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2022.07.07
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テーマ: ニュース(96636)
カテゴリ: 政治
「社会保障費も必要、特別扱い受けられるのか」海自総監の発言概要


伊藤総監 今、5兆円超の予算をいただいている防衛省として、それが倍になるということを、個人的な感想ですけれども、もろ手を挙げて無条件に喜べるかというと、私個人としては全くそういう気持ちにはなれません。というのは、社会保障費にお金が必要であるという傾向に全く歯止めがかかっていないわけです。どこの省庁も予算を欲しがっている中にあって、我々が新たに特別扱いを受けられるほどに日本の経済状態ってどうなんだろう、良くなっているのだろうかということを一国民としての感想ですが、思います。
そして大事なのは、何を我々自身が必要としているか、ということをしっかりと積み上げる。整理して国民に提示していくということなんだろうなと思います。
ロシアによるウクライナ侵略、これでミサイルや砲弾といった弾の数、それを十分持っておかないといけないという議論がしきりとなされていますよね。一方で、それに勝るとも劣らぬくらい重要な船、飛行機、潜水艦、これらを維持・整備していくということの重要性。通常艦艇も潜水艦も、実は塩の水につかっているんですよね。海水という。放っておくと基本、さびちゃうんです。~
極論ですけど、ミサイルや大砲の弾をたくさん仮に買ったとしても、それを撃つプラットフォームである船の手入れを怠ったら海の上に出て行けない。(以下略)

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良識的かつ非常に穏当な意見と思います。もちろん、現状の倍という空想的な数値ではなければ、防衛費の増額について否定的ではないのかも知れませんが(立場が立場だけに、そう考える方が自然)、そうだとしても好感のもてる意見です。

日本の財政状況は非常に良くない、などということは今更言うまでもないでしょう。コロナ禍の下で、国債発行残高は1000兆円の大台を越えています。たとえば今「社会保障費を2倍に」と言い出したら、気でも狂ったかと思われかねませんし、「財源はどうする」という言葉が必ず返ってきます。それなのに、どうしてそれが防衛費だと、2倍にすることが「現実的」だと思えるのでしょうか。
5兆円の防衛費を10兆円に増やす、その差額は5兆円です。単年度ならともかく、毎年5兆円ずつです。そのお金はどこから沸いてくるのでしょうか?社会保障費の増額に対しては「財源が」という人は、この5兆円の財源についても、当然納得できる説明をすべきでしょう。赤字国債を増やすのか、消費税かその他の税金を上げるのか、他の予算を削るのか(具体的に何の予算をどのくらい削るのか、それによって我々の暮らしに具体的にどのような影響があるのか)、それに口をつぐんだままの「防衛力増強論」など、現実論の衣をまとった空理空論でしかありません。

確かに、ロシアのウクライナへの侵略は蛮行です。しかし、ロシアと陸路で国境を接しているウクライナやその他の欧州各国と、海が国境を隔てている日本では、条件は同じではありません。また、ウクライナ軍と日本の自衛隊(特に航空自衛隊と海上自衛隊)の力も同等ではありません。
弱体のウクライナ空軍を相手に戦場の航空優勢(制空権)を取れなかったロシア空軍が、それより遙かに強力な航空自衛隊を有する日本を相手に、簡単に航空優勢を取れるわけがないのです。航空優勢が確保できないロシア軍が、貧弱な海軍力で日本に陸軍の揚陸を試みても、その結果はあまりに明白です。

軍拡は亡国への道である

ロシアがウクライナに対して蛮行に及んだから日本に対しても蛮行に及ぶ(その能力がある)と考えるのは、冷静な判断ではありません。その冷静ではない判断にもとづいて、財政面を考慮せずに防衛力増強を叫ぶのもまた、冷静な議論とは言えません。
私も、少なくとも当分の間は、日本が非武装国であるべきだとは思いません。残念ながら防衛力は必要です。が、同時にそれは必要最低限度であるべきと考えます。多ければ多いほど良い、というものではありません。過大な武力は国民を不幸にしかしません。だいたいにおいて、多すぎる武力は国を守る役に立つよりは、国の進む道を誤る凶器にしかなりません。わが国の歴史を振り返ってみても、あるいは今のロシアや北朝鮮を見ても、それは明らかだと思います。





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最終更新日  2022.07.07 19:00:08
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