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朝、店の留守電に伝言が入っていた。
「K子、A(道東地方の地名)の母さんだよ。こんにちは。
暑くてね。大変ね。
からだがこわいから、気をつけてね。頑張ってね。
みなさん、元気でおるかい?
お盆にね、遊びにおいでねー。
どうもありがとう」
と言って、切れた。
私の母は、この「母さん」のようなあたたかい言い方はしないな、と思った。
それは私も同じだ。
私と母だけかもしれないが、仕事を持つ母親にとって盆と正月の休みは
たまった家事をこなす好い機会でもあり、息抜きでもあるから、自分の事で精いっぱい。
人を招じてもてなすという「心のゆとり」がないのだ。
ところがこの「母さん」は、嫁いだと思われる娘の帰省を促し、
鶴首で待っている。
ちょっとうらやましい間違い電話だった。
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