私が読んでいるのは、朝日出版社というところが出している『最新 和英口語辞典』です。これはあいうえお順に日本語の表現が見出しになっていて、その日本語に対応する英語表現が会話形式で載っているというもの。たとえば冒頭には「あいかわらず」という日本語の見出しがあって、「相変わらず忙しいの?」「うん、でも今はちょっとはざまで、それほどでもないんだけどね」というような使い方が示してあり、この会話に対応する英語表現として、You still as busy as ever?/ Yeah, but it's not so bad right now because I'm between jobs. という英語が載っている。これを見て、なるほど「相変わらず」というのは still~ever と言えばいいのか、と思うわけですが、それだけでなく、「仕事が一段落して、次の仕事までちょっと暇」という状態は between jobs というんだ、ということも分かります。なかなか勉強になるでしょ?
もちろんこの辞書は、辞書として特定の英語表現を調べるために使ってもいい。しかし、冒頭にも述べたように、私はこのところこの辞書を通読して楽しんでいます。一日に読む分量は、そうですね、見開き2ページくらいを10分くらいかけて読む程度ですが、これだけで30例位の例文を読むことになる。別に全部記憶するつもりで読んでいるわけではないですが、ぶつぶつ口の中で発音しながら読んでいると、結構頭の中に刻み込まれるようです。昨日読んだ箇所で「ほう」と思ったのはこんな会話。「何だか意味あり気な言い方をするね」「考えすぎだよ。深い意味はないよ」。で、この英訳版は "You seem to be trying to imply something./ You're reading too much into it. I didn't mean anything by it." というもの。「考えすぎだよ」の部分が "You're reading too much into it." となっていますが、この最後の "into" というところが、私にとっては「目から鱗」でした。