草加の爺の親世代へ対するボヤキ

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2024年03月19日
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マギー (コーラを睨んで)パールをほっといておやりよ、ロッキー。彼女は金髪の時計を訂正

したのさ。それでなかったら、私がそうするよ。

ロッキー お前、黙れ。(吐き捨てる様に)何て女郎だ。お前はハリーのパーティーにケチをつ

けようと言うのか。

パール (ちょっと恥ずかし気に、気難しそうに)誰がそんなことを…、でも、誰にもそんな口

はきかせないよ。

ロッキー (怒りを込めて)ああ、やめろよ。貴様は何様なんだよ。

  (パールはロッキーを見詰め、彼女の顔はこわばり、厳しくなる。マギーも同様である)

パール あんたは私もまた売春婦だって言いたいわけ。



ロッキー 文句を言うなよ。

パール 私とマギーがあの薄汚いヒッキーの事であんたにくってかかっているのじゃないよ。ヒ

ッキーに私等が売春婦だって認めさせてやりなよ。

ロッキー 分かったよ。それがどうしたんだ、本当の事だ。

コーラ (パールとマギーに同調して、憮然としたように)ねえ、ロッキー、パールとマギーの

二人の娘はあんたにとって素敵な存在だったじゃないか。(パールに)私はロッキーみたいに売

春婦だなんて呼ばないよ、わたしゃ気違いだからね。

パール (この訴えを嬉し気に受けて)確かに、私も狂人だよ、コーラ。悪感情を持たないで

よ。

ロッキー (救われたように)さあさあ、それで全てが納まった、そうだろう。

パール (ロッキーの方を向いて、厳しく、辛辣に)分かったよ、ロッキー。私等は売春婦さ。



ロッキー (怒って)見ろよ、なっ。

マギー 薄汚い小女衒め、それがどうしたのさ。

ロッキー こうしてやる。(マギーの横っ面をぴしゃりと叩いた)

パール 薄汚いケチな女衒野郎め、それがどうしたのだい。

ロッキー (パールにもびんたをくれて)お前にも、こうしてくれる。



マギー 彼は私等に示しをつけたのさ、パール。

パール そうね、ヒッキーはロッキーを洗礼してしまった、彼は自分のパイプドリームを捨て去

ったのよ。

ロッキー (憤激して、同時に彼女達の反抗にどぎまぎしながら)ほっといてくれよ、さもない

ともっと暴れてやるぞ。

チャック (ぶつぶつと不平を言う)ああ、やめろよ。ハリーのパーティーは文句なくお前達の

度肝を抜くことになるだろうよ。

ロッキー (チャックの方を向き)何だって、誰に対してお前は口をきいているのだよ。俺は

何もしないよ。俺を誰だと思っているのだ。俺はただびんたをしただけだ、女房が余りに御喋り

が過ぎた時に亭主がするようにだ。何で彼女達に俺をほっておけと言わないのだよ。俺はハリー

の誕生パーティーに迷惑を掛けたりしたくないだけだよ。

マギー (勝利の輝きを目に浮かべて、嘲るように)分かったよ、ケチな女衒さんよ。パールが

そうするなら、私もパーティーが終わるまではあんたをほっといてやるよ。

パール (嘲るように)ええ、そうするよ。ハリーの為にね。あんため為にじゃないよ、根性曲

がりめ。

ロッキー (辛辣に)聞けよ、あまっ子。ののしるのはそれくらいにして。

  (しかし、邪魔がラリーから入った、彼は皮肉な笑いを投げ入れて。周囲の者は吃驚して

跳ね上がり、同様な敵意でラリーを見た。ロッキーは自分の怒りを彼に移して)誰を笑っている

のだ。死にぞこないの馬鹿野郎め。

コーラ (冷笑して)自分をさ、そうすべきだからさ。ヒッキーは確かにロッキーの番号を受け

継いだのさ。

ラリー (周囲を無視して、ヒューゴに向き、相手の肩をゆすって、独特の滑稽な、狂的な囁き

声で)目を覚ませよ、同士よ。お前の周囲では革命が勃発しているのだ、その間中、お前はずっ

と眠っていたのだよ。神よ、お前が夢の中で祈りを捧げるべきなのはバクーニンの幽霊になんか

じゃないのだ、それは偉大なる虚無主義者のヒッキーになんだよ。ヒッキーは世界中を吹き飛ば

す運動をおっぱじめやがったぞ。

ヒューゴ (分厚い眼鏡越しにラリーを見上げて、ぶつぶつと非難を始めた)お前、ラリー。裏

切者、逆賊め。撃ち殺してやる、(クックと笑い)馬鹿を言うな、酒をおごれ、(前の酒を一気

にがぶ飲みし、ガラガラ声で、グラスで拍子を取りながらフランス革命歌を歌い始めた)革命の

踊りを踊れ、ビブ ラ ソン 革命を踊れ ビブ ラ ソン 輪唱を!

ロッキー 何たる雑音だ。

ヒューゴ (それを無視して、ラリーに向かい、憎しみの低い声で)このブルジョワやろうが、

ヒッキー。彼は善良な人みたいに笑うし、冗談も言う、ヒントを与えて彼が何を考えているかを

俺に推測させる。彼は俺が終わってしまっていると考えている、もう遅すぎる、それで俺は俺の

日が来ないように願うのだが、それは断じて俺の日なんかじゃないからだ。ああ、彼が何を考え

ているか解る。彼は思っているんだよ、嘘はもっと悪いのだと、俺は…。(突然に言葉をとがら

せて罪深そうな表情になり、何かを手放してしまったことを恐れるかのごとくに、そして復讐す

るかのように)俺は明るい光の下で、大勢の中でも真っ先に奴を縛り首にしたやるつもりだ。

(突然に雰囲気を変えて、ロッキーを始め周囲の者達を眺めてから、クスクス笑って)何で君達

はそう真面目腐っているのだよ、不潔な猿面冠者ども。大ぼらだよな、それで俺達は酔っぱらっ

て馬鹿笑いして、死んでしまうだろうよ、それでパイプドリームも消えるのだ。(辛辣な馬鹿に

した軽蔑が彼の口調に入り込んでいる)から元気でもだそうや、不潔な馬鹿どもよ。「 日はま

さに灼熱し、おー、バビロンよ 」 やがて、虚けた労働者共、涼しい蔭でピクニックをしよ

う、ホットドックを食べて、柳の木の下で自由に冷たいビールを飲もうぜ、豚みたいにだ、美々

しい虚けた豚みたいにだ、(彼は吃驚したように言葉を止めた、自分が何を言ったのかを聞いて

混乱し、怯えたように。憎しみを込めて囁く)あの糞野郎の大ウソつきのヒッキーめ。俺を嘲笑

わせるのは奴なのだ、俺は眠りたいのだぞ…、(また折りたたんだ両腕の上に頭をもたせかけて

目を閉じた)  (ラリーは気の毒そうにヒューゴを一瞥して、急いで酒を一気に呷った)

コーラ (落ち着きなく)ヒッキーは誰も見下してなどいないよ。ヒューゴにだって仕事を回し

てやっているもの。

ラリー (鋭く拒否するように)俺は…、(突然に酔っぱらいの善良さを示しているが、これは

回避的な誇張の類だろう)分かった、俺に任せろよ、君達をもっと満足させると思ってね。確か

に、俺は君等の頭の毛さえ愛しているんだ。俺の偉大なビッグな美しい人形達よ、君等に俺が仕

掛ける物を何もないよ。

パール (表情を固くして)古いスコットランドの銀行かい。私等は大きくはないよ。それにお

前の赤ちゃん人形でもないしさ。(突然に宥められたように笑い)だって私等は美しいのだから

ね、マギー。

マギー 確かに。美しい人形で彼は何を目論んでいるって。値段をつけて老いたヤギに箔をつけ

ようと言うのだよ。(宥める様に笑い、愛情を込めてラリーの肩をポンと叩いた)ああ、それで

大丈夫よ、ラリー。あんたは勇猛な牡牛だもの。

パール 確かに。あんたは私等の切り札さ。私等は騒々しいだけ、それだけ。あの不潔な金物屋

は、なんだっていつもあんな風なんだろうね。あんなに変わった男を見た事が無い。あんたは狐

みたいに狡猾な振りをしてる、ラリー。ヒッキーに何が起こったのだと思う。

ラリー 知らないよ。奴は無駄話をしてるだけで今のところは自分だけに留めているようだ。多

分奴はハリーのパーティーの為に偉大なる啓示を用意している模様だ。(次にイライラとして)

彼なんか糞くらえだよ、知りたくもないや。奴には自分の鼻の埃を払わせて、俺は自分の事をや

るよ。

チャック 俺が言いたかったのはそれだよ。

コーラ ねえ、ラリー、あなたの若い友人は何処へ姿を消してしまったのかね。

ラリー 奴が何処に居ようと構いはしないさ、ただ、出来るだけ遠くに吹っ飛んでしまえばおん

の字だよ。(周囲が彼の激烈さに驚いているのを見て、性急に付け加えた)彼は死病のペストだ  

よ。

ロッキー (一種の忘我の状態で切り出した)ヒッキーに何が起ころうと構わないが、奴が自分

の足元に気を付けないと、困ったことが起こるのを知っている。奴に言ってやったさ、お前から

は多くの物を得たが、ヒッキー、このごみ溜めのような場所の他のみんな同様に。お前はいつだ

って大人物だったからな。でも、俺には君やほかの誰からも手に入れていない物がある。それを

忘れるなよ、さもないとお前は病院で目覚める始末になるぞ。いや、もっと悪いかもな、お前の

女房とあの死神の氷屋が一緒にお前に隠れて逢い引きしてるかもな。

コーラ ああ、あんたはあの氷屋に一撃を食らわしたりしたらだめよ、ロッキー。彼が冗談を言

うのは構わないけれども…、気づいたのだけど、今度はヒッキーはあの氷屋の冗談を持ち出さな

かっよ。(興奮して)もし彼が奥さんに騙されていると知ったらどうするだろうね。私は氷屋と

と言う意味ではなくて、誰かの男とさ。

ロッキー それは大ぼらだ。彼はそのギャグを持ち出さなかったし、女房の写真もひけらかしは

しなかった、酔っぱらっちゃいなかったからな。もし女房に騙されていたと知ったら、彼はぐで

んぐでん酔っぱらってしまうだろうよ。彼女を張り倒して、とことん酔いのめしてぶっ倒れるだ

ろうな、他の男と同様に。  (娘達は頷き、この合理的な説明に納得している)

チャック そうだよ。ロッキーは麻薬をやっているんだ、可愛い子ちゃん。彼は痺れているのだ

よ。  (彼が話をしている間に、黒人のジョーがホールから部屋に入って来た。彼には顕著な

変化がみられる。彼は荒ら荒しくふんぞり返って歩いているが、善良そうな顔は疑惑でふくれっ

面になっている)

ジョー (ロッキーに、喧嘩腰で)俺は町角に立ってこの溜まり場は一晩中店を閉めていると話

していたんだ。ハリーにドアマンを雇わせて賃金を払わせろよ。





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最終更新日  2024年03月21日 12時02分09秒
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