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October 23, 2017
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カテゴリ: 教授の読書日記
デイビッド・シュパングラーという人の書いた『人はなぜ生まれたか』(原題:The Call)という本を読了しましたので、心覚えをつけておきましょう。

 この本は・・・うーん、どう表現したものか・・・まあ、一種のニューエイジ系自己啓発本、なんですかねえ・・・。

 と言いますのも、このシュパングラーという人、チャネリングの才能があって、若い時から精霊とコンタクトを取り続けているから。

 でもそれも時に困ったもんで、シュパングラー自身は生化学の方に進み、そういう仕事に就きたかったらしいのですが、大学3年生くらいの時、すなわちあと1年で大学卒業という時になって「さて、こんなことやってないで、スピリチュアルな仕事に就け」と精霊から命じられたと。

 で、そんなつもりはなかったので、シュパングラーは「嫌です」と答えていたのですが、そしたら向こうが奥の手を使ってきたというのか、生化学を理解する頭のスイッチを切ってしまったと。で、学問のことが何も理解できなくなってしまったので、仕方なくスピリチュアルな仕事に就くようになったらしいんです。

 (本当か? 単に沢山単位落としたので自分で進路変更したんちゃうのん?)

 ちなみに、シュパングラーのつれの精霊は「ヨハネ」なんですけど、『デスノート』のルークみたいなもんなんでしょうか。

 でまあ、とにかく、シュパングラー自身はそういった明確な神さまからの「呼びかけ」があったもんで、霊能者として働き出したわけですけれども、霊能者として一般の人からしばしば相談されることはなにかと言うと、「私は神さまから何を求められているのか?」ということだったんですな。

 つまり、人間ってのは誰しも、一体自分は何のためにこの世に生れ、何をすべきなのか、ということに非常に迷っていると。で、神さまは私に何を求めていらっしゃるのか、ということを知りたがっているんですな。



 で、神さまの呼びかけには色々な種類があって、英雄的な行為を求められることもあれば、単に「良い聞き手」になって、人々の話に耳を傾けなさい的な、平凡なものもある。だけど、どれも等価な使命なのだから、各々の才能に従ってそれを果せばいい。神さまは、どんな小さい達成でも喜ばれるのだから。

 結局、神さまからの呼びかけってのは、「自分自身でありなさい」ということらしいんですな。そして、その使命を達成することで、より大きな存在に貢献せよと。

 神さまからの呼びかけってのは、常に身の回りにある。小さいものもあるし、大きなものもある。それを受けた時、言われた通りにやる選択肢もあるし、やらない選択肢もある。それは自由意志の問題。だけど、それをやり始めると、もうそのこと自体が意味あることになるので、神さまからの呼びかけだったかどうかなんてことはどうでもよくなってくる。つまり、その意味では、われわれ自身が呼びかけの創造主なんだよと。

 ま、そんな話。

 結局、道端に落ちている紙屑を見た時に、あ、これは神さまが「拾って、ゴミ箱に捨てなさい」と呼びかけているんだなと思えばそうすればいいし、あるいは自分が今やっている仕事が天職だと思えるなら、それを通じて世の中に奉仕し、それをもって「神の呼びかけに応えているんだ、自分は」と言う風に考えてもいい。とにかく、「ひょっとしてこれが呼びかけ?」って常に思いながら、愛を以て一生懸命生きなさいっていうことを言っているんでしょう、シュパングラーさんは。

 そうなって来ると、もうニューエイジ的な側面はあまりなくて、普通の自己啓発本ですな。まあ、自己啓発本っていうのは、えてしてそうだけど。鬼面人を驚かす体のものであっても、結局、一生懸命、善人として頑張れ、って話に落ちるのが常でありまして。

 だけど、この本に私が注目したのは、もっと別な理由なのよ。

 というのは、この人、スコットランドの「フィンドホーン共同体」に在籍していた時期があって、この共同体の創立者であるアイリーン&ピーター・キャディ夫妻やドロシー・マクリーンと共に活動していたから。

 フィンドホーンというのは、アメリカのビッグ・サーにある「エサレン研究所」と並んで、ニューエイジ革命の拠点なのね。ということで、自己啓発本を研究する上で、どうしてもチェックしておかないといけない団体なわけ。

 ちなみに、フィンドホーンっていうのは、基本、農園なんだけど、海に近い砂地だから土地が痩せているんですな。ところが、アイリーンたちが啓示を受けてここで農業始めたら、とんでもない大きさの農作物がジャンジャン出来たと。で、こんな痩せた土地で、こんな作物の出来がいいのはおかしいってんで、農学者たちが調べに来たくらい。でも、その理由がどうもよく分からないと。

 じゃあなんで、それほど作物の出来がいいのか。



 愛を痩せた土地に注ぎ込んだらしいの。そしたら、愛を肥料にして作物がグングン育ったと。

 はーい、ニューエイジ! アクエリアース!

 理想を追求して作った農業協同体ってのは、オルコットの「フルーツランド」にしても、白樺派の「新しき村」にしても、大体失敗するのがオチなんですけど、フィンドホーンは成功したまま今も現存するわけ。それはすごいよね。理由はともあれ。

 というわけで、この本を読んでもフィンドホーンの何たるかはあまりよく分からなかったのですけれども、とにかくそこで一役買ったシュパングラーの自己啓発本ということで、紹介だけしておきましょうかね。


人はなぜ生まれたか [ デイビッド・シュパングラ- ]





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Last updated  October 23, 2017 06:59:43 PM
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Comments

釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

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