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殿上人日記

2005年07月09日

「大和」

(25)

テーマ：古き良き日本を感じる旅(91)

カテゴリ：滋賀、奈良の旅

　　登り立ち　国見をすれば　国原は　煙立ち立つ　海原は　鴎立ち立つ
　　うまし国ぞ　蜻蛉(あきつ)島　大和の国は

　　万葉集の舒明(じょめい)天皇の国見の歌であるが、奈良県に
　　いくと、ここにある大和三山や、三輪山、二上山などの
　　山々に囲まれ、小山は、どれも古墳であり、ひしひしと
　　歴史の重みを感じる

　　戦後６０周年を記念して、戦艦「大和」の映画が製作されている

　　昭和１６年１２月８日、日本海軍が、ハワイの太平洋艦隊を
　　急襲をした。その８日後､世界最大の主砲を備え、最新の防護
　　システムが施された、日本海軍最強の戦艦「大和」が竣工をした

　　しかし、戦況は悪化の一途をたどり、昭和２０年４月１日には
　　アメリカ軍は沖縄に上陸､４月５日､「天１号作戦」が発令された
　　連合艦隊司令部の「一億特攻のさきがけとなれ」という言葉を受け
　　沖縄までの片道分の燃料を積んで、戦艦大和に特攻の出撃命令が
　　下り、４月６日午後４時､出撃をした

　　４月７日早朝、大和を察知したアメリカ軍は、空母部隊に迎撃
　　命令を出した。昼過ぎには、米軍機１００機が、雲の合間から
　　出現し、爆撃を開始。２時過ぎには、魚雷の命中などにより
　　大和は横転、大爆発を起こし。海に沈んでいった。命を落とした
　　乗組員は、３０００人以上に上るそうだ

　　奈良には「大和神社」という神社がある。「和」をやまとと
　　読むので、おおやまとじんじゃと言う。崇神（すじん）天皇の
　　代に、国内に疫病が蔓延したため、宮中に祀られていた
　　倭（やまと）大国魂大神の神威を畏れ、宮中から外に出し
　　祀ることになったのが始りだという

　　戦艦大和には、この神社の「分霊」が祀られていたといわれ
　　艦長以下幕僚が、参拝に訪れていたという

　　その崇神天皇陵が、歴史に現れるわが国最古の道「山之辺の道」
　　（やまのべのみち）にある。大和の盆地を見下ろすような東の
　　丘陵地帯を、南北にはしる山之辺の道は、ハイキングには
　　もってこいであり、母と歩き、友達とも歩き、５月には主人と
　　ほんの少々ではあるが、歩いてみた

　　　　　　　かわいらしい柿の花が咲いていた

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