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2009.01.21
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テーマ: お勧めの本(7897)

コンタクト・ゾーン(上)

コンタクト・ゾーン(下)



襲撃された楽園。
暗転の休日。
戦場と化した島に出口はない。
“生きろ。何があっても”
いま、女たちの戦いがはじまった!まばゆいラグーン、豊かな熱帯雨林に恵まれた島・バヤン。
その歴史には、つねに世界の矛盾が集約されていた。
異なる価値、異なる秩序がせめぎあう「異文化接触地点」で、あなたは驚くべき光景を目撃する。
危機にみちた時代を、全身で学び、生き抜いていくということ―。


バカンス先でクーデターが発生して,虐殺をなんとか逃れた3人の女がゲリラの手に落ちた小さな島で生き延びようとします。
そこで,ゲリラに参加する兵士たちや現地の村人たちの考えや行動を知ることになります。

現代の豊かさを享受した日本女性とさまざまな宗派を名乗る人々との対比が強調されています。
昨日の味方は今日の敵。
彼らは抑圧されてきた感情が爆発して,政治を牛耳るためには武力による虐殺も辞さない行動に出ます。
日本女性は自分たちの危機意識のなさ,異文化が複雑に絡まる状況にショックを受けながらも,伝統的な村に潜んで村の巧妙な生存戦略についていきます。

日本人は無宗教の人が多くて,政治的クーデターがなぜ起こったのか実感をもちにくいかもしれません。
この本を読むと,フィクションでありながらも,イスラム原理主義やその主導者に反発する集団,政治的リーダーに反抗しようとする者,現状の生活にただ不満を抱える者,そうした状況をうまく切り抜けようとする伝統的な村と,一筋縄ではいかない政治的状況がリアリティをもって描かれています。

日本はそうした政治的イデオロギーに関する争いはないので平和といえるかもしれませんが,平和ボケしてしまっているとも感じました。
イスラエルとパレスチナの紛争は終わりが見えません。
憎しみが憎しみを生んでいく。

過激派も若者の間から生まれてきています。
軍事行動を止めては繰り返す。
みなが平和を願っているはずなのに,ますます和平への道が遠ざかって終結が見えないのはなぜなのだろう。
読後にそんなことをつらつら考えさせられます。






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最終更新日  2009.01.21 21:20:30
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読んでみたいな・・・・  
流花 さん
怖い映画はだめだけど、本は大好きだから・・・

確かに憎しみは連鎖する。どこかで食い止めていかないといけないのに・・・

昔は通勤時間が読書時間だったけど、今は自転車通勤だから、お風呂を読書時間にしようかしら(o^-^o) ウフッ
(2009.01.21 20:59:11)

長編  
>流花さん

で読むのに時間がかかりました(=_=)

僕はいつも寝る前に読んでいますよ。
異世界に旅行した気分に浸れます。
お風呂で読むのもいいですねー

(2009.01.21 21:44:09)

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