教授のおすすめ!セレクトショップ

教授のおすすめ!セレクトショップ

PR

Profile

釈迦楽

釈迦楽

Keyword Search

▼キーワード検索

Shopping List

お買いものレビューがまだ書かれていません。
December 29, 2021
XML
カテゴリ: 教授の読書日記
ひゃー、今年も大分押し詰まって参りました。私は例年通り、28日の帰省となりました。

 で、実家で何か読むものを持っていこう、と思ったのですが、何しろ来年から某新聞で文芸時評を担当しなければならない身。何か参考になるものを読もうと思いまして。

 そうしたら、昨年読んで非常に感銘を受けた『文学の空気のあるところ』を書いた荒川洋治さんが、『文芸時評という感想』という本を書いて出版されているということが判明。2005年の本ですな。しかもこの本、小林秀雄賞を受賞しているというではあーりませんか!

 で、早速、アマゾンで購入しようと思ったら・・・絶版。古書は「可」レベルのものが4500円くらい、もっと状態のいいものになると1万円を超えるという・・・。もちろん、文庫化もされておりません。

 ええーーーーーー。荒川洋治さんほどの著名な人の本で、しかも高々15、6年前のもの、しかも小林秀雄賞を受賞した傑作が絶版ですか・・・。

 で、ひょっとして大学の図書館にあるかなと思って調べたのですが、そこにはなく、むしろ自宅の近くにある市立図書館が収蔵しているとのこと(ただし、閉架での所蔵)。

 ということで、今日、帰省する前にその市立図書館に立ち寄って、借り出してきちゃった。

 で、本書の「はじめに」というところを読んでみると、次のように書いてある:


 一九九二年から二〇〇四年までの十二年間、産経新聞の朝刊に連載した文芸時評をまとめたものである。

 文芸時評は、掲載まで間がない。すぐに書く。文を案じるひまも、語を選ぶゆとりもない。切迫した空気のなかに、置かれる。挟まれる。そのために、そこでこそ感じとれるこのもあるという、不思議な空間である。
 ここで紹介する作品のなかには、おそらく、こちらが感じる以上に、いいもの、すぐれたものがいっぱいあることだろう。(以上「はじめに」全文)


 ううむ。素晴らしい前置きですな。ほとんど文芸時評のすべてが書いてあるじゃないの。なるほど、こういうつもりでやればいいのか。説得力あるねえ・・・。さすが荒川さん。大したもんだ。

 というわけで、まだ「はじめに」しか読んでないんだけど、まさに今のワタクシが読むべき本はこれだ、という確信を得た次第。やっぱり、ワタクシの目は節穴ではなかったねえ。


これこれ!
 ↓

【中古】文芸時評という感想 /四月社/荒川洋治(単行本)


 それはそうなんだけど、それにしてもね、こういう本が文庫化もされず、ただ絶版になって世の中から消えてしまうってのは、なんともやりきれないですなあ。日本の出版界って、馬鹿なの? こういう本こそ文庫化して、人々が長く読み継いでいけるようにしなきゃいかんじゃないの。一体、あんたたちは何をやっているのよ。しっかりして、やるべき仕事をしなさい。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  December 29, 2021 12:00:09 AM
コメントを書く
[教授の読書日記] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Calendar

Comments

釈迦楽@ Re[3]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  ああ、やっぱり。同世代…
丘の子@ Re[2]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 釈迦楽さんへ そのはしくれです。きれいな…
釈迦楽@ Re[1]:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 丘の子さんへ  その見栄を張るところが…
丘の子@ Re:『2001年宇宙の旅』を知らない世代(09/13) 知らなくても、わからなくても、無理して…
釈迦楽 @ Re[1]:京都を満喫! でも京都は終わっていた・・・(09/07) ゆりんいたりあさんへ  え、白内障手術…

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: