メートル・ド・テル徒然草

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エルネスト1969

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Apr 15, 2006
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昨日に引き続き 「桜鯛」の話です。そもそも、こういった「鯛」に付いての話は、かれこれ3年以上も前になるのですが、兵庫県淡路島の鳴門漁港にて、現場の漁師さんから直接伺ったお話をまとめたものです。

 桜、紅葉の名が冠せられるように、鯛はその鮮やかな紅色が特徴です。
 これはアスキタンチン酸と呼ばれる色素が体表に表れるからです。このアスタキチン酸とは、海老や蟹に含まれる色素です。海老、蟹類を茹でると鮮やかな赤色になりますがこの成分なのです。

 「海老で鯛を釣る」とは、些細な投資で大きな利を得ることの例えとして使われる諺でもありますが、鯛の鮮やかな桜色こそは海老をたくさん食した証拠でもあります。

 海老は昨今では値段が高くなって、どうしても養殖の鯛などは、餌として使用しにくくなっています。
 また、海の浅いところで養殖するため、日に焼けてちょっと黒味がかってるところが、天然の鯛と養殖の鯛を見分ける目安ともなりそうです。

 さて、神戸の近海ではやはり「明石の真鯛」がなんといっても有名です。日本でも最も美味しいと言われる鯛が毎日水揚げされています。
 では、明石の鯛がなぜ美味しいと言われるのか?それは、鳴門の渦潮とも関係があるそうです。日本各地で鯛の名産地と言われるところ、例えば静岡の駿河湾、また、真鯛の数は少ないのですが、長崎県の五島列島なども往々にして潮流の荒い海域でもあります。


 人間でもそうなのですが、運動すると疲れます。この疲れるということ、ちょっと専門的に言うと筋肉の中に乳酸が発生するのですが、実はこの乳酸が落ち着くとアミノ酸が生成され、旨味成分の素になるのです。

 そういう意味から、魚にストレスをかけないという観点から、絞めるということ、つまり 屠殺は速やかに、また、魚になるべく苦痛を与えないように行われる ことが望ましいのです。

 真鯛であれば頭のすぐ後ろ、背骨が始る部分に深く包丁を入れ、血液が抜けやすいよう尾びれの付け根にも切りこみを加えます。

(続く)






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Last updated  Aug 27, 2008 01:43:54 PM
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背番号のないエースG @ チョコレート 「風の子サッちゃん」 ~ Tiny Poem ~…
坂東太郎G @ 「辛味調味料」そして考察(01/16) 「石垣の塩」に、上記の内容について記載…
エルネスト1969@ Re[1]:ホスピタリティは「人」ありき(10/04) はな。さんへ コメントありがとうございま…

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