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「これは、きっと、面倒くさいやつやな!」 最近、面倒くさい話が苦手です。
「銀行員の父と歯科医の母を持つ経済的にも恵まれた オルガ・ヘプナロバー は、 1973年 7月10日、チェコの首都である プラハ の中心地で、路面電車を待つ群衆の間へトラックで突っ込む。この事故で8人が死亡、12人が負傷した。 ネットの作品紹介にのっていた文章です。こんな話、面倒くさいに決まっているじゃないですか。でもね、チョットだけ気になったの、主人公の事件が起きたのが 1973年 と書いてあることなんです。ボク、この主人公と3歳ほどしか違わないんですよね。で、出かけてしまったんです、 元町映画館 (笑)。
犯行前、 22歳のオルガ は新聞社に犯行声明文を送った。自身の行為は、多くの人々から受けた虐待に対する復讐であり、社会に罰を与えたと示す。
両親の無関心と虐待、社会からの疎外やいじめによって心に傷を負った 少女 は、自らを 「性的障害者」 と呼び、酒やタバコに溺れ、性的逸脱を重ね、精神状態は悪化していく。複雑な形の 「復讐」 という名の 「自殺」 を決行した オルガ は、逮捕後も全く反省の色を見せず、 75年3月12日 に チェコスロバキア最後の女性死刑囚 として 絞首刑 に処された。」
「 オルガ は、あの頃のボク自身だ!」 とまでは言いませんが、描かれていく彼女の存在のありさまには、ほとんど違和感を感じませんでした。
チラシの裏をご覧ください。それにしても、この険しい表情の少女が、実は、最後まで 「他者」
を求め続け、 生きること
を希求していた姿を映画は描いているとボクは思いました。ある種、露骨な 性描写
も、 いつまでも吸いなれない 喫煙
も、自動車の
ぶきっちょな
運転
も、孤独の壁の乗り越え方を見つけられない少女の子供っぽい仕草の表現に見えて、なんともいえず
哀切でした。生き続けていれば孤独地獄で罪悪感に苛まれるだけなのでしょうか。「やっぱりこの制度はやめたほうがいい。」 ボンヤリした思いですが帰り道、人通りの増えた元町商店街を歩いていると浮かびました。
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