森へ行こう(心とからだと子育てと)

森へ行こう(心とからだと子育てと)

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

このメルマガ New! かめおか ゆみこさん

Profile

森の声

森の声

2025.08.23
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
テレビや、ネットの中に「オリジナル(本物)」は存在していません。存在しているのは知識や情報として抽出された「加工品」や、オリジナルとは何の関係もない「偽物」ばかりです。

学校で使っている教科書でも同じです。学校で教えているのは、「オリジナル」から知識や情報として抽出された「加工品」ばかりです。オリジナルとは何の関係もない「偽物」もいっぱいあります。

「オリジナル」は時代や文化を越えて普遍です。でも、「加工品」は時代や文化に合わせて恣意的に変形されています。戦争など起きて、国が情報統制を始めると、「本物」を騙る「偽物」ばかりが流されるようになります。ですから「本物」と「加工品」や「偽物」を判別する能力が育っていないとすぐに騙されてしまいます。

でも、「本物と加工品や偽物を判別する能力」は、「本物」と出会い「本物」と関わる体験を通してしか育ちようがありません。

これは骨董品などを鑑定する人も同じです。「本物」と出会って「本物」のことをよく知っているから「偽物」を見抜くことが出来るようになるのです。

「偽物」しか見たことがない人は「本物」と「偽物」の」区別が付かないのです。「そっくりさん」としか出会ったことがない人は、「本人」と出会っても、その人が「本人」だとは気付かないのです。

でも、人間が人工的に作り出した社会の中には、「加工品」や「偽物」ばかりがあふれています。そして、産まれたときから「人工的に作り出された偽物」ばかりに囲まれて生活している子どもたちは、「本物」というものが存在していることすら知りません。

「本物」を知らない子は、「本物」と出会っても「偽物」と同じ扱いをします。以前、「本物の子猫」を「ぬいぐるみ」のように投げて遊ぼうとした子がいたので、思わず「何やってんだ!」と怒鳴ってしまいました。

人工物の中には「命」というものは存在していません。ですから、人工物でばかり遊んでいる子は「命」というもののことを知りません。家内の友人がデパートのオモチャ売り場で働いていたとき、そのオモチャ売り場で買った「本物のカブトムシ」の死骸を持ってきて「壊れちゃったから直して」と言ってきた子がいたそうです。



お母さん自身が「命とは何か」ということを深く考えたことがなかったのでしょう。

魔法使いサリーの「魔法の箒」を買っていった子が、しばらくして「この箒、空が飛べない」と文句を言って来たこともあったそうです。そんなことお母さんが説明すればいいのですが、このお母さんも子どもに説明することから逃げていたそうです。「子どもの夢を壊したくない」と考えたのでしょうか。

そんな状態ですから、「人は死んでも生まれ変わる」と信じている子もいっぱいいます。確かに、そういう思想は昔からありましたが、でも最近の子どもたちが考えているのは「輪廻」というような深い考えではなく、ゲームのような単なる「命のリセット」です。

だから「この人生失敗した、やり直したい」と感じたら、簡単に「命のリセット」を選んでしまう子もいるような気がします。「死にたい」わけではなく「やり直したくて」死んでしまうのです。

輪廻という現象が実際にあるのかどうかは不明ですが、「輪廻」という思想では「魂の連続性」はありますが「自分という意識の連続性」はありません。生まれ変わったら「違う自分」になってしまうのです。産まれるときに、過去の記憶が一切消されてしまうからです。ただし、「頭の記憶」は消えても「魂の記憶」は残ります。

でも、最近の子どもたちが考えている「生まれ変わり」では、「命」だけがリセットされて「自分」は継続しているのです。アニメやゲームの中ではそうやって生まれ変わっています。前世の記憶を持ったまま異世界に転生したり、スライムになったりしています。でもそれはアニメやゲームといった人間が作った世界の中だけにしか存在していない現象です。

では、子どもたちはどこで「オリジナル(本物)」と出会えるのかということです。それが「自然」であり、「自分自身のからだ」なんです。だから子どもたちには「自然と出会う体験」や「自分のからだと出会う体験」が必要なんです。「自然と出会う体験」や「自分のからだと出会う体験」を充分に体験して育った子は「本物」と「偽物」の区別がつくようになるのです。

それに対して、「頭の中」や「町の中」や「テレビやスマホやゲーム機の中」にあるのは、加工品や偽物ばかりです。そしてそんな加工品や偽物としか出会うことが出来ないまま育った人は、最初は「我が子も人工物のように思い通りに加工できる」と思い込んでしまいます。でも、しばらくするとそれは不可能だと言うことに気付き、絶望します。

ちなみに幼い子どもたちは100%オリジナルで本物です。だから偽物しか知らない大人には対応することが出来ないのです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2025.08.23 07:37:25
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: