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2020.06.16
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テーマ: ニュース(96636)
カテゴリ: 戦争と平和
陸上イージス、計画を停止 河野防衛相「コスト鑑みて」

政府は2017年12月、陸上イージスの導入を決定、昨年5月、陸上自衛隊の新屋演習場(秋田市)とむつみ演習場(山口県萩市)を「適地」とした。その後、新屋配備を断念し、東日本の新たな配備先を検討していた。
河野氏は今回の配備計画停止の理由について、山口配備に必要な措置を講じるうえで「相当のコストと期間を要することが判明した」と説明した。
山口配備をめぐって懸案になっていたのが、「ブースター」の落下だった。防衛省は、レーダーや発射装置と民家などの間に約700mの緩衝地帯を設け、迎撃ミサイルが飛ぶ経路を制御することで、ブースターを演習場内に落下させると説明。「安全に配備・運用できる」としてきた。
これに対して河野氏は、米側との協議の結果、確実に演習場内に落下させるためにはシステム全体の大幅な改修が必要で、相当のコストと時間を要することが判明したと明らかにした。「コストと期間に鑑みて、イージス・アショアを配備するプロセスを停止し、国家安全保障会議に防衛省として報告をして議論をいただいて、その後の対応を考えていきたいと思う」と語った。(要旨)

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「停止」という言い方に若干の危惧はありますが(停止して議論して、やっぱり導入する、という可能性もあり得なくはないので)、ともかくもイージスアショア導入が白紙撤回されたことは、喜ばしいことです。河野防衛相の、外相になって以降の行動には私は強い批判があり、まったく支持はしません。しかし、この決定に限っては正しい。

イージスアショアについては、過去に記事で取り上げたことがあります。

イージスアショア
日本を守らないイージスアショア

しかし、上記の記事を書いた当時は、「ブースターが落ちてくる」という話は知りませんでした。イージスアショアに対する反対が特に強かったのは秋田の新屋演習場ですが、その新屋演習場は海に面しているため、海に向かって発射すれば周囲の人家にブースターが落下するリスクは、比較的小さかった(皆無ではないと思うし、船に落下するリスクはありますが)ため、それほど大きな論点とはなっていなかったからです。
しかし、山口のむつみ演習場は内陸なので、どの方向に撃っても、地上のどこかにブースターが落ちてくる。それは周囲の住民にとってはとんでもない話に決まっています。

ただ、ブースターが地上に落ちてくるなんてことは最初から分かっていたことのはずであり、それにもかかわらず配備地点を内陸にしようとした、その計画のずさんさはあまりにひどいと言わざるを得ません。

もっとも、河野大臣がイージスアショアの導入を白紙撤回した理由は、ブースターの問題だけではないのかもしれません。自民党国防族議員の話として、「河野氏は予算の問題として陸上イージスを無駄と思っていた節がある」との説が 報じられ ています。事実なら、それもまた正しい認識であろうと思いますが。
実際のところ、イージスシステムのSM3ミサイルは1発40億円もするといいます。100発揃えたら4000億円というすさまじいお値段になります。海上自衛隊のイージス護衛艦は1隻で最大80発程度のSM3ミサイルを搭載できますが、実際には8発しか搭載していない、というのです。そりゃあ、こんな値段では、とてもミサイル射出セルを全部埋める数なんて搭載できないでしょうね。


日本では、イージス艦は現在7隻就役しており、来年3月には8隻目も就役します。さらに、陸上固定で移動させることができないイージスシステムを増設する意味があるとは、とても思えません。

それに、これも以前に指摘しましたが、秋田と山口という配備場所は、おそらく中国か北朝鮮のミサイルからグアムとハワイを守るための選定場所であって、日本を守ることが主目的にはなっていません。米軍を守るためのミサイルを、日本が金を払い、日本の住民が危険性を背負って配備する、こんなバカバカしい話はありません。

結局のところ、イージスアショアに限った話ではなく、オスプレイその他みんなそうですが、米国製の超高価な兵器を爆買いするのは、「防衛のため」というのが表向きの理由ですが、本当はそうではない、「米国様のご機嫌伺い」にすぎません。本当に日本にとって必要か、という冷静な分析がなされたとはとても思えません。そのような、ほとんど脊髄反射的とも言える高価な買い物に待ったをかけた意味は、小さくないと思います。
この勢いで、辺野古基地建設も中止したら、本当に見直すのですが、そこまではできないんだろうなあ。





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最終更新日  2020.06.16 19:00:07
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