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今回は、2010年1月に記事を書いた本のリストです。番号は、今年読んだ順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。1.生垣真太郎『ハードフェアリーズ』2.松尾由美『おせっかい』3.歌野晶午『ブードゥー・チャイルド』 ☆4.舞城王太郎『山ん中の獅見朋成雄』5.歌野晶午『世界の終わり、あるいは始まり』6.ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』7.愛川晶『夜宴』8.浦賀和宏『女王暗殺』9.奥田英朗『空中ブランコ』10.奥田英朗『ガール』 ☆11.松尾由美『ピピネラ』12.松尾由美『安楽椅子探偵アーチー』 1月は、12冊の小説の記事を書きました。 『ブードゥー・チャイルド』は、なんとなくずっと手にとれずにいましたが、今回読んでみて良かったです。これは面白かったです。 今月記事を書いた作品のタイトルをこうして振り返ってみると、奥田英朗さんの『ガール』も味わい深くて良かったなぁと思います。『イン・ザ・プール』などの伊良部先生シリーズや『ララピポ』のはちゃめちゃぶりも楽しいですが、こういう物語も素敵ですね。 松尾由美さんの作品も、いろいろ読んできています。読めば読むほど、そのSF的な設定の妙も楽しめるようになって、これからも作品を読んでいきたい作家さんの一人になりました。 2月から5月はますます仕事が忙しい時期になりますが、少しずつでも読書を続けていきたいと思います。忙しい日々、たまの休日や休みの時間に読む物語は格別です。
2010.02.01
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毎年、大晦日にアップしている、今年のおすすめの10冊です。日向 永遠さんの企画にも、こちらで参加させていただきます。 今年は、小説・エッセイ部門について、164作品の記事を書きました。そのうち、おすすめ(あるいは特に印象に残っている作品)として次の10冊を選んでみました。(順位を付けることを目的としていませんので、順番は記事を書いた順番です)。・歌野晶午『ガラス張りの誘拐』 スケールの大きさに衝撃を受けました。・浦賀和宏『こわれもの』 ぐいぐい惹きつけられる物語でした。・大崎梢『配達あかずきん』 本とミステリが好きな方は、楽しめると思います。・マイケル・ドリス『朝の少女』 島の人々の生活と名前のもつ力をしみじみと味わえる一冊。ラストの衝撃も、物語に深みを与えます。・ジーン・ウェブスター『あしながおじさん』 孤児院を出て、明るい大学生活を送るジュディの物語。勉強と、生活の楽しさが伝わってきます。・ジーン・ウェブスター『続あしながおじさん』 ジュディの友人が、ジュディが育った孤児院の院長として過ごす日々の奮闘記(?)です。こちらも名作だと思います。・佐藤友哉『水没ピアノ 鏡創士がひきもどす犯罪』 月間読書記録では☆を付けませんでしたが、ふとその面白さが蘇ってきたので、こちらに掲げます。面白かった、という思いが、後日どんどん育ってきたとでもいいましょうか…。・壺井栄『二十四の瞳』 名作。未読の方はぜひにと思います。・松尾由美『雨恋』 表紙、タイトル、物語、すべてが素敵な一冊です。・チャールズ・ディケンズ『クリスマス・カロル』 日々たまってくる嫌な思いも吹き飛ばそうと思えるような、さわやかな物語です。クリスマスにぜひ。ーーー なんというか、素敵な物語が読めることを本当に幸せに感じます。自分が出会ったことのない素敵な物語はまだまだ沢山存在するでしょうし、そしてこれからも生まれていくでしょう。小説に限らず、もう一つの趣味の西洋史の研究にしてもそうです。これからも様々な本に出会えることが楽しみです。 ブログを見にきてくださっている皆様、本年もお世話になりました。温かいコメントをくださる方々にはもちろん、閲覧してくださるすべての方に感謝します。 2010年も素敵な一年になりますように。
2009.12.31
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今年は、西洋中世史に限らず、その他の分野の本もいくつか読んだので、リストにまとめておきます。分野をあげれば、哲学、民俗学(民族学)、時事ですね。 番号は記事をアップした順番です。1.池上彰『これが「週刊こどもニュース」だ』2.土屋賢二『ツチヤ教授の哲学講義』3.池上彰『そうだったのか!現代史』4.土屋賢二『猫とロボットとモーツァルト 哲学論集』5.山内昶『タブーの謎を解く―食と性の文化学』6.飯島吉晴編『幸福祈願―民俗学の冒険1―』7.松崎憲三編『人生の装飾法―民俗学の冒険2―』8.常光徹編『妖怪変化―民俗学の冒険3―』9.岩本通弥編『覚悟と生き方―民俗学の冒険4―』10.池上彰『そうだったのか!現代史パート2』11.池上彰『伝える力』 1年間で11冊…。こうしてみると、けっこう読んでいますね。 専門に勉強している領域ではない分、かえって肩の力を抜いて、楽しく読めたように思います。あえて☆もつけていませんが、どれもが面白かったです。
2009.12.31
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今回は、2009年12月に記事を書いた本のリストです。番号は、記事をアップした順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。154.横溝正史『七つの仮面』155.石崎幸二『≠の殺人』156.霧舎巧『十一月は天使が舞い降りた見立て殺人 私立霧舎学園ミステリ白書』157.霧舎巧『十二月は聖なる夜の予告殺人 私立霧舎学園ミステリ白書』158.白河三兎『プールの底に眠る』159.森博嗣『自由をつくる 自在に生きる』160.チャールズ・ディケンズ『クリスマス・カロル』 ☆161.奥田英朗『ララピポ』162.坂木司『夜の光』163.若竹七海『依頼人は死んだ』164.小栗左多里&トニー・ラズロ『さおり&トニーの冒険紀行 イタリアで大の字』 12月は、11冊の小説・(コミック)エッセイの記事を書きました。 今月は、なんといっても『クリスマス・カロル』がイチオシです。クリスマスにぴったりの一冊です。 また後に(本日中に)、今年読んだおすすめの10冊などの記事もアップします。
2009.12.31
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今回は、2009年11月に記事を書いた本のリストです。番号は、記事をアップした順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。146.北山猛邦『「瑠璃城」殺人事件』147.輪渡颯介『百物語―浪人左門あやかし指南』148.松尾由美『雨恋』 ☆149.高田崇史『QED 出雲神伝説』150.横溝正史『八つ墓村』151.横溝正史『悪霊島(上・下)』 ☆152.横溝正史『病院坂の首縊りの家(上・下)』 ☆153.奥田英朗『イン・ザ・プール』 11月は、8作(10冊)の小説の記事を書きました。ちくま新書の「民俗学の冒険」シリーズ全4冊の再読月間だったこともあり、小説の方ははかどらなかったですね。先月下旬と同じく、土日は疲れていたり外出したりで、なかなか小説を読む気力がなかったこともあります。 さて、そんななか、3作品に☆を付けました。『雨恋』は、ミステリとしての魅力もたっぷりあり、また物語の切なさも良かったです。 金田一耕助シリーズの最後の二編も、どちらも名作だと思います。『悪霊島』の終盤でのあるシーンは、記事にも書きましたが最近の作家が描いてもおかしくないような、なんとも妖しく、恐ろしく、そしてどこか美しい雰囲気をもっていて、ぞくぞくしました。『病院坂の首縊りの家』も、そのスケールの大きさなど、魅力的な物語です。 冊数はあまり読めませんでしたが、面白い作品をじっくり読めたように思います。
2009.12.01
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今回は、2009年10月に記事を書いた本のリストです。番号は、記事をアップした順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。131.佐藤友哉『水没ピアノ 鏡創士がひきもどす犯罪』132.佐藤友哉『クリスマス・テロル invisible×inventor』133.池上彰『そうだったのか!現代史』134.土屋賢二/森博嗣『人間は考えるFになる』135.秋月涼介『月長石の魔犬』136.秋月涼介『迷宮学事件』137.芥川龍之介『蜘蛛の糸・杜子春』138.土屋賢二『ツチヤ学部長の弁明』139.森博嗣『森博嗣のミステリィ工作室』140.秋月涼介『紅玉の火蜥蜴』141.川端康成『伊豆の踊子』142.壺井栄『二十四の瞳』 ☆143.北山猛邦『「クロック城」殺人事件』144.夏目漱石『坊っちゃん』 ☆145.筒井康隆『虚航船団の逆襲』 10月は15冊の小説・エッセイを読みました(例によって池上さんの著作をここに挙げるのが適切か悩みながら…)。 今月は秋月涼介さんの再読月間&古典的な文学作品(芥川龍之介、夏目漱石、壺井栄)を読んだ月でもあります。 そして今月の☆は、『坊っちゃん』と『二十四の瞳』です。どちらもあまりに有名ですが、まだ読んだことのない方には、ぜひ読んでみていただきたい作品。有名なだけあって、間違いなく面白いです。 このブログでも何度も書いていますが、私は中学3年生まで読書は好きではありませんでしたので、これらの有名な作品を読んだのは割と最近になってからです。けれども、何歳になっても素敵な物語を読むことができるのはとても幸せなことだと思います。私がまだ読んだことのない素晴らしい作品も、世の中にはまだたくさんあるでしょう。いつかそれらの物語と出会えると思うと、とてもわくわくします。 * さて、今月は割合本を読んでいるようで、記事は月の前半に集中しています。下旬は仕事でぱたぱたしたり、休日は出かけたり、そうでなければやたらと平日の疲れが残っていたりで、どうも読書の気力が起こらなかったのでした。それに枕元&お昼休みの友は、最近はちくま新書を読んでいるので、さらに読書ペースは落ちますし、小説もなかなか読めません。帰宅後は西洋史関連の勉強を進めていますし…。 けれども、小説は読みたくなったときに楽しく読むのが一番! しんどい時に気乗りしないまま読んでも味わうことができません。またもりもり小説を読む時期がくるでしょうし、それまでは無理せず、気の向くままにいろいろ読んでみたいと思います。
2009.11.01
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今回は、2009年9月に記事を書いた本のリストです。番号は、記事をアップした順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。118.蛇蔵&海野凪子『日本人の知らない日本語』 ☆119.土屋賢二『ツチヤの口車』120.霧舎巧『霧舎巧 傑作短編集』121.森博嗣『ZOKURANGER』122.松尾由美『ハートブレイク・レストラン』 ☆123.佐藤友哉『デンデラ』124.ジーン・ウェブスター『あしながおじさん』 ☆☆125.島田荘司『自動車社会学のすすめ』126.深水黎一郎『花窗玻璃 シャガールの黙示』127.ジーン・ウェブスター『続あしながおじさん』 ☆☆128.佐藤友哉『エナメルを塗った魂の比重 鏡稜子ときせかえ密室』129.西尾維新『偽物語(上)』130.西尾維新『偽物語(下)』 9月は13冊の小説・エッセイの感想を書きました。『日本人の知らない日本語』はコミックエッセイですが、せっかく(?)なのでここに含めてみました。 9月は洋書も含めて西洋史関連の文献を読むのに力を注いだり、あるいは枕元の友に長めの本(池上彰さんの著作です。10月には記事をアップします)を読んでいたりで、休みが多かった割にはあまり小説・エッセイの数は稼げませんでしたが、面白い作品をたくさん読めたなぁという印象です。 なんといっても面白かったのは、『あしながおじさん』と『続あしながおじさん』です(基本☆は一つだけなのですが、強調の意味もこめて二つつけてみました)。本編は知っているけれど(そして好きだけれど)続編は読んだことがない、という方は、ぜひ続編の方も試してみられることをおすすめします。 その他☆を付けたのは、『日本人の知らない日本語』と『ハートブレイク・レストラン』です。『日本人の知らない日本語』は、本屋でも平積みされていましたし(今もでしょうか)、一般でも人気だと思うのですが、実際面白かったです。私は本を多く読んでいる方だと思っていましたが、それでも知らない言葉や使い方がいろいろ発見できましたし、他国の文化や価値観にもふれられますし、そしてマンガの絵柄が好みなのも良かったです。 松尾由美さんの作品を読むのは今回が初めてですが、ちょっと非日常的な設定に、しかし論理的で優しい謎解きが準備されていて、素敵な短編集でした。ほかの作品にもあたってみたいと思います。
2009.10.01
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今回は、2009年8月に記事を書いた本のリストです。番号は、記事をアップした順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。99.マイケル・ドリス『森の少年』100.横溝正史『夜光怪人』101.池上彰『これが「週刊こどもニュース」だ』 ☆102.司凍季『学園街の<幽霊>殺人事件』 103.竹内海南江『おしりのしっぽ 旅する私のふしぎな生活』104.土屋賢二『紅茶を注文する方法』105.土屋賢二『哲学者かく笑えり』106.高田崇史『カンナ 奥州の覇者』107.司凍季『悪魔の水槽密室―「金子みすゞ」殺人事件』108.黒田研二『阿弥陀ヶ滝の雪密室―ふたり探偵シリーズ―』109.土屋賢二『われ大いに笑う、ゆえにわれ笑う』110.霧舎巧『ドッペルゲンガー宮 ≪あかずの扉≫研究会流氷館へ』111.横溝正史『芙蓉屋敷の秘密』112.筒井康隆『悪と異端者』 ☆113.霧舎巧『カレイドスコープ島 ≪あかずの扉≫研究会竹取島へ』114.森博嗣『工学部・水柿助教授の日常』115.霧舎巧『ラグナロク洞 ≪あかずの扉≫研究会影郎沼へ』116.霧舎巧『マリオネット園 ≪あかずの扉≫研究会首吊塔へ』117.土屋賢二『簡単に断れない。』 8月は19冊の小説・エッセイの記事を書きました。池上彰さんのをここに含めて良いものかどうかは悩ましいところですが…。 そして今回印象的だったのは、そんな池上さんの『これが「週刊こどもニュース」だ』だったりします。私はNHKが好きではありませんし、いまテレビを持っていないのには、堂々とNHKの料金回収を断れるという理由もあるくらいですが、「週刊こどもニュース」はとても楽しく観ていたのを覚えています。本書を読んで、番組つくりの細やかさはもちろん、基本的なニュース(むしろ常識?)を分かりやすく知ることもできたのが良かったです。 もう1冊、筒井さんのエッセイ集『悪と異端者』にも☆をつけてみました。筒井さんは小説も面白いですが、エッセイも考えさせられるものが多いです。 その他、今月は霧舎さんの≪あかずの扉≫研究会再読月間となりました。ただ、今月読んだミステリのなかでいちばん楽しく読めたのは、黒田研二さんのふたり探偵シリーズの作品です。こちらは読みやすさ、構成、サスペンスフルな展開にトリックの妙と、どれをとっても良かったです。 9月は5連休もありますし、引き続き西洋史の勉強にも力を入れたいものですが、同じくらい小説・エッセイも読むだろうと思います。素敵な読書体験ができることを楽しみに、これからも本を読んでいくとしましょう。
2009.09.01
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今回は、2009年7月に記事を書いた本のリストです。番号は、記事をアップした順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。78.倉知淳『猫丸先輩の空論』79.歌野晶午『放浪探偵と七つの殺人』80.筒井康隆『脳ミソを哲学する』81.歌野晶午『正月十一日、鏡殺し』82.森博嗣『MORI LOG ACADEMY 1』83.舞城王太郎『Smoke, Soil or Sacrifices 煙か土か食い物』 ☆84.歌野晶午『館という名の楽園で』85.森博嗣『100人の森博嗣』86.土屋賢二『人間は笑う葦である』87.歌野晶午『さらわれたい女』88.大崎梢『配達あかずきん』 ☆89.舞城王太郎『The Childish Darkness 暗闇の中で子供』90.土屋賢二『ツチヤの軽はずみ』91.土屋賢二『棚から哲学』92.司凍季『首なし人魚伝説殺人事件』93.司凍季『蛇遣い座の殺人』94.舞城王太郎『世界は密室でできている。』95.土屋賢二『汝みずからを笑え』95.黒田研二『ふたり探偵―寝台特急「カシオペア」の二重密室―』96.司凍季『湯布院の奇妙な下宿屋』97.マイケル・ドリス『朝の少女』 ☆98.土屋賢二『ソクラテスの口説き方』 7月は、なんと22冊の小説・エッセイの記事を書きました。最初の4~5冊は6月末に東京旅行に行ったときに読了あるいは読み進めていましたし、7月は土日に2~3冊ずつ読み、土屋先生のエッセイを枕もとの友にしてどんどん読んでいましたので、これくらいの冊数にもなるなぁと、自分でも納得しているところです。 さて、今回は3冊の本に☆をつけました。 まず、舞城王太郎さんの『煙か土か食い物』。これは名作だと思います。ものすごい勢いと、終盤に主人公がどこか変化していく様子が、とても良かったです。 そして大崎梢さんの『配達赤ずきん』。大崎さんの作品を読むのは今回が初めてですが、本屋さんを舞台にした日常の謎が解き明かされていく妙を楽しみました。 さいごに、マイケル・ドリスの『朝の少女』。最初に読んだときにこれは好きな作品だと印象に残っていて、今回再読してもやはりばつぐんに面白かったです。多くの人が読んで、物語を味わい、楽しむと同時に、考えるきっかけになってほしい1冊です。 しかしこうして1ヶ月に記事を書いた作品のタイトルを見返すと、すでに内容を忘れてきているものもあり、ますます自分の記憶力が不安になります…。
2009.08.01
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今回は、2009年6月に記事を書いた本のリストです。番号は、記事をアップした順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。65.横溝正史『悪魔が来りて笛を吹く』 ☆66.有栖川有栖『壁抜け男の謎』67.竹内海南江『アフリカの女』68.法月綸太郎『生首に聞いてみろ』69.黒田研二『カンニング少女』 ☆70.法月綸太郎『パズル崩壊 WHODUNIT SURVIVAL 1992-95』71.浦賀和宏『萩原重化学工業連続殺人事件』72.有栖川有栖『火村英生に捧げる犯罪』73.舞城王太郎『熊の場所』74.竹内海南江『ムーン』75.有栖川有栖『白い兎が逃げる』76.有栖川有栖『絶叫城殺人事件』77.土屋賢二『われ笑う、ゆえにわれあり』 6月は13冊の本の感想を書きました。 しかしいまこのリストを眺めてみると、ずいぶん前に読んだような気がします。それだけ毎日充実しているということでしょうか…。 今回は、2冊に☆をつけてみました。 横溝さんの『悪魔が来りて笛を吹く』はとても有名ですが、やっぱり有名なだけあります、再読ですがとても面白かったです。 黒田研二さんの『カンニング少女』は、良い意味で裏切られました。ん?と思わせるタイトルにこの内容…やられました。
2009.07.02
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今回は、2009年5月に記事を書いた本のリストです。番号は、記事をアップした順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。54.高田崇史『カンナ 吉野の暗闘』55.歌野晶午『生存者、一名』56.筒井康隆『驚愕の曠野』57.浦賀和宏『ファントムの夜明け』58.浦賀和宏『こわれもの』 ☆59.絲山秋子『逃亡くそたわけ』 ☆60.若竹七海『クール・キャンデー』 ☆61.浦賀和宏『地球平面委員会』62.筒井康隆『おれの血は他人の血』63.歌野晶午『ジェシカが駆け抜けた七年間について』 ☆64.筒井康隆『脱走と追跡のサンバ』65.坂木司『短劇』 5月は、12冊の小説の感想を書きました。GW後は連日の遅くまでの残業&休日出勤でほとんど読書できませんでしたが、GW中に10冊読んだので冊数を稼げた感じです。 今月は4冊に☆マークをつけてみました。 『こわれもの』では、浦賀さんの作品の面白さをたっぷり楽しめました。 絲山秋子さんの『逃亡くそたわけ』は、いろいろ思い出すこともありましたが、さわやかな印象の物語で良かったです。 若竹さんの『クール・キャンデー』は、短くて派手さもありませんが、しかしラストの一行のインパクトがすごかったです。 そして、歌野晶午さんの『ジェシカが駆け抜けた七年間について』。4月に引き続き、歌野さんの作品を開拓してみましたが、こちらも面白かったです。歌野さんに限らず、初期の新本格作品にはそれはそれで味もあるのですが、こういう変化球的なというか、しっかり物語としても楽しめる作品の方が、最近では好きになってきています。 6月は5月ほどの残業はないはずなので、もう少し穏やかに読書もできるかと思います。冊数が伸ばせるかは、いまのところ分かりませんが…。
2009.06.01
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今回は、2009年4月に記事を書いた本のリストです。番号は、記事をアップした順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。42.ワイルド『幸福な王子』43.森博嗣『虚空の逆マトリクス』44.浦賀和宏『彼女は存在しない』 ☆45.アナトール・フランス『少年少女』46.横溝正史『怪獣男爵』47.筒井康隆『ヘル』48.歌野晶午『長い家の殺人』49.歌野晶午『白い家の殺人』50.歌野晶午『動く家の殺人』51.高田崇史『麿の酩酊事件簿 花に舞』52.高田崇史『麿の酩酊事件簿 月に酔』53.歌野晶午『ガラス張りの誘拐』 ☆ 4月は、12冊の小説の感想を書きました。 残業続きで本を読む時間はあまりとれませんでしたが、その分短めの本を読んで冊数をかせいだ感があります。 今月は、歌野晶午さん再読&未読本開拓開始月間(?)ということで、歌野さんの本をいろいろ読んでみました。家シリーズが面白いのはもちろんですが、☆はあえてノンシリーズの『ガラス張りの誘拐』につけてみました。身代金を持って行く場所として、完全な衆人環視の場を指定するという犯人の思惑はなにか? わくわくする展開でした。 もう1冊、浦賀和宏さんの『彼女は存在しない』にも☆をつけてみました。こちらもノンシリーズですが、気持ちよくだまされました。 5月もしばらく忙しいですが、連休で読了冊数をかせぎたいと思います。 読書記録は毎月1日にアップするつもりが、完全に忘れていました…。しかし月日の経つのは早いですね…。
2009.05.03
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今回は、2009年3月に記事を書いた本のリストです。番号は、記事をアップした順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。30.横溝正史『空蝉処女』31.森博嗣『恋恋蓮歩の演習』32.森博嗣『六人の超音波科学者』33.森博嗣『捩れ屋敷の利鈍』34.筒井康隆『みだれ撃ち讀書ノート』 ☆35.森博嗣『朽ちる散る落ちる』36.森博嗣『赤緑黒白』37.森博嗣『四季 春』38.森博嗣『四季 夏』39.森博嗣『四季 秋』40.森博嗣『四季 冬』41.筒井康隆『私説博物誌』 ☆ 3月は、12冊の小説・エッセイの感想を書きました。 昨年の冬からずっと森博嗣さんの講談社のシリーズを再読してきましたが、今回『四季』まで読んで、ひとまず区切りがつきました。達成感があります。シリーズの背景も整理できて、良かったです。 といって、今回は☆をつけるのが難しかったのですが、筒井さんのエッセイ集2冊につけてみました。 『みだれ撃ち讀書ノート』を読むと、いろんな本が読みたくなります。自分の勉強不足も痛感できて、印象的な1冊でした。 『私説博物誌』は、単純に勉強になると同時に、筒井さん独特の観察眼やユーモアにもふれられて、楽しかったです。 4月から(つまり今日から)正規の職員として働くことになり、所属の関係から、読書時間はさらに減りそうです。西洋史の文献も読みたいので、おそらく小説だけでいままでのように一月10冊程度というのは難しくなるかと思います(休日に2冊ずつ読めば月8冊はいけますが、はてさて…)。感想書くのも疲れで滞るかもしれませんが、とにかく無理はすることなく、ぼちぼちブログの方も続けていきたいと思います。
2009.04.01
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今回は、2009年2月に記事を書いた本のリストです。番号は、今年記事をアップした順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。15.横溝正史『死仮面』(春陽文庫版) ☆16.鷺沢萠『ありがとう。』17.高田崇史『カンナ 天草の神兵』18.佐藤友哉『青酸クリームソーダ <鏡家サーガ>入門編』19.森博嗣『黒猫の三角』20.横溝正史『びっくり箱殺人事件』 ☆21.竹内海南江『お姫さまと山男 旅する私のおかしな恋愛』22.森博嗣『人形式モナリザ』23.森博嗣『月は幽咽のデバイス』24.横溝正史『殺人暦』25.筒井康隆『小説のゆくえ』27.森博嗣『夢・出逢い・魔性』28.森博嗣『魔剣天翔』 ☆29.森博嗣『今夜はパラシュート博物館へ』~総評~ 2月は14冊の小説・エッセイの感想を書きました。 横溝さんの『死仮面』は間違いなく☆です。春陽文庫版は、長らく幻とされていた原稿を加えた完全版で、なかなか手に入らないこともあり、見つけたときの喜びもとても大きかったですし。内容も充実しています。 同じく横溝さんの『びっくり箱殺人事件』は、この2ヶ月本を読んできて一番笑えた作品のように思います。私が今まで読んできたユーモアミステリの中でも、トップクラスの面白さです。 森さんの『魔剣天翔』は、事件自体は地味な感じですが、最終章の1シーンと、エピローグの1シーンの感動から☆をつけました。エピローグの、二人の後ろ姿がとても印象的です。
2009.03.01
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今回は、2009年1月に記事を書いた本のリストです。番号は、今年読んだ順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。1.森博嗣『夏のレプリカ』2.森博嗣『今はもうない』3.森博嗣『数奇にして模型』4.筒井康隆『邪眼鳥』5.筒井康隆『虚航船団』 ☆6.横溝正史『双仮面』7.森博嗣『有限と微小のパン』8.鷺沢萠『待っていてくれる人』 ☆9.鷺沢萠『かわいい子には旅をさせるな』10.島田荘司『Classical Fantasy Within 第四話 アル・ヴァジャイヴ戦記 決死の千騎行』11.島田荘司『Classical Fantasy Within 第五話 アル・ヴァジャイヴ戦記 ヒュッレム姫の救出』12.島田荘司『Classical Fantasy Within 第六話 アル・ヴァジャイヴ戦記 ポルタトーリの壺』13.島田荘司『Classical Fantasy Within 第七話 アル・ヴァジャイヴ戦記 再生の女神、アイラ』14.森博嗣『地球儀のスライス』~総評~ 1月は14冊の小説・エッセイの感想を書きました。ただし、『Classical Fantasy Within』は、4冊分の感想を一つの記事にまとめています。 ☆は、『虚航船団』と鷺沢さんのエッセイにつけてみました。 『虚航船団』は、文房具たちの性格の詳細な描写と、世界史など、壮大な物語です。 鷺沢さんのエッセイは久々に読みましたが、笑いあり、考えさせられる話ありで、良い読書体験でした。 2月には、新居でインターネットができるようになるはずなので、更新の頻度はいまよりは増やせるかと思います。けれども、ネットに向かうとだらだら時間を過ごしてしまうこともあり、適度にしたいと思っています。
2009.02.01
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昨年に引き続き、今年も日向 永遠さんが企画された私的ベストの記事を書いてみたいと思っていたのですが、引っ越しでばたばたしてしまい、十分な時間がとれそうにないので、例年続けている「今年読んだおすすめの10冊」の記事のみ書くことにします。…が、ばたばたしているせいもあってか、あるいは私の記憶力の低下のせいか、今年は10冊選ぶことができませんでした。そこでタイトル通り、今年は5冊のみの紹介とします。 今年は110冊の小説・ノンフィクションを読みました。順位をつけることを目的としていませんので、挙げる順番は読んだ順番です。・島田荘司『秋好英明事件』 来年から裁判員制度も始まりますし、国際的に死刑制度廃止に動いている(らしい)なか、死刑を存続させている日本で暮らしているなかで、冤罪について考えさせられるきっかけになる1冊だと思います。といって、その他の冤罪に関する本は読んだことがないのですが…。・筒井康隆『わが良き狼(ウルフ)』 短編集ですが、表題作「わが良き狼(ウルフ)」がとても素敵でした。印象に残りましたと書きながらどんどん内容を忘れていく作品も多いですが、この表題作は半年以上経った今も印象に残っています。今回は筒井さんの作品を何作か選びましたが、その中でも泣ける作品です。・筒井康隆『幻想の未来』 おそらく今年イチオシといえるのではないでしょうか。こちらも短編集ですが、表題作「幻想の未来」はとにかくその壮大さに感動しました。核戦争により崩壊した世界に生まれた新しい生命が旅をし、そして世代は移り変わり…。本好きで良かったと思える体験でした。・若竹七海『スクランブル』 長編ミステリと、いわゆる日常の謎が扱われた短編集の融合、といったところでしょうか。謎解きの方はもちろんですが、高校生たちの心の機微も、主人公たちが全員本が好きでいろんな本が紹介されるところも、楽しみながら読みました。・筒井康隆『旅のラゴス』 こちらも印象的でした。主人公のラゴスの人柄がとても良く、ラストに感動しました。 …というんで、今年は筒井さんメインの紹介となりました。ーーー 早いもので、2008年も今日で最後となりました。 昨年の記事を読み返すと、2007年も残念なニュースの多い一年だったのだなぁとあらためて思いましたが、今年も残念なニュースが多い一年でしたね。個人的にはTRFとglobe大好きなので、小室さん逮捕が残念でしたが、政治もいろいろあれですし、ニュースで明るい気分にはほとんどなりませんね。恐ろしいのは、残念な事件が多くあり、すぐにそれらの印象が薄れてしまうことです。 一方、個人的には穏やかな一年となりました。来年も穏やかな良い一年になることを願います。 それでは、今年も一年間、ありがとうございました。 2009年も、よろしくお願いいたします。
2008.12.31
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今回は、2008年12月に記事を書いた本のリストです。番号は、今年記事を書いた順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。98.横溝正史『憑かれた女』99.筒井康隆『筒井順慶』100.輪渡颯介『堀割で笑う女―浪人左門あやかし指南』101.筒井康隆『旅のラゴス』 ☆102.筒井康隆『霊長類 南へ』103.西尾維新『不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界』104.森博嗣『すべてがFになる』105.森博嗣『冷たい密室と博士たち』106.森博嗣『笑わない数学者』107.森博嗣『詩的私的ジャック』108.森博嗣『封印再度』109.森博嗣『まどろみ消去』110.森博嗣『幻惑の死と使途』~総評~ 12月は13冊の感想を書きました。なんといっても、筒井さんの『旅のラゴス』が印象的でした。 今月は森博嗣さんの作品の再読も始めました。本当は『幻惑の死と使途』と対になっている『夏のレプリカ』まで読んでしまいたかったのですが、引っ越しでばたばたしたため断念しました…。2009年も引き続き、森博嗣さんの再読を進めていきたいです。
2008.12.31
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今回は、2008年11月に記事を書いた本のリストです。番号は、今年記事を書いた順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。89.筒井康隆『富豪刑事』90.辻村深月『ロードムービー』 ☆91.横溝正史(小林信彦編)『横溝正史読本』 ☆92.浦賀和宏『生まれ来る子供たちのために』93.横溝正史『金田一耕助の冒険1』94.横溝正史『金田一耕助の冒険2』95.北森鴻『写楽・考―蓮丈那智フィールドファイル3』96.高田崇史『カンナ 飛鳥の光臨』97.坂木司『先生と僕』~総評~ 11月は9冊の感想を書きました。いまリストを作りながら、どんどん印象(記憶?)が薄れているのが不安になります…。 今月あえて☆をつけるなら(上にも書きますとおり、早くも印象が薄れているので、☆つけるのも悩みます)辻村深月さんの短編集ということになるでしょうか。号泣でした。『横溝正史読本』が☆なのは当然ということで…(笑) ときどき、小説を読んでもあまり印象に残らないなぁ、という時期がきます。最近は西洋中世史の文献を読むのに力を入れているせいかもしれませんが…。 そんななかで、昨年でいえば石黒耀さんの『死都日本』や、今年でいえば筒井さんの「幻想の未来」のような、ものすごい作品に出会えるのが読書の楽しみでもあるのですが…。 しっかり読書を楽しめる気持ちの時期(今年でいえば7月)が、また戻ってきてほしいです(ひとまず大きなイベントはきりがついたので、あとは気持ちの問題ですが)。 12月は割合ゆっくりできるので、ぼちぼち小説も読んでいきたいと思います。
2008.12.01
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今回は、2008年10月に記事を書いた本のリストです。番号は、今年記事を書いた順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。83.筒井康隆『アフリカの爆弾』84.横溝正史『刺青された男』85.森博嗣『銀河不動産の超越』86.若竹七海『スクランブル』 ☆87.横溝正史『ペルシャ猫を抱く女』88.筒井康隆『アルファルファ作戦』 ☆~総評~ 9月には6冊の感想を書きました。小説はまとまった時間に読むようになっているのですが、最近はなかなか小説用の時間がとれず…。むしろ少しずつ読み進めた西洋史関連の本の紹介の方ができたように思います。11月も月末にイベントがあり、その準備の本を読んだりしているので、11月もあまり小説は読めないかもしれません…。 とまれ、この中では、『スクランブル』と『アルファルファ作戦』に☆マークをつけました。 若竹七海さんの『スクランブル』は、高校が舞台ということもあり、あの頃独特のほろ苦さを感じさせられます。殺人事件の解明も面白いですし、いわゆる「日常の謎」の解決も面白い、充実した一冊です。 筒井康隆さんの『アルファルファ作戦』は、完全に私の好みですが、収録作品の「慶安大変記」と「色眼鏡の狂詩曲」が面白かったので…。「慶安大変記」は登場人物の会話がかなり面白くて大好きな作品です。 トップページに、以下の文章を追加いたしました。なにか良いアドバイスがあればお願いいたします。☆お知らせ☆ ある方のページで知り、迷惑コメント&迷惑TB対策として、禁止ワードに「http://」を追加しました。この設定のため、いつも見に来てくださっている方からTBが届かなかったことがあり、その点はきわめて残念ではあります。けれど、ブログの確認をするたびに不快な迷惑コメント&迷惑TBが届いているのを知り、消していくのがなんとも空しくなるので、あらためて上記の設定にいたしました。 他になにか良い迷惑コメント&迷惑TB対策があれば、ご教示いただければ幸いです。
2008.11.01
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今回は、2008年9月に記事を書いた本のリストです。番号は、今年記事を書いた順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。79.横溝正史『青い外套を着た女』80.横溝正史『吸血蛾』81.森博嗣『目薬αで殺菌します』 ☆82.筒井康隆『男たちのかいた絵』~総評~ 9月に感想を書いたのは4冊だけでしたね。どちらかといえば、西洋史関連の文献を2冊紹介しましたが、小説は結局なかなか読めない1ヶ月でした。 この中であえて☆マークをつけるなら、森博嗣さんの新刊です。これ一冊だけ読んでもわけがわからないような気もしますが、ぞくぞくしながら読めたのが良かったです。
2008.09.30
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今回は、2008年8月に記事を書いた本のリストです。番号は、今年記事を書いた順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。68.横溝正史『誘蛾灯』69.横溝正史『血蝙蝠』70.横溝正史『迷路荘の惨劇』71.清水義範『秘湯中の秘湯』72.石崎幸二『復讐者の棺』73.島田荘司『帝都衛星軌道』 ☆74.深水黎一郎『トスカの接吻 オペラ・ミステリオーザ』75.有栖川有栖『妃は船を沈める』76.筒井康隆『朝のガスパール』 ☆77.横溝正史『夜の黒豹』78.横溝正史『スペードの女王』~総評~ 8月もなんだかんだで割と本が読めました。結局、11冊分の感想をアップしました。 特に印象に残った作品は、島田荘司さんの『帝都衛星軌道』と、筒井康隆さんの『朝のガスパール』です。『帝都衛星軌道』は、奇妙な誘拐事件から物語がはじまり、その中で犯人と接触した主人公の妻の態度の急変があらたな謎となります。派手な事件が起こる、というわけではないですが、物語として面白い1冊でした。『朝のガスパール』は、5重の構造になった、いわゆるメタフィクションです。もともとは新聞の連載小説で、読者からの意見や提案を作品に織り込むという形をとっているのですが、作中で作家がその読者の意見を取り上げ時には感嘆し、そして主にぼろくそに批判するという…そのあたりが面白かったです。もちろん、物語自体も良かったです。別の長編の主人公も登場したりと、楽しめる部分が満載です。 9月こそ、下旬まではほとんど読書できないと思います(休日になにか読むかもしれませんが…)。ぼちぼち自分の用事の方にウェイトをおいてがんばるつもりです。
2008.09.03
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今回は、2008年7月に記事を書いた本のリストです。番号は、今年記事を書いた順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。52.高田崇史『毒草師~QED Another Story~』 ☆53.筒井康隆『48億の妄想』 ☆54.筒井康隆『幻想の未来』 ☆55.小路幸也『スタンド・バイ・ミー 東京バンドワゴン』56.横溝正史『悪魔の寵児』57.筒井康隆『文学部唯野教授の女性問答』58.横溝正史『横溝正史自伝的随筆集』 ☆59.横溝正史『悪魔の家』60.横溝正史『真説 金田一耕助』61.清水義範『永遠のジャック&ベティ』62.浦賀和宏『地球人類最後の事件』63.西尾維新『きみとぼくが壊した世界』64.筒井康隆『暗黒世界のオデッセイ』65.島田荘司『嘘でもいいから殺人事件』66.清水義範『私は作中の人物である』67.島田荘司『嘘でもいいから誘拐事件』~7月総評~ 6月まであまり読書できていなかったので、まずこれだけ読書できただけでも幸せな一ヶ月でした。明日の電車では何を読もうか、明日の休日には何を読もうかと本を選ぶ幸せ…。 7月は、16冊分の感想を書きました。中でも☆マークをつけたのは4冊です。『毒草師~QED Another Story~』は、読書解禁第一回ということで、読書自体の楽しさでも、物語のおもしろみでも、夢中になって読みました。一人称の西田真規さんと、探偵役をつとめる御名形史紋さんの絶妙のコンビも良かったです。特に印象に残ったのは、読み人知らず、のこと。 筒井さんの『48億の妄想』『幻想の未来』は、どちらも衝撃を受けました。 『48億の妄想』では、特に第一部の終盤で主人公が怪物を追いかけるシーンで完全に引き込まれてしまいました。そして、『幻想の未来』の表題作。なんて凄いのかと、とにかく衝撃を受けました。自分の語彙のなさがもどかしいですね。これは凄いです。 そして、『横溝正史自伝的随筆集』。☆マークをつけたのは、私が横溝さん大ファンということもありますが、さらにファンになれるような一冊でした。 8月と9月は、また少し読書ペースを落とすことになりそうです。でも8月の講談社ノベルスは楽しみなので、きっちり読むでしょう(笑)
2008.08.02
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今回は、2008年6月に記事を書いた本のリストです。番号は、今年記事を書いた順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。50.横溝正史『仮面舞踏会』 ☆51.清水義範『国語入試問題必勝法』 ☆~6月総評~ なんと、今月は2冊しか感想が書けませんでした。『仮面舞踏会』は5月に読了していたので、6月に読んで感想が書けたのは1冊だけですね…。だいたい予想していた読書ペースです。なお、昨日、高田崇史さんの『毒草師』を読みましたが、こちらは7月に感想をアップするので、今回は挙げませんでした。 ひとまず大きな仕事(?)にもきりがついたので、これからは少しずつ読書時間も増やせると思うのですが、もうしばらくはなかなか安心できません。どうなるやら…。 ☆マークですが、横溝作品大好きということもあり、そして重厚でありながら面白い作品ということもあり、『仮面舞踏会』にはもちろんつけました。驚愕のトリック!みたいな派手さはありませんが、物語として楽しめる作品です。 清水義範さんは、今回はじめて読んだ作家さんですが、これからも読んでいきたいと思ったので、こちらも☆マークです。感想でも強調しましたが、「時代食堂の特別料理」という短編が素敵でした。
2008.06.30
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今回は、2008年5月に記事を書いた本のリストです。番号は、今年記事を書いた順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。43.森博嗣『工学部・水柿助教授の解脱』44.小路幸也『モーニング Mourning』45.横溝正史『貸しボート十三号』 ☆46.横溝正史『幽霊座』47.西尾維新『傷物語』48.坂木司『ホテルジューシー』49.横溝正史『白と黒』~5月総評~ 5月は、西洋史関連の文献を読んだり、その他の作業をするのに時間をかけたことから、あまり小説は読めませんでした。『傷物語』以降は、風邪をひいて作業を休むために読んだのでした。 今月、印象に残った本は、横溝さんの『貸しボート十三号』です。表題作は、学生たちの友情が熱く、感動的でしたし(浴衣のおっさんが素敵でした)、「堕ちたる天女」は、ファンには嬉しい出会いがあったり、金田一さんの珍しい怒りにふれられたりと、貴重な一編だと思います。 6月は作業に力を入れたいので、小説はほとんど読まないと思います。
2008.06.01
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今回は、2008年4月に記事を書いた本のリストです。番号は、今年読んだ順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。39.筒井康隆『腹立半分日記』40.有栖川有栖『スイス時計の謎』41.筒井康隆『わが良き狼(ウルフ)』 ☆42.筒井康隆『最後の伝令』~4月総評~ 今月は4冊しか感想を書きませんでした。 作業に時間をかけるウェイトをさらに増したこと、反動的に西洋中世史関連の勉強したい気持ちが強くなり、論文などを読み始めたこと、疲れてしまってなかなか感想を書けないようになっていること…などがその理由です。 何度か書いていることですが、島田荘司さんと笠井潔さんの対談『日本型悪平等起源論』も読了しているのですが、じっくりと論を整理してみたいので、紹介は書けていません(毒舌が強くなりそうなのも心配です)。新書『なぜ夜に爪を切ってはいけないのか』も読了したのですが、私にはあんまりぱっとしなかったのもあり、感想を書こうとしてもあまり書けないのもあり、紹介のアップはしていません。 紹介をかいた中でもイチオシは、『わが良き狼(ウルフ)』です。表題作がとにかく印象的でした。「走る男」「下の世界」などの味わい深い短編も良かったです。
2008.05.01
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今回は、2008年3月に記事を書いた本のリストです。番号は、今年読んだ順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。26.舞城王太郎『みんな元気。』27.横溝正史『恐ろしき四月馬鹿』28.横溝正史『山名耕作の不思議な生活』29.島田荘司『サテンのマーメイド』30.筒井康隆『ベトナム観光公社』31.島田荘司『Classical Fantasy Within 第一話 ロケット戦闘機「秋水」』32.島田荘司『Classical Fantasy Within 第二話 怪力光線砲』33.島田荘司『Classical Fantasy Within 第三話 火を噴く龍』34.島田荘司『夏、19歳の肖像』35.筒井康隆『笑犬樓よりの眺望』36.西尾維新『零崎曲識の人間人間』37.筒井康隆『着想の技術』 ☆38.横溝正史『悪魔の手毬唄』☆~3月総評~ なんだかんだで、2月と同じ冊数を読みました。大河ノベルの1冊1冊が短いのは大きな要因だと思いますが…。 今月、特に印象的だったのは、筒井康隆さんの『着想の技術』と、横溝正史さんの『悪魔の手毬唄』です。 筒井さんのは、記事にも書きましたが、塙さんという編集者を紹介する節がとても感動的でした。その他、筒井さんの作品の背景を知ることのできる興味深いエッセイや論考が満載で、興味深いです。 『悪魔の手毬唄』は有名ですが、あまりに面白かったので、ここでも☆をつけました。
2008.04.01
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今回は、2008年2月に記事を書いた本のリストです。番号は、今年読んだ順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。13.筒井康隆『笑犬樓の逆襲』14.法月綸太郎『犯罪ホロスコープI 六人の女王の問題』15.筒井康隆『言語姦覚』16.二階堂黎人『吸血の家』17.横溝正史『毒の矢』18.島田荘司『秋好英明事件』 ☆19.横溝正史『壺中美人』20.筒井康隆『恐怖』21.深水黎一郎『エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ』 ☆22.筒井康隆『ウィークエンド・シャッフル』 ☆23.筒井康隆『宇宙衞星博覽會』24.筒井康隆『やつあたり文化論』25.乾くるみ『イニシエーション・ラブ』~2月総評~ 通勤時間を利用したり、最近は休日はかなり疲れていてぐでぐでしながら本を読んだりしていることもあり、本は1月と同じくらいのペースで読めているのですが、感想がなかなか書けなくなっています。そろそろ作業に力を入れたいですし、読書ペースも落とすかも知れません。 さて、2月に紹介した中で特に印象的・面白かった本として、島田荘司さんの『秋好英明事件』、深水黎一郎さんの『エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ』、筒井康隆さんの『ウィークエンド・シャッフル』の3冊を挙げたいと思います。 島田さんのは、死刑囚・秋好英明さんの生涯をたどり、彼(ら?)が起こした事件を生々しく描いたノン・フィクションです。しかし、再審請求が通らなければ、この物語も世間的にはフィクションとなってしまうのでしょうか…。 深水黎一郎さんの『エコール・ド・パリ殺人事件 レザルティスト・モウディ』は、エコール・ド・パリの画家たちを位置づける作中作も印象的な本格ミステリです。読者への挑戦も挿入されていて、謎解きが面白いのはもちろん、物語としても興味深い一冊でした。 筒井さんの『ウィークエンド・シャッフル』は短編集です。「佇むひと」といった、静謐でありながら哀しい、深みのある物語から、「弁天さま」といったどたばた(?)、「生きている脳」というホラーまで、バラエティある短編が楽しめる一冊です。
2008.03.01
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今回は、2008年1月に記事を書いた本のリストです。番号は、今年読んだ順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。1.森博嗣『もえない Incombustibles』2.倉知淳『星降り山荘の殺人』3.筒井康隆『虚人たち』4.筒井康隆『革命のふたつの夜』5.島田荘司『高山殺人行1/2の女』6.二階堂黎人『地獄の奇術師』7.島田荘司『島田荘司very BEST 10』8.島田荘司『本格ミステリー宣言II ハイブリッド・ヴィーナス論』9.高田崇史『QED 諏訪の神霊』10.筒井康隆『日本列島七曲り』 ☆11.舞城王太郎『スクールアタック・シンドローム』 ☆12.森博嗣『タカイXタカイ Crucifixion』~1月総評~ 仕事がはじまったこともあり、読書スピードは遅くなったかと思っていましたが、こうしてみると思ったよりも読んでいますね。読書の中心は通勤・帰宅時の電車の中なので、どうしても文庫が中心になります。 一月ずつ読書記録をアップするなら、一月に最低一冊は☆マークの本を選びたいと思うのですが、悩みました。 好みは分かれるかと思いますが、筒井康隆さんの『日本列島七曲り』は面白かったです。いろいろあれですが、間違いなく印象に残った作品です。 舞城王太郎さんの『スクールアタック・シンドローム』は、久々に読んで面白かったですし、なにしろ思いもしなかったほどに泣けてきたので、☆マークをつけました。
2008.01.31
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合同企画で、新刊部門と古本部門それぞれ5冊ずつ、ベストを選んでみましたが、こちらは例年している自分なりの企画ということで、別の記事として書くこととします。 また、自分にとってのベストと、おすすめは厳密には違う気もするので(たとえば、『涙流れるままに』は大好きですが、それまでの作品を読んでおいた方がより楽しめる作品なので、いきなりおすすめとするのも難しいかと考えます)、こちらの記事も無駄ではない…と思いたいです。 では、今年読んだおすすめの10冊を紹介します。今年は、203冊の小説、ノンフィクションを読みました。順位をつけることを目的としていませんので、挙げる順番は読んだ順番です。・島田荘司『ネジ式ザゼツキー』 実はこちらは、2004年のおすすめの10冊にも挙げているのですが、何度読んでも面白いので、今回もおすすめとして挙げたいと思います。奇妙な童話が現実の事件に結びついていく、わくわくする物語です。・歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』 ずいぶん評判になった本ですね。私も気持ちよくだまされました。・横溝正史『本陣殺人事件』 私がミステリ(もっと広い小説も)を読み始める原点となった作品です。旧家の結婚式の夜に起こる密室殺人事件。金田一耕助さんの最初の事件でもあります。面白いです。・梨木香歩『西の魔女が死んだ』 本当に素敵な物語です。魔女はなんでも自分で決めるんですよ。と言う「魔女」のおばあちゃんのもとで、孫娘が魔女修行をする物語。帯の文句ですけれど、本当に涙がとまりません。・筒井康隆『文学部唯野教授』 ベストに選んだ『残像に口紅を』ももちろん素敵なのですが、実験的にすぎることを思えば、おすすめするならこちらかなと。文学理論の概略も分かりますし、はちゃめちゃなストーリーも面白いです(どのエピソードも実話をもとにしているそうですが、私には元ネタが全く分かりませんでした…)。・加納朋子『いちばん初めにあった海』 デビュー作『ななつのこ』と悩んだのですが、私の中に残っている印象の強さはこちらの方が強いので、こちらをおすすめに挙げたいと思います。言葉を失った女性が見つけた一冊の本。そこからたどられていく過去の事件。こちらは、ラストを思い出すだけで泣けます。・辻村深月『冷たい校舎の時は止まる』(上・中・下) 『スロウハイツの神様』もとても素敵だったのですが、おすすめということであえて選べば、デビュー作のこちらをぜひにと思います。一人一人の登場人物をていねいに描いた素敵な作品です。・石黒耀『死都日本』 今年は、あまりインパクトのある新刊に出会えなかったですが、こちらは抜群に面白かったです。宮崎県の火山が噴火し、これに対して、日本、さらに世界はどう動くか。そうした駆け引きもとても面白く、また、火山の恐ろしさを認識させられる一冊です。・浦賀和宏『記憶の果て』『時の鳥籠』 すみません、2冊まとめてですが、裏表をなす作品だと思っていますので、お許しください。コンピュータの中に生きる電子頭脳をめぐるデビュー作。デビュー作に登場する二人の女性が主要人物で、過去へのタイムスリップを描く第二作。どちらも面白いです。 ・小路幸也『カレンダーボーイ』 おさななじみである40代の大学職員と大学教員の二人が、小学生の頃と現在を行き来するようになり、過去に亡くなった同級生の女の子を救おうとする物語です。こちらも、ラストは涙なしに読めませんでした。素敵な物語です。 また、特別賞として、夢野久作『ドグラ・マグラ』と、ポー『モルグ街の殺人事件』の2冊を挙げておきましょう。いずれもミステリの古典的名作です。ーーー 早いもので、2007年も終わりですね。 残念なニュースが多かったですが、実は、たとえば食品偽装については、いままで報道されていなかった偽装が一気に表に出てきて、対策が練られるようになってきたことを思えば、それはプラスなのではないかとも思います。逆に、いままで何年も(十何年、あるいは何十年も)偽装が行われてきたわけですから、いままでの方がもっと「偽り」が横行していたわけですよね。 私生活の方でも体を崩してしまい、いささか残念ではありましたが、あらためて将来設計を考えるきっかけになったという意味では、良い時間だったのかもしれません。 いつになくプラス思考で書いていますが…。 一方、今年も好きな作家さんや歴史家の新刊がいろいろと出版されたので、その方面はとても充実していました。 来年は、残念なニュースが少なくなることを期待します(不正が明るみに出なければそうなりますが、もちろんそういう意味ではなく)。 それでは、今年も一年間、ありがとうございました。 2008年も、よろしくお願いいたします。
2007.12.31
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hina_maxさんが提案してくださった、年末合同企画に参加させていただきます。 この後、別に例年つけている「おすすめの10冊」もアップしますが、こちらでは、おすすめ度よりも完全に自分の好みで本を選びました。 それから、新刊編と古本・再読編と部門に分けたことで、おすすめ本よりも多く、気に入った新刊が紹介できるということもあります。なお、新刊編はなんとか順位をつけてみましたが、古本・再読部門はとても無理でした(西洋中世史編もつけていません)。今年のベスト5A.新刊編(2007年に出版された本。今年ノベルス化・文庫化された作品もこちら)1.石黒耀『死都日本』2.辻村深月『名前探しの放課後(上・下)』3.辻村深月『スロウハイツの神様(上・下)』4.小路幸也『カレンダーボーイ』5.島田荘司『都市のトパーズ2007』B.古本・再読編(古本屋で買った本・積読本・再読した本)・島田荘司『涙流れるままに(上・下)』・横溝正史『本陣殺人事件』・笠井潔『哲学者の密室(上・下)』・筒井康隆『残像に口紅を』・浦賀和宏『時の鳥籠』C.西洋中世史編・池上俊一『ヨーロッパ中世の宗教運動』・フェーヴル/デュビィ/コルバン(小倉孝誠編)『感性の歴史』・J-L・フランドラン/M・モンタナーリ編(宮原信・北代美和子監訳)『食の歴史1~3』・ロベール・ドロール(桃木暁子訳)『動物の歴史』・ジャック・ル・ゴフ(桐村泰次訳)『中世西欧文明』 *総評 今年は、新刊よりも、持っている本を再読したり、古本を買って読んだりということが多かったせいか、あまり印象的な新刊がありませんでした。毎月、2冊程度は新刊を読んでいるのですけれど。 一方、再読については、基本的に好きな作品を読み返したわけですから、印象深い作品が多々あり、良い体験でした。5冊ずつにしてみましたが、選ぶのにかなり悩みました。断腸の思いです。 専門書は、ミシェル・パストゥローとジャック・ル・ゴフという大好きなフランスの歴史家の著作が邦訳されたほか、池上俊一先生の研究の一つの集大成が出版されるなど、嬉しい一年でした。今年のキャラ キャラではないと思うのですが、久々に読み返した鳥山石燕の『画図百鬼夜行全画集』の中から、お気に入りの妖怪を紹介しようと思います。・震々(ぶるぶる) 手から指から全身が震えています。かわいいです。なるほど、妖怪というのはこのように考えられたんだなぁというのがとても分かりやすい例ですね。今年のがっかり本 深水黎一郎さんの『ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!』です。タイトルもタイトルですし、メールマガジンなどでの広告も広告でしたが、自分が犯人と思えなかった時点で、評価は下がりますよね…。タイトルや狙い(すべての読者が犯人だ)が違えば、もう少し評価が高かったかと思うと、そういう意味でも残念ですね。*久々に本書の帯を見ると、島田荘司さんが絶賛しておられて、ちょっと残念でした。今年の初めて。初めて読んだ作家の中から一押し作家 だんぜん、『死都日本』でデビューされた石黒耀さんです。私は『死都日本』のノベルス版を機に読んだのですが、これは衝撃を受けました。面白かったです。既刊のハードカバーがノベルス化されるのを楽しみに待ちたいと思います。今年の読み残し 読み残しというか、買いたいけれどまだ買っていない本を、メモの意味もこめていろいろ書きたいと思います。・北山猛邦『少年検閲官』 なんだかんだで、北山さんの作品は全て読んできているので、こちらも気になっています。・大崎梢『配達あかずきん』 元書店員さんが描く本格書店ミステリということで、シリーズが3冊ほど出ているかと思いますが、どれも気になっています。・笠井潔『オイディプス症候群』 今年は矢吹駆シリーズを『哲学者の密室』まで読んだので、シリーズ第5弾のこちらはぜひ読みたいと思っています。・生垣真太郎『ハードフェアリーズ』 デビュー作『フレームアウト』が割合好きだったのですが、そういえば二作目のこちらは買っていなかったなと。この二作目を最後に、いまのところ新刊も出ていないようですが。・舞城王太郎『みんな元気。』『スクールアタック・シンドローム』 単行本『みんな元気。』は読んでいるのですが、文庫化にあたり、2冊に分けられ、書き下ろし短編が収録されたとのこと。『阿修羅ガール』も、文庫版には書き下ろし短編が収録したので買いましたが…。新潮文庫っ!・高田崇史『毒草師』 QEDシリーズの御名形史紋さんが主人公とのこと。QEDシリーズほどテンションが上がるわけではないのですが、高田さんの作品ということで、読んでおきたい1冊。あるいは、文庫化(できればノベルス化)を待つかもしれません。・田中芳樹『創竜伝』 torezuさんに紹介していただき、気になっています。既にかなりの冊数が出ていますので、なかなか手を出せないでいるのですが、また機会をみつけてぜひ読みたいと思っています。今年、気に入ったブログ仲間の紹介記事(本)、紹介作家、記憶にのこった事・yasukun0402さん やすくんの今日の1冊 より、 『リトル・バイ・リトル』 島本理生 佐藤友哉さんと島本理生さんが結婚されたということを、こちらの記事を拝読してはじめて知りました。島本さんの作品にも興味をもち、読んでみるきっかけになりました。・さゆみ1194さん 本の足跡 より、 北山哲 『なぜ夜に爪を切ってはいけないのか』 こちらの本は未購入ですが、とても面白そうな本で、興味をもっています。2008年の挑戦 プライベートでいえば、体をこわすことなく、仕事を続けたいです…(汗) 読書の方は(ブログの更新も)、安定するまではペースも落ちると思いますが、ぼちぼち続けていきたいです。2007年も試みていたことですが、所有作品一覧に掲げていながら感想の記事を書いていない作品をなるたけ読んでいきたいです。落ち着いたら、専門書も読んでいきたいですね。洋書の方の感想を充実できればと思うのですが、なかなか…。
2007.12.31
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2007年も終わりということで、12月の読書記録です。また別に、例年の企画「今年読んだおすすめの10冊」と、hina-maxさんが提唱してくださった特別企画の記事もアップしますが。 番号は今年読んだ順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。(12月)192.西尾維新『きみとぼくの壊れた世界』193.西尾維新『不気味で素朴な囲われた世界』194.島田荘司『消える上海レディ』195.横溝正史『悪魔の降誕祭』196.小路幸也『HEARTBEAT』 ☆197.島田荘司『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』198.島田荘司『本格ミステリー宣言』199.小路幸也『HEARTBLUE』200.黒田研二『ナナフシの恋』201.横溝正史『扉の影の女』202.辻村深月『名前探しの放課後(上・下)』 ☆203.島田荘司『島田荘司読本』~12月総評~ 特に○○月間ということもなく、気の向くままに読んだ感じです。 小路幸也さんの『HEARTBEAT』は久々の再読ですが、良かったです。ぼろぼろ泣きましたね…。 同じく、辻村深月さんの『名前探しの放課後』にも泣きました。どちらも素敵な物語でした。
2007.12.31
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2007年11月に読んだ本のリストです。番号は、今年読んだ順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。(11月)178.京極夏彦『魍魎の匣』179.筒井康隆『ホンキイ・トンク』180.京極夏彦『狂骨の夢』181.浦賀和宏『記憶の果て』 ☆182.浦賀和宏『時の鳥籠』 ☆183.浦賀和宏『頭蓋骨の中の楽園』184.浦賀和宏『とらわれびと』185.浦賀和宏『記号を喰う魔女』186.浦賀和宏『眠りの牢獄』187.浦賀和宏『学園祭の悪魔』188.浦賀和宏『浦賀和宏殺人事件』189.浦賀和宏『透明人間』190.小路幸也『カレンダーボーイ』 ☆191.坂木司『ワーキング・ホリデー』~11月総評~ 一目瞭然、浦賀和宏さん再読月間です。デビュー作『記憶の果て』と、続編『時の鳥籠』は名作だと思います。特に『記憶の果て』は、その後も浦賀さんの作品を読みたいと思わされた作品。 小路幸也さんの『カレンダーボーイ』も素敵な物語でした。
2007.12.25
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10月から12月の記録は、1ヶ月分ずつアップするとします。12月の読書記録は、31日にアップする予定です。例年の、おすすめの10冊の企画もその日に。 では、2007年10月に読んだ本のリストです。番号は、今年読んだ順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。(10月)161.佐藤友哉『世界の終わりの終わり』162.筒井康隆『将軍が目醒めた時』163.島田荘司『吉敷竹史の肖像』164.筒井康隆『大いなる助走』165.横溝正史『夜歩く』 ☆166.横溝正史『支那扇の女』167.横溝正史『華やかな野獣』168.島田荘司『都市のトパーズ2007』 ☆169.島田荘司『リベルタスの寓話』 ☆170.有栖川有栖『女王国の城』171.石黒耀『死都日本』 ☆172.真梨幸子『深く深く、砂に埋めて』173.黒田研二『結婚なんてしたくない』174.坂木司『青空の卵』175.坂木司『仔羊の巣』176.坂木司『動物園の鳥』177.京極夏彦『姑獲鳥の夏』 ☆~10月総評~ あえていうなら、坂木司さんの鳥井&坂木3部作再読月間でしょうか…。問題提起もおりまぜた、いわゆる「日常の謎」ミステリです。登場人物がみなさん優しくて素敵です。 面白い新刊を多く読んだ月でもあります。島田荘司さんの『都市のトパーズ2007』は、都市論を論じながら、いわば現代日本の都市への絶望を描いた作品。久々の御手洗潔シリーズ『リベルタスの寓話』は、クロアチアの民族紛争を背景にした本格ミステリです。 もっとも印象的だったのは、石黒耀さんの『死都日本』。噴火の危機を描いた名作。これは面白かったです。 再読ですが、京極夏彦さんの『姑獲鳥の夏』も名作ですね。何度読んでも面白いです。 もう一作。横溝正史さんの『夜歩く』も、大好きな作品です。
2007.12.21
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今回は、2007年7~9月に読んだ本のリストです。番号は、今年読んだ順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。(7月)100.関田涙『晩餐は「檻」のなかで』101.横溝正史『女王蜂』 ☆102.島田荘司『龍臥邸幻想(上・下)』103.横溝正史『幽霊男』104.横溝正史『本陣殺人事件』 ☆105.佐藤友哉『灰色のダイエットコカコーラ』106.横溝正史『獄門島』107.横溝正史『殺人鬼』108.横溝正史『不死蝶』109.横溝正史『魔女の暦』110.筒井康隆『馬は土曜に蒼ざめる』111.石崎幸二『袋綴じ事件』112.島田荘司『犬坊里美の冒険』 ☆113.横溝正史『悪魔の百唇譜』114.倉知淳『過ぎ行く風はみどり色』115.筒井康隆『フェミニズム殺人事件』116.筒井康隆『パプリカ』 ☆117.笠井潔『バイバイ、エンジェル』118.笠井潔『サマー・アポカリプス』119.横溝正史『死神の矢』~7月総評~ 7月から横溝さんの作品を再読しはじめました。魅力的なタイトル、不気味な内容、不可解な謎、あたたかい人物など、横溝正史さんの作品はどれも大好きなのですが、中でも特に、『女王蜂』と『本陣殺人事件』に☆マークをつけました。いずれも魅力的な舞台と魅力的なトリック。『本陣殺人事件』は金田一耕助さん初登場作品で、また、私が最初に読んだ横溝作品、この作品から小説をどんどん読むようになったという、私にとって思い入れが深い作品です。 最近は横溝さんの作品をあまり読んでいませんが、また電車通勤がはじめられるようなら、読んでいきたいです。 その他、筒井康隆さんの『パプリカ』も面白かったです。島田荘司さんの『犬坊里美の冒険』も、犬坊さんが探偵役の新シリーズ開幕ということで、良かったです。(8月)120.笠井潔『薔薇の女』121.加納朋子『ぐるぐる猿と歌う鳥』122.森博嗣『ZOKU』123.森博嗣『ZOKUDAM』 ☆124.笠井潔『哲学者の密室(上・下)』 ☆125.加納朋子『スペース』126.梨木香歩『西の魔女が死んだ』 ☆127.有栖川有栖『双頭の悪魔』128.西尾維新『トリプルプレイ助悪郎』129.高田崇史『QED~flumen~ 九段坂の春』130.筒井康隆『薬菜飯店』131.筒井康隆『あるいは酒でいっぱいの海』132.筒井康隆『文学部唯野教授』 ☆133.筒井康隆『文学部唯野教授のサブ・テキスト』134.筒井康隆『残像に口紅を』 ☆135.黒田研二『幻影のペルセポネ』136.横溝正史『三つ首塔』137.筒井康隆『おれに関する噂』138.有栖川有栖川『ロシア紅茶の謎』139.島田荘司『毒を売る女』140.筒井康隆『魚籃観音記』141.島田荘司『網走発遙かなり』142.島田荘司『踊る手なが猿』~8月総評~ 数でいえば、8月は筒井さん月間ですね。『文学部唯野教授』と『残像に口紅を』の2作が特に印象的でした。 その他、印象的な作品を多く読んでいます。 まず、笠井潔さんの『哲学者の密室』。個人的なことですが、こちらは買ってから10年くらい読んでいなかったので、今回読めて本当に良かったです。話もとても面白かったです。 梨木香歩さんの『西の魔女が死んだ』は、とても温かく、泣ける一冊です。 森博嗣さんの『ZOKUDAM』も、大笑いできたので(しかもラストではちょっと泣けました)☆マークです。(9月)143.有栖川有栖『ブラジル蝶の謎』144.加納朋子『いちばん初めにあった海』 ☆145.有栖川有栖『英国庭園の謎』146.石崎幸二『首鳴き鬼の島』147.筒井康隆『エロチック街道』148.森博嗣『ゾラ・一撃・さようなら』149.横溝正史『首』150.筒井康隆『夢の木坂分岐点』151.浦賀和宏『堕ちた天使と金色の悪魔』152.筒井康隆『メタモルフォセス群島』153.島本理生『リトル・バイ・リトル』154.横溝正史『人面瘡』155.森博嗣『キラレXキラレ Cutthroat』156.有栖川有栖『ジュリエットの悲鳴』157.島田荘司『切り裂きジャック・百年の孤独』158.夢野久作『日本探偵小説全集4 夢野久作集』 ☆159.辻村深月『冷たい校舎の時は止まる』(上・中・下) ☆160.鷺沢萠『失恋』~9月総評~ 9月は、○○月間ということもなく、いろいろ読んでいますね。はじめて読んだ中で印象的なのは、夢野久作さんの『ドグラ・マグラ』(『日本探偵小説全集4 夢野久作集』所収)です。読む前からネームバリューに圧倒されていたこともありますが、めくるめく読書体験でした。 再読した中では、加納朋子さん『いちばん初めにあった海』と、辻村深月さんの『冷たい校舎の時は止まる』、いずれも涙なしに読めない名作だと思っています。
2007.12.17
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今回は、2007年4~6月に読んだ本のリストです。番号は、今年読んだ順番で、印象に残った本には☆マークをつけています。(4月)38.鷺沢萠『町へ出よ、キスをしよう』39.加納朋子『魔法飛行』40.鷺沢萠『私はそれを我慢できない』41.加納朋子『ガラスの麒麟』42.加納朋子『月曜日の水玉模様』(文庫)43.北村薫『覆面作家は二人いる』44.加納朋子『掌の中の小鳥』45.島田荘司『見えない女』46.倉知淳『猫丸先輩の推測』47.北村薫『覆面作家の愛の歌』48.島田荘司『出雲伝説7/8の殺人』49.深水黎一郎『ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!』50.浦賀和宏『世界でいちばん醜い子供』51.司凍季『からくり人形は五度笑う』52.司凍季『さかさ髑髏は三度唄う』53.島田荘司『殺人ダイヤルを捜せ』54.筒井康隆『わたしのグランパ』 ☆55.鷺沢萠『少年たちの終わらない夜』56.島田荘司『北の夕鶴2/3の殺人』57.太宰治『斜陽』 ♪58.北村薫『覆面作家の夢の家』59.島田荘司『羽衣伝説の記憶』~4月総評~ 4月は、あえていえば加納朋子さん&北村薫さんの作品再読月間でしょうか。島田荘司さんの、吉敷竹史シリーズもぼちぼち読み進めていますね。 特に印象に残った作品は、筒井康隆さんの『わたしのグランパ』ですね。どたばたとは全然雰囲気の違う、ほのぼのとした作品です。 他に、太宰治さん『斜陽』は、自分に特別賞。文豪ものは特別賞(♪マークにをつけてみました)ということになっています(笑) 作品も楽しめて良かったです。 メフィスト賞受賞作『ウルチモ・トルッコ』は、いささか残念でした。読者が犯人だということなのですが、私はそれほど自分が犯人だとは思えなかったので…。(5月)60.鷺沢萠『途方もない放課後』61.島田荘司/綾辻行人『本格ミステリー館』62.川上弘美『蛇を踏む』63.佐藤友哉『1000の小説とバックベアード』64.島田荘司『Yの構図』65.北森鴻『触身仏―蓮丈那智フィールドファイル2』66.島田荘司『灰の迷宮』67.吉本ばなな『ハネムーン』68.島田荘司『夜は千の鈴を鳴らす』69.島田荘司『幽体離脱殺人事件』70.森博嗣『イナイXイナイ Peekaboo』71.島田荘司『奇想、天を動かす』72.加納朋子『沙羅は和子の名を呼ぶ』(文庫)73.法月綸太郎『一の悲劇』74.法月綸太郎『再び赤い悪夢』75.島田荘司『消える「水晶特急」』76.島田荘司『涙流れるままに(上・下)』 ☆77.伊坂幸太郎『オーデュボンの祈り』78.加納朋子『ささら・さや』(文庫)79.黒崎緑『しゃべくり探偵―ボケ・ホームズとツッコミ・ワトソンの冒険』~5月総評~ 5月は、島田荘司さんの吉敷竹史シリーズをどんどん読み進めました。シリーズ集大成ともいうべき、『涙流れるままに』は印象的でした。伊坂幸太郎さんと黒崎緑さんの作品は、今回はじめて読みました。(6月)80.島田荘司『火刑都市』 ☆81.小路幸也『シー・ラブズ・ユー 東京バンドワゴン』82.石崎幸二『日曜日の沈黙』83.法月綸太郎『二の悲劇』84.京極夏彦『前巷説百物語』 ☆85.石崎幸二『あなたがいない島』86.石崎幸二『長く短い呪文』87.法月綸太郎『法月綸太郎の新冒険』88.霧舎巧『四月は霧の00(ラブラブ)密室 私立霧舎学園ミステリ白書』89.霧舎巧『五月はピンクと水色の恋のアリバイ崩し 私立霧舎学園ミステリ白書』90.霧舎巧『六月はイニシャルトークDE連続誘拐 私立霧舎学園ミステリ白書』91.霧舎巧『七月は織姫と彦星の交換殺人 私立霧舎学園ミステリ白書』92.霧舎巧『八月は一夜限りの心霊探偵 私立霧舎学園ミステリ白書』93.法月綸太郎『法月綸太郎の功績』94.霧舎巧『十月は二人三脚の消去法推理 私立霧舎学園ミステリ白書』95.筒井康隆『原始人』96.島田荘司『ロシア幽霊軍艦事件』97.島田荘司『セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴』98.佐藤友哉『フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人』99.筒井康隆『夜のコント・冬のコント』~6月総評~ 6月は、石崎幸二さん&霧舎巧さん(霧舎学園シリーズ)の再読月間でした。 特に印象的だった作品は、島田荘司さんの『火刑都市』です。島田荘司さんはいろんなところで「都市論」を展開されていますが、本書はその最初期の作品といえるでしょう。京極夏彦さんの『前巷説百物語』も良かったです。
2007.12.13
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思い立って、時系列での読了本のリストも作ることにしました(いろんな方のブログも参考にさせていただいています)。 今年は、月ごとにまとめていなかったので、年末にまとめることになりましたが、来年からは、月ごと(あるいは3ヶ月ごとなど)でリストをアップしようかと思っています。(時系列での読了本リストは、自分用には作っているのですが、ブログにアップして、記事にリンクしていると便利ですよね)。 というんで、まずは2007年1~3月に読んだ本を順番に(番号は読んだ順番です)。なお、印象に残った作品には☆マークをつけています。(1月)1.横溝正史『喘ぎ泣く死美人』 ☆2.西尾維新『化物語(上)』 ☆3.西尾維新『化物語(下)』 ☆4.古野まほろ『天帝のはしたなき果実』5.島田荘司『最後の一球』 ☆6.森博嗣『ηなのに夢のよう』7.筒井康隆『心狸学・社怪学』~1月総評~ 横溝正史さんの短編集を読めたのがとても嬉しかったのを覚えています。安心する面白さ。 その他、西尾維新さんの『化物語』は楽しく読めました。島田荘司さんの『最後の一球』は、いつもとは趣向が違って、青春スポーツな部分にウェイトが置かれていましたが、こちらも楽しく読めました。 古野さんは、ミステリとしてはそれなりに楽しめましたが、文体になじめず、2作目以降は読めずにいます…。(2月)8.辻村深月『スロウハイツの神様(上・下)』 ☆9.島田荘司『飛鳥のガラスの靴』10.竹本健治『ウロボロスの純正音律』11.島田荘司『龍臥邸事件(上)』12.島田荘司『龍臥亭事件(下)』13.島田荘司『最後のディナー』14.島田荘司『魔神の遊戯』15.島田荘司『上高地の切り裂きジャック』16.島田荘司『御手洗潔の挨拶』17.島田荘司『ネジ式ザゼツキー』 ☆18.本多孝好『ALONE TOGETHER』19.黒田研二『霧の迷宮から君を救い出すために』20.高田崇史『QED 河童伝説』21.島田荘司『寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁』22.島田荘司『死者が飲む水』23.島田荘司『斜め屋敷の犯罪』24.島田荘司『御手洗潔のダンス』25.ポー『モルグ街の殺人事件』 ☆~2月総評~ 2月は、島田荘司さんの作品(御手洗潔シリーズ)再読月間でした(何冊かはじめて読んだのもありますが)。この頃から、島田荘司さんのファン度がアップしたように思います。中でも、『ネジ式ザゼツキー』は名作だと思います。 その他、辻村深月さんの『スロウハイツの神様』にはとても感動しました。自分にとっての読書の意味を、あらためて考えるきっかけになりました。また、ポーの『モルグ街の殺人事件』を読んだのも良い経験です。表題作はもちろんですが、ホラーの短編が良かったです。(3月)26.島田荘司『眩暈』27.島田荘司『アトポス』28.村山由佳『夜明けまで1マイル』29.筒井康隆『家族場面』30.歌野晶午『葉桜の季節に君を想うということ』 ☆31.加納朋子『ななつのこ』 ☆32.法月綸太郎『法月綸太郎の冒険』33.筒井康隆『ロートレック荘事件』34.米澤穂信『愚者のエンドロール』35.島田荘司『確率2/2の死』36.筒井康隆『バブリング創世記』 ☆37.筒井康隆『東海道戦争』~3月総評~ 特に特徴もなく、思いついたままに読んでいる感じですが、印象的だったのは、歌野晶午さんの『葉桜の季節に君を想うということ』ですね。評判の高い作品ですが、私も衝撃を受けました。 その他、筒井康隆さんの『バブリング創世記』に収録されている「裏小倉」は楽しい短編(?)でした。小倉百人一首の全てのパロディです。加納朋子さんの『ななつのこ』も大好きな1冊。
2007.12.10
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島田荘司さんの代表作、吉敷竹史シリーズについての略年表です。吉敷さんが事件に直接関わった時期のみを挙げているので、たとえば、『涙流れるままに』など、過去の事件が関わってくる場合も、過去の事件の年代は省略しています。1948年1月18日…………………吉敷竹史、誕生1952年8月5日……………………加納通子、誕生1966年………………………………「吉敷竹史、十八歳の肖像」(『光る鶴』所収)1973年………………………………吉敷竹史・加納通子、結婚1979年………………………………吉敷竹史・加納通子、離婚1980年夏……………………………「発狂する重役」:吉敷さん、「私」に事件の話を語る(『展望塔の殺人』所収)1984年1月~4月…………………『寝台特急「はやぶさ」1/60秒の壁』:中村刑事、牛越刑事(北海道)登場1984年4月~6月…………………『出雲伝説7/8の殺人』:石田刑事(鳥取)登場1984年12月~1985年1月…『北の夕鶴2/3の殺人』:牛越刑事(北海道)登場1985年4月…………………………『消える「水晶特急」』:島丘弓芙子さん、蓬田夜片子さんが主人公、吉敷さんは準主役。1985年8月~9月…………………『確率2/2の死』1986年8月…………………………『Yの構図』:菊池刑事(岩手県)登場1987年2月…………………………『灰の迷宮』:留井刑事(鹿児島県)登場1987年3月…………………………「展望塔の殺人」(『展望塔の殺人』所収)1987年5月~1988年3月……「土の殺意」 (『毒を売る女』所収)1988年10月………………………『夜は千の鈴を鳴らす』1988年11月………………………「Y字路」 (『踊る手なが猿』所収)1989年2月…………………………『幽体離脱殺人事件』1989年4月…………………………『奇想、天を動かす』1989年12月~1990年1月…『羽衣伝説の記憶』1990年10月…………………………加納ゆき子、誕生(2019.10.07修正)1990年11月………………………『ら抜き言葉殺人事件』1991年8月…………………………『飛鳥のガラスの靴』1995年春……………………………『龍臥亭事件』:加納通子・ゆき子、龍臥亭に滞在中1997年冬~1998年春…………『涙流れるままに(上・下)』2000年6月…………………………「電車最中」:鹿児島県警、留井刑事が主役(『光る鶴』所収)2002年秋……………………………「光る鶴」(『光る鶴』所収)2004年1月…………………………『龍臥亭幻想』2008年?………………………………『盲剣楼奇譚』
2007.10.08
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島田荘司さんの代表作、御手洗潔シリーズの略年表です。何年何月にどの事件があったか、という簡単な年表なので、何ヶ月あるいは何十年にもわたるような事件の場合などの細かい部分は伝えられません。そういう意味で、正確だとは言いませんが、少なくとも作品の時系列(出版年ではなく)は分かるかと思います。*短編は緑色の文字で示し、長編あるいは短編集のタイトルは、感想の記事にリンクしています。1948年11月27日…御手洗さんの生年月日(『本格ミステリー宣言』所収「御手洗潔研究家への手紙」参照)1950年10月…石岡さん生まれる (某作品参照)1954年6月…「鈴蘭事件」:御手洗さん、幼稚園児(5歳)(『Pの密室』所収)1956年5月…「Pの密室」:御手洗さん、小学二年生 (『Pの密室』所収)1960年代……「ボストン幽霊絵画事件」:御手洗さん、大学生、ボストン在住 (『御手洗潔のメロディ』所収)1969年10月…『摩天楼の怪人』 :御手洗さん、コロンビア大学助教授(語り手:ジェイミー・デントン)1975年………『鳥居の密室 世界にただひとりのサンタクロース』解決1977年………『ローズマリーのあまき香り』発生1978年………『異邦の騎士』1979年………『占星術殺人事件』解決1979年12月…「数字錠」 (『御手洗潔の挨拶』所収)1980年10月…「疾走する死者」 (『御手洗潔の挨拶』所収)1981年5月…「UFO大通り」 (『UFO大通り』所収)1982年5月…「山高帽のイカロス」 (『御手洗潔のダンス』所収)1982年冬……「セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴」 (『セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴』所収)1983年12月…『斜め屋敷の犯罪』1984年………『暗闇坂の人喰いの木』:松崎レオナさん、初登場1985年………「紫電改研究保存会」解決 (『御手洗潔の挨拶』所収)1986年………『水晶のピラミッド』1987年6月…「ギリシャの犬」 (『御手洗潔の挨拶』所収)1988年11月…「舞踏病」 (『御手洗潔のダンス』所収)1989年2月…「ある騎士の物語」解決(事件は1974年) (『御手洗潔のダンス』所収)1990年3月…「IgE」 (『御手洗潔のメロディ』所収)1990年4月…「山手の幽霊」 (『上高地の切り裂きジャック』所収)1990年7月…『アトポス』1990年12月…「SIVAD SELIM」 (『御手洗潔のメロディ』所収)1991年1月…『屋上の道化たち』1992年5月…『眩暈』1993年5月…「傘を折る女」 (『UFO大通り』所収)1993年8月…『ロシア幽霊軍艦事件』1993年夏頃…『星籠の海』1993年10月…『最後の一球』1994年春前…御手洗さん、日本を離れる (『龍臥亭事件』、「傘を折る女」参照)1995年春……『龍臥亭事件』(御手洗さん、ノルウェーはオスロ滞在)1996年頃……御手洗さん、ハインリッヒと出会う (「さらば遠い輝き」参照)1996年4月…「里美上京」 (『最後のディナー』所収)1996年5月…「大根奇聞」解決 (『最後のディナー』所収)1996年11月…『ハリウッド・サーティフィケイト』 (御手洗さん、スウェーデン)1997年1月…「最後のディナー」解決 (『最後のディナー』所収)1997年………「さらば遠い輝き」(語り手:ハインリッヒ・フォン・レーンドルフ・シュタインオルト) (『御手洗潔のメロディ』所収)1997年5月頃…『ローズマリーのあまき香り』解決(語り手:ハインリッヒ)2000年8月…「上高地の切り裂きジャック」 (『上高地の切り裂きジャック』所収)2001年6月…「溺れる人魚」:御手洗さんは特に登場せず(語り手:ハインリッヒ) (『溺れる人魚』所収)2001年12月…『魔神の遊戯』:御手洗さん、ウプサラ大学(スウェーデン)所属 (語り手:バーニー・マクファーレン…事件関係者、作家)2002年頃……「シアルヴィ館のクリスマス」 (『セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴』所収)2003年………「人魚兵器」:御手洗さん、ストックホルム大学(スウェーデン)にいた頃の事件(2003年以前??)(語り手:ハインリッヒ) (『溺れる人魚』所収)2003年11月…『ネジ式ザゼツキー』解決2004年1月…『龍臥亭幻想』2004年………「海と毒薬」:石岡さんから御手洗さんへの手紙 (『溺れる人魚』所収)2004年………「耳の光る児」 (『溺れる人魚』所収)2006年2月…「クロアチア人の手」:語り手、石岡さん(『リベルタスの寓話』所収)2006年5月…「リベルタスの寓話」:語り手、ハインリッヒ(『リベルタスの寓話』所収)*1996年以降の事件の語り手は、主にハインリッヒ。*「クロアチア人の手」事件では、石岡さんももう55歳ですね。御手洗さんは57歳…。感慨深いですね…。※『御手洗潔のダンス』所収「近況報告」は、年表に反映していません。
2007.03.03
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今日で2006年も終わりなのですね。不思議な感じです。 さて、それでは、今年読んだおすすめの10冊を紹介します。今年は、82冊の小説・ノンフィクションを読みました。順位をつけることを目的としていませんので、挙げる順番は読んだ順番です。・本多孝好『真夜中の五分前side A』『真夜中の五分前side B』 素敵な物語だったのを覚えています。…ですが、いま自分の感想を読み返すと、なんとなく思い出せる程度。読んだときの感動は覚えていますので、当時の感想通りにおすすめの一冊に挙げます。時計を五分遅らせていることについての女性の言葉は、今も印象に残っています。・川端康成『雪国』 すごく綺麗な物語でした。駒子さんが丁寧に日記をつける描写、ラストの家事の描写がとても印象に残っています。感想を読み返すと、たしかに、三味線の演奏のシーンも感動したのを覚えています。・嶽本野ばら『下妻物語-ヤンキーちゃんとロリータちゃん』 これは面白かったです。大笑いできましたし、イチコさんの真っ直ぐなところに感動したり。自分で感動して引用した部分を読んだだけで、そのあたりのシーンを思い出して涙ぐんできました。森羅万象田んぼというのも明言だと思いますし、ジャスコの偉大さなんかも忘れられません。良かったです(饒舌になってしまいました)。・若竹七海『心のなかの冷たい何か』 重かったです。ですが、とても印象に残っているので、挙げておきます。感想の記事は割と短かったですが(もう少し長く書いたかと思っていました)、読みながらいろいろ考えたことは覚えていますし、なにかしら心に残っています。・黒田清『会えて、よかった』 ノンフィクションから選ぶのは(おすすめの10冊の企画はまだ三度目ですが)はじめてのような。一編一編に考えさせられました。・加納朋子(文)/鈴木健(絵)『ななつのこものがたり』 これは、ファンだからというのもありますが、挙げておきます。温かい物語が素敵な絵本になって、さらに温かく感じて良かったです。そう、寝る前に、一編ずつ読んでいたのでした。素敵な読書体験でした。・筒井康隆『農協 月へ行く』 昨年、七瀬さんシリーズ三部作を読み、筒井さんの作品がとても面白い、と思ったものの、その後なかなか読めていませんでした。今年最初に読んだのが『くたばれPTA』で、相当テンションが上がったので、それから割と筒井さんの短編集を読むようになりました。『くたばれPTA』にしても本作にしても、選ぶのは完全に自分の好みなのですが、こちらを選びました。最近映画化された「日本以外全部沈没」が、本書に収録されているのも良かったですが、なにより表題作が面白いです。宇宙飛行士の浜口さんの台詞がたまりませんでした。最後に収録されている「村井長庵」は、読んでいて不快な気分にもなったのですが、どの短編も風刺がきつすぎるくらいに効いていて、とても面白かったです。・法月綸太郎『頼子のために』 『生首に聞いてみろ』がけっこう高い評価を受けていましたが、私にはそんなでもなかったです。この『頼子のために』は、なんというか、重たいには重たい話なのですが、こう、なんというか、凝縮されている感じがあります。たしかに、殺人事件自体は一件だけで、ミステリとしては派手ではないと思います。さしたるトリックもないですし。なのですが、一つの手記を手がかりに、矛盾点を暴いていく過程や、頼子あるいはその父親を取り巻く人間関係、暗鬱な気分になるラストなど、謎解きとしても読み物としても深いように感じています(こちらも饒舌になってしまいました)。・小路幸也『東京公園』 温かい物語でした。少し(?)成就の難しい恋があって、その切ない感じも良いですし、登場人物の全員が自分の抱えていることを綺麗に消化できているわけではないにしても、一つの家族が絆を深めることになります。同じ家に住むという意味や、文字通りの親族ということを考えると、一つどこか多くの家族が絆を深めていますね。感想を読み返して、ある登場人物が犯した罪を償っていく過程、そしてその償いを課し、彼が全てを果たしたとき、優しく受け入れてくれた家族のことを思い出して、あらためて感慨深い気持ちになりました。 ・筒井康隆『時をかける少女』 これは良かったです。私は、SFはそれほど読まない…というか、正直読まず嫌いなのですが、そんなことは関係なしに面白かったです。二番目に収録された「悪夢の正体」も良かったです。『農協 月へ行く』とはずいぶん雰囲気の違う作品集になっています。 今年は、この10冊を挙げておきましょう。 自分への特別賞(?)として、カミュの『異邦人』を読了したことを挙げておきたいと思います。数年来の挫折を克服したのでした。ーーー 今年も、お世話になりました。良いお年をお迎えください。 2007年も、よろしくお願いします。(一月はなかなか記事が書けないと思いますが…)
2006.12.31
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さて、例によって特に順位づけることなく、この一年で読んだ作品の中から10冊選んで紹介しようと思います。作品の順番は、読んだ順番です。また、あくまで今年読んだ作品(再読含む)ですので、ここで紹介している作品が新しい作品とは限りません。…というか、新しい作品は少ないですね。(なお今年、小説・エッセイは106冊読んでいます)・吉本ばなな『哀しい予感』 吉本さんの作品の中で、最も印象に残っている作品の中の一つです。一月下旬頃から、集中的に吉本さんの作品を読んでいた時期がありますし、ここに挙げました。『キッチン』とも悩んだのですが。・島田荘司『改訂完全版 異邦の騎士』 島田さんの作品の中で最も好きな作品です。いろんなエピソードを思い出すだけで泣けてしまいます。運転中は思い出さないようにしないと…。あわせて、『御手洗潔のメロディ』に収録されている「さらば遠い輝き」もおすすめなのですが、いずれも御手洗さんシリーズを順番に読んでこそ、より感動の大きい作品だと思います。・はやみねかおる『僕と先輩のマジカルライフ』 f丸さんから紹介していただいた作品です。安心して楽しめる作品集でした。ミスコン反対運動が描かれた話があったと思いますが、私の出身大学で、今年、似たようなことが起こって、ヤフーの記事にも出たそうですね。別段感慨はありませんでしたが。・佐藤友哉『子供たち怒る怒る怒る』 講談社ノベルス以外から出た佐藤さんの初作品にして、従来の作風とはずいぶん違った方向性をもつ作品です。「りかちゃん人間」「死体と、」がかなり印象に残っています。鏡家サーガも好きでしたが、こういう作風もとても楽しめました。・筒井康隆『エディプスの恋人』 今年新しく読んだ作家の中で、最もインパクトがあったのが、筒井さんです。その中で最初に読んだ本書を挙げることにしましたが、七瀬さんシリーズ『家族八景』『七瀬ふたたび』そして本書の三部作を全ておすすめしたいです。面白かったです。筒井さんに関しては、いろいろおすすめを紹介していただいているので、また機会を見てぜひ読みたいと思っています。・小路幸也『ホームタウン』 私情をはさんで恐縮なのですが、本書について私が書いた記事に、小路さんご自身からコメントをいただきまして、そういう意味でも特別な作品です。・舞城王太郎『阿修羅ガール』 文庫版で再読したわけですが、印象に残りました。森の中の一連の出来事。ぐるぐる魔人の歪みっぷり。強烈な印象、ですね。・武田泰淳『わが子キリスト』 torezuさんに紹介していただいた作品。表題作以外は、中国が舞台で、多少とっつきにくい部分もあったのですが、表題作がとにかく面白かったのです。イエスの奇跡の偽造、「おれ」のイエスへの不信、それがいつのまにか、意外な方向に動いていく…。史的イエスの問題も興味深いのですし、それなりに「キリスト教史」を勉強している者としてはもう少し勉強した方が良い領域だと思うのですが、泥沼にはまりそうで、正直深くつっこんで勉強するにはためらいが大きいです。それでも、本書は面白かったです。あわせて、太宰治の「駆け込み訴え」も、イエスの奇跡についての一つの説明と、裏切り者ユダの再検討をせまってくるようなモチーフで、印象に残っています。・ベン・ライス『ポビーとディンガン』 映画化もされました。ちょうど本書についての感想を書いた後に映画化情報を知ったので、こちらも若干私情をはさむわけですが、大切な作品です。学生時代に一度読んでいたのを、再読した矢先のことですから。年明けに、映画を観にいく予定です。楽しみ。・島田荘司『ハリウッド・サーティフィケイト』 今日読んだばかりというのもあるのですが、メッセージ性の大きさ、物語の大きさに、圧倒されました。『摩天楼の怪人』などは新刊ですし、こちらを挙げるかどうか考えたのですが、やはり私にとってのインパクトなどを考えると、『ハリウッド・サーティフィケイト』の方をおすすめの作品として挙げることが妥当だと考えました。『異邦の騎士』もおすすめの10冊に挙げましたが、やはり、島田荘司さんのすごさを痛感しました。面白いです。 *せっかく読書記録をつけたので、月毎の読了冊数(専門書は除く)をかいておきましょう。1月:17冊2月:13冊3月:9冊4月:2冊5月:7冊6月:6冊7月:3冊8月:16冊9月:12冊10月:7冊11月:4冊12月:9冊やはり、休み期間は読書に割いた時間が長いなぁ、というのが一目瞭然ですね。もうちょっと勉強もしていたつもりなのですが…。*ともあれ、もうすぐ2005年も終わりです。少し前まで、私は年の変わりなんて、あくまで便宜的なもので、いちいち盛り上がる必要があるの、なんて思っていました。明けましておめでとう。たしかに、基本的には365日の一年がなにはともあれ終わり、新しい年を迎えることはめでたいことですが、そんなことを言っていれば、日々、新しい一日を迎えることがかけがえのなくめでたいことではないでしょうか。若いだの青いだのと思わなくもない、そんな考え方が私の主流でしたが、最近、どうも考え方がまるくなってきたようです。「良いお年を」この一言が、すごく素敵な言葉と感じられるようになりました。もちろん、新年を区別してめりはりをつけることの大切さも分かっているつもりです。先にいらないことを言いましたが、この一年も、私は多くの方々にお世話になりました。近くにいる方々には、伝えてるつもりですが、ブログの方でも、いろんな方々にコメントをいただき、元気付けられることしばしばでした。この場を借りて、このブログにいらしてくださる方々、みなさまにお礼申し上げます(このブログを見てくださっているかどうかはともかく、もちろん、身近な方々、さらには物理的には離れてしまっていますが、私に叱咤激励くださった方々にも)。この一年間、ありがとうございました。数時間後にひかえていますが、来年もよろしくお願いします。
2005.12.31
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昨夜は中学校時代の同窓会。15人ほどきたのかな。なかなか楽しめた。寝たのが1:00過ぎで、睡眠薬の効果もあってか、昼前まで寝てしまった…さ~て、今年読んだおすすめの10作を紹介します。なお、今年発売されたものばかりではありません。あくまで、今年読んだ作品ですので、あしからず…。特に順位はつけていません。読んだ順番に掲げ、それぞれにコメントをつけようかと思います。・浦賀和宏『透明人間』 主人公の女の子に感情移入。久々に読んだ浦賀さんの作品ということもあってか、印象に残っていました。・島田荘司『ネジ式ザゼツキー』 あまり話題にならなかったかも知れませんが、強烈なインパクトを受けました。奇妙な童話が現実の事件に結びついていく…。とても鮮やかで、これを読んだ後に他の島田さん作品を再読しました。・坂木司『動物園の鳥』 鳥井・坂木さん三部作の最終作。坂木さんは本当に登場人物を大切になさる方で。この作品でも泣きました。・京極夏彦『百器徒然袋-風』 私は榎木津さんの大ファンなので、当然ランクインです。・辻村深月『冷たい校舎の時は止まる』 ホラーかと思いながら読みましたが、中巻、下巻ではぼろぼろ涙が出てしまいました。メフィスト賞受賞作の中で、最も泣かされた作品といえるでしょう。めちゃくちゃ感動しました。・小路幸也『Q.O.L.』 小路さんが、パルプタウンシリーズ以外を書いた第一作。あくまで現実の世界が舞台で、主人公たちの過去は辛くて苦しくて、殺意を抱くのも当然と思うのですが、それでもダークな作品ではなく、優しさに満ちた作品だったと思います。・北村薫『スキップ』 とにかく泣きました。これはいい作品です。・島田荘司『奇想、天を動かす』 島田さんのすごさを再認識した作品。とにかくすごい小説だと思いました。・舞城王太郎『好き好き大好き超愛してる。』 舞城さんが恋愛の話を書くとこうなるのか、と思いながら読みました。これにも何度も泣きました。・小路幸也『そこへ届くのは僕たちの声』 日記にも書きましたが、優しくて素敵な物語です。2004年も本日で終わり。個人的には苦しい一年でしたが、こうしてHPを開設して、読書好きな方々とのつながりをもてるようになったのは、自分にとって大きなプラスになったと思っています。このHPを見に来てくださったみなさま、ありがとうございました。2005年もいっぱい本を読んで紹介していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。明日、元旦は「一日15時間小説読めますか?」に挑戦します。楽しみ☆
2004.12.31
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