのです。保線区員総動員で徹夜作業だったのでしょうが、それにしてもそんなにあっという間に完了できることを、何で今まで放置していたのでしょうね。全く不思議です。





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最終更新日  2013.09.23 22:31:07
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