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2006.04.13
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カテゴリ: カテゴリ未分類
「かもめ食堂」ようやく見た。

混んでると聞いたので、昼も食べずに銀座へ。チケットを買って一安心し、三越の地下で「道中おむすび」を購入。席について食べていたら、かもめ食堂のメインメニューがおにぎりなんだよね。梅、鮭、おかか。2つは同じ。おかかが昆布になっただけ。妙に共感。

なんか、いいね。おとなしいけれど、適度にファニーな感じが。これもフィンランドという地の利かな。適当にムーミンが出てきて、幻のコーヒーが出てきて、ふわふわの長~いパン生地を聡美ちゃんが手際よく端から丸めていって、シナモンロールをつくる。なんの事件があるでもなく、日常がただつづいていくだけなんだけど、幸せ感が特別なの。

これはひとえに主役の三人によるものでしょう。小林聡美、片桐はいり、もたいまさこ。うまいなー。ところどころギクシャクしたセリフも、この人たちがしゃべるとまるで違和感がない。すべてあり得るわけ。各々に事情があるようで、でもそれは最後まで語られず、そのほのかな不幸せ感が、画面に幸福を醸し出す。一緒なのに孤独で、相互に踏み込まず、親愛感にあふれている。ヘルシンキの街でのメトロポリタンぶりが、三者三様に、まさに実在なんです。

荻上直子。「バーバー吉野」でも思ったけど、この独特の空気感を維持してほしい。ほどほどの旨味を知っている。ふり幅が大きいというか、どこかたじろいでいる、もどかしさを楽しんでいるような、そんな優位さを持っている。

それにしても小林聡美。ほかの二人の凄みとは違った、別の聖域に、もはやいる。完璧なフィン語(わからないけど、たぶん)といい、鮭を網焼きする手さばきといい、子役からやってきた人間の、甘えを許さない高度なテクニックと、その気配を可能な限り消そうとする完全主義。そういえば、こないだのドラマもそうだったけど、この映画でも、日本食をつくりながら、フィンランド人のお客さんが来るのを根気よく待ってる、受身のスタンスというか、待ちの役柄が最近多い。NHK早坂暁の「夢千代日記」とか「花へんろ」にも通じる、最も強くはかなく潔い女性像。彼女にとっては、ちょっと苦しい時期かもしれない。昔はわりと攻め役もやってたし、明らかにこっちのが難しいもの。ただ弱っちいのと違って。

いろいろと悩みも多いかもしれないけれど、たぶん彼女なら乗り越えられる。乗り越えたらきっと吉永小百合や桃井かおりの次をいく女優になれますよ。がんばれ聡美。

見終わって、しばらく深々と座ったまま。フィンランドの海風とか空の色とか、肌で感じたいとしみじみ思った。歩いたり、食べたり、森の中に座ったりして、時間を共有したい。エンディングの陽水もよかった。「クレイジーラブ」。なるほど、ぴったりだ。






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Last updated  2006.04.15 12:14:43
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