
9月10月と台風の被害が大きかった千葉ですが・・・館山や鋸南町、南房総市君津市木更津市富津市等の常連さんからご注文やメールを頂いて・・・さぁーこれからだと思ったら豪雨でまた大きな被害になってしまいました。さかもとこーひーは自宅も店も大丈夫でしたが・・・おゆみ野店の近所のちはら台や緑区、市原市で冠水や崖崩れがあって・・・言葉を失います。
さかもとこーひーの前にやっていた紅茶の店テ・カーマリーは県庁の近くの地下の店でしたが・・・3回洪水になって・・・そのたびに掃除と消毒で1週間かかったのを思い出します・・・つらいものです。
で、昨晩は中学の同級生の集まりで・・・卒業して49年、30人が食べて呑んで喋って・・・すぐ思い出せた人、少しずつ思い出した人・・・賑やかでした。来年は同窓会で今の準備段階で99人参加予定だそうです・・・60才の同窓会は80人くらいでしたから、まだ増えるのか!!
そんなこんなで・・・「さかもとこーひーの商い26年」を1回で振り返ろうと思っていたら・・・その3になってしまいました。
コーヒーの店であっても・・・カフェ・喫茶の飲食業とビーンズショップの製造小売業では全く違う商売だというのがベースになっています。
で、ビーンズショップには生産性や利益性の可能性があるので、好きな仕事で、子供を育てて、一生続けていけて・・・地域に必要とされたら・・・それはなかなか良い商売なんじゃ無いかなぁーと思っているのです。勿論、今になったら・・・カフェでも地域に親しまれて繁盛する方法が見えてきましたが・・・30年前にはそれが見えなかったし・・・それでも、カフェとビーンズショップでは生産性が違います。
ただ、カフェは開店したらとりあえずお客さんが来てくれますが・・・ビーンズショップは客層が狭いので、なかなかお客さんが来てくれません。パン屋ケーキ屋さんなどは開店すると近所のお客さんがどっと来てくれて・・・開店の時がピークであとは3年5年かけて下って行くのをどうやってゆるくするかがテーマだと聞いたことがあります。その点、ビーンズショップは5年10年20年と少しずつお客さんが増えて伸びていけます。
なので、ビーンズショップは急成長には向いていません・・・スタバがカフェのチェーン展開に舵を切ったのは、急成長狙ったので当然だと思います。
もし、拡大意欲旺盛でさかもとこーひーを大きくしたいというタイプだったら・・・ビーンズショップやカフェで拡大することもあったと思いますが・・・そういう欲とは無縁で・・・元々、自由にのんびり、組織に入らず、好きな仕事で食べていきたいというのがスタートなので、拡大はあり得ませんでした。(息子二人が店に入ったので、支店を出しましたが・・・で、なかったら今でも1店舗だったでしょう・・・デパ地下に出ない老舗繁盛和菓子店が目標ですからね。)
大きくなりたいとか、有名になりたいとか、業界のお偉いさんになりたいとかを避けるタイプですしね・・・。
例えば・・・さかもとこーひーが全国にあるよりも・・・地域で繁盛する個人店があちこちに増える方が豊かなんじゃ無いかと思いますね。チェーン店が真面目になってきて、便利になりましたが・・・やはりチェーン店ばかりでは味気ないです。チェーン店もあって・・・地域で親しまれて繁盛している個人店があると・・・その街はなかなか暮らしやすいいい街になるんじゃ無いかと思っています。それが、ビーンズショップだったり、カフェだったり、レストランやパン屋ケーキ屋だったり・・・。
そんなことから・・・ビーンズショップや地域の色々なお店をサポートしたり・・・こんなこと書いたりしているんです。若い頃、こういった情報が欲しかったのでが、全くありませんでした・・・一人二人でも若い人に役立ったらいいなぁーと・・・来年は65才になるので、ここらで1回まとめておこうと・・・。
そんなこんなで・・・「さかもとこーひーの商い26年を振り返る・その3」ですが・・・さかもとこーひーが大切にしていることは・・・コーヒーを売らないってことです。
コーヒー屋なのにコーヒーを売らない、商品としない・・・ビーンズショップなので「こーひーのある暮らし」をお届けしています。
なので・・・セールをしませんし・・・100g売りもしません。
お客さんによって、コーヒーの消費量が違いますし、買われるペースが違います。期間限定のセール・・・何周年とか年末セールとか・・・そうすると、買ったばかりの常連さんはセール中に買う必要ありませんし・・・セールが終わったタイミングで買いに行ったら、なんか気分悪いです。いつでも、同じようにお値打ち価格で安心して買えることを大切にしています。
それと、日常的にこーひーのある暮らしですと・・・どこの家庭でもひと月の予算、お財布が決まっていますので・・・こーひー代も抑えたい・・・クオリティ高いから高くても良いとは考えません。で、原価と同時にかかる大きなコストが「手間」なんです。同じスタッフでたくさん販売するには、パッキングの手間がハードルになりますので・・・100g売りを避けて、250gとか500gパックに統一すると、1日でパッキング出来る量が増えますので・・・価格を下げられます。
さらに、細挽きで、95℃以上の熱湯で、粉を少なくとお願いしていますので・・・同じ250g一袋でも飲める杯数が多くて、経済的です・・・1杯当たりのコストが低くなりますので・・・日常的に気軽にこーひーを楽しめます。(30年前、40年前に比べて、これだけクオリティの高い生豆が使えるようになったのに・・・今だに、粗挽き、湯温を下げて、粉多め、なんてさかもとこーひーでは考えられません。)
なので、100gで少し買いたい方には不便な店になっていますが・・・仕方がありません・・・そういう方には他のお店をお勧めしています。クオリティを下げずに価格を抑えたいので・・・。(同じレベルの素材を使っている自家焙煎店の半額くらいですから・・・時々驚かれます。)まぁ、うちの主婦のスタッフさんは・・・みんな元々さかもとこーひーの常連さんですが、100gじゃすぐ無くなってしまうから返って不便だと言ってます。
それは、さかもとこーひーが以前は通販専門だったことも関係しますね・・・90%以上通販の時代がありましたから・・・限られた人数でいかにこなすかが大切でした。その後今の本店に移転して来店が増えて通販が70%くらいになって・・・おゆみ野店が出来てからは来店がさらに増えていますが・・・それでも通販が半分を超えています。
時々、通販がなぜそんなに多いのか聞かれますけど・・・ネットの広告全くしたこと無いですし・・・SEO対策も全くしていないですし・・・アクセスとか分析もしていません、どのくらいアクセスあるのか知りませんし。個人店レベルでネット対策して確率的にどうこうしても母数少なすぎますし・・・もし注文が殺到したら対応できません。
さかもとこーひーで意識しているのは・・・売らない、安売りしない、セールしない・・・常連さんを増やす・・・お客目線、お客さんの立場になって、お客さんと対面しないで同じ方向を向く・・・お客さんと駆引きしない・・・こんな感じです。
では、来店にしても、通販にしても、どうしているのか?・・・通販がなぜそんなに多いのか・・・ 「さかもとこーひーの商い26年を振り返る・その4」に続きます。
写真は・・・先日、大網白里市の大網中学校でのこーひーレッスンの帰りにランチで寄った一宮のビストロ ラ・リシェスさんの棚にあった「世界の食べもの 週刊朝日百科」です。
昭和58年頃に出てて・・・毎週毎週楽しみに読んでました。世界の料理の紹介だったのですが・・・フランスなどは地方毎に特集されていて、地方料理の色々を想像して楽しんでました。
ラ・リシェスのシェフは40代なのに、なぜ持っているのか?古本屋で探したのか?聞いたら・・・帝国ホテルでバイトしていた頃のシェフと最近繋がって、食事に来てくれるそうなんですが・・・もうリタイアされたので古い料理書を持ってきてくれるそうなんです。今でも押入れのどこかにあると思いますが・・・そのうち探してみますか・・・紅茶屋なのに読んでいたのを思い出しました。
さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
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