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幸せを感じられる作品。ラブコメって泣いたりなんかするけど、ふわっと、ぐわっと幸せを感じられるんだよね。料理にたとえるとスウィーツ(ゼザート)みたいなもんだけど、甘いものが好きな人にはスィーツが最高に感じられるように、ラブコメ好きな人にはこういう手の映画最高!なんです。”27着のドレス”(27dresses)といった原題が「幸せになるための27のドレス」とは考えたもんです。友人などのブライド・メイド(花嫁付添い人)を27回もつとめたジェーン(キャサリン・ハイグル)。彼女が密かに思いを寄せるのは、優しい上司のジョージ(エドワード・バーンズ)。しかし、彼はジェーンの妹でモデルのテス(マリン・アッカーマン)と出会って・・・。妹に対する思い、好きな上司に対する思い、頼みごとを断りきれず、まっとうな生活をしているジェーンが愛おしく思えてくる。思い出のドレスが切り刻まれたことで堪忍袋の緒が切れて暴走してしまうジェーン。軽い女と思わないでと言う彼女の生活身上もいいねぇ。主演のキャサリン・ハイグルがキュートでいい。新たなラブコメの女王として君臨してほしい。映画の日なのにそこそこしか観客がいなく残念だが、作品はとってもHOTでGOODですよ。お薦め度「幸せになるための27のドレス」★★★★(80%)字幕:戸田奈津子
2008.06.01
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「つぐない」題名からテレサ・テンの歌のように一組の男女の恋の”つぐない”を描いているんだと思っていた。内容はまったく違う。13歳の少女が見たと思ったことに起因するそれぞれの流転の人生を描いている。というより13歳の彼女の過ちの贖罪を描いている。大作であり、見ごたえもあり、現実とフィクションが入り混じり、どんでん返し(?)に驚くと同時に彼女の深い悔恨と読者に対するエンターテイメントの責務を全うしたすごさ。主人公は13歳の少女ではないのか、それとも彼女は語り部なのだろうか。この少女ブライオニーは成長するにつれ次々と役者が代わるのだが似せたメイクが絶妙だ。キーラ・ナイトレイは素晴らしく良い。ラブ・シーンもみごとにこなし、女優として大人の女性へとかわっていっている。スレンダーな体躯はいいのだが、いかんせんあまりに胸がないのが残念である。監督が「プライドと偏見」のジョー・ライトゆえ、旧知の仲ゆえ今回のみごとなラブ・シーンもこなせたのではないだろうか。作品としては2時間の見ごたえ十分の作品である。原作はイアン・マキューアンの『贖罪』である。この贖罪という言葉がぴったりの重みのある作品である。お薦め度「つぐない」★★★★☆(85%)字幕:関美冬
2008.05.31
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「ランボー」「ランボー/怒りの脱出」「ランボー3/怒りのアフガン」に続く4作目。一作目アメリカでは不入りだった「ランボー」が日本ではヒットし、その邦題から本国でも”RAMBO”が題名になったという経緯がある作品。日本にとても馴染み深い作品だと思える。ベトナム戦争の帰還兵が孤高の戦闘スペシャリストになった。それから幾年月、ミヤンマー近くにて生存していた彼が、輸送のための船頭として雇われるところから始まる。戦闘をきらい、潜むように暮らしていた彼を戦闘へと駆り出したのは女性への思いなのか。恋愛関係になったわけではない、ただ、女性の言葉には動かされただけのこと。このことが後々、壮絶なバトルへとつながる。この作品、ランボーシリーズの中では良い出来とはいえないと思う。今の世界情勢、混沌として複雑である。軍政がしかれているミヤンマー。大義名分や諸外国への武力行使があれば大国の論理で軍政をやっつけられるのに・・・。いや、大国といえども、情報的に狭くなった今の世界では難しいか。”JOHN RAMBO”という原題。ランボーの行く末を描きたかったのか。ラストの長い道のりの映像は何を示すのであろうか。字幕:林完治お薦め度「ランボー 最後の戦場」★★★☆(70%)「ランボー」★★☆(50%)「ランボー/怒りの脱出」★★★★☆(85%)「ランボー3/怒りのアフガン」★★★★(80%)
2008.05.25
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「ショーシャンクの空に」「グリーン・マイル」に続く、スティーヴン・キング原作、フランク・ダラボン監督作。「ショーシャンクの空に」は傑作だった。「グリーン・マイル」にも救いはなかったが奇跡というか不思議な体験・出来事があった。この「ミスト」は救いがないだけ。救いがあると思って見に行った。ハリウッド映画だからいい結末を期待したんだが、スティーヴン・スピルバーグ監督作「宇宙戦争」じゃないが、わけわからん・荒唐無稽な作品だ。宗教的なところがたぶんに出てくるのだが、神を信じているのかいないのか、どうなんだろう。未見の人のために書けないことだらけだが、極限状態の中ではあるが、人としてどう行動すべきかを映し出してはいる。ラストがあれじゃぁ、生きる希望・生きがいがなくなってしまう。あまりにも辛い・・・。この作品、お薦めはしない。お薦め度「ミスト」★★★★(80%)字幕:松浦美奈
2008.05.23
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昨夜の夜更かしがいけなかったのか、朝寝坊して、朝一番に出かけられなかった。渋谷BUNKAMURAに映画を見に行くつもりが、出遅れ、渋谷か新宿か迷った末、慣れている新宿にした。また、チケット屋で作品に迷ったが、リチャード・ギアにはずれはないだろうと考え、「ハンティング・パーティ」を見るに決めた。この作品、ボスニア・ヘルテェゴビナについて言いたいのか、アメリカの対外政策・戦略について言いたいのかわからない。見終わってスカッともスキッともしない。憤り・無力感・ある種の安堵感みたいなものだけを感じた。ボスニアの内戦の張本人を探し出し、殺害したかったのは個人的恨みから・・・?なんて、わかりやすいけど、納得できないなぁ・・・。ダイアン・クルーガーもちょい役で出ていて興味を惹いたけど・・・。まぁ、見て損はないけど、わざわざ見る作品でもないのかな。と思えた。お薦め度「ハンティング・パーティ」★★★★(80%)字幕:戸田奈津子
2008.05.11
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「ブラックサイト」って怖いよね。ネットの裏サイトなんてきくと怖いよね。エッチなサイトも犯罪のサイトも怖くて見れない。ハッカーなんかも怖いし、ウィルスに感染するのも嫌だし、遠隔操作でパソコンの中を見られるのも嫌だし、怖いし。この作品はそういった怖い思いを再認識させてくれる。また、ネットの悪も教えてくれる。R-15だけど、R-18でもいいんじゃない?ダイアン・レイン、細い分シワっぽくって年齢を感じさせるけれど、勇敢なFBIウーマンとして大活躍を見せてくれる。犯人につきまとわれて、生命の危機にも陥る。ネットのむこうで暗躍する犯人。時空を越えていく現代では犯人を捕まえることは容易ではないのか?ハラハラして、残虐なシーンには胸がつぶされそうな思いになるけど、殺人ライブ・サイトを見る人々と同じく、目をそらすことはできない。とても怖い思いで見た映画だ。怖い思いをした分、見ごたえ十分。ドラマ手法として正攻法で描かれた、王道の作品。見て損はない。それにしても、このところ字幕翻訳者の名がクレジットされるのは作品のクレジットのあと、灯りがつく寸前なんだけど、どういうわけなんだろう。お薦め度「ブラックサイト」★★★★☆(85%)字幕:太田直子
2008.05.01
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ローランド・エメリッヒ監督は未来しか描けない監督だと思っていたらいきなり大昔へとんだ。しかし、大昔も未来も同じ、現実に拘束されない夢想の世界を構築できる。さて、この作品。太古の昔を思い起こさせ、考古学的郷愁と芸術的創造性でスペクタクルに描いて見せてくれるものかと思って行った。が、違った。人間狩りをして、○○○を作る内容だった。(見ていない人のために○○○にしました)壮大なスケールで古代の地球を映し出すにはちょっと醍醐味は感じなかったなぁ。この作品、見終わってみれば、古代おとぎ話だと思った。ボーイ・ミーツ・ガールの青春映画。彼女のために無謀な行動に出る若者→だから好きになれなかったなぁ。恋の横恋慕の応酬とでもいおうか。相思相愛の者がいれば間に割り込むなんて無理だと思うんだけどな。主役二人が美男美女でないことがこの作品をヒットさせない原因だと思う。本当は美男美女なのかも知れないが、このメイクでは魅力がない。男はもっと勇ましいか、もしくは甘いマスクなら・・・。女はもっと神秘的美しさか、もしくはかわいければ・・・。最後に起こるミラクル。このミラクルに+5点!!感動はさせないがいい映画だった。お薦め度「紀元前1万年」★★★★☆(85%)字幕:アンゼたかし
2008.04.26
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ロバート・レッドフォード、メリル・ストリープ、トム・クルーズとハリウッド大スターが3人も出ているのにヒットしている感じがない。観客も少なかった。非常にセリフの多い作品だった。そして、原題を見る限り、皮肉にも取れるかなりシニカルな内容のものだ。”LIONS FOR LAMBS”むぼうなで愚鈍な将校たち(羊たち)に率いられた勇敢な兵隊たち(ライオンたち)。アメリカの対テロ作戦をこのように見てこの作品は作り上げられている。特殊作戦を考案した上層部、あるいは政府・議員に対し、戦場に立つ将兵。負けを知らない、負けを認めない、世界の警察を自認するアメリカが犯す過ちである。自分たちが行けば誰もが降参すると・・・。泥沼化していくテロ掃討作戦・・・。シーンは大学&大学教授の部屋と戦場と議員の部屋のほぼ3ヵ所で、ほとんど動きのないセリフ劇である。隔靴掻痒の感じがする話でもあり、特に大学の話はわからなかった。理解できるものでなかっただけに感動も落胆もない、本当難解なのかも。ただいえるのは、いま、テロ戦線にいる兵隊たちは無駄死にに等しいということかもしれない・・・。お薦め度「大いなる陰謀」★★★☆(70%)字幕:戸田奈津子
2008.04.26
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”NO COUNTRY FOR OLD MEN”が原題だ。この作品2007年度アカデミー作品賞を獲った作品だ。コーエン兄弟の作品は大衆的というよりはマニア受けする作品を作ってきた感じがする。今回も同様であると思う。しかし、今回は今までになく初めて原作のある作品を撮ったとのこと。そのせいか、結末は不明である。不明というか、観客にゆだねられている。原作にははっきりと明示されているかもしれず、いないかもしれない。原作をしらないだけにわからない。また、原作があるからこそ描ききれなかった、あるいは読者には理解されているのもとして省かれてしまったものがあるのではないだろうかと心配する。さて、この作品を私は非常に興味深く見た。とてもおもしろいのではないかと思ったからだ。私としては、『ファーゴ』の印象が非常に強く、それ以上の作品を期待していたからだ。しかし、この作品を見て思ったのは、今年(2007年)のアメリカ映画は不作だったんだなということ。この作品がアカデミー作品賞に値するレベルに達しているかというととてもそうは思えないからだ。それはクライマックス、結末の映像が納得できるものになっていないからだ。ゴールデングローブ賞では『つぐない』が作品賞を獲っている。『つぐない』を見てからもう一度この作品がアカデミー賞に値する作品かどうか考えてみたい。最後にアカデミー助演男優賞を獲ったハビエル・バルデムがいい。『海を飛ぶ夢』の寝たきりのオヤジを演じた人と思えない若々しさ。不気味さのある殺し屋を異様に演じきってい。素晴らしい。お薦め度「ノーカントリー」★★★★(80%)字幕:松崎広幸
2008.04.13
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「マイ・ブルーベリー・ナイツ」を見た。ウォン・カーウァイ監督はどうも好きじゃない。はじめて見た「天使の涙」も性に合わなかったが、「2046」も近未来ラブ・ストーリーといっても、おもしろくなかったし、今回もいまいち。ただ、失恋の痛手を甘受するにはいいのかも。ノラ・ジョーンズの歌声とともに、とてもアンニュイな世界が展開する。憎しみは愛から?・・・。ニューヨークからラスベガスまでの距離は時間にして・・・。多くを語らない物語。その中に包括する心の叫びをわかるには何度見ればいいんだろう・・・。 ところで、ジュード・ロウとナタリー・ポートマンはよく共演するなぁ。出演サイクルが似てるのかな。今回はからみはなかったけれど、今まで「クローサー」「コールド・マウンテン」とある。レイチェル・ワイズとも「スターリングラード」で共演している。キャスティング・プロデューサーが美男・美女を好んだのだろうか。美人じゃないノラには大変な共演者たちだったね。お薦め度「マイ・ブルーベリー・ナイツ」★★★☆(70%)字幕:松浦美奈
2008.03.24
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「ライラの冒険 黄金の羅針盤」というこの作品、今時めずらしい邦題だ。原題が”THE GOLDEN COMPASS”なので、『ゴールデン・コンパス』あるいは『ゴールド・コンパス』なんてつけるよね。黄金の羅針盤なんて題名は四、五十年前ならアリかな。さて、この作品、冒頭の但し書きがよくない。小難しいすぎる。この作品が三部構成なのか、三部作の一作目なのか悩んでしまう。この作品が三部構成ととった場合、突然、続くで終わってしまうと長時間の作品であっても、見足りない気がする。また、守護精霊“ダイモン”という存在を理解しがたく、魔女の登場も話をややこしくする。全世界でヒットというが、どんなもんなんでしょうね。いま、この作品の字幕翻訳家を検索したんだけれど、そういえば、誤訳というか突拍子もないくらいの意訳の字幕があったことを思い出しました。また、字幕そのものが現代の大作にはめずらしく手書きだったような気がします。そんなところでケチってどうする?話にのめりこめなかったのは字幕のせいなのだろうか?お薦め度「ライラの冒険 黄金の羅針盤」★★★☆(65%)字幕:稲田嵯裕里
2008.03.16
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バンテージとはどういう意味だろうとネットで調べてみると、用法とともに『有利な見方[観点](vantage point)』と出ていた。なるほど!この作品、いろいろな人の見方、見地から事件の起こったことを見ている、AM11:58から繰り返し繰り返す。すると、ただの端役にしかみえなかった人が重要な役所があり、みなそれぞれ絡みあっている。ある二人の関係を別の人間が見て、まったく見当違いなことを想像していたなんていう、どんでん返しもビックリ仰天でおもしろい。この人々の絡み合い、視点の移動など映画「クラッシュ」を思い返していた。もちろん、内容などまったく異なるが、その衝撃的な展開、シークエンスごとに主人公が入れ替わるところなど似ている気がする。さて、出演はデニス・クエイド、マシュー・フォックス、フォレスト・ウィッテカー、シガーニー・ウィーヴァー、ウィリアム・ハートといった有名どころ、終わってみればウィーヴァーの出番の少なさが気になるが致し方ない。その中でデニス・クエイドがいい。SP役ながらダイ・ハードの刑事並みに不死身のタフ・ガイぶりである。運や他人に助けられるのではなく、窮地を自らの力で脱していく、これぞヒーローのあるべく姿である。本編を見るとこの作品の予告編の素晴らしさに敬服する。本筋からそれた内容を思わせるような作り方をせず、見逃せないと思わせる衝撃的なシーンを見せておきながら、重要でインパクトある内容は伏せたままだった。この本編を見た衝撃、ぜひ味わってみてください。お薦め度「バンテージ・ポイント」★★★★☆(90%)字幕:松浦美奈
2008.03.09
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この作品「エリザベス」の続編とは知らなかった。とはいえ、題名とは違いゴールデンエイジ前までの英国女王として地場を確固たる物にするまでを描いている。歴史物ゆえ作り事めいたものは出来ないが、舞台化されているメアリー・ストゥアートの幽閉のくだりもスパイや裏切りの描写も良く、またメアリーを演じたサマンサ・モートンもいい。さらに、女王として男性的なブランシェットに対し女官役のコーニッシュの女性的ふくよかさ、たおやかさ、対比として見事である。ドラマとしてはスペインの無敵艦隊に対峙するところがクライマックスとなろうが、無頼な冒険家ローリーのクライヴ・オーウェンとからむところも絶妙である。さりとて、嵐という天災も味方につけた女王の荘厳さを見事に演じきったブランシェット、貫禄十分である。それにしても、気になった字幕があった。スコットランド女王メアリーがエリザベス女王を侮蔑して『妾腹(めかけばら)』と言ったシーンである。英語ではなんと表現しているのかわからないが、この言葉いまどきの若者には理解できるのだろか。お薦め度「エリザベス:ゴールデン・エイジ」★★★★(80%)
2008.03.03
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この作品、たぶん原作は素晴らしいんだろうなと思った。医学的なもので映像にするとイマイチになってしまうのは制作者の力量の無さのせいなのかとその昔、原作を読んでから見て散々の出来だった「パラサイトイブ」を思い出してしまった。さて、この「チーム・バチスタの栄光」だが、栄光といえるほど輝やく作品になっていない。それは不定愁訴外来(ふていしゅうそがいらい)という部署のドクターが調査を依頼されてしまうということで物語の芯をとらえるのに不定愁訴外来を強調するとわずらわしい点。謎を謎とする余り隔靴掻痒の思いがし、パーフェクトな手術が患者死亡となってしまった連鎖のわけの不明すぎる点。事件か事故かが一大関心事なのに不明のまま、ドラマは急展開する。驚きの結末にやられた感はあるが、すっきりしないところがイマイチの理由。不可思議なおちゃらけは原作にもあるのだろうか。ないとしたらいかなるものか。見終わってどうも不満が残る。それは、吉川晃司が執刀医、チーム・バチスタのヘッドであるという点かもしれない。近年役者づいているが、この作品ではどうもイマイチに思えた。竹内結子は可もなく不可もなくで、阿部寛はとても良い。ビールのTVCMでみるような異様な快活さが最高である。で、吉川晃司でなければ誰が適役かと考えあぐねた結果、村上弘明がいいように思えた。しかし、村上は50代、設定年齢からすると年寄りすぎる。ならば加藤雅也か本木雅弘か永瀬正敏か堤真一か自己の世界に陶酔するドクターを演じても彼らなら不足はないと思えるのだが・・・。お薦め度「チーム・バチスタの栄光」★★★★(80%)
2008.02.22
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映画の日だったので、映画を見に行った。「エイリアン」「ブレード・ランナー」「ブラック・レイン」「テレマ&ルイーズ」「白い嵐」「G.I.ジェーン」「グラディエーター」「ハンニバル」といった傑作を数々作ったリドリー・スコット監督作品。出演がデンゼル・ワシントンとラッセル・クロウなので、見ないではいられない。期待を持たせた作品であったが、マフィアでなく、黒人が麻薬で裏世界を牛耳った実話である。悪徳警官との絡みやイタリアン・マフィアとの確執。ベトナム戦争の最中、あざ花のように咲いた男。一方、彼に対峙する刑事は破滅的であるながら正直者。それゆえまわりを不幸に陥れる。力量のある監督に俳優たち。見ごたえがあり、人生の教訓とも思える、母の言葉もあるが、感動というものを描かなかったのはなぜか。圧巻ではあるが、地味な作品である。お薦め度「アメリカン・ギャングスター」★★★★☆(83点)字幕:松浦美奈
2008.02.01
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『ジェシー・ジェームズの暗殺』をみて、感動できなかったので、なんか泣ける作品を見たくなった。ちょうど時間が合った『テラビシアにかける橋』を見た。本日初日だったので、布製手提げ袋を記念にもらった。さてこの作品、国際アンデルセン賞を受賞したキャサリン・パターソンの同名ベストセラー児童小説を映画化したものだ。予告編を見る限り、絶対泣くとわかりきった作品だったので、また、あまりに突拍子もないくらいに別世界=ファンタジーの世界に行ってしまいそうだったので見るのをためらった。本音を言うと今日出なければパスしていただろう。で、見たところ、小学校でのいじめと家庭内での軋轢を描き、その中で出会う転校生との友情をファンタジーの世界とオーバーラップさせて描いている。泣くべくシーンが来たとき、照れも意地も無理もなく泣けた。泣けた。劇場内でも嗚咽やすすり泣く音が聞こえた。友達がなく空想の世界に生きて、友達が出来たというその歓びを思うとじわっと来る。唐突に思えるシーンもあるがその布石に気づいたとき、ていねいなストーリーに感心する。ベストセラーを原作としただけのことはある良い作品だ。この作品で音楽教師を演じたズーイー・デシャネルが『ジェシー・ジェームズの暗殺』で後妻役で出演していたことを今知った。ビックリである。お薦め度「テラビシアにかける橋」★★★★☆(85%)
2008.01.26
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久々に映画を見に行った。時間が合ったので『ジェシー・ジェームズの暗殺』を見た。ブラッド・ピットがヴェネチア国際映画祭で主演男優賞を受賞した作品。しかし、30半ばの主人公を演じるにはブラピではとうがたちすぎる気がした。同じくもうすぐ20歳の19歳の青年を演じるケイシー・アフレックも笑うと出来る目の下の小じわがとうがたってる気がした。若く見えても年齢的なものは隠しようがない。加えてしなびたみかんのような肌を見せたサム・シェパードに老いを感じた。しらべてみると64歳。じいさんなのでじいさんに見えても仕方がないか・・・。それにしてもあまりに乱暴な年齢差のキャスティングだなぁ・・・。この作品、原作小説があるようだが、内容からすると本で十分。というより本のほうが楽しめたかもしれない。実在の人物とその暗殺を描いて、確かにブラピは年齢を感じさせる見事な芝居をしたけれども、だからといって、作品そのものの価値が上がるものではない。感動もないし、衝撃もない。もう一人の主人公といえるアフレックの出来もたいしたことがないし・・・。ほとんどセリフのないメアリー・ルイーズ・パ-カー(ジェシー・ジェイムスの妻)が良かったなぁ・・・。お薦め度「ジェシー・ジェームズの暗殺」★★★☆(75%)
2008.01.26
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いやー誤解していた。映画を見たところ原作がありそうなので、きっとアメリカで原作がベストセラーになってこの作品が誕生したんだろうなと勝手に解釈してしまった。プロダクションノートをみると原作は1954年に発表されたものだとのこと。今のハリウッドはいかに素材に苦労しているかということだろう。この作品、お正月映画(アメリカではクリスマス映画)になるが、このような内容のものを家族で見ると思ったのだろうか。首を傾げざるをえない。ウィル・スミスは昨年に引き続きお正月作品続きだが、「幸せのちから」と違い、なんら感動するところがないこの作品になぜ出演したのだろうか。レジェンド(伝説)になった科学者の話だか、この作品からすると感染力の強い患者との戦い。文字通り、肉弾戦でのバトルを繰り広げる。この内容は「ゾンビ」や「バイオハザード」を連想させ、筋の通ってないストーリーと、先の読める編集からして駄作としかいいようがない。見に行っていうのもなんだが、この作品が興行成績のトップということは、あまりに情けない。お薦め度「アイ・アム・レジェンド」★★☆(50%)ネタバレコメントへ
2008.01.12
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ファンタジーというものはめくるめくおとぎ話。その世界はとても幸せになれる気がする。しかし、グリム童話にあるように必ずしも幸せではない。時には現実よりも悲惨な憂き目にあったりする。この「パンズ・ラビリンス」もそうなのであろう。時にはグロテスクであったりする。少女の目に映ったものが現実か否か、それはこの作品を見てもわからない。ラビリンス(迷宮)とあるように、それは迷宮なのである。観客の評価は非常に高いものがあるが、私にはわからない。決してファンタジーやおとぎ話が嫌いなわけじゃない。というより好きなほうだ。しかし、それはハッピーになれてこそ、辛酸やグロやゲテモノであったりするならばないほうがいい。どうもラビリンスと名のつく作品は好かない。私にはラビリンスは正しくラビリンスなのだろう。混迷、困惑して高い評価は下せない・・・。お薦め度「パンズ・ラビリンス」★★★☆(70%)
2007.12.30
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クリスマス・イブだったので遠出を控えて、地元の映画館で見た。作品が限られるのでいずれ見るつもりだった『ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記』にした。シリーズ第二作。ウ~ン、アメリカではどういう評価なのだろうか。バッキンガム宮殿には簡単に入り込み、ホワイトハウスもわけなく、大統領にも簡単に近寄れて・・・。今回の謎のお宝も・・・。真実味はありながらも現実味がとぼしい気がする。ワクワク、ドキドキ感も前作よりは薄まった気がする。前作のほうがヒヤリとしたよね。でも、楽しめる内容になっているし、今回はヘレン・ミレンの出演が重きをなしているよね。まぁ、見て損はないかも。字幕:戸田奈津子お薦め度「ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記」★★★★(80%)「ナショナル・トレジャー」★★★★☆(85%)
2007.12.24
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今日映画の日、「椿三十郎」を見てきた。昨年、出演して以来、初めての鑑賞となる。役付なら、試写会くらい呼ばれるのかも知れないが、エキストラ筆頭みたいな立場だと出演料をもらったらなしのつぶてだなぁ。少しは映っているかもと期待と不安で見たが、確実に映っているであろうと思えた2ヵ所ともう1ヵ所の計3ヵ所しか確認できなかった。同じ役どころの人たちも皆、2,3ヵ所ずつくらいしか確認できなかったけれど、セリフをもらえた人はバッチリ認識できたね。そして、心配だったクレジットも大勢にまじってだけれど、ちゃんと名前も載っていたので一安心。姿を確認できなかった知人がいても、出演していた証明になります。感謝。さて、作品である。出来は旧作「椿三十郎」の方が良いと思う。それは、監督黒澤明と主演三船敏郎に負うところが大きいのだが。若侍も加山雄三だったので松山ケンイチがどれほどの役者かしらないのでなんともいえない。年期の入った中村玉緒のでんとした重厚かつのんびりムードのお芝居は適役だったかも。ラストも 森田芳光監督ならではの演出の妙が光るのだが、これはこれでよいと思う。オリジナルを何度か見ているだけに、また自身がかかわっただけに的確な判断、論評は出来ないかもしれない。織田裕二の演技は本人なのか監督指示なのか不明だが、三船敏郎に比べれば凄みが足りないことは否めない。新聞で読んだが監督からは4番バッターの椿でなく1番バッターの椿を演じるように言われたそうだが、それはマリナーズのイチローを意識してのことだろうか。どうなんだろう。武士らしい武士、時代劇らしい時代劇ではなく、現代風をとりいれた演出に賛否はあるだろうなぁ。しかし、昨今の時代劇がみな現代性を取り込んだものならそれはそれでいいのかもしれない。そういう意味では今の若者も楽しめるかも。 <敬称略>お薦め度「椿三十郎」★★★☆(70%)
2007.12.01
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ロバート・デ・ニーロ監督でマット・デイモン、アンジェリーナ・ジョリー、ロバート・デーニーロらが出演するCIAのドラマといったらおもしろくないはずがない。と思ってとっても見たかった作品。地元の映画館では早々に公開が終わったので、本日渋谷にまで出かけて見に行った。久々の渋谷、以前よく当日に前売り券を買いに行った渋谷109のぴあステーションを目指していくと、なんとまぁ小枝のように腕のように足の細いスレンダーな女の子がたくさんいること、いること。さすが渋谷だね。地元では見かけない、折れてしまいそうな足の女の子たち。おしゃれもすっごい若若パワフルだね。さて、映画である。この作品、細切れに時代が飛ぶのでどちらが過去の話なのかすぐには理解できないことがたびたびあった。長編で一人の男の半生を追っているのでこうも入り乱れるとちょっと話についていけない。作った人間はもちろんわかっているのだが、ぼけた老人が回顧録を語っているように観客にはわかりづらい。同じような思いを『エディット・ピアフ 愛の賛歌』でもした。せっかくの良い題材をどうしてこのような混濁した編集にしたいのだろうか。時代に即して、年月が推移していけばわかりよいものなのに・・・。この作品、全編を通して、辛い思いをあじわうのであまりおもしろくない。しかし、出演している俳優陣は素晴らしく、みな良い芝居をする。前述以外に、アレック・ボールドウィン、マイケル・ガンボン、ウィルアム・ハート、ジョー・ペシの有名俳優に加えジョン・タトゥーロがいい演技を見せ、また、ローラ役を演ずるタミー・ブランチャードがいい!耳の聞こえない役だが、彼女の話し方が聾唖者そのもののように聴こえ演技もとても素晴らしいものに感じた。彼女が聾唖者でなく、セリフも吹き替えでないとしたらものすごい素晴らしいものである。字幕:松浦美奈お薦め度「グッド・シェパード」★★★☆(70%)
2007.11.24
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この作品、見に行くまではミュージカルだとは知らなかった。なんか学園物で、ジョン・トラヴォルタが女性役をやってる・・・くらいの知識だった。で、ちょっと評判になってる・・・。さて、見てみると、3分の2くらいまではかったるかったかなぁ。ティーンエイジャーが見ればまた感想が違うんだろうけれど、中年大人が見るんじゃぁねぇ・・・。ハイ・トーンの唄で始り、唄とダンスでぐいぐい押していく展開、そして、ドラマの内容。主演が前向きなデブな女の子。ちょっと置いてきぼりの感じがあった。コメディかと思いきやあまりに真っ当な(真摯な)内容にちょっとイメージくるっちゃって・・・。でも、終盤、クィーンを決めるコンテストでグッと引き込まれ終われば結構楽しめた感じがした。M.ファイファーやC.ウォーケンなど有名芸達者な人が出ていて豪華なんだけれど、ウォーケン演ずる父親役はもっとおとぼけ感のある役者がやったほうがギャップを感じ良くなった気がする。これも、映画→ミュージカル(舞台)→映画(今回のリメイク)となったリメイク作品。1960年代がとても新しい時代の幕開けの感じがして現代と錯覚するくらい嬉しかった。字幕:戸田奈津子お薦め度「ヘアスプレー」★★★★(80%)
2007.11.23
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見ましたよ「バイオハザード3」。シリーズ物ではあるが、前作までの内容はおぼろげにしかわからない。ただ、1作目のまずまずの出来に対し、2作目はダメダメだった思いがある。さて、起承転結。三部作で今回で終わりかと思いきや、原作やゲームの続きがあるのだろう、完結といかず、続く感じで終わっている。内容はともかく絶大な人気と売り上げがあるのだろう。アリスの無茶苦茶な強さはすごすぎるのではないかと思える。さてさて、4作目で結着するのであろうか。ん~アクションシーンを堪能しただけで終わっちまったかなぁ。ただ、そう長くもないし、ま、いっか。それにしても何故に日本公開版には倖田來未の唄が入ってるんだろう、違和感はなかったけれど、良くも悪くもオリジナルが見たいんだよね(聴きたいんだよね)。それにしても、この作品も日本のシーンが出てくるが、日本に媚を売ってる気がして良くないね。また、冒頭、アリスのデジャヴのようなシーンが後半にいかされているのは映画らしくって良かったなぁ。字幕:太田直子お薦め度「バイオハザード」★★★☆(70%)「バイオハザード2 アポカリプス」★★★☆(70%)「バイオハザード3」★★★☆(70%)
2007.11.15
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ジェイソン・ボーン。”007”のジェームズ・ボンドくらい有名になってしまったんではないだろうか、この名前。素晴らしい出来の作品である。なかでもカー・チェイスが素晴らしい!ちょー素晴らしい!!見ごたえをこえるほど見ごたえがある。ストーリーの展開は仕事柄記憶喪失に追い込まれた殺人兵器となった彼が組織から逃れきれず身近な人を失った復讐および自分探しの旅なのである。その最終章。時々間違った方向へ歩んでしまうアメリカへの警笛ともとれる作品。世界の警察アメリカのアンチテーゼである。スリリングな展開と世界をひとっ飛びするワールドワイドさ。女性に味方されるボーンはいい男なのだろう。使命と仕事と人生観もふっと考えさせる内容はみごと。終わり方も拍手を送りたくなるほどの出来である。字幕:戸田奈津子お薦め度「ボーン・アイデンティティー」★★★☆(70%)「ボーン・スプレマシー」 ★★★★☆(90%)「ボーン・アルティメイタム」 ★★★★☆(95%)
2007.11.11
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本日11月1日映画1,000円の日。『スターダスト』を見てきました。予告編を見て以来、ミッシェル・ファイファーは出るわ、ロバート・デ・ニーロは出るわ、ピーター・オトゥールも出る。そして、クレア・デインズ。著名有名芸達者がそろった作品でラブストーリー、見るっきゃないと思った。しかし、である。主役はチャーリー・コックス。おとぎ話というか、子供だましというか、ちょっと馬鹿馬鹿しい内容と展開にギクシャクした感じがして、失敗したかな・・・と思った。かったるいけれど、映画館だから見るっきゃないとも思った。これが、TVやビデオなら途中で見ることをやめていたかもしれない。しかるに、である。ラストの20分ほどが俄然いい!とってもいい!これぞ、スター(星)!恋が芽生えて、愛を感じて、素敵なラブ・ストーリーとなっている。ファンタジー感たっぷり。ラストのM.ファイファーの豹変ぶりが圧巻、素晴らしい!!エンドタイトルの時に、涙がにじんだのは、コンタクトが痛かったから、それとも・・・。それにしても、あの二枚目俳優ルパート・エヴェレットが出てると気がつかなかった、エンド・クレジットでセカンダス役(冒頭にちょっと出て、その後は・・・)と知ってショックだったなぁ。字幕:古田由紀子お薦め度「スターダスト」★★★★☆(83%)
2007.11.01
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ジョディー・フォスターの新作『ブレイブワン』を見た。ジョディはなぜこうも暴力の映画に出るのか。思い起こせば、『告発の行方』で始まり、『羊たちの沈黙』とアカデミー主演女優賞を二度授賞し、『アンナと王様』『パニックルーム』『フライトプラン』そしてこの作品と暴力に振り回される人を演じている。彼女自身が暴力に巻き込まれやむにやまれぬ思いをい抱き続けているのか。それとも、何の経験もなく暴力を忌み嫌っているのか。そんな思いにかられながら見た。ちょっと、思い入れが強かったせいか、まずまずの良い作品に思えた。ラストは納得いかないけれどね。ところが、作品リストをチェックすれば、私の思い入れは見当違いかもしれない。『君がいた夏』ではヒロインを『リトルマン・テイト』では母親を『ジャック・サマースビー』や『マーヴェリック』では粋な女性を『ロング・エンゲージメント』でもいい女房を演じている。思うに暴力でひどい目に遭いながらもその暴力に屈しない役柄を演じ、そのイメージが強かったのだろう。さて、この作品。アメリカの正義を見た気がする。善と悪というよりも、新大陸発見以来、西部開拓を通じ、現代にも脈々と受け継がれている思想。目には目を。自分の身は自分で守れ。銃社会アメリカの悪しき伝統である。このような終わり方は私情をはさんだ間違った正義を肯定することになるのではないだろうか。ちなみにこの作品、監督は『クライング・ゲーム』のニール・ジョーダンである。お薦め度「ブレイブワン」★★★☆(75%)「インサイド・マン」★★★★☆(85%)「フライトプラン」 ★★★★☆(90%)「ロング・エンゲージメント」★★★☆(70%)「パニック・ルーム」★★★☆(70%)「アンナと王様」★★★★☆(90%)「コンタクト」★★★☆(70%)「ネル」 ★★★☆(70%)「マーヴェリック」★★★★(78%)「ジャック・サマースビー」★★★★☆(87%)「リトルマン・テイト」」★★★☆(75%)「羊たちの沈黙」★★★★★(99%)「君がいた夏」」★★★★☆(83%)「告発の行方」」★★★★☆(88%)「ホテル・ニューハンプシャー」★★★(60%)「クライング・ゲーム」★★★★(80%)
2007.10.27
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映画予告編を見て、もうひとつわかりづらい作品だなという印象をもった。しかし、N.キッドマンの姿を見て、見てみるかと思った作品である。今、ヤフーでチェックして知ったけれど4度目の映画化となるジャック・フィニィの傑作古典SF「盗まれた街」が原作とのこと。温故知新ということか。映画となるべく素材にハリウッドはとっても苦労しているんだろう。しかし、過去の作品に思い当たるものがなく、良い作品だったのだろうか。ちなみに、”インベージョン”の意味がわからず、チェックしてみたら、”侵入、襲来”とのこと。異星物の襲来(侵入)、そういったいみでつけた題名なのだろう。さて、物語は不可思議な現象が起こり、その不自然現象に対し、母親が一人、孤軍奮闘する。1時間30分の短さで、ちょっと後半が拙速な気がする。お薦め度「インベージョン」★★★☆(70%)
2007.10.21
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50年ほど前、アメリカ映画の敵といえば西部劇のインディアンだった。それから戦争映画でドイツ軍や日本軍、冷戦でソ連・キューバ、20年ほど前にはベトナム戦争ときて、10年位前からイスラム世界、9.11以降は中東が敵となっている。この「キングダム-見えざる敵-」はサウジアラビアが舞台となっている。親米政権のサウジ王国がテロリスト、ジハードの戦士たちを内包している。そして、テロが起きる。いつからか、アメリカは目には目をといった報復の国になってしまったのか。テロがある限り、報復の連鎖は続く。たった4人のFBIのチームで何が捜査できるかと思うが、現地警察の力を借りて、見えざる敵を追い詰める。アメリカ映画らしい、アメリカ映画。しかし、これが観客の快哉や賞賛を浴びるものでないことに気づくのはいつだろうか。どこでロケしたのだろうかと思いきや、アメリカのフェニックスに作った壮大なオープンセットとのこと。すごい、さすがハリウッド映画だ。こんな馬鹿でかいセットとよべないような都市を町を構築したものだ。見ごたえのある作品。終わり方にわだかまりを感ずるのはアメリカ人じゃないため?・・・。お薦め度「キングダム-見えざる敵-」★★★★☆(85%)
2007.10.21
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ん~、なんというか、B・ウィルスが出る必要があったのかな。ただのスケベオヤジならもっとオヤジっぽい人がいいだろうし、女たらしだったら、男っぷりのいい人がいいだろうし、設定にしてももっと若い人だったんじゃないだろうか・・・。さて、冒頭から終盤までこの作品は見せます。観客の興味を惹いて離さない。絶妙な推理映画といえます。しかし、この結末はなんでしょう?!『ラスト7分11秒まで、真犯人は絶対わからない。』そりゃ、わからないはずですよ。わからないように描いているんだもの。そして、真犯人がわかったとき、なるほどと腑に落ちればいい作品なのだが、腑には落ちない。最後の最後に映画的結末処理で愛好者をニッとにやけさせるが、それまで。ほとほと感心するようなラストにしてほしかったなぁ。犯人の動機がわからない、動機が。なぜ、そこまでするのかが。これでは、作者(監督・脚本家)の意志が感じられておもしろくない。作者の意志とは、ここまでこうつくれば犯人の見当はつくまいっといったもの。別の人が真犯人だったほうが作品のグレードはあがったのではないだろうか。お薦め度「パーフェクト・ストレンジャー」★★★★☆(85%)
2007.10.08
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この作品、フランスではヒットしたのだろうか。500万人を動員したというのだから大ヒットだろう。はたして、日本ではどうか。これはエディト・ピアフという歌手を良く知っている人が見なければとてもわかりにくい作品なのではないか。なぜなら、時代が交錯し、彼女の人生を見るには混乱し、混濁してしまうからである。彼女の人生をその時代背景を良く知らなければなんとも不明な作品となるであろう。そして、原題が”LA MOME”というピアフの当初の芸名であり、他国では”LA VIE EN ROSE”というように「愛の賛歌」などという題名は日本の題名にしかない。それゆえ、「愛の賛歌」の成功秘話みたいなものを期待していくとがっかりしてしまう。ピアフの人生の光と陰。中でも陰に焦点をあてて描いている。それゆえハッピー感はほとんどなく、駄作ではないかと思えてしまうほどである。また、その「愛の賛歌」が英語なのも、私が落胆した一因だ。アメリカ、ニューヨークでの唄とはいえ悲しい限りである。その時、登場するディートリッヒ。誰だろうと思える不細工さ。たとえ似ていなくても、品やオーラがある人を登場させて欲しかったな。思うに、この作品”NON, JE NE REGRETTE RIEN”という歌が唄われるが、この曲名、この詩こそがこの作品の意図するところではないだろうか。感激できなかったことは誠に残念である。お薦め度「エディット・ピアフ 愛の賛歌」★★★☆(65%)
2007.10.08
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「幸せのレシピ」を見てきました。なんで、泣くんだろう。この作品を見て、思わず泣いてしまいました。子持ちになって、初めてわかる親(保護者)の気持ち。子育ての大変さがわかるから映画の中の彼女たちの関係を見ていて、泣いてしまいました。実体験をしていなければ、それほど感じなかった場面だろうに、経験って必要なんですね。キャサリン・ゼタ・ジョーンズは容貌に若さのハリがなくなり歳を感じさせましたが、まだまだ美しい。相手役のアーロン・エッカートが二枚目でないので、その容姿に惑わされることなく、彼のキャラクターを冷静に見ることが出来ました。それも、この作品のねらいかな。子供を介しての三角関係はとても微笑ましかったです。この作品の中で思いっきり流れていたパバロッティの歌声。今年亡くなってしまった彼の歌声を映画の中で聞くことは少なくなっていくんだろうなぁ・・・と思いました。ちなみに、これはリメイク作品で、ドイツ映画「マーサの幸せレシピ」がオリジナルです。お薦め度「幸せのレシピ」★★★★☆(90%)「マーサの幸せレシピ」
2007.10.05
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「ミス・ポター」見ました。おとぎの国のような話。とっても素敵な作品でした。20世紀初頭、女性がまだ職業を持つことが考えられなかった時代に、絵(イラスト)が好きで、子供の頃から描き続けていた上流階級の独身女性ポターは自身が描いた絵を出版する。そこで出会うノーマンという新人編集者。ポターの絵に心酔し“ピーターラビットとその仲間たち”の物語を出版する。心温まり、夢見る夢子になってしまうかのような展開。でも、そこは人生、本当の物語。あまりの衝撃にポターのように打ちのめされてしまう。ピーターたちが生きていける美しい自然を壊さないで、と自然を守ろうとするポター。彼女のような人がいたから、田舎は田舎のままでいられたんだとおしえられました。ポターの前半生だけなので本編93分と短く、あっという間ですが、存分に楽しませてくれます。もちろん、彼女の後半生も描いて欲しかったですが、そこだけが残念でなりません。エグゼクティブ・プロデューサーとして名を連ねているレニー・ゼルウィガーは、とてもこの作品を作りたかったのでしょうね。「ブリジット・ジョーンズの日記」で培ったイギリス映画がみごとで、”I can't”(アイカーント)と嘆くところは胸がつまりました。お薦め度「ミス・ポター」★★★★☆(87%)
2007.10.03
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前作から続く第二作。といっても、前作の内容がどうだったかよく覚えていない。前作の内容を覚えていなくても、これはこれで楽しめる。史上最強とも思える、シルバー・サーファーと呼ばれる敵が出てきた。地球を破滅から救うためにファンタスティク・フォーは戦うのだが、戦闘によって、またファンタスティク・フォーたちによって、地球を守るというストーリーになっていないので、手汗握り、作品にのめりこむといった感情にはなりにくい。また、日本をところどころ登場させているのだが、どうも日本と中国を同一視しているところがあって、変な漢字と変な日本人と着物を着崩してきてしまっている点などいただけないところが多々あった。まぁ、お気楽に見る分にはいいかも。お薦め度「ファンタスティック・フォー:銀河の危機」★★★☆(75%)
2007.09.30
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久々に、映画を見に行った。三池崇史監督の「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」。彼の作品を見るのは初めてだ。以前、新聞に載っていたエッセイ(?)を読んで、なんとなくこんな感じの監督かなと思っていた。また、予告編などから、こんな感じの作品かなと思っていた。そんな感じの作品だった。出演は伊藤英明、佐藤浩市、伊勢谷友介、桃井かおり、香川照之、石橋貴明、安藤政信、木村佳乃、石橋蓮司、堺雅人、小栗旬 、クエンティン・タランティーノ、香取慎吾たちといった面々でオールスター・キャスト(?)だ。「海猿」などで屈強の男も演じれるようになった伊藤英明に昔の、か弱いイメージが払拭できずに、凄腕のガンマンと思えなかった。もちろん、凄腕のガンマンを見事に演じているけどね。小栗旬も鼻息だけ荒い無鉄砲なやつというだけで、線の細さを感じるが・・・。意表をついた役どころが安藤政信と石橋蓮司と堺雅人とでおもしろかったなぁ。安藤の狂気極まる演技に拍手!木村佳乃の大胆な演技に脱帽。他はそれらしい芝居なのでそれなりに・・・。ただ、ビビリの大将を演じた佐藤浩市と度胸ある大将を演じた伊勢谷友介は良かったなぁ。西部劇はB級作品の筆頭に思われがちだが、マカロニ・ウエスタンと呼ばれヨーロッパで作られた西部劇に対抗して、いえ、尊敬の念を抱いて、スキヤキ・ウエスタン(和製西部劇)としたんだろうなぁ。この作品、カラー、色使いがとてもよく、対決のシーンもグッド。スローモーションや荒唐無稽なセットや広大なロケなど映像的素晴らしさは特筆すべくだが、源平の対決軸が鮮明でなく、主人公ガンマンの葛藤など設定はするももの描ききれていない点があったように思う。また、秘密やお宝があきらかになっていくにつれて?と思う節がいくつか感じられ物語にのめりこめない。そういった点が疑問の余地なく描かれていれば、また、共感よべる内容になっていれば、A級作品になったであろうに。お薦め度「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」★★★☆(70%)
2007.09.29
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夏休みの子供向け映画の多さに、近場で見るべき映画がなく、都心(新宿)まで行った。しかし、ここでもこれという作品がなく、「消えた天使」を見ることにした。サイコ・サスペンス・スリラーというかなんというか、香港のアンドリュー・ラウ監督のハリウッド進出第一作である。リチャード・ギア、クレア・デーンズといった超一流のスターを使い、素晴らしい作品を作っている。内容というか物語りについては多くは語れない。なぜなら、クライマックスにあっと驚く真実(発見)があるから。とても不気味で気持ち悪い作品なのでお薦めはしない。しかし、日々の残酷な事件のニュースを見ているとこういう作品も見るべきなのかとも思える。原題の”THE FLOCK”は「群れ」という意味だが、ここでは出所性犯罪者たち=性犯罪登録者たちを指すものらしい。お薦め度「消えた天使」★★★★☆(90%)
2007.08.14
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不覚にも眠ってしまった。新宿タカシマヤタイムズスケエアに出かけて行った。高島屋がリニューアルして初めていったので、店舗や通路が変更されていて、思うように行けず、以前とかわらないところのエレベーターで12階に上がりました。久々に行ったら、全席指定になっていて、水曜日は毎週誰でも1,000円ということで、ラッキーにも1,000円で映画を見ることが出来ました。さて、夕食の時間を見計らって行ったので、豪勢に天ぷらでも食べようかと思ったのですが、並んでいたので、すぐに入れるとんかつ屋に入りました。キャベツ、ご飯のおかわり自由は昔からだけど、大阪から仕入れたお漬物三品(おしんこ・青菜・梅干)が存分に食べられて嬉しかった。食事もサクサクおいしかった!で、トイレ行く余裕をもってテアトルタイムズスクエアへ。半分くらいの入りでした。オペラの「魔笛」についてはまったく予備知識はなく、不覚にもしばらく(20~30分かな)眠ってしまったので、感想やお薦め度を述べる資格はないかもしれません。でも、書かせて。まず、本編より予告が長すぎる!!!30分も予告を上映するなんて!?いったい何本の映画の宣伝を見たかわかりゃしない。予告を見続けてちょっと気分が悪くなった。だって、予告の中にはCMなのでカットがバシバシ多く目が疲れるものもあるから…。で、疲れて眠りを助長する原因にもなったと思う。さて、「魔笛」である。物語はさっぱりわからん。導入部分のあとすぐ、眠ったのでますますわけがわからないと思うけれど、たぶん、「魔笛」の予備知識がなければ、理解不可能だと思える。そして、歌。オペラ映画と思っていなかったので、ビックリ!(「魔笛」を原作に映像化映画化したものだと思っていたから)しかし、歌、音楽は素晴らしかったんだろうと思う。ソプラノもテノールも皆素晴らしかったが、特筆すべきはルネ・バーベだろう。彼の歌声は高音も出せるが、持ち前の低音の温かい響きが腑に落ちる素晴らしいものだった。ところで、ヤフーのユーザーコメントなどを拝見すると、映像は二の次で歌や音楽、コンサートに行ったつもりで見に行くようにといったものがあるが、映像も素晴らしいではないか。CGでなければ表現できない、塹壕から地上に出て、さらに天空を飛ぶ飛行機までのパン(移動)や逆に天空から地上を俯瞰し、ずっと降りてきては人物の正面まで捉え、そして全体へのひき。また、戦場の荒野が緑の大地に生まれ変わるシーンなど映像としてもとっても素晴らしいところが数々あった。映画として見るなら、物語の解説的なものがなく、「魔笛」そのものを知らなければ理解は出来てものめり込めないだろうと思える点である。しかし、観客のほとんどを占めるオペラファンを考えるならば説明など無用だったのだろう。オペラやクラシックコンサートでは曲の合間に咳をする人が多いけれど、皆眠っているのか、映画なのでリラックスしているのか咳する人はいなかったね。以前、テアトルタイムズスクエアで携帯をチェックするばか者を見たが、今日も上映中3,4回携帯をチェックするばか者がいた。女性だった。この映画館はそんなばか者が来るところなのだろうか?お薦め度「魔笛」」★★★☆(70%)
2007.08.08
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いやー、日本の玩具(おもちゃ)が世界(ハリウッド)を席巻していたとは…。いま、ネットで「トランスフォーマー」を検索して初めて知りました。今日、映画『トランスフォーマー』を見に行って、まったくガンダムをモデルにしたものじゃねえかよ。日本のパクリだと思った。ところが、玩具メーカー、日本のタカラが発売していた「ダイアクロン」や「ミクロマン」などの変形ロボットをアメリカ市場に出すときに”THE TRANSFORMERS”として導入したそうな。そして、「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」となって日本に逆輸入されたそうな。それぞれが意思を持つ異性人としてアニメになったトランスフォーマー。この爆発的な人気の下地があって、今回の作品につながっている。さて、映画である。物語については、ちょっと雑な点もあり、関係性が不明というか、微妙なところもある。しかし、圧倒的な醍醐味において、見ごたえにおいて、物語なんて消し飛んでしまうくらいスゴイ!!!敵・味方にわかれガンガンやりあう、何を守って、どうしたいのかなんてのもどうでもいい。パワフルな映像に圧倒され、映画館で見る価値はあるかも。お薦め度「トランスフォーマー」★★★★☆(85%)
2007.08.06
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久々に新宿で映画を見てきました。新宿ジョイシネマに行ったんですが、「この時間帯は、全席指定になります。」とのこと。シネ・コンの受け売りか、どうして全席指定になんかなったんだろう。映画館ロビーにて延々と並ばなくてよくなったのは嬉しいけれど、満席でもなく、まわりはすいているのに、ある列だけギッシリというのも、気持ちよくないですよね。さて、『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』です。原作を読んで月日が経っているだけに思い出ししながら見るかっこうですね。原作でもそうだったかもしれないけれど、この作品、ブリッジというか、つなぎの部分的な内容で、いまひとつ面白みだとか感じられなかった。感激度も高くなく、わざわざ見なくてもとも思える。そのせいかどうか、発売された7巻目の原書は売り切れ状態にもかかわらず、映画館はいまひとつ熱気に欠けていたね。あらためて振り返ってみるとこのシリーズ、監督がすべて違うんだね、そのせいかどうか、味わいもそれぞれ違うのだろうか。前作「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」はものすごく感動したのになぁ…。お薦め度「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」★★★★(80%)「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」★★★★★(100%)「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」★★★★☆(95%)「ハリー・ポッターと秘密の部屋」★★★★(80%)「ハリー・ポッターと賢者の石」★★★☆(70%)「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」
2007.07.28
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さすがの「ダイ・ハード4.0」である。最近のハリウッド映画は続編が多いと非難の向きもあるが、これだけの作品を作っていればたいしたもんである。続編であるていど収益は見込めるとはいえ、自動車だけでなく、ヘリコプターに戦闘機を出し、高速道路までぶち壊して、「どれだけやればいいんだー!」といいたくなるほど、ど派手にやってくれる。さすがハリウッド、これぞハリウッドである。CGを使っているのかどうかさえ分からないが、このぶっ飛び感はすごい。登場人物もみな存在感があり、人間味あふれている。そこがこの作品に厚みを持たしているように思う。年月は過ぎ去り、立派に成長した娘も登場とは歴史を感じるなぁ。監督を若手のレン・ワイズマンを起用したことも成功の一因といえよう。素晴らしい!お薦め度「ダイ・ハード」★★★★★(99%)「ダイ・ハード2」★★★★(80%)「ダイ・ハード3」★★★☆(70%)「ダイ・ハード4.0」★★★★☆(90%)
2007.07.22
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シリーズ物だから前作、前々作と見ていると見ようかなという気になる。さて、『シュレック3』。驚異的グロテスクな怪物が主人公というアニメでヒットをとばしたのがめずらしく、よくここまで続いたなぁと思う。しかし、3作目まできてしまうと青少年が絶大なファンであるアニメの内容が、子供でも興味をもつのかと思える内容、展開。そして、そこに大人の事情が出てくる。はたして子供たちは楽しめるのか。ひねりのきいた笑いについていけるのか。ラストで家族がふえるところで、なぜかジワっと感じてしまった私はおやじのような気がした。興味のあるひとは見てもいいかな。って感じ。お薦め度「シュレック」★★★☆(70%)「シュレック2」★★★☆(75%)「シュレック3」★★★☆(75%)
2007.07.18
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「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥ・ハー」のペドロ・アルモドバル監督の女性三部作の第三作目。非日常の中の日常というか、日常の中の非日常というか。母と娘の和解を描きたかったのだろうか。気づいてみればほとんど女性しか出てこなくて、男性はさしみのツマ程度。大きな事件も起こるが、その後の展開は…。気の強い(?)身勝手な(?)女の生きる日々は…。評してなんといってよいのやら。映像の中で起こることなので、よけいなことまで想像し、話を咀嚼するまでに時間がかかった。しかし、小難しくこねくり回していないので、すべてがシンプル。想像したとおりの事実が判明するだけ。それゆえ驚きも、感ずるものもほとんどない。女性が見れば感ずるのだろうか。評価は高く、カンヌ映画祭最優秀脚本賞と最優秀女優賞を受賞だが、私にはそうは思えない。ンー、面白くなかった。「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥ・ハー」お薦め度「ボルベール<帰郷>」★★★(60%)「オール・アバウト・マイ・マザー」★★★☆(65%)「トーク・トゥ・ハー」★★★★(80%)
2007.07.08
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予告編を見て、この映画みたいなと思った。私の勘ははずれたのか。ラブ・ストーリーだと思ってみたが、親子の葛藤を描いたギャンブラーの映画で奥行きが浅い気がする。『「L.A.コンフィデンシャル」「イン・ハー・シューズ」の監督がおくる』が売り文句で、確かにその監督の作品だが、この二本に比肩するほどの出来ではない。まず、ポーカーというゲーム(ギャンブル)がわかりずらい。友人とやったことのあるポーカーとはやり方、勝負の決し方が違う。ラブ・ストーリーにするにはヒロインの比重が軽く、父親の存在が重すぎる。子の対処の仕方も三十過ぎの大人の態度ではない気がするにもかかわらず、亡くなった母の存在が描けていない。「ラブ・ソングができるまで」というラブ・コメディ映画で感動し、同じドリュー・バリモアで期待したのもいけなかったのかも。そういえば、ゴールディ・ホーン、メグ・ライアン、ケイト・ハドソンなどのラブ・コメ女優なみに「ウェディング・シンガー」など小粒な作品で力を発揮していたので見ようと思ったのだ。客足は少なく、女性二人組の客がいなかったことでも、評判をよんでいない気がした。(「ラブソングができるまで」では女性二人組が多かった)「イン・ハー・シューズ」「ウェデイング・シンガー」お薦め度「ラッキー・ユー」★★★(60%)「L.A.コンフィデンシャル」★★★★☆(92%)「イン・ハー・シューズ」★★★★(80%)「ラブ・ソングができるまで」★★★★☆(85%)「ウェディング・シンガー」★★★☆(75%)
2007.06.30
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やっと見てきました。久々に見ると、ずいぶんと忘れているものです。何のための戦いなのか、どうしてワールド・エンドなのか。なぜに海賊たちが終結するのか。ぜーんぜん、分からないまま見ました。シリーズならば、初めてみる人にわかりやすく、忘れている人にも思い出しやすく、これまでの流れを説明するようなくだりやセリフがあっていいはず。そういうものは一切見受けられませんでした。スペクタクルな要素は多く、見ごたえはあるし、心揺さぶる良いシーンもあるけれど、内容がこれじゃぁ…。チョウ・ユンファの出演もカメオ的だしなぁ。一作目がまずまずの作品で大ヒットとばしたのでいいけれど、二作目は単なるつなぎの作品で、三作目がわけの分からない決戦でおしまいにするとは…。ながーいクレジットが終わっての十年後の映像は必要なのかなぁ。最後まで席を立たなかった人にはおまけ的喜びはあるでしょうが…。「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」で大ブレイクしたジョニー・デップだが、彼の作品としてはティーンエイジャーには「シザーハンズ」と大人のおとぎ話として「ネバーランド」がお薦めです。パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たちパイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト シザーハンズネバーランドお薦め度「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」★★★★(77%)「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」★★★★(78%)「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」★★★☆(70%)「シザーハンズ」★★★★☆(90%)「ネバーランド」★★★★★(100%)
2007.06.16
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「女帝 エンペラー」を見に行ったが、映画館の前で足が止まった。原作:ウィリアム・シェイクスピアー「ハムレット」とあったからである。「ハムレット」は面白くない。亡き父王の亡霊にとりつかれ、幽玄の世界で猜疑心と葛藤にもがき苦しむ物語に感銘などないからだ。でも、見た。チャン・ツィイーだからだ。また、”ハムレット”となる、皇太子(王子)が主役でなく、后妃が主役だから。******************先王が亡くなって、その弟が皇位継承し王となり、兄の妻を妻に娶り、左遷されていた甥に刺客を向けたところから始まる。ワイヤーアクションふんだんに、見所のあるシーンだか、続く人物関係が入り込んでいるので、人物たちの心情が吐露されないため、本心が分かりづらく、誰にも感情移入ができない。「ハムレット」特有のモノローグもないため、本心がわからない。唯一、同情できるのが、皇太子のいいなづけだけだ。原題が”THE BANQUET”(祝宴)となっていただけに、その宴の世界を描きたかっただけなのかも。さて、王妃は誰を愛していたのか。はたまた、このラストの犯人はだれなのか。疑問だけを残して終わる…。お薦め度:★★★☆(70%)
2007.06.03
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「バベル」という題名を聞いて、もっと形而上学的な作品かと思った。一丁のライフルによっておきた事件により、関連する人々のそのときの有様を追っただけの作品だ。良いのか悪いのか、決して良いとはいえないだろう。では、何ゆえにアカデミー賞にノミネートされたのか。「バベル」という形而上学的な雰囲気のする題名のなせるわざだろう。誰が主役かわからないが、演技として特筆するなら、モロッコの次男坊だろう。でも、アカデミー賞にノミネートされたのは菊地凛子さん。聾唖者としての演技プラス脱ぎっぷりのよさでのノミネートではないだろうか。アカデミー助演女優賞を受賞したのは「ドリームガールズ」ジェニファー・ハドソンさんだった。主演のビヨンセさんに劣らぬほどの主演女優ぶりの出番、名演技に加え、「アメリカン・アイドル」というオーディション番組でディーバの歌声を持ちながら、スタイリッシュで綺麗な娘に優勝をさらわれたという現実の経歴が「ドリームガールズ」での彼女の役の印象を増幅させたのではないか。一方、菊地さん、受賞するには出番は少なく、聾唖者でなかったことが敗因ではないか。過去「愛は静けさの中に」の主演:マーリー・マトリンさんがアカデミー主演女優賞を受賞したが、マトリンさん自身聾唖者で、ここまで演技するということによる賞賛だったと思う。アメリカでは現実の重みが大きい気がする。お薦め度「バベル」★★★★(77%)「ドリームガールズ」★★★★☆(90%)「愛は静けさの中に」★★★☆(70%)
2007.06.02
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http://www.goalthemovie.jp/今日は映画に行けないと思ったが、なんとか滑り込んで上映に間に合った。「GOAL!」を見ていて、この2作目は期待していなかった。人生悲喜こもごもというか、見ていて決して楽しいだけのドラマじゃないし、苦悩や葛藤もあるが、引きずり込まれるほどのものでもなかった。しかし、である。信頼というものを感じることの出来た中盤から涙がにじみ、クラブ・チャンピオンを賭けた戦いに、感動したことは確かだ。じいさんになったルトガー・ハウアーを見て、歳だなと思ったが、ドイツ人を監督役に起用したこともサッカーにおける信頼なのだろう。細かな点はよくわからないが、この主人公は、ベッカムをはじめレアル・マドリードに関する人々を数多くモデルにして作られているのだろう。三作目はいよいよワールド・カップ。この2作目が良くなっていただけに期待が出来る。お薦め度「GOAL!2」★★★★☆(90%)「GOAL!」★★★☆(70%)
2007.05.26
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やっと見た『スパイダーマン3』。期待に胸膨らませ見ましたよ。オープニングはクレジットとともに、1作目、2作目の映像をちょこっと見せて、ワクワク感を増すかんじ、期待が持てますね。で、映画が始まって疑問が、MJが唄うシーンで字幕が出ない。今まで、唄に字幕が出ない作品なんて見たことがない。歌の意味がわからなくてもいいのかな…。 * * * * * * * * 前二作ではスパイダーマンことピーターの心情というか葛藤に同情できたのだが、今回はMJの気持ちに寄り添うようになり、ピーターの気持ちについていけないような気分にさせられた。加えて、最強の敵が出現することにより、見ごたえさを追求する余り、心情的に複雑になりすぎて、ずいぶんと難しい作品になった気がした。子供も見に来ていたが、はたして理解できたのであろうか。わたし自身、理解はしたが納得できない気がした。1作目のように心をわしづかみにする傑作であってほしいと思った。 * * * * * * * * このところ、映画が終わり、クレジットも終わって、あかりが点く手前で、字幕の人の名が出るようになったけど、そういうきまりになったのかな。お薦め度「スパイダーマン3」★★★☆(70%)「スパイダーマン2」★★★★☆(90%)「スパイダーマン」(2002年)★★★★(80%)
2007.05.19
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原題が”ROCKY BALBOA”、映画を見終わってからこの題名を知ったとき、スタローンの意気込みを感じた。『ロッキー』公開から30年、一作目でブレイクし、二作目で監督業に乗り出す。ヒットしたわりにはお涙頂戴と酷評された『ロッキー2』で私は大いに泣いた。感動した。スタローンは続く『ロッキー3』で抑制のきいた作品を作り出し、監督としても認められた。『ロッキー4/炎の友情』で米ソ対決を演出し、シリーズとしても幕を閉じた。そして、『ロッキー5』でダメ押しの幕。ただ、この五作目は陳腐な出来でストリートファイトに戻るロッキーを受け入れられなかった。シリーズは完全に終わったと思っていたのに老体に鞭打ち六作目の『ロッキー・ザ・ファイナル』。この題名には本当にこれで最後だからファンは見に来てねという商業主義のいやらしさを感じる。しかし、原題の”ROCKY BALBOA”は素晴らしい。スタローンは、これがロッキーだ。これが彼の人生だと謳歌しているようだ。そして、内容だが、妻を亡くし、ロートルのロッキーが30年前を髣髴とさせる活躍を見せてくれる。エイドリアンがいないロッキーなんて信じられないと思いながら、懐かしく聴き慣れた音楽とともに高まる感動、フラッシュバックを上手く取り入れた編集にこの30年間生き続けたロッキーの人生を感じさせる。チャレンジャーとしての前代見聞の試合に挑む父親の行動を迷惑がる息子の説得・懇願に、凛(りん)として信念を伝える言動にとても感動した。ロッキーファン必見の作品である。お薦め度「ロッキー」★★★★★(100%)「ロッキー2」★★★★★(100%)「ロッキー3」★★★★☆(90%)「ロッキー4」★★★☆(70%)「ロッキー5」★★★ (60%)「ロッキー・ザ・ファイナル」★★★★☆(90%)
2007.05.16
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