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2025.06.18
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​岡真理・小山哲・藤原辰史「中学生から知りたい パレスチナのこと」(ミシマ社)​
​​  市民図書館 の新刊の棚で見つけました。
​「おっ!中学生向きか、ちょうどええな、きっと!」​
​​  まあ、そういう気分で読みはじめましたが、すごい本でした。
​ ガザ、そしてパレスチナをめぐる問題は、ユダヤ人のジェノサイドが宗教対立でないのと同じように宗教対立の問題でもなければ、ヴェトナムやアイルランド、アルジェリアの独立の問題が単なる土地争いでないのと同様、土地をめぐる争いでもありません。私たちの歴史的無知や忘却に付け込んで、ガザのジェノサイド、そしてパレスチナの民族浄化を、宗教対立や土地争い、あるいは「イスラームのテロ組織」対イスラエルの「自衛」の戦争に還元しようとする言説に対して、私たちか問題の根源をしっかりと見据えなければいけない。​
​  ​​著者の一人、 岡真理 が書いている 「はじめに」 からの引用です。​​
​​ 「ガザで起きているのはジェノサイドである。」
「イスラエルがガザでやっていることは宗教対立が原因ではない。」
「土地の占有権の争いではない。」
「イスラエルによるガザ攻撃はテロ組織に対する自衛行為ではない。」 ​​​
​​  ​​​このあたりが、今、現実に、 イスラエル、ガザ地区 で起こっている出来事に対して、概ね、アメリカ経由のニュース報道しか知らないままで
​​ 「わかっているつもり人々」 ​​
の、それは、例えば、ボクをはじめとする、なんとなくな大人たちに対して、​
​​「それは違いますよ!」​​
​と本書で糺している 三人の論者たち の発言の要点ですね。​​​
​​​​​​​ 発言者は三人です。一人は、 岡真理 です。彼女は、確か1990年代に現代アラブ文学の紹介者として登場し、以来、まあ、ボクは 「棗椰子の木陰で」(青土社) しか知りませんが、パレスチナをはじめとするイスラム社会をフェミニズムの視点で論じてきた、かなり鋭角な発言が特徴の思想家です。二人目は 小山哲 という人で、 ポーランド史 の専門家です。で、三人目が 藤原辰史 。10年ほど前だったと思いますが 「ナチスのキッチン」(水声社) という衝撃的な著書で登場した 農業史の研究者 です。​​​​​​​
​​​​​​​​​ で、この本は 2024年の2月 に京都大学で開催された 「人文学の死-ガザのジェノサイドと近代五百年のヨーロッパの植民地主義」 と題された公開セミナーで、 「ヨーロッパ問題としてのパレスチナ問題」 という 岡真理 の講演と、 「ドイツ現代史研究の取り返しのつかない過ちーパレスチナ問題軽視の背景」 という 藤原辰史 による講演に加えて、 ポーランド史の研究者 である 小山哲 がイスラエルにある 「ポーランド書店 E.ノイシュタイン」 という書店の話を発端に、ポーランドをはじめとする東ヨーロッパ社会とイスラエルのつながりを歴史的に語る文章を基調に構成されています。​​​​​​​​​
​​​​​​ で、論じられている要点は、まあ、おおざっぱにいえばですが、かつて エワード・サイード 「イスラム報道」(みすず書房) という著書で指摘した​
​​ 「カバリング・イスラーム=報道することで、かえって隠蔽(カバー)してしまう。」 ​​
​という アメリカ をはじめとする 西欧社会 、当然、 日本 でも、の 「カバリング」の実態 の指摘です。​​​​​​
​​ ​ハマスによる攻撃についての報道のゆがみ 、あるいは、 明らかなウソ とが世界中に広まっている現状の指摘です。 ​​
​​ ​「無差別攻撃で、非戦闘員である女性や子供を殺しているのは誰なのか?」​ ​​
​​​​​​ ​  という実情報告ですね。
 続いて、 ナチス による ジェノサイド イスラエル による ジェノサイド を別物と考えたがるヨーロッパのキリスト教諸国の ダブルスタンダード の歴史的所以とか、 アメリカによるイスラエル支持の歪んだ実態 とか、何も知らないまま読み始めた老人には​
​​ 「ホントなの?」
​と不安になるような話ばかりですが、ホントのようですね。​​​​​​​
 内容は、常識的に考えて、今の日本の中学生どころか、大学生にだって読み切れない歴史性に基づいた話ですから、まあ、覚悟してお読みください。
​​​ で、その難しい話が、なぜ 「中学生から知りたい!」 という副題付きで書籍化されているのかなのですが、まず、 ジェノサイドで殺されているのが「子供」だ ということ、次に、家族を無差別に殺された子供たちこそがテロリストとして成長してきたパレスチナの歴史があることですね。 ミシマ社 という本屋の根性に唸ります。​​​
​​​​ 学校教育から 「歴史」 を追い出してきた、この国の教育行政と大学入試システムの結果、 「歴史」 を基盤に思考する能力を失った若者がスマホ由来のポピュリズムに翻弄される現実にたして、 目の前の出来事の歴史的経過 に目を向けることを促す、​
​本書の企画に 拍手 です 。​​
​ 大学生諸君、難しいけど、読んでください。 ガザ では、何の罪もない子供が殺されているんですよ。​​​​


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​​​​​​​​​​​​​​ ​​​  追記
 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で 楽天ID をお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑)​​​​

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最終更新日  2025.06.18 00:12:02
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Re:週刊 読書案内 岡真理・小山哲・藤原辰史「中学生から知りたい パレスチナのこと」(ミシマ社)(06/18)  
ミリオン さん
こんにちは。
嬉しいです。頑張って下さい。 (2025.09.11 12:38:12)

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