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2024.11.01
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宮城県伊豆沼に9月22日マガン6羽が飛来が観察され、10月25日現在92000羽超のガン類が飛来していると鳥友から便りをもらいました。
越冬期のマガンの食物内容はどうなっているのか、春の渡りの中継地ではとげうなさているか文献に目を通し、鳥友とも情報交換をしました。
(越冬地での食性)
嶋田・鈴木・石田(2002)は、糞分析法をもちいてマガンの食物内容の季節変化を調査した結果を報告しています。
マガンの採食行動の活性は早朝から10時ごろまで高く,11時から14時まで一度低下した後15時から夕方にかけて再び増加したと報告しています。
マガンの糞内容物は、10~1月にかけてどの月もモミの削合がもっとも高く、全体の40.0~53.8%を占め、イネの葉と単子葉類、双子葉類の葉の占める割合は26.0~47.0%であり,イネ葉の割合の減少にともなって単子葉類と双子葉類の割合が増加する傾向が認められたと記しています。また、糞にはどの月もある一定の割合で草本類が含まれており、タンパク質を含むいろいろな栄養素を含む草本類を積極的に摂食している可能性があると指摘しています。
また、積雪のためモミが採食できなくなり、畔などの草本類に食物が移行すると採食時間は増加したことが判明したとも述べています。
先日、北海道の鳥友と情報交換していたら、春に美唄市宮島沼周辺や十勝地方で見かける個体では、下腹部のふくらみのある個体を多く見かけると教えてもらいました。
ガン類が植食性ですが、春の中継地で多大なエネルギー摂取を必要とするので小麦の葉を摂取するのだそうです。質の高い食物を大量に摂取する採食し下腹部に脂肪を蓄えるのだそうです。下腹部が膨らんでいる個体が目撃されるのはこのためです。
(引用)
嶋田哲郎・鈴木康.石田みつる.2002.糞分析法による越冬期のマガンの食性.
Strix第20巻.p137-141.日本野鳥の会.
(写真)









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最終更新日  2024.11.01 13:36:49
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