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2017.09.05
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テーマ: 戦争反対(1248)
カテゴリ: 戦争と平和
「同意なしに軍事行動できない」と文在寅大統領が主張しても米国は北朝鮮急襲を敢行する!


筆者は毎回、こう答えている。
「米国はやらねばならぬ情勢となれば、韓国の同意など必要としない。韓国がゴネようと、頭ごしに対北攻撃を敢行する」
幾つか理由はあるが、もともと米軍の対北先制攻撃作戦の一つは《朝鮮人民軍の各司令部など軍事中枢+レーダーなど軍事施設+ミサイル・砲兵部隊…に対する2波程度にわたる大規模な各種ミサイル攻撃》→《航空戦力による朝鮮労働党の金正恩委員長を頂点とする党や軍の首脳に対する精密誘導(ピンポイント)攻撃》を、緒戦での念頭に置く。
戦争終盤を例外とすれば、地上軍は要人の暗殺・拉致任務を帯びる大規模な各種特殊作戦部隊の侵入に限られる公算が大きい。
ミサイルや航空戦力、特殊作戦部隊は理想的攻撃ではなくなるが、韓国の領土・領空・領海を使用せずとも北朝鮮を急襲可能。韓国の主権を侵さず、少なくとも米国の立場からすれば「国際法上合法的」に作戦を完遂できる。
加えて、米国は米国民の安全が保障できぬ状況が予見されれば、国際法を自国に有利に拡大解釈して、国内法を優先させる「米国有理」の具現化に躊躇などしない。(以下略)

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例によって産経新聞のヨタ記事です。書いたのは野口裕之記者。相変わらず、ネトウヨの妄想前回です。

なるほど、確かに米軍が北朝鮮に対して攻撃を行わないという絶対の保障はないと私も思います。ただし、それは北朝鮮に砲火を浴びせることが軍事的・国際政治的に合理的な解決策であるという意味ではありません。トランプが大統領では何をしでかすか分からないから、そんな滅茶苦茶もやりかねない、という意味です。北朝鮮の金正恩が何をしでかすか分からないのと同じことです。
マトモな理性を備えてことを判断すれば、韓国の同意抜きに米軍が単独で北朝鮮を攻撃、などというのはほぼ自爆にも等しい愚策であることは明らかです。まあ、野口記者かマトモな理性を備えているとは到底思えませんけどね。

《朝鮮人民軍の各司令部など軍事中枢+レーダーなど軍事施設+ミサイル・砲兵部隊…に対する2波程度にわたる大規模な各種ミサイル攻撃》→《航空戦力による朝鮮労働党の金正恩委員長を頂点とする党や軍の首脳に対する精密誘導(ピンポイント)攻撃》

だそうですが、なるほど、その作戦だけなら「韓国の領土・領空・領海を使用せずとも北朝鮮を急襲可能」でしょう。でも、その攻撃を実施すれば、北朝鮮が「へへー、参りました」と頭を下げるのでしょうか。そんなわけがないでしょう。
ミサイル攻撃だけで北朝鮮の軍事力を破壊することなど不可能です。直近の歴史を振り返ってみればよいのです。アフガニスタン、イラク、米軍自慢のハイテク兵器で、簡単に勝利を得ましたか?サダム・フセインやオサマ・ビン・ラディンはそんなに簡単にミサイルの餌食になりましたか?
なっていませんね。彼らは最後は逮捕されたり暗殺されましたが、そこに至まで、長い時間を要しました。そして、目に見える軍事力は簡単に覆滅されても、地下に潜った軍事力を覆滅するのが容易ではないことも、イラク戦争やアフガン戦争から明らかです。イラクやアフガニスタンで出来なかったことが、どうして北朝鮮なら出来ると思えるのでしょうか。

野口記者の言い分は、たとえて言うならば「真珠湾攻撃は海軍だけで出来るもんね、陸軍の手なんか借りなくて大丈夫」と言っているようなものです。その場の作戦のことしか頭になくて、その先のことへの思慮がなさ過ぎます。

北朝鮮の場合は特に、38度線付近に多くのトンネルを掘り、そこに大量の火砲を配備しているといわれます。それらのトンネルをハイテク兵器だけですべて破壊することなど不可能です。北朝鮮は燃料不足で継戦能力はあまりありませんが、最初の瞬間に集中して猛反撃を行うことは出来るでしょう。「ソウルを火の海にする」とかつて北朝鮮は威嚇したことがありますが、それはおそらく誇張ではありません。

で、「火の海」になるソウルには米国人が約6万人住んでいるそうです。韓国全土では20万人もいるとか。その米国人を避難させることから始まって、様々な反撃作戦が韓国政府の協力なしにできるでしょうか?

出来るわけがないのです。
かつて、1994年の第一次核開発危機の際、クリントン政権は北朝鮮への攻撃を検討したものの、韓国の金泳三政権がそれに反対したこと、膨大な被害が予想されることから断念したのは、よく知られている事実です。今も、当時と状況は大きくは変わっていません。開戦と同時に自国の首都を火の海にされると分かっていて、開戦をよしとする政権がどこにあるのか、ということです。

もちろん、米軍は公式には「韓国の同意がなければ北朝鮮を攻撃できません」などとは言わないでしょう。しかし、公式な発言が本音のすべてを表しているとは限りません。むしろ、「韓国の同意がなくてもやるぞ」という観測気球を上げることで、韓国に「同意しろ」というプレッシャーを与えているのかもしれません。

しかし、米軍だって本心で北朝鮮と全面戦争を望んでいるかといえば、おそらく違うでしょう。北朝鮮は核を持っているわけで(ミサイルへの搭載能力は未知数ですが)その国に対して安易に攻撃をかければ、巨大な損害を覚悟しなければなりません。もちろん、その時は日本も無傷でいられるはずがありません。300発の弾道ミサイルの8割を発射前に破壊できたとしても、50発や60発のミサイルは生き残るのです。そのうちの10発くらい日本に向けられたとしても、全く不思議はないでしょう。
トランプが暴走して北朝鮮に先制攻撃、何てことになれば、おそらくその次に起こるのはそういう事態です。そんなものを、諸手を挙げて歓迎するが如き言い分は、狂気でしかないと私は思います。





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最終更新日  2017.09.05 19:00:08
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