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ポスターのイメージより、ずっと老人です。
小さな町なんです。 夜になって、みんなが集まるバーにやってきます。飲むのはお決まりのブラッディー・マリー。
クイズ番組が日課なんです。 映画を観ているぼくも眠くなりはじめます。うとうとしはじめると、次の朝が来ました。
で、ここからの映画の運びがなかなかいいのです(笑)。 カメ をペットにしている友人とのやり取りがあります。相手の、やっぱり、一人暮らしで、いかにも人のいい友人 ハワード が 「エレファントマン」 の監督、まあ、この映画でも監督ですが、 デヴィッド・リンチ だそうです。その カメ をめぐっての保険屋とのけんかして仲直りします。
あっちの映画は、こういうシーンが、ホント、素晴らしいんだよなあ。 子どもなのか?孫なのか?の10歳の少年の誕生パーティーに ラッキー を招待するマーケットの女主人。キューバ人の家族たちの明るくて和やかな家族パーティーの席で呆然と立ち尽くしてる ラッキー の姿が映し出されます。
ああ、 観ていて、ハラハラするなあ。 ところが、この不愛想な偏屈老人 ラッキー が何故、町の人たちから愛されているのか、このパーティーの結末が教えてくれます。
「よかった! カメ の ラッキー はまだ死んでへん。ん?これは始めのシーンか?いや、死んでへん。死んでへん。」 ホッとすると エンドロール が回り始めました。
戦争の終り、 ちょうど、駅に入っていく チッチキチ夫人の後ろ姿 までは見つけました。でも、そこから、見失ってしまいました。結局一人で電車に乗って帰宅しました。 東山市場 で買った、お土産のたい焼きを差し出すと、パクパク食べながら、いつもと違って機嫌よく シマクマ君 のおしゃべりを聞いてくれました。
サイパン島の崖の上から
次々に身を投げた女たち。
「えっ、二つとも食べてしもたん?」 監督:ジョン・キャロル・リンチ
「だって、ご機嫌に、話してたやん。」
「ええー!?」
追記2023・09・26
引用した詩はこんな詩です。
「崖」 石垣 りん
戦争の終り、
サイパン島の崖の上から
次々に身を投げた女たち。
美徳やら義理やら体裁やら
何やら。
火だの男だのに追いつめられて。
とばなければならないからとびこんだ。
ゆき場のないゆき場所。
(崖はいつも女をまっさかさまにする)
それがねえ
まだ一人も海にとどかないのだ。
十五年もたつというのに
どうしたんだろう。
あの、
女。
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