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June 18, 2017
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カテゴリ: カテゴリ未分類
田中菊雄の『英語研究者のために』を読んで以来、日本の英語学に若干興味が出てきたのですけれども、今回帰省した際、父の書斎を見ていたら、斎藤秀三郎の『実用英文典』(開隆堂、昭和23年初版)という古い本があったので、とりあえず失敬してきました。

 で、ちらちら見ているのですが、これがまたすごい本でね。

 基本的に文法書なんだけど、その文法の根拠を示しつつ、さらに実際の使われ方をも示すべく、豊富な例文が盛り込んである。しかも、全編、英語で書かれていますからね。これを、留学なんかしたこともない、1866年生れの日本人が書いたとはとても思えないという。

 つまり、英語の天才であり、努力の天才である人なのよ、斎藤秀三郎という人は。

 結局、英語が上手になりたいな、と思って、上手になった人を過去に遡って探すと、天才にして人間ばなれした努力家の姿しか見えてこないという。そういう人じゃないと、なれないのか? 英語の上手に・・・。

 しかもさ、現在使われている英語より、斎藤英語の方が一枚上手だからね。

 例えば、前置詞「at」の説明では、at の意味内容として「occupation (=occupied with)」即ち「今、関わっている、従事している、夢中になっている」という側面があるので、「work」とか「play」といった動詞の後に使うものだ、と説明し、「We played (at) chess.」なんて例文を出している。

 つまり、現在の我々が普通に「We played chess.」とやっていい気になっているところを、本来は「We played at chess.」と言うべきである、と言っているわけ。

 これって、逆に言うとさあ、我々現代の日本人が「弁当を食べる」「蕎麦を食べる」とか普通に言っているけど、本当は「弁当をつかう」「蕎麦をたぐる」って言うんだよ、って、外国人に言われるようなもんじゃないの?



 ま、とにかく、この本はスゴイわ。1000ページ以上あるけど、さらっと通して流し読みしておこうかしら。

 ってなわけで、昔の日本の英語達人は半端ないわ、という驚きに圧倒されっぱなしの私なのであります。もっともそれって、英語を勉強し直すモチベーションになるというよりは、むしろその情熱に濡れた毛布を投げかけるようなものだけどね・・・。





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Last updated  June 18, 2017 11:52:56 PM
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Comments

釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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