2025
2024
2023
2022
2021
2020
2019
2018
2017
2016
2015
2014
2013
2012
全5件 (5件中 1-5件目)
1

素晴らしき日曜日監督:黒澤明出演者:沼崎勲、 中北千枝子、 菅井一郎、 有山緑収録時間:108分レンタル開始日:2004-04-09Story敗戦直後の風俗を背景に、恋人たちのささやかな日常を描いた恋愛映画。わずか35円を握りしめてデートする恋人たちの日曜日を追う。主人公の昌子が、映画館の観客に向かって呼びかける、クライマックスが印象的。 (詳細はこちら)いま現在観る価値はといえば星5つ。当時の生活、風景、世情を見事に描いていて興味はつきない。浮浪児はオーラがでていた。しかし当時の観客だったらと仮定してみると、疑問も多い。大衆のため云々は時代だから仕方ないとしても、貧しい恋人たちのためにと直訴されても、そんなに貧しい二人がなんで音楽会やら喫茶店やらでなけなしの金を散財するのか。二人で1200円の給料なのに、二人分で20円のコーヒーセットを飲もうという料簡がわからない。そもそも外に出るから金がかかるのであって、男の下宿で一日中トランプでもしてシンネコしていればいいではないか。金はかからん。つまり共感できない部分があるということで、分不相応な浪費をしておきながら貧しい私たちに同情してといわれても、できません、ということだ。とまあ、文句を書いたのだが、当時の物価が興味深かった。若い二人の給料が合わせて1200円。とてつもなくボロい六畳のアパートの家賃が月600円。饅頭 1コ5円。コーヒー 1杯5円。ミルクをたらすとミルクコーヒーで1杯10円。つけあわせの菓子が1皿5円。音楽会の入場料がA席25円。B席10円。15坪の文化住宅が10万円。二人の今日の所持金は(たったの)35円。浮浪児がおにぎり代(1コ)に払おうとしたお金が10円。で、200倍で考えてみると若い二人の給料が合わせて24万円。とてつもなくボロい六畳のアパートの家賃が月12万円。饅頭 1コ1000円。コーヒー 1杯1000円。ミルクをたらすとミルクコーヒーで1杯2000円。つけあわせの菓子が1皿1000円。音楽会の入場料がA席5000円。B席2000円。15坪の文化住宅が2000万円。二人の今日の所持金は(たったの)7000円。浮浪児がおにぎり代(1コ)に払おうとしたお金が2000円。二人分の給料が24万は安いが「貧しい」という設定だからいいとしても、そうなると、ミルクコーヒーの1杯2000円、饅頭 1コ1000円は高いわね。饅頭はいまでも1コ10円で売っているところがあるくらいで、それは極端としてもせいぜい100円くらいのもの。音楽会の入場料はいいとしても、おにぎり代も論外。アパートはいまなら1万円でも住まないようなところだが、都内ということで60000円なら許容範囲か。それで100倍にしてみると、若い二人の給料が合わせて12万円。とてつもなくボロい六畳のアパートの家賃が月6万円。饅頭 1コ500円。コーヒー 1杯500円。ミルクをたらすとミルクコーヒーで1杯1000円。つけあわせの菓子が1皿500円。音楽会の入場料がA席2500円。B席1000円。15坪の文化住宅が1000万円。二人の今日の所持金は(たったの)3500円。浮浪児がおにぎり代(1コ)に払おうとしたお金が1000円。こうなると、饅頭とミルクコーヒーが高すぎるが、ほかはバランスはとれてきて、ただし、給料は絶望的に安い。なるほどこれなら貧しい恋人たちというのもわかる気がする。が、だからこそ、贅沢するなと言いたいのだ。
2007年06月22日
コメント(0)

天空の城ラピュタ監督:宮崎駿出演者:田中真弓、 横沢啓子、 初井言榮、 寺田農収録時間:124分レンタル開始日:2003-01-16Story『風の谷のナウシカ』から『千と千尋の神隠し』まで、幅広い世代から支持を集めるスタジオジブリが手掛けた冒険ファンタジー。空中の浮島・ラピュタ帝国に秘められた財宝の謎を巡り、少年・パズーと少女・シータの活躍を描く。(C)二馬力・徳間書店 (詳細はこちら)何度観てもTV放映のたびにまた観てしまう映画といえばこのラピュタとナウシカか。まさに永遠の名作。個人的には1がこのラピュタで2がナウシカです。冒険活劇とはかくあるべき傑作。で、あるときこの物語をときほぐしてみたことがあって、その結果へえ~と思ったことがあるのだけれど、このお話は、実はたった三日間の出来事だったんですね。なんて濃い三日間なのだろうと長嘆息した次第。もうひとつ、DVDだと英語版もあって、あのラストのバルス!の場面が好対称なので感心した。日本語版だと、バズーとシータが小声で話し合って、そして最後に声を張って「バルス!」ところが英語版だと小声で話し合う場面がまるで愁嘆場。おお、ロメオ! あなたはなぜロメオなの!と同じような調子でオペラふうにふたりが声を張り上げる。なんだこりゃ? と思っていたが、ところが、二人が正面を向くと、一転して、つぶやくように「バルス……」ほお~と感心してしまった。盛り上げ方が真逆で、そしてそれはそれでアリなのよね。演出って幅広いなと思った。
2007年06月15日
コメント(0)

さよなら、僕らの夏監督:ヤコブ・アーロン・エステス出演者:ローリー・カルキン、 トレヴァー・モーガン、 スコット・ミシュロウィック、 カーリー・シュローダー収録時間:90分レンタル開始日:2006-11-23Storyヤコブ・アーロン・エステス監督が、10代の少年少女が経験する“ひと夏の出来事”を通し、思春期特有の繊細さと残酷さを描いた青春映画。『ダウン・イン・ザ・バレー』のローリー・カルキン、『ファイヤーウォール』のカーリー・シュローダーらが共演。 (詳細はこちら)まず邦題がよろしくない。“Mean Creek”は直訳すると『中間の入り江』となるが、この場合のCreekは川を指すのかな。それとも中洲のことなのか。いずれにせよ『さよなら、僕らの夏』では内容にあっていなくて、『悪い夏』とかではどうだろうか。いじめっ子のデブがほんとに可愛げなくて、そういう設定とはいえ、ここまで不快感を観る者に与えるのはどうなんだろうか。それで星2つか3つかと悩みながら見たが、「事件」のあとが良かったので星3つ。男の子が女の子に最後に言うセリフ一発が見事で、これぞ映画の決めゼリフと感心した。 で、以下はネタバレであるが、この可愛げのないデブがボートから落ちて死んでしまう。事故のようなものなのだが、突き落したことも確かで、不良の兄ちゃんのゴリオシで埋めてごまかそうということになり、みんなで死体を埋めてしまう。兄ちゃんはそのあともいろいろと隠蔽工作をする。でもほかの遊び仲間は当然悩むわけで、主人公の10歳くらいの少年が少女のところに行って言うセリフというのが、「ぼくが大きくなって学校を出て、いつか医者や弁護士になったら、そのときぼくはどう思うかな?」そのときぼくはどう思うのだろう?少年にしか言えないセリフで、少年の特権ですな。
2007年06月10日
コメント(0)

あいくるしい 1出演者:市原隼人、 綾瀬はるか、 神木隆之介、 松本梨菜収録時間:59分レンタル開始日:2005-10-07Story4月から6月にかけてTBS系で放映、野島伸司脚本によるTVヒューマンドラマシリーズの第1弾。大自然の下で暮らす7人の家族。母親が入院したことによって団結し、力を合わせて生きていく真柴家の姿を微笑ましく描く。第1話「はじめて流した涙」を収録。(C)TBS (詳細はこちら)予備知識なしに観たあとに検索してみると「初回視聴率は17.3%と好調だったが2回目の放送では11.9%」以後は10~11%で推移し「最終回では8.8%」だったとか。むべなるかな、である。初回がこれでは二回目以降を観る気は萎える。話の大筋が母の病気ということで先が見えて、なおかつ重苦しい予感がぷんぷん。やたら家族が泣いたりわめいたりするのがウザイ。特に妹の泣き声が生理的に受け付けられない、聞いているだけで苦痛。各人が人間観を語るのがなんだか偉そう、説教ききたいわけじゃありません。話にところどころ無理があって、神木くんの万引きヌレギヌはなぜ晴れなかったのか、またなぜ体罰を素直に受けるのか、納得できない。話全体に作り物臭さがにおいすぎ。もっと上手にだましてくれといいたくなる。風景とかはすごくいい映像があったんだけど、視聴率って正直だなと思った次第。ところでお父さん役を演じた竹中直人はラジオ番組でこの作品の低視聴率ぶりをぐちったとか。以下は推測だが、こういう良質の作品が受け入れられないようでは云々という思いがあったのではないだろうか。そしてそんな世の中が悪い、視聴者が悪い、という気持が。あくまでも推測ですけど。で、この作品を駄目にしている大きな原因のひとつが竹中直人の暑苦しい演技にあるのだが、たぶんわかっていないんだろうね。もっと柔らかい演技をする人が父親役であったらずいぶん違った作品になったと思う。もうひとつ大きく考えさせられたのが「時代」ということで、2005年の作品なのだが、これが1980年頃だったら、受け入れられたのではとも思えた。しかしその二十数年のあいだに視聴者はこの手のものは「見てしまった」のだ。見飽きたとまではいわないが「見てしまった」のだ。「見てしまった」者たちへ差し出すにはなにかが必要であり、しかしそもそもそれに気づいていないのだから、何の工夫もされるはずもなかった。「時代とずれる」とはかくのごときものも一例である。
2007年06月08日
コメント(0)

HINOKIO ヒノキオ監督:秋山貴彦出演者:中村雅俊、 本郷奏多、 多部未華子、 村上雄太収録時間:111分レンタル開始日:2005-11-26Story心を閉ざした少年がロボットを通して人々の温かさに目覚めていく感動ファンタジー。事故で母親を失い心を閉ざしてしまった少年・サトルに、技術者の父親は開発したロボットを与える。遠隔操作により、サトルはロボットを代わりに学校へ通わせ始める。 (詳細はこちら)子役たちはみな可愛くて芸達者で、それだけが取り柄の映画だった。大体、心の傷を負ってどうしたなんて子供は、横っ面をひっぱたけばいいだけのことであって、それを大層なもののように描き過ぎるから全てが空回りしてしまった。仕掛けも詰め込み過ぎ。ゲームの話なんぞいらん。それというのも製作者が作品世界に入り込みすぎて、足を取られているからであって、ありきたりでクソ長いラストシーンの挙句の果てのエンディング画面には呆れた。自らの作品世界を突き放して見る目が少しでもあればこんな無残な出来上がりにはならなかっただろう。子役たちが気の毒だ。で、役の上では小学生なのだが、近頃の小学生は発育いいなあと思っていたら、みな実年齢は14~5歳だったのね。納得といえば納得なんだが、やはり無理があるといえばあるような。
2007年06月01日
コメント(0)
全5件 (5件中 1-5件目)
1