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第 23 回 鴎座通信句会 全句データ (互選用)

23
回鴎座通信句会は 39
名 195
句となりました。選句と講評は鴎座代表、編集長、副編集長・Ⅰ欄同人・顧問に依頼しました。また投句された方の互選も行います。
●互選選句五句。 (全句のなかから五句を選んでください。互選は任意です。また互選できるのは投句者のみです。句番号と上五、および選句者名をお忘れなく。)
● 選句締切 3 月3日 2 4 時必着。 メールまたはFAXでお願いします。メールアドレスは「鴎座」巻末に記載してあります。 句番号はランダムに変換されたものです。(誤字脱字・ 類句 などがありましたらご連絡ください)結果は全投句者にメールまたはFAXでお返しします。また次号「鴎座」に発表するとともにFACEBOOK・BLOGにも発表します。 2022 年 2 月 26 日 鴎座俳句会 代表 松田ひろむ
〈 第 23 回鴎座通信句会全句データ〉
句番号 作品
1 干し物をとんとん畳み久女の忌
2 病妻のひとこと桜もう咲いた
3 浮かれ猫浅き眠りの友として
4 枝ぶりの先に春待つ桜かな
5 春光にコロナ禍ならば投げキッス
6 ところごころ歪みがあって蕗の薹
7 初桜欄干の竜首立てて
8 愛のチョコ洋酒入りとはなおさらに
9 父母鳥に春光眸溢れさせ
10 カレンダー一枚減って黄水仙
11 貧乏でいいうぐいすさえ鳴けば
12 鉄球の山荘朽ちて蕗の薹
13 2022年2月22日梅ほつほつ
14 土踏まぬ浅き春へと春キャベツ
15 父の忌のなんだか蓬餅の艶
16 いいじゃない休みは休み建国祭
17 校庭の桜のつぼみ声かけられ
18 鍵盤の模様の帽子春隣
19 須黒の道一本を鳥の声
20 麦踏の季語は悲しき人要らぬ
21 あと千歩橋のたもとの猫柳
22 これ以上増やせないのに植木市
23 雪女の一系愛情物語
24 啓蟄やまた散らかしている夫の部屋
25 雪晒デイサービスのバス街へ
26 春菊の白和え老楽の色香
27 皓歯より白梅の名が告げらるる
28 あしぬけに戦車突っ込む葱坊主畑
29 道の駅誘う楤の芽蕗の薹
30 飛鳥寺の時計が刻む水の春
31 父の忌日母の忌日もスイートピー
32 独房の中野刑務所多喜二の忌
33 万歳の上手くできた木より芽吹く
34 行く雲の春のスカーフくれた人
35 春立つ日日差しと影乗せ山手線
36 ラッパーの「いいね」マスクの菜花柄
37 スカイツリー雲隠れおり春の雪
38 梅の香に方向音痴どこまでも
39 路地裏の月下にほのか白梅かな
40 花ミモザこの路地美男美女ばかり
41 渡良瀬の男の匂い野火猛る
42 一幕で終る一生紫木蓮
43 悴める手をつつまれしころのこと
44 逃水を追いかけてみるあゝ疲れた
45 キャンパスカメラに雪掻きの道空青し
46 後悔先に立たずだが斑雪
47 風光る郵便バイク寄りもせず
48 八十は与(くみ)し易しと春鴉
49 人なみにおごれや春の月丸 ( まろ ) し
50 先生の家の辺りへ恵方巻
51 三月や十一日の名前たち
52 スキンケア二月の乾燥注意報
53 草団子無理難題を丸め込む
54 ゴッホの黄花菜の黄色削げ落す
55 受験子の耳に尖りてオミクロン
56 春塵やコロナを運ぶ武器商人
57 春の宵満月ですよとワイン抜く
58 白梅や男の意地を哀れとも
59 剪定の枝ごつごつと兜太文字
60 立春の空拓けゆき深呼吸
61 花あかりこっそり揺れて沈丁花
62 やさしさにどっぷり浸かり粥柱
63 タブレットの母抱きしめる余寒かな
64 お日和のクリームチーズ桃の花
65 鉛筆の木の香あふれるランドセル
66 憲法が光源しゃぼん玉とばす
67 浅蜊にも入国待機夜の浜
68 猫の恋産業廃棄物の島
69 顔を上げ肺いっぱいに春の風
70 さてあれは踏絵だったと令和かな
71 ゴム段のスカートはさみ春を跳ぶ
72 春雷に言葉はじけてオルゴール
73 春光の濤より兵が殺到す
74 雪解川水彩画紙に黒筆で
75 いぬふぐり傾 (なだ) り自在にひとりじめ
76 暖房の微音引きずる骨密度
77 佐保姫を迎えるしたく庭箒
78 丁寧に眼鏡を洗い春惜しむ
79 主人より威風堂々うかれ猫
80 神あらば戦鎮めよ涅槃西風
81 野に道に瞬く星や犬ふぐり
82 拒むものなんにもなくて下萌ゆる
83 雨の三月背に乗っている市民税
84 春眠の覚め際ほろ苦き疑問
85 紅志野で飲みきる抹茶春立つ日
86 侘助が椀に咲かせる花菜和え
87 雪降って根っこあたりがさわがしい
88 洗濯の乾ききれずに春の雷
89 不要不急外出自粛夢見月
90 服と靴バックも軽め鳥曇
91 外出着少し派手目に菜の花忌
92 リモコンの戦争があり春西風
93 六十年も続く文通沈丁花
94 帝国の危うい派兵流氷期
95 かれんぼ一人が怖い大春野
96 冴返るシルクロードの国想う
97 なにもかも気に染まぬ日や鳥曇り
98 桜貝一つこの手に実朝忌
99 小兵なれど力を溜めて黄水仙
100 凛として生き抜くかくご実海棠
101 手渡してもうらう手紙の梅つぼみ
10 銚子電鉄菜の花を鬣(たてがみ)に
103 泣く象を指差す親子涅槃絵図
104 善人の満員となる花電車
105 外堀を染める桜や中央線
106 雛飾る今季をもって解散ね
107 ぶらんこを漕ぎオミクロン無き世界
108 冴え返る二級河川の七曲り
109 炒め煮て二月ボルシチ血の色に
110 白梅や護摩火を揺する大太鼓
111 母からの大き擂鉢ほうれん草
112 駄菓子屋の汚れっちまった春の雪
113 逃水や子は親の年追い越せず
114 春暖かく花粉症に要注意
115 ネット上で実家売られる涅槃西風
116 春水やすっかり洗練されてきて
117 春疾風チェルノブイリに戦車なぜ
118 それぞれに見るとこ違ふ日向ぼこ
119 枯茨職業欄の婆にマル
120 勝って泣き負けても泣いて牡丹雪
121 芽吹きまで小鳥の舞台雑木林
122 vAppつながるまでの春炬燵
123 天気図に二つ膨らむ春キャベツ
124 初恋は幻想になり海市かな
125 転がりし錠剤に這ふ春の雷
126 プラタナス風を形に春隣
127 春めくや小魚の群れ回りくる
128 埋み火を継ぎてリンクの親子鷹
129 夕星や富士山荘の雪解音
130 妹が初孫抱く春の空
131 口紅のUber Eats風光る
132 春愁やぎしぎし鳴るも膝の骨
133 寒明けるまずは五センチ窓を開け
134 春眠や寝巻き起き巻き近トイレ
135 斑雪マトリョーシカの出土せり
136 世の中の余寒明烏の盛ん
137 応援は目刺肴に画面超し
138 しら梅がどんと咲いたよ外厠
139 ほんのりと紅らむ桜樹液来て
140 早春の体育館のせわしなく
141 料峭の沈黙砲火より勁し
142 マルチーズころがる春影追いかけて
143 沼ひとつ飛び越えて行くしゃぼん玉
144 春の昼休憩室の求人誌
145 まだ生きるつもり入江の柳の芽
146 ピアソラの“忘却”ひたる 「 サクラ 」 不起訴
147 雛六十路お歳のせいと言わないで
148 加湿器のときどき螺子の遊び癖
149 無造作にさして整うジャヤスミン花
150 人前でひいたと言えぬ春の風邪
151 北窓開く明日からもう私服です
152 八十は異界の入口春の雪
153 思いっきりハグしてあげる雪だるま
154 葱坊主ぼくの散髪いつもママ
155 薄氷の中の青空割れる音
156 鍵外す音のやわらか凍ゆるむ
157 缶切りの忘れられたる多喜二の忌
158 蕗味噌のほろ苦きかな妣 ( はは ) 思ふ
159 薄氷の先を越された跡ばかり
160 潜りこむ子宮回帰の冬布団
161 春愁やわが町なれど知らぬこと
162 夫の手のゆるり振られて浅き春
163 春ショールこれから私出かけます
164 縁側に赤子寝てゐるあたたかさ
165 三・一一突然のがん告知
166 アイロンに余熱地球に蜃気楼
167 春寒しホットレモンに和む夜
168 チューリップ名札の主は感染者
169 また一人癌に敗れて春の星
170 春風や忍びて来てはまた去りぬ
171 奥入瀬の水の勢い春隣
172 煎餅の音顔じゅうに冬ごもり
173 目には目を意地には意地を木瓜の花
174 介護度五愛の深まる雪柳
175 留守宅へまだ鳴り続く初電話
176 臘梅や香り身を寄せマスク越し
177 鈍色の空佐保姫は体重過
178 雛人形お道具類の様々に
179 口紅も買ったままです雛祭
180 どの道も隠すがごとく山笑う
181 落第すみちのくの旅果て知らず
182 野良犬が片足上げる遍路道
183 退院の乾杯の夢春暁の
184 菫草戦車浮かすに足らざりし
185 赤子はや初めの一歩水温む
186 春昼のウイルス語るホームレス
187 二ん月の絹さや摘みたて湯がきたて
188 春隣ランプの宿のランプの灯
189 チューリップ二つも咲いて 今日佳き日
190 御神渡り赤いポルシェの願い事
191 立春やワクチン接種何度まで
192 菜の花の真ん中に心霊写真
193 じゃがいもの花よ自由よウクライナ
194 東京の雪は先駆け春近し
鴎座通信句会 は、ウイズコロナ時代の新しい句会のあり方として注目されています。昨年四月以降一年余りの開催の結果、新しく通信句会に参加される方などもあって予想以上の大きな成果が生まれています。今後も「 鴎座通信句会 」は独自の会として発展させて行きたいと思います。みなさんのご協力をよろしくお願いします。★締切は 毎月二十六日 です 。
ご注意!「コロナ」は病名でも感染症名でもありません。太陽の光冠のことです。
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