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2020.10.31
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第50話「主なき都」

明(ミン)の正統(セイトウ)帝・朱祁鎮(シュキチン)はオイラト軍に捕まった。
エセンの孫娘・チムグは龍になぞらえる皇帝に興味津々、監視を買って出る。
そー(。´・∀・)r)゚ω゚´)え?
ヨω・)<咬まないわよね? Σ(°∀°ノ)ノ
クンクン…( ̄ー(・・。)<やっぱり″龍″の身体も鼻をつく悪臭がするんだ~
(・_・ )=C((゚ロ゚ノ)ノ彡<行くよっ!
正統14年10月、エセンは明へ進軍、白羊口(ハクヨウコウ)を攻撃し北京を目指した。


今日も息子の隙をついて履物を奪い、回廊に投げ捨てて大笑いしている。
すると驚いたことに皇太后・孫若微(ソンジャクビ)が現れた。

胡善祥は姉を食事に誘った。
すると若微はなぜか王妃がいないと気づく。
祁鈺は母に王妃を呼びに行けと言われて席を立ったが、どこか様子がおかしかった。
「今日はあの子に3回、勝ったわ、だから30回お尻を叩くの」
胡善祥は嬉しそうに話し、しかも叩く時は下衣を脱がせてお尻を叩くという。
そこへ王妃が息子を抱いて現れた。
若微は幼い甥に目を細め、王妃に自分の腕輪を授ける。
「今日は急いで宮殿を出たものだから何も持って来なかったの
 戦が終わったら宮殿で他にも選んでちょうだい」

袖をめくってみると腕はあざだらけ、しかし胡善祥はただの夫婦喧嘩だとごまかして2人を下げてしまう。

若微は息子を子供扱いする胡善祥に呆れ、例え王妃に非があろうと諭せばいいと咎めた。
「もっと郕王の体面を考えるべきだわ」
姉に叱られた胡善祥は苛立ちを隠せず、鳥の丸焼きにいきなり箸をグサリグサリと刺し始める。

「私は体面など気にしない…姐姐は体面の塊ね…」

「太后!お待ちください!母はああいう人なのです、あとで言って聞かせますので…」
「…母親思いの良い息子ね、明日、重要な朝議があるわ、必ず参列を」

翌朝、朝堂に于謙(ウケン)の姿があった。
若微はまだ詳しい話を知らない朝臣たちに土木堡(ドボクホ)の状況を報告するよう命じる。
すると于謙は土木堡の戦いで大明軍が全滅、52名の将軍が戦死したと伝えた。
失った馬は20万頭に及び、軍装や兵器、補給物資などの損失は数え切れず、全軍が壊滅して皇帝が捕らわれの身になったという。
若微は絞り出すような于謙の声を聞きながら、グッと目を閉じて悲しみをこらえた。
その時、朝臣の誰かが王振(オウシン)の甥・王山(オウサン)がいると叫ぶ。
朝臣たちの怒りの矛先は王山に向けられ、暴行を受けた王山はそのまま絶命した。

若微は暴走する朝臣たちを叱責、その体たらくに呆れた。
皇帝が親政を行っていた時、王振を信用するなと進言した者がいたか。
皇帝が親征すると言った時、于謙の他に止めようとした者がいたか。
若微は土木堡の敗戦で太宗と先帝が苦労して築いた50万の精鋭を一度に失ってしまったと嘆き、皇帝に諫言しなかった臣下たちの怠慢に憤った。
「北京城の9つの大門を開放しなさい」
若微は民たちが避難できるよう城門を10日間だけ日夜を問わず開け放つことにした。

エセンは朱祁鎮を連れて南下、すでに敵軍は居庸(キョヨウ)関まで来ていた。
若微は朝議で戦うのか、守るのか、朝臣たちで決めるよう迫る。
すると楊栄(ヨウエイ)が内閣が素案を考えたと上奏した。
山東・直隷(チョクレイ)・河南(カナン)の兵を北京に集め、皇太后と太皇太后は南京に移り、安全になったら戻れるという。
集められる兵の数は20万、楊士奇(ヨウシキ)は山東の備倭(ビワ)兵なら屈強で死をも恐れないと進言した。
于謙の話では兵部の命で羅通(ラツウ)・曹泰(ソウタイ)・韓青(カンセイ)・郭登(カクトウ)4将軍が白羊口を守っており、居庸関の前線を10日は防衛できるという。
一方、エセンは首領たちを集め、最後まで戦う意思があるのか確認していた。
北京への侵攻は問題ないが、いずれ明軍も集結してくるだろう。
今までのように略奪したら草原に戻るのか、これを機に中原(チュウゲン)を取り戻すのか。
すると首領たちは戦を始めたエセンに従うと言った。
「よし、北京を占領後も戦うぞ、ウリヤンハイは黄河を渡り山東を取れ
 私は精鋭を率いて直隷を通り淮(ワイ)河を下る、明を長江以北から駆逐してやろう
 バヤンは山西へ進軍し、一帯を押さえろ、長江以北を制すれば明も簡単に反撃できまい」
エセンと首領たちは誓いの杯を交わし、結束を固めた。

10日が過ぎ、皇太后の命により城門は閉鎖された。
若微と郕王は朝臣たちを集め、交戦するのか和議を結ぶのか、忌憚なく意見を述べるよう命じる。
朝臣たちが難しい決断に口をつぐむ中、ただひとり上奏する官吏が現れた。
実は7歳の頃から占星術を学んできたが、最近、火星が南斗(ナント)に現れるという異常を発見したという。
若微が前に出て説明するよう認めると、あの髭のない翰林(カンリン)院の侍講(ジコウ)・徐有貞(ジョユウテイ)が進言した。
「火星は災いの星です、現れれば戦が起きます
 かくなる上は速やかに南方に遷都し、災いを避けるべきかと…」
これに于謙が激昂、首都は国の基(モトイ)、遷都こそ命運を危うくすると反対した。
その時、思いがけず祁鈺が于謙に賛同する。
「于大人(ダーレン)の意見には道理があると…首都であればこそ地方の兵も駆けつけます
 遷都すれば長江以北は敵の手に落ちる、そうなれば首都を失うだけでは済みません」
「そうではありませぬ」
徐有貞は北京が占領され、皇族の血筋が途絶えれば国が失われると反論、遷都しなければ大明は滅びると断言した。
しかし于謙は南に退けば長江以北の民が敵の奴隷となり、数千万もの民が犠牲になると訴える。
そこで徐有貞は皇帝が最も憎んでいた家臣は于謙だと指摘し、皇帝のために血祭りにあげてはどうかと進言した。
これには于謙もさすがに腹に据えかね、徐有貞に殴りかかってしまう。
「だったら占星術で″義父″の死は分からなかったのか!」
呆れた若微は于謙を止めたが、その日は結論が出せないまま散会となった。



王振の養子のひとりだった宦官・喜寧(キネイ)は生き長らえていた。
喜寧は生きる気力を失った正統帝の世話を任され、懸命に水を飲むよう勧める。
「頼むよ~死なないでくれ~あんたが死んだら俺も命がないんだ~」
喜寧は何とか正統帝の口に水を飲ませたが、祁鎮は吐き出してしまう。

皇太后に続々と遷都の奏状が届く中、三楊と于謙は交戦の道を選んだ。
すると于謙に皇太后へ謁見するようお達しが来る。
于謙は先に兵を召集する特使を派遣してから皇太后を訪ね、直ちに準備を始めると報告した。
しかし早くても到着は25日後になるだろう。
「…白羊口は?あと何日もつの?」

白羊口では激しい戦闘が続いていた。
将軍・韓青は敵に足を捕まれ危ないところだったが、その時、合図の角笛を聞いた敵軍が撤収する。
九死に一生を得た韓青、しかし朝廷の援軍が来る様子はなかった。

若微は血まみれになって届いた急報を読んだ。
…もはや白羊口の兵は400名ほど、このままでは全滅します
…援軍が来ないなら兵を逃走させてください
若微は援軍を送らないのか聞いたが、于謙は援軍を送ればそれだけ兵力を失い、そこにエセンの部隊が来たら北京は落城すると説明する。
とは言え北京を守るのは2万というわずかな兵のみ、若微は思わず失笑した。
すると于謙は皇太后に希望を持たせる。
「通州の食料を城内に集めれば3年もちます!
 北京は城壁も高く、守りは堅牢、半年は防御できましょう!
 3省の兵が集結したら必ず難局を打開できます!今はただ苦境に耐え、時機を待つのです」
于謙は実のところ兵が来ても戦法はひとつ、決死戦だと吐露した。
そこで皇族と内閣の大臣は南京に移るよう提案し、そうすれば兵部も戦闘がしやすくなるという。
「皇帝不在で朝廷は機能不全です、太后たちの身に万一あれば南宋のような延命もできなくなります
 …エセンは皇上を連れて北京へ、バヤンは山西へ進軍、二手に分かれて全軍を送り込むつもりです
 おそらく彼らは北へ帰る気はない、どうか一刻も早くご決断ください」

その夜、若微は宮道に立った。
かつてこの宮殿の建設中、若微は先帝と共に視察に来ている。
「老天爺、私と勝負を…
 目隠しをしたまま宮殿を出られたら、どうか私の息子を元気な姿でお返しください」
若微は宮道をつなぐ門で何度も敷居につまずきそうになった。
その度に侍女・双喜(ソウキ)は冷や冷やしたが、やがて若微は自然とまたげるようになる。
こうして門を通り抜けながら右や左に曲がり、若微はついに宮殿から出た。

勝負に勝った若微は太皇太后の寝宮を訪ねた。
張妍(チョウケン)はばつが悪そうに皇帝の消息が分かったか尋ねると、若微はエセンが60万の精鋭で皇帝を護送すると嫌味を言う。
「大臣は遷都を提言しています、あなたはまず養生を…私たちも長江を越えなければなりません」
「私は嫌よ、行かないわ!オイラトが来たらここで死ぬわ!」
「あなたがこの状況を作ったのですよ?!」
若微は思わず声を荒げ、北京にいる兵はわずか2万、オイラト軍が来れば落城すると教えた。

若微は皇帝が出征する前夜、先帝が寝台のそばに立っている夢を見たと話した。
何か言いたげだったが、全てを知っていて辛かったのかもしれない。
恐らくこの国難を知っていて止めに来たのだ。
若微はその意味に気づかなかったと後悔したが、その時、張妍が急に泣きわめき始める。
「私が愚かだったのよ!あなたは正しいけれど、言い方ってものがあるでしょう?!
 …どうか許して、私が間違ってた!私を許してちょうだい!」

すると若微は優しく太皇太后の涙をぬぐった。
「私がただ1人、許せないのは…あなたよ」
若微は呆然となった張妍を残し、帰って行った。

兵部に将軍・石亨(セキリョウ)が到着、于謙に謁見した。
于謙は山東への救援を頼みたいと話し、可能かどうか尋ねる。
「実はすでに2度、送ったが全滅した、救援にはどれくらいの兵が必要だ?」
「この軍営には私の義兄弟たちがいます、いずれも精鋭です、私と彼ら13人で行きます!
 夜に行軍すれば3日で着くでしょう」
すると于謙は石亨に奥の部屋へ行くよう指示した。
「13人の名前を書いてくれ、叙勲をする、生きて帰ったら主将に昇進できるぞ」

一方、若微は三楊を呼び、遷都の件を相談していた。
「もう決めないと間に合わない、どうする?…率直に言って」
すると楊士奇はやはり皇族の命を危険にさらすことはできないと進言する。
若微は頭を抱えた。
三楊がいくら北京を守ると誓っても、もし落城すれば十数万の民と場内の者が全滅してしまう。

つづく


( ゚д゚)胡善祥がこんな事になっていたとは…
それにしても緊迫感がイマイチ伝わって来ないのはなぜなのか?w
話の流れもちょっと…???





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最終更新日  2020.11.22 00:00:32
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