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時は1899年。トルコの首都スタンブールに留学中の村田君は、毎日下宿の仲間と議論したり、拾った鸚鵡に翻弄されたり、神様同士の喧嘩に巻き込まれたり…それは、かけがえのない時間だった。だがある日、村田君に突然の帰還命令が。そして緊迫する政情と続いて起きた第一次世界大戦に友たちの運命は引き裂かれてゆく…爽やかな笑いと真摯な祈りに満ちた、永遠の名作青春文学。29冊目「西の魔女が死んだ」で心がとっても暖かくなったので手にした梨木香歩作品。2冊目になります。 ですがちょっと雰囲気が違いました。題名の滞土録の土は土耳古ートルコの滞在記となり、主人公村田はトルコ帝国の招聘をうけ文化研究のために留学しています。 住まいは英国夫人が営む下宿で、女主人のディクソン夫人、使用人のムハンマド(トルコ人)、村田と同じ下宿人のオットー(ドイツ人)、ディミトリス(ギリシャ人)という国も違えば宗教も違うというエトランゼの集まりの中、わずかな異文化間の摩擦も感じさせながら、互いに納得できないことには瞑目し認める所は認めて暮らしています。 ムハンマドは下宿人達をエフェンディと呼びます。それは学問を修めた人物に対する敬称だそうですが、彼にとっては同居している異教徒という意味合いも含んでいるかもしれません。 物語はそのムハンマドが拾ってきた鸚鵡(オウム)の話から始まり、「胸をうつ鸚鵡の一言で幕を閉じます。 話が淡々とすすむむせいか当初はちと私向きじゃないなと頁がなかなかすすみませんでしたが、ドラマチックなことは結構おきます。つい笑ってしまうのが村田の部屋の壁の話です。下宿の館は遺跡を発掘した時にでてきた神々の祭壇でした。発掘してはみたもののありすぎて収蔵場所にもことかき、祭壇ー墓といった捨て置くにもはばかれる石を建築材料として政府が払い下げたというしろもの。 おかげで村田の部屋は夜になると壁がほんわかと光り、渡土した同胞を世話したお礼にしかたなく受け取った稲荷のお札や根付け、鑑定のために預かったアヌビス神の像を持ち込むと神様同士の喧嘩が始まってしまいます。それに怯えるどころか神様同士うまく共存できるよう諭せとアドバイスをもらったり、しまいにはぶち切れて神々にがなる描写が楽しいです。 異国に身を置くなか、日本人らしく和を尊ぶ(もしくはその場で迎合する)姿勢ばかりでは相手になめられることを知り尽くし虚勢をはったり、時には目の前の人を異なる規律、思考、習慣にすむ異国人だから相容れなくて当たり前だと開き直りながらも相手を認めることを忘れない姿は日本人としてとても共感を呼びます。 突然の帰還命令を受けて帰国し、切迫した世界情勢の中、友達の安否を心配し、トルコへの最訪と遺跡発掘をしたいと願う村田に届いたのはかっての同居人達の死の知らせと奇しくもその友達の死に立ち会ったオウムでした。ムハンマドと共に戦場を駆け、トルコから日本への長旅をしてボロボロの剥製のように見えるオウムに胸を痛めながら村田は囁きます。「ディスケ・ガウデーレ(楽しむ事を学べ)」と。 それはオウムから教わったラテン語でした。 それにオウムが答えます「友よ」と 甲高く叫びます。 瞬間読んでた私の思いは「こんちくしょう~」でした。たらたら読んでたのに この一言で目に涙がにじんで胸がいっぱいになりました。
2007.06.30
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冒頭から自分の勘違いを発見 第一弾 千秋ってパリを離れる訳じゃないのね!前巻でアパートでるっていってたのでてっきりドイツかオーストリアあたりに行くのかなとと思い込んでました。 どうも徒歩圏内(?)か とにかく近場へのお引っ越しのようです。のだめと千秋 お互い、いっぱいいっぱいの時はもたれあわない(匂いを嗅ぐためにシャツは盗んでいくけど) 同じ世界に住んでいる恋人同士() としては一番いい方法なのかもしれません。吹き出すような笑いは減っていますが 話の展開はやっぱり目が離せません。 千秋ママがパリに参上です。千秋ママそういえば音楽家の支援をしていますが海外の留学生の支援もしているのでしょうか? 同じアパートの若き音楽家達にミューズ(美神)のごとく歓待されています。 千秋の引っ越しPartyの名を借りた千秋ママ歓待Partyそこで勘違い第二段発覚! 黒木君て同じアパートじゃなかったの~ 一緒に練習したり、のだめの手料理食べて 食あたりおこしていたのでてっきり同じアパートだと思い込んでました。 そして美術界で言えば洗濯船(ピカソ達が住んでたアパート)←建物はもっと立派ですが 日本ならトキワ荘 (貧乏じゃなさげですが才能をあやかってほしい)そこの幽霊住人ハンガリーからの留学生ヤドヴィガ初登場です。のだめなみに頭を洗っていなさそうですが可愛いくて変わり者もしくは我が道を歩むタイプの女の子です。作曲科にいてなんとテルミン持って自作の曲を披露 のだめじゃないけど一度触ってみたいですテルミン その演奏に伴奏つけた悩めるフランクに 千秋がナイスフォロー こういう自然な一言二って人を伸ばしていきますね。 そして千秋様 ついでに悩めるRUIまでカウンセリング RUIに気を持たせて瞬殺しています。(本人気がついていない) そんな中 のだめに初サロンコンサートの話が転がり込みコンサート当日 応援にかけつける途中の千秋は 恩師ビエラ先生と地下鉄で13年ぶりに再会です 密かに宿敵(?)シュトレーゼマンの弟子になったとか渡欧したのに挨拶にこなかったとか怒ってるんじゃないかと余計な心配してましたが 「ぱ る ど~ん」と千秋を抱きしめてくれておまけにリハ見学のお誘いまでしてくれました。 ビエラ先生器が大きい(例え次巻でぐずぐず言いだしても←ちょっと期待) のだめのコンサートかビエラ先生のリハか一瞬だけ悩みますがビエラ先生にくっついていきます。 千秋から連絡もらった のだめ 内心では落胆しながらプロを目指すものとして(ワンカット入るプロの大御所シュトレーゼマンの姿が秀逸) 自分のもてる力で演奏します。 コンサート終了後 一人夜道を帰途につくのだめの心中やいかに で続くです。 最後のページにて勘違い第三弾! (まあ今回は読み違え) 一ページだけ黒木君登場 と思ったら いきなりR☆Sオケに後から入った真澄ちゃんの敵(すぐ鞍替えしたので短期間のみ) コンマスの高橋君の話が最初読んだ時 松田さん(R☆Sオケの現指揮者)と二人で次の巻登場なの?! と勝手に思い込んでしまいました。 素敵なのに大人げなく千秋にライバル心むきだしにしていた松田さん。好きなんです。TVドラマの方では一体誰がやるんだとうと楽しみにしてたのに未登場で残念でした。 アニメでは誰かな?
2007.06.26
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番付=ランキング、花魁=銀幕の大スター、口上=コマーシャル、貸本屋=レンタルビデオショップ、元禄=バブル、損料屋=レンタルショップ、奉公人=ビジネスマン、富くじ=宝くじ、薬売り=セールスマン、火消し=消防、…意外や意外、現代ニッポンのルーツは江戸時代にあった。 28冊目 NHKのバラエテイ番組の内容を本にとりまとめたものです。残念な事に番組は未視聴です。 監修:杉浦日尚子 構成:深笛義也 となってます。 瓦版 = [今で言うなら] 大衆雑誌 浮世絵 = テレビ 髪飾り・煙草入れ=アクセサリー等など といった見出しではじまり それぞれ説明がありますが とっても面白かったです。 時代劇も 番組数自体減って かつ見ることもなくなったので子供時代に見て思っていたことが随分と違っていたりそういう意味があるのかと興味をひかれました。 そもそも 最近時代物に興味をもちはじめたきっかけというのが 宮部みゆき作「ぼんくら」での長屋の仕組みや差配(さはい)の存在などでした。熱心にTV見てた訳じゃないですが 長屋でなんかあって引っ張ってこられるのはたいがい 大家さん と呼ばれていて差配(さはい) って言葉に記憶がなかったのです。 そんなんで へえ~ と思うことばかり 例えば「三行半(みくだりはん)」 男から女への離縁状だとおもいきや実際は妻が夫からもぎ取る 再婚許可証 だったとか「あなた(妻)に罪はないが当方(夫)の勝手な事情で離婚します。そちら(妻の再婚先)の縁組みには一切感知しません」という趣旨のものだったそうです。これがあれば妻はどこへでも嫁げるし、夫にとっては離婚時にかいてやらねばならない義務だそうです。 江戸は女性の数が少なく再婚先にことかかなかったとか。 また 江戸のリサイクル率は90%以上だとは知っていましたが、さらに興味を惹いたのが「損料屋」(今で言うレンタルショップ) 質屋かとおもいきや 手ぬぐい一本からペット、人までなんでも借りられる店が重宝されたそうです。江戸は火事が多くてどうせ燃えてしまうなら必要な時に借りて必要なくなったら返してしまおう。という考えだったそうです。 全体的に 庶民、町民の生活を中心とした内容で 人生50年とはいっても 楽しそうな様子が伝わってきました。 「長屋の生活って」 と思いをめぐらすと きっと音や話はつつぬけ 今の感覚から言うとプライバシーのへったくれもなかったでしょうが、 余計な話はきこえない でも手助けを必要とする話には耳を貸すし お互い様の精神でそこそこの世話をやく といった こころのプライバシー 発達していたんじゃないかな~と 思いました。
2007.06.21
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先週の金曜日(15日) 「あんな首かしげた辛気くさくて病人ぽい肖像画なんかみるのやだ~!」と文句をたれる夫を拝み倒して 札幌芸術の森まで「モディリアーニと妻ジャンヌの物語展」を観てきました。近代美術館なら一人でも足を伸ばせるけど芸術の森だと我が家からは車でも1時間弱、公共機関使ったらJR-地下鉄ーバス~ 気が遠くなるので 半分あきらめてたので嬉しかったです画家である夫モディリアーニの死の数日後に身重の身で後追い自殺をした妻ジャンヌのことは知っていたのですが、彼女もまた画家であったということは知りませんでした。 というかこれを知ったのは展覧会の中(せめて自分の観に行く展覧会の趣旨ぐらい把握しておけ) 「?!」もしかすると~ との予測どおり展示作品中半分以上が彼女の作品。全体的にデッサンが多かったですがジャンヌを描いたモディリアーニの油彩画が結構あったので十分満足しました。ひそかに彫刻作品も期待してたのですが一点もなかったのが残念でした。 彫刻の作品数って少ないのかな? 彼の肖像画をイメージする時 瞳のない肖像画が目にうかぶのですがポスターになっているやおそらくメイン中のメインのには瞳がはいっていたのが新鮮でした。それゆえか まあモデルのジャンヌがとても美しい人なのもあるのでしょうがこの二点には 愁い顔といったイメージはわかず 特に の方は全体的に淡い水色が基調とされていて明るく華やかというより鮮やかな印象で観に来てよかったとしみじみと。 我が相方が文句たれてたように、人によっては陰気な印象をあたえる彼の作品もじっとみてると暖かさとか情愛が(特に女性の肖像画)が感じられるのでお気に入りの画家です。 彫刻、絵画に専念し酒と麻薬に溺れ数々のロマンスを生み出し貧困の中病死したモディリアーニですが 写真をみるともう映画にでてもばっちり!というぐらいの色男です。ヨーロピアンの二枚目です。そして早すぎる彼の晩年の3年間を共にしたジャンヌもとても美しい人で写真を見る限り意志もつよそうで後追い自殺から連想されるはかなさは感じられません。 展示会は二人の文字通り物語展でジャンヌのモディリアーニに出会う前の作品からはじまり、出会いや結婚生活、ニースでの静養、闘病生活と時代を追って二人のデッサン、油絵が展示されていて年齢やキャリアからいってモディリアーニの作風にさしたる変化は見られませんが若いジャンヌの作品は当然変化をみせていきます。すごいと思うのはモディリアーニを側にして彼の作風をまねた作品もあるのですが とにかく試行錯誤をしていてスタイル画のようなデッサンもあれば静物画や肖像画や風景画もあって 彼女自身のスタイルというのはまだ確立されていなくても画家として夫の影響下で自分を見失ったり霞んだりしている印象がいっさいなかったことです。 展示会の終点にはジャンヌの病床のモディリアーニのデッサンが数点あるのですがとっても美男子でした。
2007.06.19
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ちょっと江戸を散歩してみませんか。理屈や趣味やウンチクにとらわれるよりも、はとバスにでも乗った気分で出かけてみましょう。名ガイドが、明るく案内する浮世絵、歌舞伎、戯作、怪談、珍奇なものたち…遠い昔の江戸の街が、ホラ、こんなに身近で、愉快なワンダーランドだったなんて…。タイムマシンに乗って、別天地へようこそ。27冊目 杉浦作品は漫画で「百日紅(さるすべり)」を読んだくらいで、名前と江戸風俗に詳しいくらいしか知らず、2005年に亡くなった時 その訃報で「お江戸でござる」という番組で解説者として名を馳せていたのをやっと知ったほどです。 川風そよこさんの所で 漫画界は離れていたことも知りました。 そんな名は知ってても手をださない作家さんって一杯いるのですが 最近時代物の小説も手をひろげてきて江戸時代がちょっと気になったのと、書店で”ちくま文庫フェア”なるものをやっていて、このコーナーから一冊買おうと決心した時に(←決心するほどの事じゃない) 一番触手がうごいたのが彼女だったからです。 まあ 浮世絵師の北斎じゃなく その娘お栄を主人公とした「百日紅」の作画の印象が微妙なんだけれど視点が鮮烈だったのもあります。 内容と言うか構成は本人曰く"はとバス観光"のノリ よろしくあちらこちらの雑誌で連載されたものがばらばらに集められていてどこから読んでもいいのですが どこから読んでもまとまりというか話のボリュームが足りなくていまいちのれなかったのが本音です。後半のお江戸珍奇の章は同じ雑誌に掲載されたもので統一感があって集中できたのですが、、、 ようするに読んでいる私の素養もしくは江戸への興味の深さが全然たりないんじゃないかという思いが読んでいてわきあがるばかりでした。 内容はけっして大上段にかまえて講釈たれているのではなく たまに江戸弁をまじえての面白い話をテンポ良く披露してくれてるのですが 読み手が野暮なので 「すんませんもうちょっと 優しく詳しく長く説明してください」という思いがつのりました。 そんなんで 昨日 お江戸でござるを図書館から借りてきたので修行の旅にでます。
2007.06.13
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先月発売されているとは知らなかった「フラワー*オブ*ライフ」4巻! 今日やっと購入してそそくさと読みました。(一週間に最低一冊 本(漫画以外)消化しなきゃいけないのに~ 漫画を読み漁る私) でっ 漫画一冊じゃなんだから文庫も何か買おうと物色しながら、なにげなく眺めた裏表紙に「一年間 春太郎は宣言してきた」と「完結」! の言葉があり「嘘でしょう~」とtsutayaの店内でよろめくばか一名! 「短い短すぎる~」「アンハッピーエンドならどうしてくれよう」と心の中でぶつぶつつぶやきながら仕掛け人藤枝梅安(by池波正太郎)&武田信玄(by津本陽)共に第一巻も手にしてレジに向かいました。 フラワー*オブ*ライフ 白血病治療で姉から骨髄移植を受け闘病生活のため1年1ヶ月留年して晴れて高校1年生となった春太郎→名前に負けない明るく前向きなイケメン、その親友となるぽっちゃり愛らしてちょっと気が弱い三国翔太、因縁(プッ)でなんとなく近くにいるガタイのいい鉄壁オタクで性格の悪い間島 海 を中心に彼らをとりまくクラスメート、教師、家族のおりなす高校生活コメデイ もう楽しくて だけど身につまされて 涙が出てきて でも笑っちゃうという すんごい作品です。 超おすすめです。 あっ BLじゃありません。(よしながふみ作だから 一応注釈 BL作品も抵抗感のない人には即おすすめ) 一応主人公はいるけれど作品中にでてくる登場人物一人一人が人生の主役だっていうのをコメデイタッチで信憑性を持って親近感をわかせて(おのれの恥ずかしい記憶も呼び覚まして)味あわせてくれる作品です。 転入生、白血病、教師の不倫、友達ができる時、親子の絆・あり方、赤点、マン研、漫画製作、引きこもり、オタク、コミケ、文化祭、同人誌製作、みんなでお勉強会、みんなでクリスマスパーティー、お友達とお買い物、三角関係、修羅場、殺傷沙汰(未遂)、クラス替え あ~ きっとまだ足りないけれど これらの話題がたったの4冊にちりばめられていて破綻をおこすどころかぐいぐいと読ませてコメデイとしてきちんと収束している ラストは2~3巻で主人公としてはちと影が薄かった春太郎の 大人っぽくなった笑みでじんわりきますが(もっと読みたかったよ~) 余談 気象予報士の翔太のお父さんの同僚が「西洋骨董洋菓子店」にでていた女子アナだったので、フラワー~の誰かがアンテイィークにケーキ買いに行くシーンがあるのじゃないかと期待していたのに~ 橘やエイジや小野や千影がみたかった~ いまさらながら よしながふみ ってすごい漫画家だな~としみじみ。 年末発売予定の大奥 第三巻も楽しみだけど 一年に一度の楽しみが減りました。でも読めて満足
2007.06.12
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暗殺の仕事を2度成功させたジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)は“00(ダブルオー)”の地位に昇格し、最初の任務で世界中のテロリストの資金源となっている“死の商人”ル・シッフル(マッツ・ミケルセン)の存在を突き止める。彼と勝負するためにモンテネグロに向かおうとするが・・・。どんな達人でも新人時代はあるからね~!経験を積むのみそうあのジェームズ・ボンドでさえも という内容です。そこが売りなんですがダニエル・クレイグの新ボンド 最初はあまりかっこよくありません。女性の扱いもいまひとつ垢抜けず、任務の遂行は泥臭くボロボロになりながらなんとか完了させるけど巻き込んだ被害も尋常じゃなく後始末に追われるMはカンカン(女性問題じゃないのがポイント)当人は自尊心で武装してどこ吹く風といった風上ですが、どうにも板についていない。上腕あたりの筋肉とかがっちりしているけどお腹はメタボ10歩ぐらい手前 小柄でもあります。美形という言葉には遠いイメージです。 ただ、大昔に読んだ藤本義一氏のエッセイ「男の顔は履歴書」(たぶんこのタイトル)よろしく血みどろの死闘(まさしく殺し合い)やカーチェイス(要するに任務)を経ていくと顔つきがかわっていきカジノシーンのタキシード姿あたりになると00(ダブルオー)のライセンスが板についてきたな~と感じます。かなり血なまぐさい展開が続きますがスパイって響きはフィクションの中じゃかっこいいかもしれないが所詮は汚れ仕事なんだといったことがストレートに伝わってくる製作者側のおもいきりの良さには脱帽しました。 話はあらすじすらろくに知らず見始めたせいか全然わからなくて 評判ほどには面白いとは思えなかったというのが本音です。 ひねりがありすぎて曰くありげな台詞も空回り気味。最後にでてきた男性が誰なのかもよくわからないという始末。 多分冒頭に登場したよな~とDVD見直して役どころを再確認 もう一度見直したほうが面白みが増すのかもしれません。 余談ですがマダガスカルで爆弾テロの男を追っかけるシーン ボンドより逃げる男の方の動きがものすんごいな~と思っていたらバルクール(フリーランニング)というスポーツをとりいれたそうで このスポーツの創始者の一人が演じているそうです。 ボンドガールのヴェスパー(エヴァ・グリーン)はお色気よりは清純さで勝負とばかりにとってもきれいでセクシーさが売りじゃないのがポイントでした。 目の前で人の殺されるのを見て動揺しシャワールームでがたがた震えているところにボンドが寄り添って肩を抱いてあげるところは実にほほえましいです。(夫いわく、ここでがっつくかどうかで男の価値が上下するとのことー私も同感) ここではボンドの株はあがりました。 まあ 予告編のフレーズにふさわしく裏切り者の存在が現れ二転三転とさせるつもりなのでしょうが予測の範囲なのと結局ジャンカルロ・ジャンニ-二はどっちだったのといった疑問が残ったのが不満でした。 ぶっちゃけ、ボンドのハートを射止めたヴェスパーが”清純な姿を印象づけておいて一方で”ワールドイズノットイナフ”のボンドガールのソフィ・マルソーぐらいの悪女ぷりも披露して裏切ってくれたほうが ラスト近くのMの台詞も重みがあったろうなと思いました。 結局頭の中?だらけなので公式サイトやWikiめぐりをすることになりましたが公式サイトスパイ活動よろしくギミック満載で楽しいです。 また人気シリーズなのでWikiもうんちく満載 こっちのほうが楽しかったです。
2007.06.08
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『サイダーハウス・ルール』のラッセ・ハルストレム監督の名を、世界に知らしめるキッカケになった作品。舞台は50年代末のスウェーデンの小さな町。12歳の少年イングマルの毎日は、兄にいじめられ、出稼ぎに行った父は戻らず、母は病気、とうんざりするようなことばかり。母の病状が悪化し、イングマルは叔父の住む田舎の村に預けられる。やがて母が死に、家族はバラバラになってしまうが、一風変わった村の人たちとの交流が、イングマルの心をゆっくりと癒していく…。 今日 BSで放映されていて懐かしさ一杯で観ました。1985年制作で日本公開1988年だそうですが公開当時映画館に足を運びました。主人公のイングルマン12歳は(もっと小さいと思い込んでました)つらくてやりきれなくなった時「ぼくはあのライカ犬のことを考える。わずかな餌しか与えられず 自分の意志に関係なく人工衛星で打ち上げられたあの犬のことを。彼に比べたら僕はまだましだと」(台詞うろ覚え)とつぶやきます。この殺し文句とDVDのジャケットと同じポスターにまさしく魅了されて映画館に行って泣いたり笑ったり感動したりとめまぐるしかったのを思い出しました。すっごく好きな作品です。それゆえ内容結構覚えているせいか大好きな作品なのに再度観たことがない”ニューシネマ・パラダイス”(こっちなんてビデオまで持っている)と同じ運命でしたが、20年経て観て色褪せてないのに感激です 先の台詞 なにも知らないと傲慢ともとれますがイングルマンをとりまく環境は実際かなり辛い状況です。父親は仕事だかなんだか南洋にいったきり(音信不通ともとれます)母親は病弱で兄には意地悪ばかりされています。そして彼は悪気がある訳じゃなくお母さん大好きっこなのに行動がことごとく裏目になってお母さんの怒声ばかりかヒステリーまで呼び込んでしまいます。この序盤は観ていて切なくなってしまいます。そんな彼の心の支えはガールフレンドと愛犬のシッカンしかし、さらに母の病状は悪化し兄は祖母の所、イングルマンはシッカンとも離されて叔父夫婦の所へと向かいます。この叔父夫妻が駅まで迎えにきていて、タクシーで一緒に帰るなにげない描写に二人のイングルマンを暖かく迎える雰囲気が伺えます。この叔父夫婦ばかりでなく住んでいる村の人たちがもうユニーク(変とも言います)な人たちばかりで、トラブルばかり呼び込んでいたイングルマンの行動すらなんでもないことのようになってしまうようなエピソードがちりばめられます。 寝たきりだけどイングルマンに女性の下着のパンフレットを(官能小説のように)読み上げてもらう同居人のおじいさんやら、村一番美しい屋根を目指して春夏秋冬 毎日トンカチトンカチと窓の修理にいそしむおじさん、黄緑色の髪の毛をしたサッカーのチームメイト、ドラム缶?改良して「人口衛星」と銘打ちモノレールらしきものを作って子供達をのせてくれる彼の父親、そして世界中の男の子達の敵(←どこぞのBSの日本を紹介(?)する不思議な番組から引用)の綺麗で巨乳のお姉さんとそのお姉さんをモデルにする彫刻家などなど。 また おじさんの働くガラス工場内の様子がたびたびでてきますが工場内の”火”の描写がこの村のひとたちの気持ちの温かさをつたえてきます。真打ちは美少年風少女のサガです。公開当時もかなり話題になり成長して出演した作品でも魅力が増していましたがとっても凛々しくて可愛くてかっこいいチームメイトです。ボーイシュでボクシングもめちゃくちゃ強く、成長期で変化していく自分の身体へのとまどいも率直に打ち明けてしまうくらうくらいイングルマンと仲良しになります。こんな楽しい村の生活の中でも考えることはお母さんに自分が楽しい時を過ごさせてあげたいという思いと愛犬シッカンと再び一緒に暮らすことここで家族との回想がめぐらされジャケットの表紙のエピソードが紹介されます。お母さんは健康な頃写真家をしていて写真を撮るのはおてのもの。表紙は写真を撮ってもらおうとファインダーに向かって「笑えシッカン、シッカン笑え」と犬の口に手をあてて自身もニコニコしている姿です。悲しいことにイングルマンの望みは打ち砕かれます。そして打ちひしがれて一人つぶやくのが冒頭の言葉 わずか12歳でこんな言葉をつぶやいて悲しみに耐えなければならないイングルマン でも たしかに彼の方がましなのです。彼には手を差し伸べてくれる叔父夫婦やサガ、村の人たちがいて、愛され必要とされていて、それに対して彼がきちんとこたえていくであろう姿がつたわってきます。
2007.06.02
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ロサンゼルスを拠点に映画の制作・配給などで世界中を駆けめぐる著者が、映画が大好きで情熱と魅力にあふれる「映画の仕事をする人たち」のエピソードを公開。映画の仕事ってどんなもの? そんな質問に答えてくれる一冊。26冊目字幕翻訳家の戸田奈津子氏が「映画のクレジットがなぜあんなに長いかわかりますか。あのクレジットに載っている誰一人が欠けても今観た映画は完成しなかったのです。」といった内容の話をラジオや講演で語っていたのが記憶に残っていて、最近はご無沙汰してますが映画館で観る時は(クレジット最後まで読んでる訳じゃないけど)明るくなるまで座っています。まあ、もしかすると最後におまけ映像もしくは素敵な一言あるんじゃないかと欲が勝ってもいますが本書は監督などの紹介もありますがどちらかというとこのクレジットに名は連ねないけれど配給や興行の成功にかかわる職種に焦点を当てているような気がしました。岩波ジュニア文庫なので映画界で仕事につけたらいいな~と考える学生達(特に女の子)に 映画の仕事って監督や俳優や背景など製作スタッフだけじゃなくこんな仕事もあるんですよと 様々な職種を紹介しています。入門編なのであまり突っ込んだ内容ではないですが、名作であっても買い付ける人間がいなければ我々はその作品を観ることもできず、興味を抱かせる宣伝でなければもしかしたら選択しないかもしれない(素ン晴らしい予告編にだまされて本編観てがっかりもありますが、、、) なるほどな~と感心しました(単純)
2007.06.02
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わたしたちは何度もすりむいて、自分だけにぴったりの ”靴” をみつける。人気絶頂、キャメロン・ディアス主演で贈る、等身大のラブ・ストーリー。キャメロンが女優としての新境地を開いた感動作。キャリア・ウーマンの姉と奔放な妹、まったく違うキャラの姉妹をキャメロンとトニ・コレットが好演。監督「L.A.コンフィデンシャル」「8mile」のカーティス・ハンソンと、脚本「エリン・ブロコビッチ」のスザンナ・グラントの豪華顔合わせ!!WOWWOWにて放映、HDに録画していたのをやっとこさ観ました。容姿にめぐまれているけれど難読症のため自分に自信が持てぬまま、仕事も続かず自立とはほど遠い生活を送る妹キャメロン・デイアス。大学を卒業し弁護士としてキャリアを着々と築いているが容姿にはコンプレックスを持っていて、ストレス解消に着もしないドレスや高価な靴を買う姉トニ・コレット。 足して2で割ればちょうどいい姉妹。もちろん世の中そんな簡単に行く訳も無く、ちぐはぐであやうい姉妹はあることをきっかけに妹が姉のところに転がりこみ同居生活がはじまります。 妹は父親の家に同居してたのですが、酔っぱらって家に入ろうとすると義母がでてきて床に吐かれたらカーペットが汚れるなどまくしたてられて追い出され 姉妹関係どころか親子関係すらちぐはぐで不安定なのが伺えます。文字を流暢に読めないのにTV番組のアシスタントのオーデイションに向かいカメラテストの前にもう合格した気分になりきってはしゃぎ、テストで失敗し落ち込む妹 この物事のつながりを一切考えていないような行動は当然生活にも反映し きちんと片付いていた姉の部屋は散らかり放題、姉秘蔵の靴や服も断りもなく身につけ、あげくに家に置いてあるお金をネコババするのに何の躊躇もない”困ったちゃん”をキャメロン・デイアスが可愛く演じてます。「マスク」でスクリーンデビューした時、なんで絶賛されたかちっともわからなかったのですが ブロンドジョークさながらの行動しても鼻につかないところが彼女の持ち味でしょうか 同性の私から見ても魅力的です。対する姉は(原作によると)ブリストン大卒で弁護士としてしっかりキャリアを積むしっかりものの一方、容姿にコンプレックスを持っていて髪や服装も地味で(なのにクローゼットの中はイメルダ夫人さながらに豪華な靴と洋服が山のように入ってます)、恋愛に対してひどく臆病かつ自分を卑下するような思考に落ち入りがちです。演ずるはトニ・コレット 名前だけじゃ分からなくて調べた所「シックス・センス」のハーレイ君のお母さんを演じてました。 余談なのですがこのシックス・センスでビデオみている途中で夫がネタに気づき(映画開始前に「観賞後ネタばらすな」と偉そうに語る監督が悪い←夫の弁解) 目を吊り上げた記憶があります。(私は素直に観ていた) そんな状況でもハーレイ君の可愛さと 彼のお母さんの息子が異能者だと気がついていながら、異常現象に対しては怯えても 息子に対しては決して恐怖感をもたず愛情一杯な姿にいたく 感動しました。 その トニ・コレットが 自分の生活をかきみだしておまけに自分のボーイフレンドとベッド・インまでしてしまい喧嘩のあげく行方をくらましてしまう妹に対して 容姿のコンプレックスからの嫉妬も生活態度に対する落胆も怒りもすべてひっくるめて 家族として妹を心配し愛している姿をあますところなく表現しています。 凄いのは 眼鏡を外せばといったインスタント美人ではなく 新しい恋をみつけ、愛される喜びに浸るなか自分に自信をもって徐々に(ここがポイント)輝いていく姿を生き生きと演じています。こんな二人をとりまとめる(?)のは 訳あって音信不通となっていた祖母 大御所シャーリー・マクレーンです。彼女はリタイアメントホーム(退職した人たちが住むマンションや地区) で暮らしていて、ご近所さんの世話もかいがいしく焼きますが その一方自分の事に関しては一線をひいて人に立ち入らせないようにしています。その彼女の所に ひょんなことから祖母の所在をしったキャメロンが転がりこみます。 姉妹の父親も含め、この祖母、姉妹ともに不安定な様子がうかがえますが つまるところそれは姉妹の母の存在らしく少しづつそれが明らかにされていきます。"In Her Shoes" 背伸びしても他人の靴は他人のもの 自分を磨いて自分自身の靴をはこうという解釈もあるそうですがシュー・フィッター のいる 靴屋さんで靴買ったことない私は 最初は靴づれおこしても 履いているうちに自分になじんでくると解釈しようか 思案しています。
2007.06.01
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