inti-solのブログ

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2015.05.16
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カテゴリ: 政治
明日17日は、大阪で大阪「都」構想の賛否を問う住民投票がおこなわれるそうです。私は東京の住民なので、直接的な利害はありませんけど、大阪「都」になるメリットって、いったいなんだろうか、と思ってしまいます。東京「都」がとても悪い行政組織とはもちろん思いませんが、大阪府その他政令指定都市を抱える道府県(東京に隣接する神奈川・千葉・埼玉が該当します)に比べて、組織形態として、圧倒的に優れているかというと、首をひねるしかありません。それに要する費用がタダなら、ためしに変えてみるのも悪くないかもしれませんが、実際にはものすごい費用がかかるわけで、少なくとも、その費用に見合うほどのメリット(これぞ、コストパフォーマンス)があるとは思えません。

さて、その「大阪都構想」の中で、なかなか面白い騒動が起きているそうです。

「都構想で『西成』なくせます」 「大阪維新の会」名乗る謎のビラに住民反発

「マイナスイメージを消して」「若い人が出ていってしまう西成区」など、西成区の悪いイメージを強調した内容に、地元に愛着がある住民からは反発が広がっている。ビラには「大阪維新の会」と書かれているが、同党は「党として作ったものではない」という。いまのところ誰が作成、配布したのか分かっていない。

2015年5月17日に住民投票にかけられる都構想案は、17年4月に大阪市と現在の24区をなくして、5つの特別区を新設する。西成区は新・中央区に編入される。
新しい区割りでは、いまの住所に特別区の名前がつく形が基本だが、住民の意見を聞いて町名が変更される可能性がある。そのため、このビラは「都構想で住所から『西成』をなくせます」と訴えているようだ。
しかし、
「『西成』のマイナスイメージを消して、住みよい便利な町として人を呼びこむ」
「『中央区岸里』などの地名になって、イメージチェンジを!」
など、西成区のイメージが悪いことを強調する表現ばかりが目立つ。
実際に同区内にある、日雇い労働者が集まるあいりん地区では過去に暴動が起きたことがある。ツイッターでも「確かにマイナスイメージ強い」という意見はあるものの、
「そんな名前、捨てたくて当然という前提が失礼きわまりない」
「土地に愛着のある住民への配慮がない、あまりにデリカシーに欠けるビラだと言わざるをえない」
「西成という名前に誇りを持って大切にしてきた人にとってあんな酷いことない」

と反発する意見がほとんどだ。

ビラには「橋下市長があいりん地区をきれいな町にしました」と、警察の見回り強化や不法投棄の回収が進んだなど、橋下市政の成果をアピールする記述もある。住民投票で「賛成」票を投じるよう訴え、末尾には「5.17大阪維新の会」と書かれている。
そのため多くの人が、ビラは大阪維新の会が作成、配布したものだと思ったようだ。しかし、同党はJ-CASTニュースの取材に「党として作ったものではない」と回答。誰が作成、配布したのか調査しているという。
ビラがネット上で拡散されだしたのは2015年5月14日ごろからだ。しかしJ-CASTニュースが確認したところ、市内のどこで、誰が配っていたのかを明記した書き込みは見つけられなかった。

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今のところ、問題のチラシは「維新の会が党として作ったものではない」のだそうです。
ただし、事実として、つい先月、橋下は西成での講演で「大阪都になればここは新中央区」と演説したと報じられています。実際、新しい区の仮称に、「西成区」はありません。だから、橋下が西成の名を消そうとしている(消すほうがよい、あるいは支持を得やすいと考えている)ことは確かでしょう。
もっとも、大阪都構想の中で、各行政区の合併案をめぐっては、西成区の「ババ抜き合戦」が大変だったようです。どこの区も、西成とは合併したくない、というわけです。私の相棒の実家は、西成に隣接する区なので、そのあたりはもめたのかも知れません。

しかし、です。名前を変えたらどうなるというのでしょうか。そもそも、名前はすでに一度変えています。西成区の中で、いわゆるドヤ街はもともと「釜が崎」という地名でしたが、現在は「あいりん地区」に名を変えています。でも、名前が変わったからと言って、路上生活者がいなくなったり、その生活態度が急に変わったりするわけがありません。「西成」の名が合併によって消えたところで、おなじことでしょう。

ドヤ街といえば、西の西成に対して、東は東京・台東区山谷と横浜の寿町が有名です。寿町は行ったことがないのですが、山谷は何度も行きました。あそこも、現在は「山谷」という地名はありません。台東区日本堤と清川です。南千住の駅からいわゆる山谷にかけての一帯は、駅前も道路も整備されていて、とてもきれいなので、表通りだけを歩いたら、そこがドヤ街と気がつかない人もいるかもしれません。
でも、そこにいわゆるドヤ(簡易旅館)が多数集まっている事実に違いはありません。朝からコンビに前にたむろして酒を飲んでいる、明らかにそれと分かる人たちが、いなくなったわけでもありません。






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最終更新日  2015.05.16 22:34:55
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