自分がいかにたくさんの持病があるか、
あるいは、どんな大病したか、
どれだけの薬を飲んでいるか、
さも自慢気に話す患者さんが時々いる。
診察室で先生に話すだけで十分だと思うのだが、
わざわざ受付で、病歴を語る人だ。
もちろん、そんな事を言っても、
ただ、自慢げに話すでもなく、
アッサリとしたした方もいるのだが…
昨日、そういう「病気自慢」患者に遭遇した。
コロコロに太った派手なおばあちゃん。
急に、パッと自分の頭部MRIのコピーを
受付のカウンターに広げ、
「私、頭に動脈瘤があるねん。」
「へぇー大変じゃないですか!」
「手術はしないんです。」
「ど、どうしてですか!?」
「頭は頭蓋骨割って、せなアカンやろ?せやから、したくないねん。」
…は?何言うてんの?
「もう10年前からありますねん。」
と、キッパリ言う。
そして ドヤ顔。
…切羽詰まってないだけやん。
どんな返事したらええねん。
「私の父も動脈瘤ありながら87まで生きたし、
悪性腫瘍やったら、やったかて無理やし~」
と、ぺらぺーらと、一方的に話しだす。
ここで、はっきり言っておくが、
診療所は脳外科ではない。
泌尿器科だ。
関係のないところで、関係のない話を、
しかも、医師でも何でもない私に話す。
…動脈瘤のある事の何が自慢なん??
私は悪性腫瘍で亡くなった妹がよぎり、
その遺族として、無性に腹がたった。
妹は、生きる事を切望して、
したくもない大手術に臨まねばならなかった。
手術しません!ではなく、
手術しなくてもいいんやろ?
世の中には、
したい、したくないに関わらず、
命懸けで
、
難しい手術に
臨まねばならない
それを「したくない」とはどういう事だ!
バチあたりな!
最後は 「もうそのお話は止めましょう。」
と、言って忙しいふりをした。
遥かに私より人生経験はあるはずなのに、
「命」
に関しての受け止め方が浅すぎる。
ホンマに、バチ当たるで。
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