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2013.11.04
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カテゴリ: 音楽
JASRACの使用料徴収は競争を妨害…高裁
テレビなどで放送される音楽の著作権使用料を巡り、日本音楽著作権協会 (JASRAC)の使用料徴収の方式が独占禁止法違反に当たるかどうかが争われた訴訟の判決で、東京高裁(飯村敏明裁判長)は1日、「JASRACは新規業者の参入を著しく困難にして自由競争を妨げている」と判断した。
その上で、この方式を容認した公正取引委員会の審決を取り消し、同法違反に当たるかどうか改めて審理し直すことを求めた。
公取委が「独禁法違反に当たらない」とした審決を裁判所が覆したのは初めて。公取委は上告を検討しているが、音楽の著作権管理事業を独占しているJASRACが徴収方式の見直しを迫られる可能性もある。
原告は、2006年に新規参入した著作権管理会社「イーライセンス」(東京)。
公取委は09年2月、JASRACが放送事業者との間で、曲の使用回数を問わず放送事業収入の1・5%を使用料として受け取る「包括徴収」の契約を結んでいるため、「新たな使用料を敬遠したテレビ局などが新規業者と契約しない」と認定。包括徴収が独禁法が禁止する「私的独占」に当たるとして、JASRACに同方式の廃止を求める排除措置命令を出した。
しかし、これを不服としたJASRACからの審判申し立てを受け、公取委が12年6月、「証拠不十分」を理由に一転して命令を取り消す審決をしたため、イー社が同7月、審決の取り消しを求めて1審・東京高裁に提訴した。
高裁判決は、民放のテレビ、ラジオ局の計13社が、使用料負担を軽減するため、イー社が管理する楽曲は使わないとの社内向け文書などを作成していた点などを重視。「包括徴収には新規業者を排除する効果があり、審決の判断は誤り」と指摘した。

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この問題については、はるか以前に当ブログで取り上げたことがあります。

JASRACをめぐる問題

この記事を書いたのは、上記引用記事で触れられている、公取委がJASRACの包括徴収を独禁法違反と認定した際のことです。当時は、これは画期的な裁定だと驚いたのですが、この問題をちゃんと追っていなかったので、まさかその後、公取委がこの決定を取り消していたことも、それを巡って裁判になっていたことも知りませんでした。

私のように、音楽を(特に演奏を)趣味としている人間にとっては、JASRACのやっていることは、どうしても好意的に見ることができません。もちろん、作詞作曲者の権利は尊重されるべきだと私も思いますし、そのために権利保護団体が必要なのも当然のことです。ただ、記事に触れられている包括徴収という著作権使用料の徴収方法は、あまりに不明朗すぎるのです。

たとえば、仮に私が作曲した自作曲をライブで演奏したとしても、その著作権使用料は、絶対に私の手元には支払われません。いちアマチュア演奏家の私が、JASRACに楽曲の登録をすることは基本的に不可能だからです。
同じく、フォルクローレも、JASRACに登録されていない楽曲が非常に多いのです。チリ、アルゼンチンは著作権管理がしっかりしているので、たいていの曲がJASRACに楽曲登録されていますが、ボリビアは著作権保護の砂漠地帯なので、国外で楽曲登録されている一部の曲を除くと、ほとんどJASRACに登録がありません。
したがって、「包括契約」などしてしまったら、絶対権利者に支払われるわけがないこれらの曲の分の著作権使用料も取られるという、馬鹿馬鹿しい事態が起こるわけです。

楽曲登録がある場合だって、どれだけ正しく権利者に使用料が分配されるのかは、極めて怪しいと思わざるを得ません。

少なくとも、このどんぶり勘定の包括契約から、国外の、それもかなりマイナーな音楽であるフォルクローレに、正当な割合の著作権使用料が配分されているとは思えません。

フォルクローレを演奏するために支払う著作権使用料が、演歌業界やAKB何とかの懐に入るのだとしたら、何のための著作権使用料か分かりません。だから、どうせ支払うなら包括契約など断固として拒否したいところですが、JASRACは包括契約を強硬に勧めてくるものらしい。もちろん、事務作業的にそのほうが楽、という理由もあるのでしょうし、胸先三寸で配分できるお金が多ければ多いに越したことはない、ということもあるのでしょう。
私自身の直接知る範囲では、演奏曲目などをプログラム等で証明できれば、しぶしぶではあれ、個別契約を認めるようですが。

そうやって集めたどんぶり勘定の著作権使用料の不明朗な会計ぶりが、小林亜星、永六輔らのグループ(日本作詞作曲家協会)から暴露されて、過去マスコミを騒がせたこともあります。なんかね、著作権を守るための使用料が、JASRACの不明朗会計を支えているのでは、がっくりです。

いずれにしても、「包括契約」がまかり通っている限り、著作権管理はどんぶり勘定になることは必然です。また引用記事にあるとおり、著作権使用料の支払いを少しでも節約しようと思えば、包括契約の対象外の楽曲はできるだけ使わないという心理が働くことは間違いありません。

もちろん、そうは言っても、かつては、テレビ局がどの楽曲を使用したかを把握するのは困難という現実があり、だから包括契約というやり方が考案されたのでしょう。しかし、現在は使用した楽曲の電子管理など、そう難しいことではないはずです。まして、コンサートやライブなら、使用楽曲の把握ははるかに簡単です。それを考えれば、包括契約という支払い方法が現在も維持され続けなければならない理由はないと、私には思えます。





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最終更新日  2013.11.04 10:09:53
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