私訳・源氏物語

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November 25, 2010
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カテゴリ: 源氏物語

「さゝわけば 人や咎めむいつとなく 駒なつくめる 森の木隠れ

(あなたには他に親しい駒がいるようですね。
笹を踏み分けて森の木隠れまで行ったなら、きっと人が非難することでしょう)

 めんどうな事になりそうですから」

 と仰せになってお立ちになりますのを、 典侍 がお袖を引っ張り、

「私はこの年になるまで、そのような悲しい恋をしたことがございませぬ。
今さらあなたさまに捨てられるとは、身の恥というもの」

 と言って泣く様子が、ひどくみっともないのです。

「そのうち御文をと思いながら、なかなかできないのですよ」

源氏の中将が引き離しながらお立ち出でになりますのを、典侍は追いすがり、

「私との縁をお切りになるのですか」

 と、恨むのです。






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最終更新日  March 6, 2017 09:55:57 PM
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