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2020.01.19
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第1話「選ばれた才女」

…世の人々は宮中を華やかな世界だと思っている
…″宮中に入れば出世は間違いなし″ ″家名は上がり、栄華は思うまま″ と
…だけどそこでの権力争いや人の邪悪さは外の世界からは分からない
…宮門をくぐれば深い海のよう、花の時期はいたずらに流れ行く

乾清(ケンセイ)宮では時の皇帝・康熙(コウキ)が皇太子の伴侶を探したいと大臣たちに相談していた。
そこで皇太子妃の人選について意見を集う。
すると真っ先に策額図(サクガクト)が年遐齢(ネンカレイ)の娘・姝媛(シュエン)を推挙した。


そんな中、大皇子の叔父・納蘭明珠(ノウランメイシュ)が隆科多の提案に賛同、漢族の年姝媛はふさわしくないと指摘した。
憤慨した策額図は先帝が満族と漢族の通婚を許しており不敬罪に当たると非難、年家もすでに漢軍鑲黄(ジョウコウ)旗に属していると告げる。
驚いた納蘭明珠はその場にひざまずいて皇帝に誤解だと釈明していたが、そんな中、陳廷敬(チンテイケイ)が妙案を上奏した。
重臣の娘たちを競わせ、勝利した者を冊封(サクホウ)すればいいという。
康熙帝はその案を気に入り、3日後に妃選びを行うと決めた。

後宮の延禧(エンキ)宮、ここは第3皇子と栄憲(エイケン)公主の母・栄妃の寝宮だ。
医術の心得がある栄憲は頭痛がする母のため鍼を打っていたが、そこへ天真爛漫な温憲(オンケン)公主がやって来る。
すると温憲は姉に話があると言って栄憲を連れ出した。

温憲は栄憲と一緒に毓慶(イクケイ)宮にやって来た。
するとちょうど皇太子・胤礽(インジョウ)を囲んで大皇子・胤禔(インシ)、第3皇子・胤祉(インシ)、第4皇子・胤禛(インシン)、第8皇子・胤禩(インシ)が学問に勤しんでいる。
実は温憲の目当てはちょうど講義を始めた年遐齢の息子・年羹堯(ネンコウギョウ)だった。

「妹妹、彼が好きなのね?」
「好きなだけじゃないわ、あの方に嫁ぐと決めたの!年夫人になりたいわ♪」
その時、年羹堯が公主たちの姿に気づく。
温憲は恥ずかしくて背を向けてしまったため、年羹堯が挨拶を交わしたのは奇しくも栄憲だった。


その夜、康熙帝は永和宮にいた。

康熙帝は当然、認めなかったが、皇帝付き太監・梁九功(リョウキュウコウ)が公主に学友をつけてはどうかと提案した。
確かに公主の学友となれば皇子たちと自然と顔を合わせることになり、妃選びを行うより皇子たちに娶(メアワ)せるのもいい。
そこで康熙帝は学のある聡明な娘を選んで学友にし、また大公主・栄憲も共に学ばせると決めた。
( ๑≧ꇴ≦)oO(徳妃がもみじwww

翌日、康熙帝は学友選抜を隆科多と張英(チョウエイ)に任せ、五品(ゴホン)以上の重臣の娘から学友にふさわしい者を選ぶよう命じた。
学友は2人、するとその夜、梁九功は密かに張英に接触し、皇帝が費揚古の娘・凝秀を学友にと望んでいると伝えておく。
一方、石文炳は隆科多を食事に招いて娘・賀蘭の絵をそれとなく見せておき、学友にしてもらえるよう手を回しておいた。

学友選抜の筆記試験が終わり、年姝媛は第3位だった。
しかし姝媛は父に言われて試験を受けたものの、宮中に入りたいとは思っていない。
その日、姝媛は寺院に参拝に来たが、そこで偶然、羅桑(ラソウ)大師と出会った。
「天地が開き、悪縁を生む…吉日の時分に全て整う…
 殿前に進めば万事が順調、才色は帝王も引き付ける…」
姝媛は自分が合格すると言っていることに気づいたが、悪縁とは何なのかが気になった。
「剣舞が争いを生む…来世は帝王の家に入るなかれ…」
実は剣舞は姝媛の特技だ。
「悪縁てどういうこと?私に何が言いたいの?」
「…それは聞くな」←じゃあ言うなwww
すると羅桑大師はまた会おうとだけ言い残し、去って行った。
∂*ತ _ತ)oO(やけに顔がデカかったけど、誰かしら?

姝媛は久しぶりに想い人・納蘭性徳(ノウランセイトク)と会えた。
実は性徳は姝媛が試験に参加すると知ってから距離を置いている。
姝媛はただの公主の学友選びだと思っているが、性徳はこれが皇子の妃選びだと知っていた。
しかし姝媛は自分が好きなのは性徳だけだという。
すると性徳は失笑し、のんきな姝媛に玉の腕輪を贈った。

筆記試験の合格者たちが次の試験に進んだ。
今回は皇帝と妃たちの前でそれぞれ特技を披露する。
すると皇子たちが高楼からこっそり学友選抜の様子を見学していた。
学友選抜の本当の目的が実は自分たちの妃選びだと知り、皇子たちはどんな娘がいるのか興味津々。
遠くて顔がよく見えなかったが、瓜爾佳(カジカ)賀蘭の古筝(コソウ)は優美な音色を響かせていた。
康熙帝から賀蘭の印象を聞かれた大皇子の母・恵妃(ケイヒ)は賀蘭の誕辰から″いずれかの皇子が娶れば幸せになれる″と占い、賀蘭は1人目の合格者となる。
そして2人目は見事な舞を披露した烏拉那拉(ウラナラ)凝秀が選ばれた。
( ๑≧ꇴ≦)oO(恵妃、てっきり太后だと思ったら妃だったwww

皇子だけでなく康熙帝の心までつかんだのは剣舞を披露した年姝媛だった。
姝媛の舞踊は唐代三絶(トウダイサンゼツ)の1つに数えられる剣舞だが、真剣を使っては危険なため、代わりに桃の枝を用いたという。

李白の詩と張旭(チョウキョク)の書をもって唐代の二絶、剣舞を加えて三絶と言われ、姝媛は幼い頃から兄と共に文武を学んだと上奏した。
「剣を持てば硝煙の立つ戦場にいるがごとく
 泰平の世においても戦で剣を抜く覚悟を思い起こさせます」
康熙帝は年家は娘も聡明だと称賛、姝媛も合格とし″天下第一の才女″の称号を与えた。
すると姝媛の誕辰を見た恵妃は″その運命に福あり″と占い、皇帝を喜ばせる。
徳妃はうっかり″筆記の成績が3番だった″と水を差したが、皇帝に睨まれ口をつぐんだ。
こうして結局、学友は3人に決まる。
正室は仙女のような娘が望ましいと言っていた皇太子はまさに仙女のように舞った姝媛に心を奪われ、皇太子妃は決まったとつぶやいた。

公主の学友に決まった年姝媛・瓜爾佳賀蘭・烏拉那拉凝秀は入内の日を迎えた。
3人はすっかり意気投合、これからは姉妹として助け合おうと誓う。
そんな良家の子女たちの姿をやはり今日から入宮する瑶君(ヨウクン)が見ていた。

賀蘭は早々に自分と皇太子を奪わないと約束して欲しいと言った。
すると凝秀が心配しなくても皇太子以外の皇子に嫁ぐと笑う。
また姝媛に納蘭という想い人がいることを2人はすでに承知していた。
そこへ侍女が3人を迎えにやって来る。
その時、姝媛はふと門の奥に並んでいる人たちに目を止めた。
宮中に入る自分たち3人は皇妃にもなれる輝かしい前途が待っているのだろう。
しかし壁を一枚挟んだ向こうに並んでいる者たちは、永遠に奴婢であり続ける運命だ。
…この世の全ては平等ではなく、人の運命も違うのね…

瑶君は偶然、宦官として出仕を決めた六喜こと劉喜(リュウキ)と顔見知りになった。
六喜は15歳、家が貧しく長子として弟や妹を養うために入宮を決めたという。
すると瑶君は宦官となるために浄身(ジョウシン)があると思い出し、小さな石を渡した。
「幸運の石よ、これを握っていれば痛みも和らぐと思う…」←いや、和らがんだろう( ̄▽ ̄;)


皇帝は太皇太后・孝庄(コウソウ)と慈寧(ジネイ)宮で3人の学友と謁見した。
すると皇帝は淑やかで礼儀正しい栄憲公主に凝秀を、気ままで面倒を起こす妹の温憲公主に賀蘭を仕えさせると決め、姝媛には学問だけでなく公主に護身術を授けて欲しいと頼む。
太皇太后は美しく快活な娘たちを気に入り、鍾粋(ショウスイ)宮を3人の住まいにした。
「それぞれ侍女を1人、連れて来てよい
 近いうち梁九功を通じて人を遣わし、宮中の儀礼を教える」

一方、受付を済ませた六喜は浄身房にいた。
「今、考え直せばまだ間に合うぞ?」
「後悔しません」
六喜の手には瑶君からもらった幸運の石があった。

つづく


追記:皇子たちまとめてみました
(間違っていたらごめんなさい)







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最終更新日  2020.02.02 07:14:54
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