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April 11, 2012
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カテゴリ: 教授の読書日記




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KURE オイルシステム 軽自動車用

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 で、感想ですが、うーん、まあ、エンジンの吹き上がりとか、少しは効果があったかな、と。で、高回転にした時のエンジン音が静かになったかどうかも知りたかったのですが、今日は生憎の雨で、雨音や水たまりを通過する時の音にかき消されてエンジン音の具合がイマイチよく分からず・・・。

 でも、とにかく代車として借りていたekワゴンと比べると、R1が如何にいいクルマか、ということは分かります。アクセルを踏んでも踏んでもスピードが上がらないekワゴンとは違って、少なくともR1は軽々とスピードを上げていきますからね。今回のエンジンオイル添加剤は、そんな素敵なR1君へのご褒美ということにしておきましょう。


 さて話は変わりまして、矢崎泰久さんの書かれた『「話の特集」と仲間たち』を読了しましたので、心覚えを書き付けておきましょう。

 ここでいう「話の特集」というのは、1960年代から90年代にかけて存在した雑誌の名前。この本は、雑誌『話の特集』の創刊から、どうやら軌道に乗った5年目くらいまでのエピソードを、創刊者であり編集長であった矢崎さんの視点から綴ったものであります。

 『話の特集』というのは、『文藝春秋』的な総合誌でもなく、といってヴィジュアル誌でもなく、その中間あたりを狙った、当時としては非常に斬新な誌面の雑誌でありまして、いわゆるミニコミ誌の走り、あるいは植草甚一の『宝島』、パルコ出版の『ビックリハウス』、椎名誠の『本の雑誌』、天野祐吉の『広告批評』といった系統の雑誌群のルーツになるような雑誌、と言えばいいでしょうか。

 そこそこ売れ線の雑誌を何誌か発行していた日本社。その社長の息子であった矢崎さんが、新しい雑誌の創刊にかかわることになったのは、実は偶然のことでありまして、たまたま東京オリンピックが近いということで、さるホテル業界の人からホテルの客室に置いておく外国人観光者向けの雑誌の刊行を頼まれ、それで試しにパイロット版を作ってみた、というのが実質的な創刊経緯だったんですな。



 で、完成したパイロット版(『エルエル』)はなかなかの出来だったのですが、この時は諸般の事情で実際の刊行にまでは至らず、挫折してしまいます。

 が、その後、今度は日本社の自発的な企画としてまたぞろ新雑誌の企画が持ち上がり、矢崎さんは中途で終わってしまった『エルエル』の企画を実現すべく、『話の特集』という雑誌の創刊を志すことになると。

 そしてこの時もまた和田誠が、矢崎さん以上に企画・編集の中心となって、当時、最先端を行くアーティストやライターに片端から声を掛け、いよいよ『話の特集』は、現実味を帯びていくことになります。

 で、ここから先がすごい。何がすごいって、この新雑誌に関わったメンツがすごくて、例えばデザイン・イラスト方面では和田誠、横尾忠則に加え、宇野亜喜良、大橋歩、真鍋博、亀倉雄策、粟津潔、田中一光、黒田征太郎、長新太、また写真方面では篠山紀信に立木義浩と、錚々たる面々が顔を揃えることになる。また執筆陣も豪華で、小松左京、筒井康隆、寺山修司、五味康祐、伊丹一三(後の十三)、草森紳一、小中陽太郎、野坂昭如、丸山明宏(後の三輪明宏)、澁澤龍彦、小沢昭一、竹中労、永六輔、小田実、池田満寿夫、山本直純等々、ごく一部の執筆者の名前を列挙しただけでも、よくもまあ、これだけ豪華なメンツを揃えられたものだと感心せざるを得ない。

 要するに、その後、それぞれに名を成す大家の面々が、若き日にこぞってこの雑誌に関わっていた、ということなんですけどね。それだけにこの新雑誌には活気があった。

 ところが、これだけのメンツを揃え、マスコミでも取り上げられるほど話題になった雑誌ではあるのですが、1960年代の日本ではやや登場が早過ぎたというのか、一般大衆から見るとハイブラウ過ぎたというのか、『話の特集』は、販売面では苦戦し続けるんですな。いくら頑張っても、なかなか黒字にならない。

 その上、人からの紹介で雇った経理担当者が悪い奴で、日本社の手形がその筋の方面に渡ってしまい、編集長の矢崎さんは、コワイ人たちに誘拐され、監禁までされるという恐ろしい経験までした挙句、もちろん雑誌は一旦廃刊となり、会社も倒産の憂き目に。

 しかし、この雑誌に愛着を持っていた上記文化人たちの手弁当の助力もあり、『話の特集』は不死鳥のように蘇るんですな。そして、1990年代にその役目を終えるまで、後続の雑誌に様々な影響を与えながら、およそ30年間に亘って刊行され続ける。

 ま、本書はそんな名物雑誌『話の特集』をめぐる興味津々のエピソードで綴られた、カラフルな一大絵巻といったところなんですな。

 それにしても、この本を読んでいると、1960年代あたりの日本における、新進気鋭の文化人たちの勢いね。それがものすごい。で、そういう連中が、どういうわけだか、皆、横につながっていて、切磋琢磨したり、あるいは皆で力を合わせて何かを成し遂げようとしたりするわけ。

 こういう文化人同士の熱い交流ってのは、どうなんでしょう、今、存在するのかなあ。しないような気がしますなあ。例えば村上春樹氏とか、家でジャズ聴いているか、翻訳しているか、本書いているか、ジョギングしているか、そのどれかであって、他の文化人と胸襟開いて付き合っている図なんか、あんまり想像できません。



 で、そんな文化人たちの一つの牙城が、『話の特集』だったと。

 というわけで、そんな熱い、熱い「文化のるつぼ」みたいな時代が日本にもあったんだ、ということを知るためだけでも、本書『「話の特集」と仲間たち』は、一読に値するんじゃないかと思います。教授のおすすめ!と言っておきましょう。


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Last updated  April 11, 2012 10:17:42 PM
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Comments

釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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