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2012.05.11
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カテゴリ:  株の話
 昨日、3社から適時開示があった。

そして、近畿日本鉄道である。

要旨は、
 近畿日本鉄道が、
 近畿車輛の株を、JR西日本に、
 持株から5%相当分を譲渡する。
 JR西日本は、
 近畿車輛に、社長を送り込む、


5%では、傘下に収めるとは言い難く、
近畿車輛は、依然として近鉄のモノ。
それでは、なぜ、社長を受け入れる?

近鉄本体の財務内容は、悪いと言える。
ならば、全株譲渡の方が良化に資する。
しかし、藻緯羅が思うに、
それが出来ない事情が、近鉄にはある。

実は、
近鉄が保有する50%もの近畿車輛株は、
近鉄のものであって、近鉄のものでない。
いわゆる「信託口」という代物である。

「財物」の権利は、信託銀行にある。

信託銀行が同意しないのか?
そんなことは、ないだろうと思う。
不同意は、近鉄の方であろうと思う。

この「信託口」という珍妙な代物は、

「便法」なのである。

最近、話題になっているように、
この不足分は、企業が穴埋めする。
穴埋めは、現金で行うべきである。
しかし、
財務内容の悪い企業には、現金がない。
でも、
日本の悪習、持合い株なら持っている。

そこで、
政府は、持合い株を拠出させることで、
穴埋めとして認めることにしたらしい。
企業としては、議決権は手放せない。
銀行は、資産に計上する必要がある。
そこで、形式的に分離してしまった。
この便法の大義名分として、
 大量の株を市場で売却すると、
 株式市場が混乱するので、
 それを防ぎたい、と言ったか???

なので、
近鉄が、持株の全部を譲渡してしまうと、
現金で、穴埋めしなくてはならなくなる。
そんな余力は、今は、ないわけで...


そんな現状のもと、
 JR東海は、日本車輌を、
 JR東日本は、東急車両を、
それぞれ、手中に収めた。
JR西日本も、「欲しい」...

日立と川崎重工が、
同部門を持つが、まず手放さない。
それどころか、近車を欲しいはず?
要するに、唯一残った「近車」の争奪戦?
それが裏であったかどうかは、定かでない。

JR西日本が、買収を急いだとしても、
こちらも、余資が豊富なわけではない。
安全対策に、巨費が必要なはずである。
カネのないJR西日本、
カネが欲しいが手放せない近鉄、
その着地点が、
今回の「条件」ではないだろうか?

ところで、
日本の鉄道車両業界は、強くなるのだろうか?
これで、輸出競争力が強化されるのだろうか?
恐らくは、そうはならないであろう。

輸出競争力をつけるには、今後、
・日立
・重工・重電G(日立を除く)
・JRグループ(せっかく収めたのに)
の3社体制に、なってゆく???
あるいは、
部門別に、大合同が行われる???

ともかく、
またまた保有株が、召上げられることだけは、
猶予されたようである。
今日の株価は、どう動く?





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Last updated  2012.05.11 05:19:33
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Comments

藻緯羅 @ 岡田京さんへ 報道からは、全く不可解としか...  一…
岡田京 @ Re:「日赤名古屋第二病院で医療過誤」報道は正確か?(06/20) あたしもこのニュースはおかしいと思って…
藻緯羅 @ セミ・コンフィさんへ 研修医は疑問に思わなければ、 指導医に伺…
藻緯羅 @ mlupinさんへ おそらく、"バグ"でしょうね。 …
藻緯羅 @ 元お蝶夫人さんへ ここ数年の間に広告が増えましたね。 大き…

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