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May 24, 2012
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カテゴリ: 今日もいい日だ



 ま、うちの学生が常滑の某中学校で教育実習をすることになっているものですから、そのご挨拶にその中学校を訪問したわけ。

 で、その仕事自体はほんの15分ほどで終わってしまうものなのですが、せっかく常滑まで来たのですから、少しは楽しまなくてはと思い、公務終了後、少しフラフラすることに。

 ということで、まずは腹ごしらえと思い、クルマを常滑の陶磁器会館の駐車場に止め、「散歩道Aコース」を散策しつつ、「古窯庵」という手打ち蕎麦の店を目指します。

 ご存じの方も多いと思いますが、常滑というところは朱泥の陶器で有名なところでありまして、小さいものでは急須、大きなものでは土管が名産。坂の多い小道に大小様々な窯が並び、またレンガ製の煙突などもそこここに立っていたりして、なかなか趣のあるところでございます。

 で、目指す古窯庵は、散歩道のちょうど中ほどにありました。いわゆる「蕎麦屋風」ではなく、古民家カフェ的な佇まいのお店で、店内に入るとジャズがゆるりとかかっている。おお、なかなか良いではないですか。

 で、事前の調査で「鴨せいろ」が旨いと聞いていたので、迷うことなく鴨せいろを注文。

 待つことしばし。出てきた鴨せいろは、御汁もアツアツ、鴨肉と鴨肉の肉団子がたっぷり入っていて、いかにも旨そう。蕎麦の方も繊細な感じで、私好みかも。

 で、食べてみたところ・・・うーん、いい感じーー! オッケー! 




 さて、お腹がいっぱいになったところで、再び散歩道の散策を再開。以前に来た時よりも、おしゃれなお店、面白そうなお店が増えていて、散歩をするにはうってつけですね。ま、今日は仕事帰りのスーツ姿なもので、ちょっと場違いな感じがして、一つ一つのお店を冷やかすことはしませんでしたけれど、またいつか、遊びに来てもいいかなと。

 ってなわけで、まずは常滑散歩終了~!


 さて、次に私が向かったのは、高浜というところ。今、高浜の「かわら美術館」というところで「アール・ブリュット・ジャポネ展」という展覧会をやっていたので、帰りに立ち寄ろうかなと。ワタクシ、この種のアウトサイダー・アートに興味があるもので。

 で、その「アール・ブリュット」ですが、これはフランス語で「生の芸術」ということ。それが何を意味するかと言いますと、簡単に言えば「精神的に何らかの障害がある人たちの芸術作品」、ということですな。

 有名な「裸の大将」・山下清画伯を想起すれば分かるように、その種の人たちには時として常人を超えたアートのセンスを持っていることがある。人に褒められようとか、あわよくば売って生計を立てようとか、そういう計算づくとは無縁の何らかの衝動に駆られて、彼らは絵を描き始めたり、オブジェを作り始めたりする。もちろんそれらの作品は、彼らなりの法則とか、彼らなりの調和に基づいて制作されるわけですけれども、そこには一般人の想像力を超えるようなデフォルメだとか、細密さがあったりして、見る者を驚かせる。

 そして今回のこの「アール・ブリュット・ジャポネ展」についても、ものすごくインパクトのある作品が目白押しで、素晴らしかったです。

 でまた、作品の脇に添えてある解説がとてもユーモラスで面白く、それを読むと、その作品の作者がどういう人で、その人がどういう過程を経て、これらの作品を作りだしたかががよく分かる。

 例えば、電車が好きで、電車を正面から描いてばかりいる人がいるのですが、この人はとにかく自分が知っている電車をすべて一枚の紙に描き出し、それを一望することをことのほか楽しんでいるというのですな。ところがだんだん自分の知っている電車の種類が多くなってくると、普通に描いたのでは一枚の紙に入りきれなくなってしまった。

 そこで一計を案じた彼は、正面から見た電車を、細長く描くことにした、というのです。で、その結果、細面になってしまった電車が、ぎゅうぎゅう詰めにぎっしりと描かれた絵になってしまったと。それをよーく見ると、確かに細面にはなっているものの、それぞれの電車の顔つきはちゃんと描き分けられているのですが、遠目に見ると、電車の絵というより、極彩色のアラベスクみたいになっちゃった。で、それがちゃんとアートになっているわけ。

 あるいは、女性の方で、ファッションに興味があるのか、ファッション誌をじーっと眺め、気に入ったモデルの写真があると、そのモデルの絵を描く人がいる。で、特に髪型に興味があるらしいのですが、本人は写真の通りに描いているつもりでも、実際の絵はその髪型の特徴が極端にデフォルメされた形で描かれていて、それがものすごくインパクトのある絵に仕上がっていたりする。



 そのほか、ある時期に集中してアート制作に取り組んだかと思うと、突然、ぷっつりとそれを止めてしまう人もいるんですな。例えば、ある時まで絵を描くことに熱中していた女性の方が、同じ施設に入っているある男性と恋に落ち、それからというもの、アート制作を放棄して、いつもその男性のそばにくっついて微笑んでいるだけになってしまったとか。その方にとって、アートよりも大事なものが、きっと見つかったのでしょう。

 とまあ、展示されている作品のどれも、息を呑むような迫力に満ちているのですが、同時にそれを作り上げたそれぞれの人の「生」も感じられるようなところがあって、まさに「生の芸術」だなあと思わされることしきり。予想していた以上に素晴らしい展覧会でした。

 高浜の「かわら美術館」で開催されている「アール・ブリュット・ジャポネ展」の会期は本年6月3日まで。お近くの方、興味のある方は是非! 教授の熱烈おすすめ!です。


これこれ!
  ↓
アール・ブリュット・ジャポネ展







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Last updated  May 24, 2012 05:27:57 PM
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釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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