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僕ヤドカリ。 いろんな家に住んできた。 そのたび、環境が変わることへの恐怖を味わうことになるなんて思ってもみなかった。 一番最初は、なんだかあったかい家だった。何もしなくても食べ物にありつけて 寝たいときにすやすや眠っていられた。 ちょっと歩けば、優しい友達がいるから一緒に遊べたり、こけちゃって泣いてた時は近所のおじさんに慰めてもらって食べ物をもらえたり。 あるとき迷子になって、同じところをぐるぐる回っていたら、知らないおばさんが「どこからきたの?何か覚えてる景色はない?」とか聞いてくれて、僕はうまく答えられなかったけど一緒に住処を探してくれたっけ。 とにかく僕の周りにいるヤドカリ達はみんな優しかったんだ。 だけどしばらくして僕は成長する。体が大きくなって家が小さくなっちゃったんだ。だから新しい家に移った。そこが初めて「劣等感」や「挫折」と「不安」を抱いた場所だった。 食べ物はある時とない時の差が激しくて、おなか空いたりいっぱいだったり、ぐちゃぐちゃだった。 だから排泄もバラバラで、体調も良くなかったな。 眠たいなと思っても、なんだか煩い時があってすやすや眠れなかった。 友達はみんな別の輪が出来ていて、僕が行っても無視されるだけだった。 たまに声をかけてくれる子がいたな。だけど悪いことを一緒にやらないかと言われて、僕は一度だけ他のヤドカリの家に傷付けたことがあった。だけど本心ではそんなことやりたくなかったから僕の心も傷付いて、次からはその友達から逃げるようになった。 さすがに迷子になることはなかったけれど、何せ話し相手がいないし、ぼーっとしたり近くに寄るだけで何も話出さない僕に、話しかけてくれる優しい友達はどこにもいなかった。 昔の場所に戻りたいな。 だけどもう、みんなバラバラになっちゃったからあそこに戻っても今と同じかもしれないな。 どうしようか悩むこともなく、僕はまた新しい家に移った。今度こそ友達ができますように。過ごしやすい場所だといいな。そんなことを考えながら新しい家に移った。 ところが今度は、もっと酷かった。 朝、でかい音で無理矢理起こされる。不快な金属音だ。多分海に投げ捨てられたゴミ同士がぶつかり合って生じるあの金属音。 仕方ないから、朝から散歩していたら 目があった人に「なんか喋れよ。なんだよその目つき。喧嘩売ってんのか?」って怒鳴られて、半泣きで走って逃げた。 それでも追いかけてきて、僕の家を少し傷付けられた。 ああ、昔悪いことしちゃったから、そのツケが今来たのかな、、と思って過ごすことにした。 家を直してもらいたいけど、誰に何をどう相談すればいいのか分からない。 僕は頭が悪くて、考えたくても頭が回らなくて、うまく言葉が出ないんだ。 たくさん喋れる人を見て、羨ましいなと何度思ったか分からない。 だけど小さい頃はそれで馬鹿にされたりすることはなかった。 でも少し大きくなると、考えて行動して言葉に出して人に伝えなきゃいけないこともあるんだね。 僕はどうやって生きていけばいいのかな。 喋らなくてもいい世界、考えることが出来きなくても良い世界は無いのかな。 いつかそんな場所に、身を置ける日が来るんだろうか。 そんな不安しか出てこない。 ぼくのばか。 もっとはたらけ、ぼくのあたま。 答えは出ない。 何も出ない。 だって何も考えてないから。 考える手法を教えてもらっても、すぐ忘れちゃうし1日で嫌になっちゃった。 ねえ、こんなぼく どこにいけば幸せになれるのかなぁ。 子供の頃みたいに、優しい人たちに囲まれたいんだけど、そんな人たちが集まる世界なんて、あるのかなあ。 いつまで不安や劣等感に苛まれて過ごさなきゃいけないのかな。 ぼくはもう一度 笑いたい もう一度 受け入れてもらいたい
2019.02.28
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工藤ノリコさんの絵本、セミくんいよいよこんやです セミくんいよいよこんやです [ 工藤ノリコ ] セミの幼虫の羽化を描いた作品。 私、本物のセミは大の苦手です、、! でもこの作品のセミくんは大好き。 土に中では何を思っているのかしら。。 そういえば会社の同僚も絵本が好きで、 工藤さんの別の絵本を買ったって言ってました。 子供じゃなくて自分のために♪ 大人だって絵本を読みたいですよね♪
2016.08.06
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