山行・水行・書筺 (小野寺秀也)

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小野寺秀也@ Re[1]:薬師堂(陸奥国分寺跡)の桜(2026年4月9日)(05/06) 歩世亜さんへ ほんとにバタバタとで歩い…
元お蝶夫人 @ Re:薬師堂(陸奥国分寺跡)の桜(2026年4月9日)(05/06) 小野寺秀也さん こんばんは(*^。^*) 桜の…
歩世亜 @ Re:薬師堂(陸奥国分寺跡)の桜(2026年4月9日)(05/06) こんにちは。 桜は散るのも早いので写せ…
歩世亜 @ Re:賑わう松音寺山門(2026年4月8日)(04/28) 今晩は。 可なり立派な桜の木ですね。 …

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2013.12.02
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テーマ: 街歩き(692)
カテゴリ: 街歩き

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Photo A  国立新美術館。「印象派を超えて 点描の画家たち」展を観て。
(2013/12/2 12:20)

  国立新美術館で『印象派を超えて 点描の画家たち』展を見終えて、これからぶらぶらと赤坂見附の方に歩いて行く。東京の街並みを歩いて見るということをここ5年くらいやっているが、乃木坂周辺が意外と多い。それは、国立新美術館が他の美術館とは違って、月曜日もオープンしていることによる。仙台から新幹線でやってくる街歩きは、ことのついでとばかりに展覧会鑑賞とセットのケースが多いからだ。

  まだ歩いたことがない方向としては、広尾へ向かう道も候補だったが、赤坂のまんなかを通って赤坂見附まで歩くことにした。ちょっとした仕事で、この半年ほどの間に立て続けに赤坂見附で地下鉄を降りたので、赤坂見附から東京駅までなら何も調べないで帰れそうだ、というだけの理由である(田舎者にはこんなことが重要なのだ)。

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Photo B  新美術館から外苑東通りに抜ける細道。
 (2013/12/2 12:25)

  先ずは六本木交差点に向かう。細道に入って外苑東通りに抜けようと歩き出すと、この道の逆コースを歩いて来て小さな店で日本蕎麦を食べたことを思い出した。とても安かったのだけれども、味も値段相応だった。どの店だったか、探し当てられないまま大通りに出た。

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Photo C  六本木交差点(外苑東通り×六本木通り(首都高速3号渋谷線))。  (2013/12/2 12:30)

Photo C  六本木交差点(外苑東通り×六本木通り(首都高速3号渋谷線))。  (2013/12/2 12:30)

  六本木交差点まで出てくると、雨の日曜日に地下鉄日比谷線の六本木駅で娘と別れたことを思い出す。その日は、深大寺あたりの散歩に娘が突き合ってくれるということになって東京駅で落ち合ったのだが、あいにくの雨で急遽変更して、国立新美術館で 『大エルミタージュ美術館展』 を見た後で六本木ヒルズでの食事をしたのだった。

  六本木と言えば、山口瞳がこんなことを書いていた。

十年くらい前、若い男に、こんど六本木をご案内しましょうと言われてショックを受けた。六本木は僕の育ったところである。しかし、まるっきり変わってしまっていて右も左もわからない。若い男の申し出は正しかったのである。             山口瞳「代官山は菓子の町」から [1]

  私は東京をこんなものと思うしかないが、東京で育って変貌する町を見ている人はどんなだろうかと思う。田舎だって変わってしまうが、過激さにおいて質が違うだろう。

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Photo D  六本木通りから斜めの細道へ。(2013/12/2 12:34)

  交差点を左折して、六本木通りを下って行く。ちょっとした公園があって、その前を斜めに細道(Photo D )が延びている。そこに入る。道はうねうねと曲るが、道なりに進むと、左手に緩い坂を登る道(Photo E )が見える。散歩には坂道と曲がり角が必須と思い込んでいるので、その坂道を選ぶ。

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Photo E  ミツイタウンハウス西側の道を北進。  (2013/12/2 12:38)

  その道の右手は、地図によれば「ミツイタウンハウス」となっている。突き当たって右手には急坂(Photo F )が続いている。右は石垣と植木の道だが、この奥には「テンプルタウンハウス」というのがあるらしい。

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Photo F  ミツイタウンハウスの北面の坂道。(2013/12/2 12:41)

  右折した角には「ミツイタウンハウス」と「テンプルタウンハウス」から下ってくる道があって大きな鉄格子の門扉が建っていた。ちょうど一人の女性が自転車でその道を下ってくると二人いた守衛の一人が急いで門扉を開けるのだった。

  どうもこの一画は頑丈な門扉と塀で囲まれ、ガードにも守られているいわゆる規模の小さい「ゲーテッド・コミュニティ」らしいのだ。アメリカで始まったゲーテッド・コミュニティ(ゲート付きコミュニティ)は「裕福な都市居住者が予測もできない、あらゆることが起こりうる密集する都市の一画を買い上げて作るもの」 [2] で、彼らの不安の要因として見なす周囲の犯罪者は、たいていは貧しい人々や外国人(いわゆるナショナル・マイノリティ)なのであって、いわゆる1%-99%の格差社会の象徴とも言える。
  しかし、バウマンはこうも言っている。

「ゲーデッド・コミュニティ」という言葉は誤称である。グラスゴー大学が刊行した二〇〇三年の調査報告書によると、「ゲー卜付きの壁に囲まれた区画の中には「コミュニティ」に加わろうとする明確な欲望など存在しない。ゲーテッド「コミュニティ」にはコミュニティ感覚が希薄である」。(......)彼らは、わずらわしい付き合いから解放されるために、すなわち、他人から干渉されないためにお金を払うだろう。壁とゲー卜の内側には、孤独を好む人々、つまりは、ほんのひとときの幻想としての「コミュニティ」だけしか許容しない人々が暮らすのである 。 [3]

  金持ちも寂しいのである。「コミュニケーションのないコミュニティ」というのは、いかにもポスト〈ポストモダン〉の東京らしいと言えばいいのか。

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Photo G (左)   氷川神社。  (2013/12/2 12:43)
Photo H (右)  境内の大銀杏。(2013/12/2 12:44)

  坂を登ると赤坂氷川神社である。境内に入ると銀杏の大木がある。この木は都指定の天然記念物で、港区内では国指定天然記念物である善福寺の「逆さ銀杏」に次ぐ大きさである趣旨の看板があった。
  三年ほど前、やはり 乃木坂から田町まで 歩いたときにたまたま善福寺の「逆さ銀杏」を見ていた。確かにその大きさに驚いた記憶があるが、古い神社や寺には大きな銀杏がよくあるものだという程度の感想であったと思う。

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赤坂町歩きMap。 T は写真撮影ポイント。
地図のベースは、「プロアトラスSV7」。

[1] 山口瞳『新東京百景』(新潮文庫平成5年) p.264。
[2] ジグムント・バウマン(伊藤茂訳)『コラテラル・ダメージ --グローバル時代の巻き添え被害』(青土社、2011年) p. 109。
[3] 同上、p. 110-1。

【続く】






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Last updated  2013.12.11 08:19:49
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