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May 24, 2017
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カテゴリ: 教授の読書日記
エルバート・ハバードの『ガルシアへの手紙』という本を読んでしまいましたので、心覚えを付けておきましょう。

 っていうか、『ガルシアへの手紙』ってご存知? 世界的なベストセラーで、日本でも評判だったというのですが。

 私が何でこの本を読もうと思ったかと言いますと、色々偶然が重なったためでありまして、まず今読んでいるデール・カーネギーの伝記の中に言及があったから。デール・カーネギーって、超有名な自己啓発本『人を動かす』の著者ですが。

 で、それによると、『ガルシアへの手紙』の著者、エルバート・ハバードって、カーネギーに強い影響を与えた4人の人物のうちの一人なんですと。ちなみに残りの3人はラッセル・コンウェル、ジェイムズ・アレン(『「原因」と「結果」の法則』の著者)、それにオリソン・マーデンですと。オリソン・マーデンは、日本の中村天風の憧れた人ですから、カーネギーと天風って、ある意味、共通点があるわけね。

 で、その『ガルシアへの手紙』というと、これまた最近、私が読んだ本、『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』の中でも触れられていたんですな。この「ビジネスマンの父」ことキングスレイ・ウォードが息子に教え諭す中で、この本にばっちり触れていたんです。「人生で成功したいのなら、ガルシアへの手紙を託せるような人になりなさいよ」と。

 で、じゃあ、その『ガルシアへの手紙』、1913年までに4千万部が売れ、その後も世界中で読まれ続けたという『ガルシアへの手紙』ってどんな話かと申しますと、これがもう「話」というほどのこともない。そもそも著者のエルバート・ハバードは、これを1899年2月22日にわずか1時間で書き上げたっていうのですから、殴り書きみたいなもんです。

 で、時は19世紀末、マッキンリー大統領時代のアメリカの話。当時米西戦争の真っ最中だったアメリカは、キューバの山奥にいる反スペイン政府軍の将軍ガルシアに、大統領の親書を送る必要に迫られていたと。だけど、何しろガルシアはゲリラ戦をやっているわけだから、どこに潜んでいるのかわかりゃーしない。

 そうしたら、「もしガルシアに手紙を渡したいのなら、ローワンという人物に手紙を託すしかない」という進言があり、マッキンリーはこのローワンを呼び出して、「ガルシアにこの手紙を渡してくれ」と頼んでみた。

 そしたらそのローワン選手、合点承知と手紙を受け取ると、そのまま彼方に消えたと。そして、マッキンリーの親書は無事、ガルシアの下に届いたと。



 で、エルバート・ハバード曰く、世の中は結局、ローワンのような人で動いていると。信頼に応え、不満一つもらさず仕事をやり抜く人物こそ、世の中で求められているのだと。だから、もしあなたがこの世で成功したいのであれば、「自分はガルシアへの手紙を託されるような人物であるかどうか?」と、自分自身に問えと。

 ま、そういう話。

 要するに「ガルシアへの手紙(を託される人)」というのは、一つの符牒みたいなもので、意味するところは「どんな困難な仕事であれ、不満一つ言わず、期待に応えてやり遂げる人」の意なわけですな。そういう人になれば、必ず成功するよと。もはや「ガルシアは実在する人なのか? ローワンは実在する人なのか? この話は作り話なんじゃないのか?」なんてことはどーでもよくて、とにかく「ガルシアへの手紙」を黙って受け取り、使命を果たせよと。

 因みにこのハバードの話はアメリカを訪れていたロシアのプリンス(誰?)によって持ち帰られ、ロシア語に訳されて、日露戦争に従軍したロシア兵はこの小冊子を持たされていたんですと。そしてそのロシア兵を捕虜にした日本軍も、ロシア語から翻訳したこの話を知っていたらしい。(ホントかね?)

 で、われらがデール・カーネギー大先生も、この話にすっかり魅了されて、強く影響を受けましたとさ。

 とまあ、そういう次第なんですけど、どう? この話。そんなに感動的っすか? 

 私にはさっぱり・・・。っていうか、もし私がマッキンリー大統領からガルシア将軍への手紙を託されたら、ローワンと同じことをやると思うよ。普通でしょ、普通。だから、あまり当然過ぎて、「・・・そりゃ、そうするでしょうよ」という感想しか出てこないっていうね。

 あ! じゃあ、私は出世するんだ! 私こそ世の光、地の塩なんだ!

 やった~!

 じゃなくて。

 この話にピンと来ないから、私にはベストセラーが書けないんだ、っていうことかな・・・。



 というわけで、話そのものとして面白いかは別として、今自分が遊んでいる面白いパズルの中の一片のピースとして、『ガルシアへの手紙』を面白く読んだワタクシだったのであります。


ガルシアへの手紙と人生を豊かにする20の知恵 [オーディオブックCD] (<CD>) [ エルバート・ハバード ]





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Last updated  May 24, 2017 12:01:16 AM
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釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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