Bar UK Official HP & Blog(酒とPianoとエトセトラ)since 2004.11.

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2011/10/22
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 9月25日(日)、バルセロナ。昼食を終えてもまだ午後1時。時間には余裕があるけれど、買い物に充てようにもスペインでは日曜・祝日、商店がほとんど休み。大手デパートですら休んでいる。s-IMG_0216.jpg

 何度も言うけど、開いてるのは観光施設と食いもん屋さん関係だけ。買物もできないのじゃ仕方ないと、当初予定にはなかったが、ガウディのもう一つの傑作 「グエル公園」 へ路線バスで向かう( 写真左 =グエル公園までへは長い坂道が続く)。

 グエル公園は市内の少しはずれ、北西部にある。好天にも恵まれたので凄い人出だ。名物のトカゲの像がある公園正面の階段付近では、記念撮影する各国からの観光客で、まるでラッシュアワーのような雰囲気( 写真右下 )。

 公園は、ガウディの奇抜な才能がさまざまな形で開花した、とてもユニークなデザイン。今から100年も前にこういう発想をする天才がいたということにただ驚くしかない。sa-IMG_0245.jpg

 公園見物を終えて、旧市街を目指す。晩御飯の店の視察(できれば予約)も兼ねて市庁舎前の「サン・ジャウマ広場」の方へ。

 すると広場は凄い人だかり。聞けば、バルセロナはこの日「聖メルセ祭」という年に一度の最大のお祭りだという( 写真左下 =公園の建物内部の天井にもガウディのこだわりが)。

 広場では、祭りの名物らしい“人間の塔”(肩の上に何段にも乗って高くしていく)のようなイベントをやっていた(「カステーレス」というらしい)( 写真右下 )。ちょうどクライマックスのところだったので、僕らも思わず足を止めて見入る。s-IMG_0234.jpg

 下の段から大人3~4人が土台をつくり、その上に青年が乗る、またその上に少年が1人、さらにその上へ少女1人と順番に登っていく。一番上に上る少女はヘルメットをしているが、落ちないかヒヤヒヤする。sa-IMG_0286.jpg

 少女は見事最上段まで上がり、そのまま市庁舎2階のテラスからロープで引き上げられた。広場に集まった群衆からは盛大な拍手が惜しみなく送られる。

 サグラダ・ファミリアのエレベーター休止は残念だったが、こんな運がいいこともあるのが旅の醍醐味。僕らはさらに散策を続け、バルセロナ市南部のメイン・ストリートとも言える「ランブラス通り」に出た。s-IMG_0274.jpg

 晩御飯の予定してる店はこのすぐ近く。来たついでに、予約をしておいた方がいいか確認してみようと思った( 写真左 =バルセロナ旧市街・ゴシック地区)。

 店はまだランチタイムだが、中に入って女性スタッフに尋ねる。「オラ! ネセシト レセルバール パラ エスタ ノーチェ ア ラス オーチョ?」(今晩8時に来たいんだけど、予約する必要はある?)。s-IMG_0318.jpg

 スタッフは「パラ クアンタス ペルソナス?」(何人ですか?)と返す。「ドス ペルソナス」(2人です)と僕。すると彼女からは「ドス? ノン ネセシダー、エスタ ビエン」(2人だったら、予約しなくて大丈夫)と嬉しいお言葉が返ってきた( 写真右 =「ランブラス通り」で)。

 晩御飯まではまだ少し時間がある。サグラダ・ファミリア等で買ったお土産物を持ち歩くのも重いので、とりあえずいったんホテルに帰って荷物を置いてこようと、教えられた行き先番号のバスに乗った。s-IMG_0304.jpg

 だが、窓の外の風景がどこかおかしい。しばらくしてホテルとは反対方向へ走っていることがわかる。僕らはあわてて降りて、反対方向行きのバス停でしばらく待って、再び乗り換える。

 バスは番号が一緒でも、当たり前だが走る方向は行き・帰りの2つある。バス停も違う。今回はこうしたバスの乗り間違えも何度がやらかしたが、それも含めて旅の思い出と思うしかない。( 写真左 =晩飯の店は「レイアール広場」からすぐ近く)。s-IMG_0335.jpg

 さて、晩御飯の時間も近づいてきたので、ホテルからタクシーで再びバルセロナのランブラス通り方面へ向かう。ところが、先ほど書いたようにきょうはバルセロナ最大の祭り「聖メルセ祭」。

 夜になって人出はさらに増えたような気がする。あちこちの道路が歩行者天国となり、道路は大渋滞。気の毒に思った運転手のおにいさんはあと約1kmという辺りまでたどり着くと、「ここから歩いて行った方が早いよ」と降ろしてくれた。s-IMG_0325.jpg

 僕らは仕方なく、カーニバルのような熱気に包まれた岸壁沿いの道路をとぼとぼと歩いた。途中、夜のため道に迷って、目的のリスタウランテ 「ラ・フォンダ」(La Fonda) 写真右 =に着いたら8時半すぎ。席がないんじゃないかと心配したが、運よくすぐに座れた。s-IMG_0334.jpg

 で、スペイン最後の晩御飯。僕らは頼んだのは、ビール2杯、サングリア(4~5杯は飲めるピッチャーで)、焼き野菜の盛り合わせ( 写真左 )、白身魚(ホッケのような魚)のグリル( 写真右 )、そして友人が「最高に旨い」と太鼓判を押していた「イカ墨のパエジャ」(パエジャと言っても少しリゾット風)= 写真左下 s-IMG_0328.jpg

 ここの料理も、昼の「カタラナ」と甲乙を付け難いほど美味しい。洗練度という点では「カタラナ」に軍配が上がるかもしれないが、「奥深い味わい」という点では「ラ・フォンダ」が勝る気がする。キャパの結構広い店内だが、9時を過ぎるともう満員。店の前では行列もできている。s-IMG_0339.jpg

 それにしても、バケツのような大きな器で出てきたイカ墨のパエジャは、「こんなに食べれるのか」と最初思ったが、あまりの美味しさで意外と食がすすみ、結局完食。これだけ食べて飲んで2人で40ユーロくらい。なんとリーズナブルなんだ! グルメ天国・スペインに何度でも乾杯しよう!

 スペイン最後の夜も更けてきた。再びランブラス通りに出た僕らは、通りのあちこちに出ている露店をひやかし、得体のしれないパフォーマーたちに目を見張りながら、タクシーを拾おうと探す。そして結局、北へ2kmほどカタルーニャ広場まで歩いてしまった( 写真右 =「透明人間」に扮するパフォーマー)。s-IMG_0359.jpg

        ※              ※

 翌朝26日(月)。スペイン滞在最終日。最終日で使えるのは午前中だけ。とりあえず、バスでブランド・ショップなどがあるグラシア通りへ向かった。グラシア通りには世界の有名ブランドの店やおしゃれな商店がひしめき合う。s-IMG_0386.jpg

 ロエベのバルセロナ店では「改装中ですが、2ブロック北の仮店舗で営業中です」とのお知らせ看板が…。6カ国語で書いてあったが、ちゃんと日本語もある。日本人はさぞお得意様なのだろう。

 さてスペインの旅最後の御飯は、このグラシア通りに面している 「チャペラ」(Txapela) というピンチョス・バル( 写真右 )にお邪魔した。清潔感あふれる店内は、キャパも結構広い(70~80人は入れそう)。s-IMG_0392.jpg

 で、もちろんビールを頼み、ピンチョスもあれこれ頼む。ここは紙のマットにピンチョスの全メニューの写真と番号が印刷されており、スペイン語が分からなくても、番号を伝えるだけで済む( 写真左 =チャペラの店内風景)。

 6種類ほど頼んだけれどお味はどれも旨い。と言うか、魚もエビもタコもオリーブも野菜も、材料が新鮮だからまずい訳がない。あっさりして、適度にスパイシーで日本人の口にも合う味付けだ。いや今では僕は、スペイン料理そのものが日本人に合うと思う。s-IMG_0388.jpg

 しかし、日本ではスペイン料理は、フランス料理やイタリア料理に比べてちょっと格下に見られているのが残念だ。日本人はもっとスペイン料理、とくにバル料理をもっと評価すべきだろう( 写真右 =チャペラのピンチョス)。

 そして、日本にももっともっと、スペインバルが増えてほしい。それも格好つけたバル風の店ではなく、気さくで大衆的な、本格的なバルが増えてほしい。料理は可能な限り、本場と同じレベル・内容のものを出してほしい。それがうらんかんろの心からの願いだ。

 バルセロナでの滞在時間は今回短かかった。まだまだ、僕らの知らないバルセロナがある。次回はもっとゆっくり来てみたい。


【御礼】 スペインへの旅の報告は本編をこれで終わります。長い間、ご愛読有難うございました。あともう1回、 「番外編」 を近日中にアップしますので、こちらもよろしくお願いいたします。

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うらんかんろ

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Comments

汪(ワン) @ Re:Bar UK写真日記(74)/3月16日(金)(03/16) お久しぶりです。 お身体は引き続き大切に…

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▼Bar UKでも愛用のBIRDYのグラスタオル。二度拭き不要でピカピカになる優れものです。値段は少々高めですが、値段に見合う価値有りです(Lサイズもありますが、ご家庭ではこのMサイズが使いやすいでしょう)。 ▼切り絵作家・成田一徹氏にとって「バー空間」と並び終生のテーマだったのは「故郷・神戸」。これはその集大成と言える本です(続編「新・神戸の残り香」もぜひ!)。
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