inti-solのブログ

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2017.02.07
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カテゴリ: 環境問題
福島原発2号機「1分弱で死亡」の毎時530シーベルト


第1原発で過去に測定された最大線量は、2号機内部の毎時73シーベルト。東電は数値には30%程度の誤差があるとしている。人間は積算7シーベルト被ばくすると死ぬとされ、毎時530シーベルトは1分弱で死ぬほどの高いレベルだ。

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毎時530シーベルト、3割程度の誤差があるというから、370から690シーベルトの間、ということです。誤差の下限だとしても、とてつもない放射線量であることはまちがいありません。事故からもうじき6年という年月を経てなお、人間がそこに近づくのはまったく不可能な状態です。
格納容器内というと、元々高い放射線量のようなイメージがありますが、実際には定期点検時には作業員が立ち入る場所です。
ということは、人力による廃炉作業はまったく不可能ということです。たとえ宇宙服を着ても、こんなところで人力による作業はできないでしょう。では無人機械ならできるのか?そんな機械があるのかどうかが問題ですが、作業に失敗して新たな漏出でも起ころうものなら、目も当てられない事態になります。何しろ密閉されていないので、漏れ出すことを止める手立てなんかないのです。
そう考えると、何もできない、ということです。内部の撤去作業なんか、何もできない。チェルノブイリの石棺のような手しかないかもしれません。福島県は、石棺という方式には絶対反対のようで、その気持ちは大いに理解できるのですが、それ以外の手で廃炉作業をやろうと思っても、誇張ではなく100年かかるかも、いや、100年では納まらないかもしれません。

もっとも、石棺では地表と大気中に対する放射能の漏出は止めることができても、地中への浸透を止めることはできません。土壌と地下水、ひいては目の前の海への放射能の流出を止める手段はない、ということになります。そういう意味では、石棺は「頭隠してなんとやら」でしかないのかもしれません。

ところで、毎時530シーベルトという数字には、何故30%もの誤差があるのでしょうか。別報道によると、遠隔カメラには線量計が付いていないことから、画像の乱れによって放射線量を推定したとのことです。
いや、内部を映像で確認することも大事だけど、放射線量を確認することだって大事だと思うのですが、何故線量計をつけなかったのでしょう。何らかの技術的制約があってできなかったのなら仕方がありませんが(毎時530シーベルトでは、普通の線量計では測定上限を超えそう)、どうも肝心なところが抜けている、という印象を受けます。
人類は、なんと大きな間違いを犯してしまったのか、と思います。





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最終更新日  2017.02.07 18:00:05
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