あ、あと、『赤毛のアン』というタイトルについて面白いエピソードが書いてあって、原題の『Anne of Green Gables』をどう訳すかというので、村岡花子自身は『窓辺に倚る少女』にするつもりだったので、出版社の三笠書房の編集者だった小池喜孝が『赤毛のアン』という案を出してきた時には一顧だにせず一蹴したのだけれども、後で娘のみどりが『赤毛のアン』の方が絶対にいいと言い張ったので、花子が「これは若い人に向けた本なのだから、若い人のセンスを信頼しよう」と考えを翻し、自説を捨てて小池の案を採用したのだとか。確かに『赤毛のアン』の方が、スッキリしてますよね。