東洋経済オンラインからの引用です。
記事の一部なのでわかりにくいですが、トランプさんが評価されている米国の思想の背景を説明していました。
日本人から見れば、NYのトランプタワーに象徴される金ぴかの不動産成金でも、米国人のかなりの部分、特に共和党支持者はそう見ていないということです。
文化の違いと言えばそれまでですが、あまり好きになれない考え、趣味です。

(2016.01.03 09:35:23)

inti-solのブログ

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2016.01.02
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カテゴリ: 政治
トランプ氏当選なら「恥ずかしい」5割も

トランプ氏が大統領になることについて、「恥ずかしい」が5割で、「誇らしい」は23%だった。民主党支持層では82%が、無党派層では47%が「恥ずかしい」と答えた。一方、共和党支持層では「誇らしい」が44%で、「恥ずかしい」の20%を大きく上回った。支持率も、同党支持層では28%で、24%のテッド・クルーズ上院議員らを抑えて首位を維持した。
トランプ氏は、イスラム教徒の米国入国を一時禁止すべきだと提案するなど過激な発言や下品な言葉を繰り返している。21日には、民主党最有力候補のヒラリー・クリントン前国務長官が、2008年大統領選の予備選で敗れたことを性的な言葉を使ってこきおろし、19日のテレビ討論会でトイレ休憩から戻るのが遅れたことも「どこに行ったかは知っている。気持ち悪いし、口にしたくない」などと批判した。

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日本も今年は参院選があります。それによって、場合によっては自公政権が2/3の議席を占めて憲法改正の発議を行う可能性もある、という重大な局面です。そして、海の向こうの米国でも、今年は大統領選があります。こちらもまた、日本にとっては大きな影響があります。
目下のところ、台風の目になっているのはドナルド・トランプです。人となりの面でも、政治家の資質・能力という面でも、疑問符がたくさん付き、政治家としては致命的な暴言、舌禍を積み重ねています。要するに米国のネトウヨということです。さすがに、これらの発言に対しては、共和党の保守派(たとえばブッシュ前大統領)すらも口を極めて避難をしています。ところが、それにもかかわらずトランプは共和党の予備選では首位を独走中というのです。
(舌禍癖、政界の中で人望がまったくない、にもかかわらずネトウヨ世論の人気が高いという点からは、日本で言えば石原慎太郎に似ているようにも思えます。)

もちろん、共和党の予備選挙で勝ったからといって本番の大統領選で勝てるとは限りません。共和党の党員という限られた集団の政治的志向と米国の全有権者の政治的志向は同じではないからです。近年、宗教保守が共和党の予備選に大きな影響力を持っているため、右寄りじゃないと共和党の予備選には勝てない、けれど右寄り過ぎると本選では勝てない、というジレンマがあるようです。
引用記事にあるように、共和党支持層の中ではトランプが勢力を伸ばしていても、米国の有権者全体としては、トランプが大統領になることを恥ずかしいと考える人が5割もして、誇らしいと考える人の2倍以上にもなります。
その限りにおいては、仮にトランプが共和党の予備選に勝って大統領候補になったとしても、本選で勝てる可能性はなさそうに思えます。ただし、絶対大丈夫かというと、そう断言もできないでしょう。「恥ずかしい」と考える5割が一致団結して対立候補に票を投じるなら、もちろんトランプ当選の目は絶対ないのですが、棄権する人が大量に出たら、その限りではありません。

私は、米国の有権者ではないので、誰を支持するとかしないとかは言っても意味がありませんが、もし米国の有権者だったとしたら、社会主義者だというバーニー・サンダースを応援したいところです。ただ、トランプ対サンダースでサンダースに勝ち目があるのか、というところは考えてしまうでしょうね。負ける=トランプ当選ということになるので。
一方の共和党陣営の中でも、トランプは非常に扱いに困った存在であるようです。前述のとおり、政界では共和党陣営でもトランプを支持する人はほとんどいない。トランプ政権が上手くいくはずがなく、彼の失政がそのまま共和党の評価の低下につながることを恐れているのでしょう。かといって、トランプを予備選から追放すると、無所属で出馬を強行しそうなので、そうなれば共和党支持層が分裂し本選の敗北が確実になります。






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最終更新日  2016.01.02 22:51:13
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Re:トランプ「大統領」の恐怖(01/02)  
maki5417  さん
アイン・ランドを読んだことがある人なら誰でもすぐにピンとくるのだが、最後の一文はほとんどが、彼女の代表作『肩をすくめるアトラス』のなかでも有名な「おカネの演説」からの引用である。
 演説は物語の中盤、カネに無頓着な博愛主義の経営者ジェイムズ・タッガートの結婚式で、「金(カネ)は諸悪の根源だ」と語るジャーナリストの言葉を耳にした銅山王フランシスコ・ダンコニアが招待客を前に、「それではあなたがたがたは、金(カネ)は諸悪の根源だとお考えなのですね?」と異議を唱えるところから始まる。そこでフランシスコは、お金が横領や略奪ではなく、ある名誉の象徴、生産と思考の象徴であり、「おカネの根源たる道徳律をおかさない人間がいるという希望の証」だと主張する。そしてアメリカ人が最も誇るべき特徴は、かれらが「おカネを作る」という文句を創った民族であることだと指摘する。
 「だがお金は弱者の犠牲の上に強者が作るものだと言われるのでしょうか? 富は考える能力の産物です。ではお金はモーターを発明した男が発明しなかった人びとを犠牲にして作るのでしょうか? 賢者が愚者を犠牲にして? 有能な人間が無能な人間を犠牲にして? 野心家が怠け者を犠牲にして? お金は作られるのです。すべての正直な人間それぞれの能力に応じた努力によって、横領されたりたかられたりする以前に作られるのです」
 アイン・ランド『肩をすくめるアトラス』第二部 「コネの貴族」より


(2016.01.03 09:30:57)

Re:トランプ「大統領」の恐怖(01/02)  その2  
maki5417  さん

Re:トランプ「大統領」の恐怖(01/02) その3  
maki5417  さん
参考:TKオンライン 12月4日
「日本人が知らないアメリカ的政治思想の正体  自由至上主義の源流に「アイン・ランド」あり」
(2016.01.03 09:36:39)

Re:トランプ「大統領」の恐怖(01/02)  
maki5417  さん
ブログ主禁止用語のエラーメッセージが、何度も出たので分割になりました。
悪しからず。 (2016.01.03 09:38:45)

Re[1]:トランプ「大統領」の恐怖(01/02)  その2(01/02)  
inti-sol  さん
maki5417さん

>東洋経済オンラインからの引用です。
>記事の一部なのでわかりにくいですが、トランプさんが評価されている米国の思想の背景を説明していました。

確かに、トランプが実業家としては優秀であろうことは疑いのないところです。ただ、問題は政治家としての才能がどうなのか、です。そして、米国においてさえ、トランプは全国民的に見れば支持者が少数に過ぎないことは、引用した記事の世論調査から明らかです。問題は、共和党支持者だけに限ると、それが結構な割合になる、という点に尽きます。 (2016.01.03 19:15:03)

Re:トランプ「大統領」の恐怖(01/02)  
Bill McCreary さん
現段階ではさすがにトランプが大統領になる可能性は低いでしょうが、確かにこの人は、共和党支持者の琴線を捉える要素はあるんでしょうね。それは困ったことです。

共和党というのも、ブッシュ親子みたいな連中が大統領候補になって、彼らよりはよっぽど優秀だしまともな人間と思われるデュカキスやゴアやケリーに勝っちゃうんだから、それが選挙だとは思いますが、やはりいやですよね、トランプ大統領なんて(笑、いや、笑っちゃいかんか)。トランプと比較したら、ブッシュの子どものほうがよっぽどまともですから、末期的症状にもほどがあるというものです。まあ日本だって安倍が与党の総裁選で勝つんだから、何があってもおかしくありません。

現段階では、ヒラリーさんがやっぱり有利なんですかね。あるいは民主党3連勝なるかですか。 (2016.01.03 20:19:36)

Re[1]:トランプ「大統領」の恐怖(01/02)  
inti-sol  さん
Bill McCrearyさん

>現段階ではさすがにトランプが大統領になる可能性は低いでしょうが

そのとおりです。ただ、「トランプは嫌い」という人の多くが棄権しなければ、という条件付ではあります。

>確かにこの人は、共和党支持者の琴線を捉える要素はあるんでしょうね。それは困ったことです。

そのとおりです。また、当選はしないまでも、そのような層の動向に政権が振り回される、ということはありそうです。

>まあ日本だって安倍が与党の総裁選で勝つんだから、何があってもおかしくありません。

そうなのです。日本だってよその国のことを笑えない。
本文に書いたように、トランプに日本でいちばん近い要素があるのは石原慎太郎だと思いますが、安倍も似たようなものではあります。 (2016.01.03 22:06:13)

Re:トランプ「大統領」の恐怖(01/02)  
Bill McCreary さん
ご存知でしょうけど、かのサラ・ペイリンがトランプ支持を表明しましたね。

//www.afpbb.com/articles/-/3073800

予備選とかならともかく、最終的にはペイリンの支持なんてトランプにはかえってマイナスでしょうが、トランプは

>トランプ氏は声明でペイリン氏について「友人であり、私が非常に尊敬している有能な人だ。彼女の支持を得られて光栄だ」と謝意を表した。

とのことで、本気の発言か儀礼上の発言かはともかく、安倍晋三同様変な人間から支持されるのがトランプなのだと思います。 (2016.01.22 07:15:25)

Re[8]:トランプ「大統領」の恐怖(01/02)  
inti-sol  さん
Bill McCrearyさん
>ご存知でしょうけど、かのサラ・ペイリンがトランプ支持を表明しましたね。

はい。有能な人、であうか。もちろん、支持表明してくれた相手に無能で無知な人、なんて言えるわけもないから、社交辞令でしょうけどねえ。
トランプは、既存の政治家とのしがらみがないことが支持拡大の理由の一つになっているように思えます。だから、一応は政治家であったサラ・ペイリンの支持表明がプラスに働くことはなさそうに、私には思えます。

>とのことで、本気の発言か儀礼上の発言かはともかく、安倍晋三同様変な人間から支持されるのがトランプなのだと思います。

類は友を呼ぶ、というじゃないですか。 (2016.01.22 12:38:23)

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