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色は食材、並列は技法。それらのおのずからなる融合の美は、味というものの行き着くところと結びついた。と。
作るべきようにして作られたつゆものは、一口飲んで、肩がほぐれるようにほっとするものです。滋養欠乏の限界状態で摂れば、一瞬にして総身にしみわたるかに感じられるそうです。この呼応作用は、いつの日にか解明されますでしょう。 こう書いているのは、言語障害を伴う半身不随の病苦に苦しむ父への介護の実体験があったからです。ここで表紙と関連する 「図式」 をもう一度考えてみたいと思います。
父に作ったまずまずの処方と、加藤先生の手法を敷衍増幅したものは、いつしか分類せずにはおれぬほどの点数になりました。分量は分類を招く道理で、いつしか、スープの図式が頭の中で形になりました。 そのような図式ができたからこそ、読者に命のスープを作る法則が伝授されるのです。この図式は 『あなたのために』 というタイトルがつけられた理由も示しています。特にいのちの終わりを安らかにゆかしめるために、日本の病院食でこの本が貢献されること、母親が離乳食としてスープを作り、子どもの発達を守れること、学童や中高生の給食に安全で美味しいみそ汁を提供すること、家庭の愛と平和を守り育てることなどの願いが込められています。
白玉粉は常備し、生麩、餅類のかわりになにかと使えば、経済的で愛らしく、心からおすすめの一椀である。 みそを選ぶ場合の心得 (これは本文のまま。ただし一部です。)
ここではみそ(白みそ8、赤みそ2の割合)、一番出汁(天然昆布とかつお削り節」(ちなみに出汁は「ひく」という。)
何より、日本大豆使用を選んでほしい。遺伝子組替え、ポストハーベストは、時の経過の中でしか本当の結論は出せない。皆さまの見識により、日本大豆使用のみそを買い支え、日本大豆の復権をつくり出しましょう。ガンジーは綿の種子を播き、綿糸の復権を足場にインドの独立を果たしたではないか。 水のこと (これも本文のまま。やはり一部です。)
水は、天地、火、風と同一の次元にあって、始めもなく、終わりもない御者の掌中に属する。(中略)
達人の作る汁もの、スープも水を超えることはできない。しかし水に準ずる“お養い”であるところに、汁ものを作り、すすめる意味があると思う。また、水に準じたものを作らねばならぬ意味もある。
ヴィトゲンシュタインは、哲学を、浮力に逆らって水中深く進みゆく潜水にたとえた。永井均は浮力に素直に従うためにもまた、長期にわたる哲学的努力が必要であることを、ヴィトゲンシュタインから逆説的に学んだと謙虚に書いている。
汁ものを水に準じて、生涯作りつづける力は、この両方をわが身に念ずることから、身につくと思う。
この 100days100bookcovers
に声をかけていただいたのも 辰巳さんの本
がご縁になりました。 辰巳芳子さん
の母である 辰巳浜子さん
の文章も素晴らしいと、 shimakumaさん
に勧めてもらいながらまだ読めていません。残念ながらスープを実際に料理するという試みも、無精のためちゃんと実現していません(あ、料理は好きですからよく作っていますが、いのちのスープの域には素材選びから簡単にはできなかったのです)。しかし、この本に出会ったことは幸せなことです。いつかは納得するスープが作れるかな~?
では、 SODEOKAさん
、よろしくお願いいたします。 YAMAMOTO・2020・12・25
追記2024・03・26
100days100bookcoversChallenge
の投稿記事を
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