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2008.11.03
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カテゴリ: 社会問題
サンデーモーニングの「風を読む」で責任回避の傾向について指摘していました。

かつて日本にあった人情や思いやりがなくなってきています。
先月22日,東京都の妊婦が8病院に断られた末に死亡しました。
その背景の一つが産婦人科医への訴訟です。
2006年に訴訟が帝王切開を担当した執刀医に起こされたことをきっかけに,リスクを避ける傾向が出ました。

訴訟のリスク回避のための注意書きが増えています。
木工用ドリルには歯の治療用には使わないでください。
ベビーカーには赤ちゃんを乗せたままたたまないでください。

日本でも1995年のPL法をきっかけとして注意書きが増えました。

果物ナイフには「持ち歩かないでください」。

会社も自分の身は自分で守らなければならない。

その一方で自らの責任を回避しようとしたり,コストダウンを図ろうとしたりするケースが見られます。
派遣労働者がその象徴です。

雨宮処凛さんは派遣労働者の実態を
「危険なことをやるのは派遣,請負」と記しています。

街の声も
思いやりがどこかにいっている。
リスクは負いたくない。
利己主義,自分がよければよいという風潮がある。
などなど。


その背景には 「過信」 があるのではないかと思います。
食や病院や政治,そして自分が所属する会社への信頼。
これらが今まで強すぎて,自分が責任を負う必要がなかったのではないか。

食への不信,政治不信,終身雇用の崩壊と非正規雇用の拡大・・・


そもそも,政治なんてこんなもの。
盲目的に信用してだまっていてもいい方向に進むだろうと考えること自体がナンセンスです。
責任回避をしようとする者に対しては訴訟によって責任の所在をはっきりさせることは重要ですが,訴訟リスクを過剰に回避しようとしたり,自己の負うべき責任を棚に上げて,何でもとりあえず訴訟を起こして相手に責任を負わせようとする傾向はあまり人の心が感じられないです。

つまるところすべては人間として未熟なところからくるのではないか。
未熟な人間は自己が確立していなくて他者を信じるしかない。
その信じた相手に裏切られたという思いがこのような事態を招いているような気がします。
こうなると,信じたのに裏切られたという他者への不信感だけが募ります。
他者がどういう境遇にあるのか相手の立場に立って物事を考えるということがなくなってしまいます。

自分の都合だけじゃなくて相手が自分だったらこう思うだろうなという思いやりこそ今求められていると思います。





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最終更新日  2008.11.03 00:27:19
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