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私が普段から訪問させて戴いている眼科関係の珠玉のサイトをブックマークとして追加しました。(ページの左側に載っています) 私が身を置いている眼科業界と言うのは診断・治療技術の進化が極めて早く、常に努力をしている医者とそうでない医者では残酷なほどに力量に差がついてしまう過酷なところです。 今回ブックマークとして公開したサイトは全て私自身が目標とし、一流と感じるところばかりです。 医者の力量と言うのはパッと見て分かるものではないわけですが、患者様は自らの健康をその医者に託しているわけで、何回か通院していると不思議なことに直感で「あっ、ここはいいな」とか、「どうもこの医者はダメだな」となんとなくわかるものです。 私及びスタッフは、この厳しい眼科医療の世界でこれからも信頼され選ばれ続けるクリニックであり続けるように毎日努力していきたいと考えています。
2010.07.30
先日の日記の続きです。有効な治療法が無いと言われる難病、網膜色素変性症ですが、実は数年前から散発的に「ウノプロストンという目薬が効果がある」という論文を目にするようになりました。 論文によると著しく自覚症状が改善した患者様が実際にいるということです。これはウノプロストンが持つ、網膜の神経節細胞のグルタミン酸障害に対する保護作用によるものではないか?と推察されていますが、まだはっきりしたことは分かっていません。 ↑ これがそのウノプロストンです。実際には「レスキュラ点眼液」という名前の緑内障・高眼圧治療薬です。 このレスキュラ、10年以上前にはベストセラー薬として一世を風靡したこともあったのですが、「点眼時に非常にしみる」、「角膜(黒目)の上皮障害を高率に起こす」、「眼圧下降効果が弱い」などの弱点があり、他の緑内障新薬に負けて現在では処方されることが非常に少なくなってきています。 ところが薬の作用と言うのは不思議なもので、今また新たな病気に効く可能性が浮上しているわけです。緑内障を合併している網膜色素変性症の患者様には当然保険診療の範囲内で処方することが可能な目薬なので、私はここ数年網膜色素変性症がある方には、このレスキュラ点眼液について説明をし希望の方には実際に処方もしてきました。 「この薬はしみるのでイヤ」という方ももちろんいらっしゃいましたが、継続されている方の中に「レスキュラさし始めてから、なんだか視界が明るく良く見えるようになった」と、自覚症状の改善を認める患者様も実際にいらっしゃいます。 なので、私は自分自身の経験から「レスキュラには網膜色素変性症の治療薬となる可能性がある」のではないか?と感じています。 また実際にこのレスキュラ、現在開発元のアールテックウエノ社が、少し濃度を変更して(未確認データですが25%濃度を上げているという説もあります)、オキュセバ点眼液と言う名前で、網膜色素変性症の治療薬として治験中 でもあります。 医学の世界は常に少しづつ進歩しています。昨日治らなかった病気も明日には治ることもあります。私は八幡浜地域の皆様に全国レベルの最新で安全な眼科医療を提供し続けることが出来るように、これからも毎日の勉強を欠かさずに努力していきたいと考えています。
2010.07.25
遺伝性の疾患で、全世界平均で3000~4000人に1人の発症率と言われている、網膜色素変性症という難病があります。 これは進行性の病気で、最初は「薄暗い所で見えにくい」などの症状ですが、徐々にその夜盲・視野狭窄が進み、末期には高度の視力低下あるいは失明に至ることもあります。成人中途視覚障害原因3位であり、頻度が低いとはいえ大変重要な疾患です。 ↑ これがその「網膜色素変性症」の患者様の実際の眼底写真ですが、中心部を除いて網膜が高度に変性・萎縮しているのが分かります。 私が開業している愛媛県八幡浜市及び「日本一細長い半島」で知られる伊方町は、数十年前までは隣町の大洲市・西予市等とは険しい山で遮られていて、道路状況が非常に悪いということがありました。その関係で例えば近親婚なども多くあったのでしょうか? 原因ははっきりしませんが、私の開業しているエリアには、この網膜色素変性症の患者様が非常に多いという印象があります。 暗順応〈あんじゅんのう〉改善薬や、ビタミン剤、網膜循環〈もうまくじゅんかん〉改善薬などを、進行予防のため補助的に処方することが多いのですが、それらの薬の有効性には根拠となる証拠がなく、我々眼科専門医も非常に心を痛めているのが現状です。 私は八幡浜に来て4年半が経ちました。前述したとおり網膜色素変性症の患者様が大変多いこともあり、ずっとこの病気について勉強を重ねてきました。その中で私は「一筋の光明」を見出したのです。(続く)
2010.07.23
いやあ連日暑いですね。今の季節と言うのは眼科は一年で最も患者様の多い時期の一つであり、待ち時間が普段よりも長くなってしまっているかもしれません。少しでも待ち時間が短くなるようスタッフ一同これからも鋭意努力していきます。 さて今日はその待合室の風景をちょっとお届けしてみます。掲示板には、 この「院長日記」の宣伝を貼ってあります。(笑) 最新のマガジンラックの様子です。 雑誌類は常に内容を刷新しより人気のあるものに入れ替え続けていますが、最近患者様に評判の良いのが、 この「バカ画像」シリーズです。中身は例えばこんな感じです。 パッと見てすぐに笑えるところがいいのかもしれないですね。 これからも少しでも待合室環境が良くなるように、常に努力していきたいと考えています。
2010.07.20
8月12日(木)~8月14日(土)は、お盆休みのため休診とさせて頂きます。 8月16日(月)からは通常診療となりますので、よろしくお願い致します。
2010.07.16
私が開業する前から当院のちょうど目の前には消火栓があり、そこに宣伝募集の告知がずっと貼ってありました。 私はつい先日、ふと「そうだ、この消火栓はちょうどクリニックの真ん前だし、広告を出そう」と思い立って広告会社に連絡をしました。 私の住む八幡浜市はとにかく不景気で、市内中心部の消火栓広告枠がほとんど埋まらずに非常に困っているとのことで、色々とやり取りが有って結局合計10枚!もの消火栓広告を出すことになりました。 市内中心部に、上記のような「ちびちび広告」が10枚あります。皆様はその内の何枚を発見できるでしょうか?もしも10枚全部を見つけられた方には先着1名で私から粗品を進呈したいと思いますので、ぜひチャレンジしてみて下さいね。(笑)
2010.07.14
当院で近日中の導入を目指している、さまざまな病気の診断・治療に大きな威力を発揮する、OCT(Optical Coherence Tomography: 光干渉断層計)という新しい検査機械ですが、現在3社目となるニデック社の製品をデモ中です。 OCTをこれから購入予定という先生も多いでしょうし、自分自身の考えをまとめるためにも、今日は今までデモさせて戴いた3社のマシンについて簡単にまとめておこうと思います。 まず1社目はOPTVIEW社の「i Vue 100」というマシンでした。 このマシンは車で例えるならば、走るという機能だけに特化して軽量化したマニュアル車のようなものでした。搭載された機能は最小限、操作もマニュアルでやや慣れを必要とします。 ただ、機能はシンプルながら「これで必要十分」と思わせるものがありましたし、機械の大きさもコンパクトで価格も他社と較べると廉価でもあり、余分なものが付いていない研ぎ澄まされた潔いマシンでした。 2社目は日本のトプコン社の「OCT-2000」でした。 このトプコン社は東芝系の測量機器と眼科用機器の会社なのですが、ここ数年の眼科用の各製品は率直に言ってあまり出来が良いとは言えず、私は「トプコンは測量機器に開発費を投入していて、眼科用製品にはあまりお金をかけてないんだろうな」という認識でした。 そのためこのOCT-2000にも大きな期待はしていませんでした。ところがどっこいこのOCT-2000、トプコン社としては久々の出来の良い快作だったのです。 コンパクトな躯体にぎっしりと詰め込まれた豊富な機能、まずまず使いやすい操作性、各撮影モードもしっかりと考えて作り込まれており、総合力の非常に高いマシンでした。 唯一の弱点は緑内障診断に使う視神経を解析する「サークル」モードでオートでの視神経乳頭の検出力がかなり悪いことでした。ここさえ良ければなあ。惜しまれます。ただ、今後もいくつかのバージョンアップが予定されているとのことなので、マシンの戦闘力は更に上がっていくのかもしれません。 3社目は日本のニデック社のRS-3000でした。 ニデック社の製品の特徴はその撮影のしやすさです。操作はほぼフルオート、非常に簡単に快適にレベルの高い撮影が出来ます。画像の美しさも特筆すべきものがあり、流石は「技術のニデック」を思わせる素晴らしい機械です。 ただ機械のサイズがかなり大きくてかさばること、価格が他社と比較してかなり高額となることが弱点です。 OCTに関しては、最後にもう1社の製品をデモさせて戴いて、その後に実際に購入するマシンを決定する予定でいます。どのマシンを買うことになるのか、自分でも楽しみにしています。
2010.07.09
先日のことですが、「飼い犬が急に前足を出してきて、爪が左目に入った。ごろごろして痛い」という訴えで患者様が来院されました。早速目を拝見すると、 白目(結膜)が切れて、犬の爪の跡もくっきりとついています。症状としては軽く大したことはなかったのですが、患者様は「グラちゃん(仮名)は普段はとってもいい子なのに、どうして急にこんなことをしたのかしら?」と大変ショックを受けておられます。 私は「でもまあ、怪我したのが黒目(角膜)じゃなくて不幸中の幸いでしたよ。」と慰めて、「せっかく来て頂いたので目の奥(視神経や網膜)もついでに診せて頂きましょう」と拝見すると、 パッと見ただけで両目とも目の神経が減っており、緑内障が非常に疑わしい状態です。 精密検査で視神経の周りの神経繊維層を分析してみると、 やはり両目とも神経の量が減っています。(上記の写真の赤色で示された部分) 視野検査上でも、 やはり両目ともすでに視野が欠けています。でもラッキーなことにまだ緑内障としては初期でした。今から治療を開始すれば失明まで至ることはまずありません。 ただこのくらい初期の緑内障だと、自分自身で気づくことはまずありません。今回は愛犬のグラちゃんのおかげで偶然眼科に来てそれで緑内障を初期で発見することが出来たのでした。 私が患者様に「グラちゃんは、もしかしたら不思議なパワーで飼い主の目のピンチを知らせてくれたのかもしれないですよ。忠犬グラちゃんですね。」と説明すると、患者様も「はい、うちの犬は本当に最高の子なので絶対そうだと思います。」と大喜びで帰宅されました。きっとグラちゃんは御馳走を貰えただろうと思っています。
2010.07.06
今日も、先月末に参加してきた白内障学会の機械展示での印象記です。 私は白内障手術時に使うナイフ類は基本的に「マニー」という会社のものを使用しています。ナイフ類は多くのメーカーから色々な種類のものが出ているのですが、今まで様々なメーカーの製品を使ってきた中で、マニー社のものが切れ味がナンバーワンだったからです。切れないナイフは危ないですからね。 今回の機械展示でもマニー社のブースに立ち寄りました。ちなみにこのマニーは手術用縫合針・眼科用ナイフでは世界的に有名な日本の会社です。 色鉛筆みたいでカラフルで綺麗ですね。ナイフ類は全てベトナム工場で作っているのですが、何故「世界の工場」である中国製ではないのか?ブースにいらっしゃった社員の方に質問してみました。 すると、「中国は基本的に個人主義が強過ぎて当社のような超微細な製品づくりにはあまり向いていない。ベトナム人はベトナム戦争に勝ったことでも分かるように、粘り強くて根気があり手先も非常に器用なのでナイフ作りにはピッタリである」ということでした。なるほど、勉強になりますね。 ところでマニー社は何故この社名なのでしょうか? 答えは、、、、 社長さんが「松谷さん」だからです。まつたに→まにー というダジャレなのかな?と思っています。会社名と言うのは、このように気軽にお気楽に決まっているところが驚くほど多いんですね。 社長さんが石橋さんなのでストーン(石)+ブリッジ(橋)で「ブリジストン」、社長さんが鳥居さんなので逆さまにして「サントリー」、外国製のジーンズに負けないぞ! 江戸で勝つぞで「エドウィン」なんかと一緒ですね。(笑) さてこれで、学会体験記はおしまいです。3回にわたってお付き合い頂き有難う御座いました。
2010.07.05
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