メートル・ド・テル徒然草

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エルネスト1969

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Jul 14, 2005
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ソムリエ試験なんかにも時々登場するのですが、年によってワインの名称が変更されたものがあります。

 シャトー ムートンロートシルト(Ch.Mouton-Rothschild)で知られるロートシルト家が所有するシャトーの内のひとつ、シャトー・ダルマイヤック(Ch.d'Almailhac)は著名度でもその代表格で、過去のソムリエ試験においても、何度か登場した事もあります。

フィリップ=ロートシルト男爵がこのシャトーを購入したのは1933年の事。当時はムートン・ダルマイヤック(Ch.Mouton-d'Armailhac)と呼ばれていました。
1956年にその名を「シャトー ムートン・バロン・フィリップ(Ch.Mouton-Baron Philippe)」へ変更。
さらに1976年、フィリップ=ロートシルト男爵の奥様が死去された事にあたって、翌年リリースされた1975年のヴィンテージから名称が変更されて「シャトー ムートン・バロンヌ・フィリップ(Ch.Mouton-Baronne Philippe)」亡き奥方を偲んでの名称の変更です。

 バロンに対するバロンヌは「男爵婦人」の意味。この爵位というのがワインの名称の中に良く見かけられて、例えば「コンテス・ド・ラランド」の「コンテス」は伯爵婦人の意味。「マルキ・ダレーム・べケール」「クロ・ド・マルキ」の「マルキ」は侯爵の意味。お味噌汁なら「ハナマルキ」。

 さらに年を下って1988年、フィリップ=ロートシルト男爵が死去されます。娘のフィリピーヌに譲渡されるのですが、男爵の王女にあたる意味の「バロネス」を用いたかといえばそうではなく、ロートシルト家が所有する以前の名称「シャトー ダルマイヤック(Ch.d'Armailhac)」に戻しました。

 シャトー ダルマイヤックはそのセパージュにカベルネ・ソーヴィニヨンの比率が約50%と低く、ムートン=ロートシルトと比較すると軽やかでチャーミングな印象を与えると言われてきました。しかし、97年以降くらいからは、世界的なワインの好まれる傾向から、やや、甘味の乗った凝縮感のあるワインへと醸造方を変更しているようで、2000年はもちろんの事、2002年などかなり膨らみのある仕上がりへとスタイルを変えてきています。


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「へぇ~『シャトー ダルマイヤックン』?」

「なんで、ヤックンやねん!?、ヤックンはシブガキ隊やんか!」

「まるでヤックン?だってこのワインのラベルの図柄…」


↓♪ジタバった すっるなよぉ~ 世紀末がくぅるぜぇ~   の図






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Last updated  Jul 14, 2005 03:35:04 PM
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背番号のないエースG @ チョコレート 「風の子サッちゃん」 ~ Tiny Poem ~…
坂東太郎G @ 「辛味調味料」そして考察(01/16) 「石垣の塩」に、上記の内容について記載…
エルネスト1969@ Re[1]:ホスピタリティは「人」ありき(10/04) はな。さんへ コメントありがとうございま…

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