能登の手染め日記

能登の手染め日記

Nov 8, 2010
XML
カテゴリ: 染色
草木染めの色を楽しむのならば、何度も重ね染めをすれば良い(^^

草木染めの作品や商品を見ると織りには多色が使われているが、布染めは1色か2色染が殆どだ。せっかくの草木染めだから、何度も色を重ねれば良いのにと思うが、よその作品に対して聞かれもしないのに注文をつけるわけにはいかないので黙って帰ってくる(笑

ウチの草木染め教室の作品は何回も色も重ねる。それは草木染めは色を重ねることによって発色も良くなり堅牢な染めになるからだ。

はっきり言ってインスタントに染めるのなら草木染めは行わないほうが良い。長持ちしないと断言する。化学染料ならばインスタントでも、それなりに良い色になる。もちろん色を染める人の能力によるが、草木染めでも化学染料でも色は1回で染めるより重ねたほうが良い色になる。特に草木染めで良い色を求めるならば手間を惜しんではイケナイ。

写真は教室の79歳の生徒さんの草木染めの部分アップ。濃い地色は染を8回、媒染を8回で合計16回染めている。その間に模様の絞りを4回重ねている。

08sibori-03

草木染めの場合、色素と媒染の金属イオンの結合によって顔料化することで絵の具を重ねたような深い色になる。化学染料でもムックリ感を出すために胡粉や顔料を添加して染めることもあるが、透明感のある色を楽しむこともできる。染める人が目的によって使い分ければ良い。

どちらも好きな私としては、化学染料には化学染料の良さがあり、天然染料にもそれぞれの良さがあると言う。

草木染めは染料内に不純物が多いために読みきれない部分があり、失敗もあるが想像を越えた色にもなる。メラメラと見た目を惑わすような色であったり、心の奥へ深く浸み込む色であったりもする。趣味の生徒さんであっても、手間を掛けて丁寧に染めれば、その魅力が出るところが楽しい。

草木染めでなければ味わうことのできない色と風合いを楽しむには、10回も20回も染め重ねた布の前に座って観ると良い(^^

能登の手の日々
カテゴリー
●全て

●日々

●街中ギャラリー

●染色

●能登、そして、この町

●絵・美術について

●CG

●食べもの

能登の手の作品集
(写真・CG)

リンク
●ようこそNotoNote

オリジナルのデザイン・あつらえの着物。染色・草木染めの専門ページです。


お気に入り
ブログ・その他
Water-Colour
ひろろdecさん
日々を綴る
ハナママ3さん
紅の水絵日記
M-Crimsonさん
MoMo太郎日記
MoMo太郎009さん
Kleine Erfrischung
kamoppieさん
考え事ほか
vissel-篤胤さん
地元力向上委員会
hanami73さん
今日の空
つるまる5さん
Que sera sera
五右衛門0563さん
染工房えむ
koubou-mさん
バンブーおじさん奮闘記
幸達さん
てんてん日記
もえぎさん




にほんブログ村 美術ブログへ






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Nov 8, 2010 07:28:22 PM
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: