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先日のクロヒラタアブの産卵を撮影した2日後、芙蓉の黄葉した葉の真ん中にヒラタアブの幼虫が居るのを見付けた。12mm位あり、ヒラタアブとしては大型である。芙蓉の葉の上でじっとしているクロヒラタアブの幼虫(2006/11/06) 充分大きいし、全く動かないので、もう直ぐ蛹になるものと判断し、葉を切り取ってシャーレの中に入れてしまった。どんなヒラタアブが出てくるか知りたかったからである。クロヒラタアブの終齢幼虫.上から(2006/11/06) 背中が随分凸凹している。調べてみると、先日芙蓉で産卵していたクロヒラタアブの幼虫らしい。 夜になってシャーレを見てみると、幼虫が葉の上にいない。よく見てみると、盛んにシャーレの中を歩き回っている。 今までジッとしていた場所には、大きな水気を含んだ黒い固まりがある。幼虫のウンコである(写真なし)。クロヒラタアブの終齢幼虫.横から(2006/11/06) 完全変態する昆虫は、蛹になる前に消化管内にあるものを総て排泄してから蛹になる。蛹の中では細胞の再構成が行われ、殆どドロドロの状態になると言うから、消化管内の異物があると非常にマズイのであろう(消化管内は生物学的には体外)。 次の日の朝、シャーレを見てみると、幼虫が居ない。シャーレの蓋を開け、2枚ある芙蓉の葉の1枚をはぐってみたら、その下で蛹になっていた。幼虫と較べると随分縮んで短くなっている(今回の写真は最初の1枚を除いて、ほぼ等倍になるよう調節してある)。クロヒラタアブの囲蛹(上から)(2006/11/07) ハエやアブは蝶や蛾等とは異なり、蛹になるときに脱皮しない。終齢幼虫の表皮がそのまま固まって、囲蛹というものを作る。ハエの黒い繭の様な形をした「蛹」を見たことのある人は多いだろう。あれが囲蛹である。あの中で、幼虫は蛹になる。 ヒラタアブの場合は、水滴の様な、片側が丸く反対側が細く窄まった囲蛹を作る。黒っぽいものが多いと思うが、このヒラタアブのは御覧のように褐色で中央に黒い楯筋があり、また、横帯がある。クロヒラタアブの囲蛹(横から)(2006/11/07) 横から撮った写真には、少し濡れた部分が見られる。蛹化するときに水気を排出するのだろうか? 一週間後、予想通りクロヒラタアブが羽化して来た。寄生蜂やヤドリバエが出てこなくてホッとした。夜なので、ホウネンタワラチビアメバチの時と同じ理由で、シャーレから出さずにそのままにしておいた。 次の日の朝、シャーレから出せば明るい窓の方に行くと思って蓋を開けたが、チビアメバチの場合と異なり、窓の方へは行かない。天井付近をあちこち飛び回って、中々止まらない。ようやく止まったと思うと、エアコンや換気扇の縁だったりする。どうも昆虫の撮影場所としては余り相応しくない所がお好きな様で・・・。カーテンにとまるクロヒラタアブ(2006/11/16) かなり苦労して、どうにかカーテンに止まって貰った。しかし、どういう訳か羽を閉じたまま止まるので、写真にならない。辛うじて、1枚の羽を広げたところを撮ることが出来ただけである。クロヒラタアブの奴、全く苦労をかける。カーテンにとまるクロヒラタアブ(2006/11/16) 撮影を終わって、クロヒラタアブを表に出してやった。庭の低いところにある葉っぱの上にでも止まったら、背景の綺麗な写真が撮れると思ったのだが、真っ直ぐハナモモの高いところへ行き、そのまま行方知れずになってしまった。 蝶の場合とは違って、あっけない別れであった。PS:今回から掲載場所を「園芸:虫!」から「アウトドア・釣り:日々自然観察」に変更した。今後共宜敷御願仕候。
2006.11.30
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3週間ほど前、ベランダに置いてある椅子に座って煙草を吸っていると、我が家の毒草クリスマスローズの葉の上に緑色の少し大きいバッタがとまっているのに気付いた。 以前紹介したサトクダマキモドキよりはずっと細く、全長もやや短い。触角がこの種のバッタにしてはかなり短かく真っ直ぐなのが目立つ。クビキリギスの全身.上から(2006/11/08) 前にも書いたが、私はバッタ類を得意としない。しかし、調べてみたらサトクダマキモドキの時と同様、正体は簡単に割れた。クビキリギス=首切りギスという、一寸物騒な名前のバッタ。短い触角、頭部の形と口が赤いのが決め手であった。写真で見ると、触角も赤い。クビキリギスの触角を除く全身.横から(2006/11/08) この手のバッタは噛みつかれるとスザマジク痛い。噛みついたまま容易に放さないのである。無理に放そうとすると、バッタの首が切れて取れてしまうので、クビキリギスの名があるとのこと。クビキリギスの頭部.口が赤く、眼に妙な紋がある(2006/11/08) 私がバッタを余り好かないのも、子供の頃この種のバッタに噛みつかれて、エライ目にあったせいかも知れない。 頭部を拡大してみると、眼の上部に黒い筋があり、真ん中辺に黒い点がある。この黒い点は、後の写真を見ると分かるように、常にカメラの方を向いている。ストロボの反射とは考えがたいが、バッタは複眼だから実際にある模様とも思えない。一体何であろうか?クビキリギス.真っ正面から.何とも言い難い変な顔(2006/11/08) クビキリギスを真っ正面から撮ってみた。深度が浅いので頭の辺りにしか焦点が合っていないが、何とも変な顔!! つい笑ってしまう。クビキリギス.頭部を斜め上から(2006/11/08) 少し上から撮ると、眼をつむっている様な感じ。クビキリギス.頭部を真上から(2006/11/08) 真上から撮っても余り面白くないが、前述の眼の中の点が黒い筋の横に見えるので載せることにした。 このバッタ、11月と言うのに以前のサトクダマキモドキとは違って、いたって元気。少しチョッカイを出すと、気温が低いにも拘わらず、羽で飛んで逃げるし、ピョンピョン跳び回る。 調べてみると、何と、このバッタは成虫越冬し、春になってからジィーンと鋭い声で鳴くのだそうである。図鑑によると、他にシブイロカヤキリモドキというのも成虫越冬するとのこと。 この手の細長い緑色のバッタは総て卵越冬と思っていたが、バッタの中にも変わり者がいるものだ、とバッタを得意としない私は妙に感心してしまった。PS:次回より掲載場所を「園芸:虫!」から「アウトドア・釣り:日々自然観察」に変更することにした。今後共宜敷御願仕候。
2006.11.29
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我が家の庭には、紅葉、或いは、黄葉する木が少なく、また、今頃花の着く木も無いので晩秋は寂しい。しかし、そんな中で1本の柿の木の葉だけが橙色に輝いている。 我が家の庭はごく狭いにも拘わらず、柿の木が3本もある。その3本とも品種が異なり、先日紹介した次郎柿の他は、善寺丸、百目柿という昔の品種で、かつて庭が広かった頃に植わっていたのを、兄が懐かしがって何処からか探してきて植えたものである。 善寺丸はこの辺りに昔からあった柿で、小田急線沿いの地名(駅名でもある)「柿生」の由来は、この善寺丸が沢山植わっていたことによるとのこと。実際、私が子供の頃の生田や柿生は今とは全く異なり、雑木の生えた人家のない丘陵地帯が延々と続き、その間の低地に水田と農家があって、農家の庭には柿の実が沢山なっていたのを憶えている。 昔話はさておき、我が家の善寺丸は未だ木が小さくてよく実が着かないから、今回は葉だけを紹介する。柿の葉(善寺丸)(2006/11/18) 私の理解するところに拠れば、柿の葉が紅葉するときには1枚の葉の中に赤い部分やまだ緑色の部分、或いは、濃い褐色に変色した部分などがあって、全体として渋い色具合になる筈なのだが、この善寺丸の葉は全体が均一に橙色である。 百目柿の方は、紅葉しないでもう落ち始めているし、次郎柿の葉はまだ緑色のまま。同じ柿でも、紅葉の仕方が随分異なる。柿の葉(善寺丸).まだ緑色がごく僅か残っている(2006/11/18) しかし、考えてみればカエデやモミジでも品種により紅葉の仕方が異なるし、ケヤキにも同じ種なのに紅葉するのと黄葉するのがある。カロチノイドやアントシアニンの合成系に何か違いがあるのだろう。色素の生合成は多くの酵素反応の連鎖によるので、それらの酵素の内の1つにでも異常が生じれば、連鎖が途中で止まってしまい、結果として色が異なったり、無色(花などの場合は白色)になったりする。柿の葉(善寺丸)(2006/11/21) 善寺丸の葉も、もう殆ど落ちてしまった。いよいよ苦手な冬が始まる。
2006.11.28
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先日、ベランダの上に置いてある植木鉢の辺りを飛んでいるヒラタアブを狙っていたら、上の庇(2階のベランダ)から直径1cmに満たないゴミのようなものがぶら下がっているのに気が付いた。 ハエトリグモかとも思ったが、ヒラタアブに逃げられてからよく見てみると、小さなミノムシであった。ニトベミノガのミノムシ.殻の中に閉じ籠もっている(2006/11/04) 蓑の長さ約7mm、幅は不規則な形なので4~6mm、三角帽の様な形をした非常に小さいミノムシである。蓑に自身の脱皮殻がくっ付いているのが見える。 写真を撮るために、糸の長さを20cm位にして庇からニワナナカマドの方に移した。ミノムシは糸に異常な力が加わったのを検知して警戒しているのか、頭を引っ込めてジッとしている。ニトベミノガのミノムシ.背伸びをし始めた.手前に脱皮殻が見える(2006/11/04) 暫くすると、この小さい蓑から鼈甲色の芋虫が顔を出した。やがて何やら背伸びしたり、反り返ったりし始めた。背伸びしたり、反り返ったりして糸を手繰っている(2006/11/04) 見ていると、何だか糸の長さが段々短くなって来た。ミノムシは糸をたぐっているのである。かなり一生懸命にやっているという感じ。もう少しでニワナナカマドの葉に辿り着く(2006/11/04) 10分程で20cmの糸を手繰ってしまった。長さ7mmの簑の中にいる虫の長さを5mmとすると、ミノムシが20cmの糸を手繰るのは、人間ならば60~70mの長さのロープを手繰るのと同じである(実際は、重さは長さの3乗に比例し、筋力は断面だから2乗に比例するので、ミノムシの方が遙かに楽)。ニワナナカマドの葉に辿り着いて一休みするニトベミノガのミノムシ(2006/11/04) ナナカマドの葉にたどり着いたミノムシ君は、安心したのかそのままジッとして動かない。こちとらとしては、お疲れ様でした、と言う感じ。上の写真の反対側(2006/11/04) さて、このミノムシ、何と言うミノガの幼虫か? まだ幼虫だし、しかもその頭部しか見ていないのだから、そんなものは分かりっこない、と思っていたのだが、調べてみたら意外と簡単に正体が割れてしまった。 ニトベミノガと言う種類らしい。頭部の脱皮殻を簑にくっ付けておく習性を持っているのが決め手であった。簑の形も三角帽で、普通のミノムシとは一寸違って独特、簑を上にして葉の上を這うこともあるという。 尤も、これはまだ若齢幼虫で、このまま越冬して来年には4cm位に生長し、7月中下旬に羽化するのだそうである。 次の日、網戸の内側にまたこのミノムシがいるのを見付けた。昨日のよりも更に小さく、明らかに別個体である。このミノムシの幼虫はかなり広い範囲の木の葉を食べるが、バラ科が特にお好みの様で、どうやら庇に接している梅の木から来るらしい。 梅の木に戻してやってもよかったが、昨日のミノムシ君と一緒にしてやろうと思い、梅と同じバラ科に属すニワナナカマドの方に移してやった。
2006.11.27
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先日クロヒラタアブの産卵行動を載せたが、実は最近アブ類に一寸凝っている。特にヒラタアブ類はアリマキの捕食者で我が家の庭の味方だし、幼虫は尾長蛆ではないから(と言っても、やはり形は「蛆」。近日中にクロヒラタアブの終齢幼虫を紹介する)、好感が持てる。 アブ類は分類が難しく、ゲニタリア(交尾器)を見ないと分からない種類も多いらしい。しかし、「ハナアブの世界」と言う力強いサイトがあるので、専ら其処に頼ることにしている。 今日紹介するのはこのサイトで種が判明したオオフタホシヒラタアブである。 我が家の垣根は一面がツルバラになっている。さる貴人がら賜った由緒あるバラなのだが、これに終年アリマキが集る。特に春と秋に多い(このツルバラは寒冷地の出身らしく、夏には生長を止める)。 よくホソヒラタアブが産卵に来ているが、先日ホソヒラタアブよりはずっと大型で、且つ、胴体(腹部)の太いアブがやって来た。あちこち飛び回っては、アリマキの居るバラの穂先にお尻の先をくっ付けて産卵しているところを見ると、ヒラタアブの1種らしい。オオフタホシヒラタアブ.腹部の模様が見えるこの後腹部を曲げて産卵する(2006/10/29) 実を言うと、こんなに大きくて太いヒラタアブを見るのは初めてで、こんな種類も居るのかと一寸ビックリした。 非常に敏感でまともな写真は2~3枚しか撮れなかった。しかし、模様を含めてかなり特徴的な形態をしているので、種類は恐らく判明するであろうと思い、「ハナアブの世界」で調べてみると、直ぐにオオフタホシヒラタアブに行き当たった。 例によって、本当にオオフタホシヒラタアブか否かは種の記載を読んで一致するかを調べなくてはならないが、まァ、学術論文ではないから、オオフタホシヒラタアブとしておく。オオフタホシヒラタアブ.お尻を曲げてツルバラの枝に産卵中周りにはアリマキが沢山いる(2006/10/29) このヒラタアブはかなり前からツルバラの辺りで産卵行動をしていた。カメラを持って来た頃にはもう充分産卵していたらしく、写真を撮り始めたら直ぐに何処かへ行ってしまった。もう少し撮りたかった。 1週間ほど経ってから、オオフタホシヒラタアブの幼虫が居ないかアリマキの集っているツルバラの穂先を調べてみた。残念ながら何も見つからなかったが、来年はヒラタアブ類の幼虫を飼育してみようか、と思っている。
2006.11.26
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我が家の庭の生き物たちも、もう多くは冬支度に入っているが、目立たないところで妙な花が咲いている。 スミレである。普通は春に花を着けるが、秋も終わりに近づいてから、再び花を着けることが多い。尤も、その数は春よりもずっと少ないが・・・。 我が家の庭には10種以上のスミレが植わって(生えて)おり、その内のスミレ、エイザンスミレ、ヒゴスミレ、コスミレなどが今咲いている。しかし、夏から秋に至る間に色々な虫に食われて植物全体が余り綺麗ではない。だから、庭のスミレ達については、春になってまた綺麗になってから紹介するつもりでいたが、このコスミレは葉もチャンとしているので今回取り挙げることにした。コスミレ.左下に閉鎖花が写っている(2006/11/14) スミレの花は中々可憐なので、スミレ専門の園芸家も居る位である。しかし、その可憐な花は実を結ばないことが多い。代わりに閉鎖花と言う、蕾とも実とも言い難いような、花弁のない妙な「花」が種子を作る。花は開くことなく、蕾のなかで自家受粉が行われて結実するのである。 上の写真の左下に閉鎖花が写っている。これが伸びて真上を向き、3つに開裂して種子を飛ばす。初夏から秋まで、スミレは専らこの閉鎖花を「咲かせて」、繁殖に努める。コスミレの花.正面から(2006/11/14) 閉鎖花はそれだけで結構話の種になるので、来年の初夏に詳しく経過を追って紹介する予定でいる(気の長い話・・・)。だから、今回はその可憐な花を見るだけにしておこう。 しかし、何故今頃になってスミレが咲くのか、一寸不思議である。花芽の分化は普通は日長で制御されるが、スミレは1年中花芽(「花」用の花芽と閉鎖花用の花芽)を作っている訳だから日長は関係ない。恐らく気温(平均気温 or 最低気温)がある値より低くなると、閉鎖花よりも普通の花を分化する様になるのだろう。コスミレの花.横から(2006/11/14) このコスミレは以前紹介したニワナナカマドの鉢に生えてきたものである。スミレはこう言うところが好きな様で、我が家の植木鉢の大半に色々な種類のスミレが「繁茂」している。 スミレ好きの私にとっては大いに結構なことだが、一見したところでは、手入れが悪くて雑草が生えている様にしか見えない。一寸みっともないが、別に人の評判を気にすることもあるまい。
2006.11.25
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11月に入ると我が家にやってくる虫は急に少なくなる。行くところに行けばヒメバチなどがまだかなり居ると思うが、我が家にはやって来ない。一番目に付くのはヒラタアブの類である。 もう「シオンの1種」の花も終わった頃、クロヒラタアブがやって来て、咲き終わった花に盛んに卵を産み付けていた。こちとらの眼にはアリマキやハダニ(幼虫の餌)は全く見えないが、以前紹介したクサカゲロウの幼虫の場合と同じく、何か餌になるものが居るのだろう。シオンの咲き終わった花にとまるクロヒラタアブ.この後下の写真の様に腹を曲げて産卵する(2006/11/04) 密や花粉を舐めに来ているのではないせいか、全く落ち着かない。とまったかと思うとチョコッと産卵し、直ぐに飛び立つ。焦点を合わせる暇がない。産卵中のクロヒラタアブ(2006/11/04) かえって空中静止をしているときの方が撮り易い位。しかし、100mmのレンズなので被写界深度が浅く、出来は御覧の様に余り良くない。空中静止するクロヒラタアブ.その1(2006/11/04)空中静止するクロヒラタアブ.その2.少し後ピン(2006/11/04) シオンにすっかり御執心の様だったが、20分ほどして見に行くと、今度は直ぐ近くにある芙蓉の周りを飛び回っている。或いは、別個体かも知れない。 もう枯れかかりなのにも拘わらず、この芙蓉の葉裏にはアリマキが沢山いる。クロヒラタアブは盛んに葉裏にとまって産卵している。裏側なので写真が撮り難い。 しかし、殆ど偶然と言うべきだが、クロヒラタアブが丁度卵を産み出すところを撮ることが出来た。芙蓉の葉裏に産卵するクロヒラタアブ.お尻の先から卵が出て来たのが見える(2006/11/04) 御覧の様に、まだアリマキは沢山いる。しかし、もうこの芙蓉は冬枯れが近く、大半の葉は既に落ちている。産み付けられた卵から孵った幼虫が、蛹になるまで生長する時間はもう無いであろう。
2006.11.24
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北米原産「シオンの1種」に逗留中のハラビロカマキリは、もう花も終わりの頃にやってきたので訪花する虫も少なく、中々食事にありつけない様であった。一度ハラナガツチバチの雄を捕えたのを見たが、このハチの外骨格はかなり堅牢なので流石のカマキリの鎌も歯が立たなかったらしく、直ぐにスルリと逃げられてしまった。カマキリさん、意外とドジな様で・・・。 2~3日して、カマキリさんを見に行くと、今度はシッカリとハラナガツチバチの雄を捕らえていた。ハラナガツチバチの雄を捕らえたハラビロカマキリ.虫を見やすくするために少し明度を上げている(2006/10/25) しかし、この花にはハラナガツチバチの雄ばかりでなく、雌も沢山来る。ハラナガツチバチは非常に大人しいハチで、この蜂に刺された話はこれまで聞いたことがないが、ネキリムシの幼虫に寄生するのだから、やはり雌は刺すであろう。 カマキリはハラナガツチバチの雌雄を見分けているのか、それともハチに刺されない様な捕まえ方、食べ方を本能的に知っているのだろうか??殆ど毛を食べている感じ(2006/10/25) カマキリは口をハラナガツチバチに付けてはいるのだが、ハチの体に生えた剛毛を食べているだけと言った感じで、全然進まない。7分後、脚の先が食べられて無くなっている(2006/10/25) 7分後に見に行くと、まだハチは脚の先が一部無くなっていだけで、殆どそのままの姿であった。やはり、殻(外骨格)が固いのでカマキリさんも大部手こずっている様だ。 15分後、シッカリ抱きかかえられているので良く分からないが、先ほどと余り変わりは無い。このままでは何時までかかるか分からないので、少し放って置くことにした。約2時間後、腹部を残すのみ(2006/10/25) 約2時間後に見てみると、ハラナガツチバチはもう腹部のみになっている。しかし、腹節の間が少し食べられているだけで、まだ殆ど腹部全体が残っている。カマキリさんは御食事の時間が随分永い様である。体の柔らかい蝶やハエならば、どの程度の時間で食べ尽くすのだろうか? 更に2時間後見に行ったら、流石にもう何も残っていなかった。カマキリさんの居た直下のスレート上には、脚一本、羽1枚落ちていなかったから、丸ごと全部食べてしまったらしい。 次の日、カマキリさんを探したが、もう「シオンの1種」には居なかった。花も終わって虫も余り来ないから、もっと良い場所を探しに何処かへ行ってしまったのだろう。ハラビロカマキリの卵塊(2006/11/04) そう思っていたら数日後、「シオンの1種」の隣にあるシジミバナの枝にハラビロカマキリの卵塊があるのを見付けた。まだ新しいものである。 シオンとシジミバナは枝を互いに交差させているから、シオンからシジミバナに移るのは造作もない。確証はないが、他にハラビロカミキリは見なかったし、屹度あのカマキリさんが産んでいったのだろう。 ・・・カマキリさんは勤めを終えて、もうあの世へ旅立ってしまったのだろうか?
2006.11.23
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以前、我が家の庭は猫の額なのに、柿の木が3本もある、と書いた。2本は実のなる木しか植えない兄が最近植えたものだが、最初の1本はまだ母が存命中に母と私で植えた次郎柿である。 次郎柿を選んだのは、完全甘柿で味の良いことの他、単為結果をするので授粉が不要だから1本でも良く実が着くだろう、と考えたからである。 しかし、植えた場所が悪かった。南西風が吹くと、丁度我が家と隣の3階建てで一種のビル風が生じ、それがモロに次郎柿の木に当たる。次第に木が傾き、台風の多かった昨年はついに倒れそうになったので、急いで支えを作り、着いていた実は全部取って棄てた。 かなり木が弱った様に見えたので、今年は花(雌花、次郎柿には雄花は無い)が着かないだろうと思っていたら、予想に反してかなり着いた。春に半分位摘花し、花後更に摘果したが、肥料をやったりしたせいかその後の落果は少なく、かなりの数の実が着いてしまった。木が弱らないか少し心配だが、葉腋には充実した冬芽が着いているから多分大丈夫だろう。次郎柿の実.何となく色が青ざめている(2006/11/06) しかし、どうも実が小さかったり歪だったり、或いは、色が何となく青ざめていて虫熟れ的なのが気になる。 それでもヒヨドリがやって来て、実を突いているから、味の方は悪くはないらしい。ヒヨドリを信頼して試しに食べてみたら、甘くて中々美味しかった。次郎柿の実.形が少し歪(2006/11/06) 昔は大きな柿の木が3本あり、何十羽というムクドリが群れを成してやって来たものである。しかし、今は猫の額の庭に植わった小さな柿の木にヒヨドリが時々やって来るだけ。 まァ、これが時代と言うものだろう。ヒヨドリに食べられた次郎柿の実(2006/11/06) 子供の頃は随分柿を食べたものだが、最近はどうも皮を剥くのが面倒で、父母の祭壇に飾った柿もそのまま過熟にしてしまって、結局は棄ててしまうことが多い。次郎柿も穫ると食べずに棄てることになるかも知れないので、精々ヒヨドリに頑張って貰い、こちとらはお余りを頂戴する程度にしている。
2006.11.22
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今日は昨日掲載した「謎の繭」の続きである。 繭をコップの中に入れてから丁度1週間後、その中で何か小さいものが動いているのに気が付いた。 コップを取り上げて良く見てみると・・・アメバチらしい。体長9.5mm、触角を入れると約15mm、普通のアメバチとしてはかなり小型である。 ご存じの方も多いと思うが、アメバチは他の昆虫に寄生するヒメバチ科(寄生蜂)に属す。「蛾の繭」に寄生したアメバチが出て来たのだから、もうこの「謎の繭」の正体は分かり様がない、と思った。 残念だが仕方がない。まァ、私は大のハチ好きだから、ヤドリバエが出て来るよりはずっと良かった、と自分を慰めた。「謎の繭」の破口(2006/10/29) しかし、よく考えてみると、ハチにも先日のコマユバチの様に繭を作るものがいる。ヒメバチ科はボーダイなグループだし、アメバチ類はその中でも固有の特性を持っているのだから、中には繭を作るものもあるかも知れない・・・、と思って「アメバチ 繭」のキーワードで検索してみた。 一発で、「ホウネンタワラチビアメバチ」と言うのが出て来た。普通はイネを食害するフタオビコヤガやセセリチョウなどに寄生するハチとして知られているが、実際には相当広範囲の鱗翅目(蝶、蛾類)の幼虫に寄生するらしい。ちなみに、「ホウネン」は「豊年」のことで、この虫が沢山発生するとイネの害虫が減って豊作が期待出来るからだそうである。他に、ホウネンタワラヒメバチ、ホウネンタワラバチなどの異称もあるとのこと。 正確にはホウネンタワラチビアメバチなのか、その近縁種なのか不明な点が多いが、ここでは「ホウネンタワラチビアメバチ」としておこう。ホウネンタワラチビアメバチ.体長9.5mm、触角を入れて約15mm(2006/10/29) 最初からハチの繭だったのだ!! しかし、コップの中にいるのをどうやって写真に撮るか? 少し考えた。部屋の中で放てば、ハチは多分明るい方へ行くだろうからカーテンにとまったところを撮ればよい、と思いハチを放すことにした。 予想通り、ハチはカーテンにとまったので、シッカリ写真を撮ることが出来た。しかし、何分にもカーテンが白いレース地の為、肝腎のハチが少し見え難くなっている。ホウネンタワラチビアメバチ.横から(2006/10/29) このハチは普通のヒメバチと異なり、芋虫の体から抜け出して繭を作る。だから、繭のぶら下がっていた辺りに芋虫の干からびた死骸があるはずである。しかし、繭を保護した後で鉢を移動したので、どの枝に繭がぶら下がっていたのかもう分からなくなっており、残念ながら死骸を見つけることは出来なかった。 見つかった繭はたった1個である。この秋にキチョウの幼虫が見られない原因の一つに、このチビアメバチも関係していたのかどうかは、実のところ良く分からない。
2006.11.21
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またハギの話の続きである。ハギにキチョウの幼虫が居ないので、ハギに何か異変が起こっていないか詳しく調べた次の日、妙な物を見付けた。謎の繭の全体(2006/10/21) ハギの枝から蜘蛛の糸のようなものが下がり、その先に何かくっ付いて風に揺られてブラブラと揺れている。糸の反対側は、ハギの枝に複雑に絡んでいて、一見したところ蛾の幼虫の吐く糸の様に見える。糸がハギの枝に繋がっているところ.糸が複雑に絡んでいる(2006/10/21) ぶら下がっているのは、よく見てみると長さ約6mmの小さな繭と思しきものである。まだら状の多少複雑な白黒模様が付いている。 そのままの状態で写真を撮ってみたが、生憎風が吹いていてユラユラ、ユラユラ・・・。まァ、それでも何とか写真に撮ることが出来た。繭の拡大写真.長さ約6mm(2006/10/21)別の面(2006/10/21) こんなものは今まで見たことがない。いや、見たことがあっても僅か6mmの繭だから、特別気に留めなかったのかも知れない。しかし、此奴は一体何者であろうか。繭を作るのだから多分蛾だと思うが・・・。 このままにしておくと誰かが服に引っ掛けたりして行方不明になりかねない。早速、保護することにした。 短めに折った割り箸で糸を巻き付け、長さ5cm位にしてコップに割り箸を渡し、上からラップで被って羽化した虫が逃げられないようにした。 さて、この繭から何が出てくるでありましょうか?? それは次回のお楽しみ。
2006.11.20
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しばらく虫の話ばかり続いたので、久しぶりに花を取り挙げることにした。と言っても今咲いている花は少ない。デュランタが相変わらず花を着けている他は、秋になって元気になったメドーセージ位なものである。 メドーセージはその濃い青紫色の花が気に入って買ったが、やはり西洋の花と言うのはバラと同じで、植物全体としての姿に風情がない。だから、今回は(も)花の写真だけである。 シソ科の多年草は、往々にして地下茎で矢鱈に蔓延る。昔庭が広かった頃、ハッカを一寸植えたらあっと言う間に10平方メートル位に拡がってしまった。こうなると庭草ではなく、厄介な雑草としか言い様がない。茶花を大切にしていた祖母が激怒し、駆除するのに数年を要した記憶がある。 このメドーセージも植えた次の年には、その許された領域を超えて芽を出し始めたので、危険を感じてただちに掘り起こし、植木鉢に移してしまった。 ところが、この涼しい気候を故郷とする植物を植木鉢で育てると、大きな問題を生ずることが分かった。夏になって気温が上がって来ると、全く生長を止めてしまうのである。当然花も着かない。地植えでは問題なく育つので、根の温度が上がるのがいけないらしい。 だから、夏を過ぎて涼しくなるとまた生長を始め、葉腋から芽を出し、今頃になって花を着けた。メドーセージの花(2006/11/12) しかし、御覧の様に花序はかなり小さい。写真としては物足りないので、花1個を接写してみた。メドーセージの花の拡大(2006/11/04) すると、何か凄い感じになった。何やら剛毛の様なものが沢山生えていて食虫植物の様にも見えるし、もっと想像を逞しくすれば、ヘビが毒牙をむき出しにしている様にも見える。花を解体してみたら牙の様なものは雌蕊の先端であった。メドーセージで吸蜜するホシホウジャク(2006/10/12) しかし、そんなことを考えるのは勿論人間だけで、虫は平気で吸蜜に来る。丁度ホシホウジャクがやって来た。ホシホウジャクは既に紹介済みだが、私の好きな虫なのでまた載せておく。
2006.11.14
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少し前に今年はハギにキチョウの幼虫が見つからないと言う話をした。今日はその続きである。 本当にキチョウの幼虫が居ないか、ハギをよく調べてみたら先日3回に亘り掲載したコミスジの幼虫を見付けたのだが、他に長さ4mm前後の小さな金色の繭が所々にあるのに気が付いた。コマユバチの繭(2006/10/13) 一見してコマユバチの繭である。しかし、コマユバチの繭と言うのは、可成り大きくなった幼虫の背中にくっ付いていたり、或いは、寄生により死んでしまった幼虫の死骸の周りに沢山固まっているのが普通だと思うのだが、これはあっちに1つ、こっちに1つ、と言う感じでハギの株全体に拡がり、全部で10個もない。コマユバチの繭.長さ約3mm(2006/10/13) 2齢位の小さな幼虫に1匹ずつ寄生したものとしか思えない。幼虫の死骸も見つからないが、2齢位だったら寄生により死んで殆ど皮だけになった死骸は見付けるのが難しいかも知れない。 何れにせよ、本当にコマユバチの繭か否か、繭の付いた枝を5本程切ってシャーレに入れて羽化するのを待ってみた。 2週間ほどして気がつくと、シャーレの中に小さな蜂の死骸が2つころがっていた。コマユバチの形態や分類についてはよく知らないが、これはコマユバチの1種として間違いないだろう。こういう単独で繭を作るコマユバチがいるとは知らなかった。 残りの繭は今もって何の変化も見られない。死んでしまったのか、或いは、来春羽化するのか? このまま、来年まで置いておこう。コマユバチの1種.体長約3mm.既に御臨終(2006/10/29) キチョウの幼虫が見られない原因の1つは、このコマユバチの寄生によるものである可能性が高い。しかし、コミスジも居たのだからコミスジに寄生していたのかも知れないし、他の尺取り虫などに寄生していた可能性も排除できない。それに10個もないのだから、普通今頃いるはずのキチョウの若齢幼虫の数よりはかなり少ない。キチョウの幼虫が見あたらない理由は他にもあるはずである。 ハギにはこのコマユバチの繭以外にも、長さ約1mm、幅0.3mm程度の白いごく小さな繭状のものが、枝の先端近くの若い葉にかなりの数あるのが認められた。写真では若齢幼虫に食害された部分がすぐ近くにあるが、全く食害されていない部分に見られることもある。ハギの葉に見られた繭の様なもの(2006/10/21) 遠くから見るとキチョウの卵に一寸似ている。しかし、キチョウの卵よりはやや小さく細く、卵のように立っては居ないから容易に区別が付く。中には羽化した様な破口を持つものもある。これは一体何であろうか? 極小型のコマユバチ? それともタマゴバチの繭? 或いは、只のゴミ?? タマゴバチの幼虫は卵の中で蛹化すると理解していたのだが、こう言う繭を作る種類もあるのだろうか。調べてみたが、良く分からない。 一応これもシャーレの中に入れて置いてみた。しかし、今のところまだ何の変化もなく、何も出て来ない。 小さなハギの木1株の周りでも、全く、私の力では分からないことだらけである。
2006.11.12
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Weblogなんぞやっても何の実利もないが、これで明らかに余得を得ている連中がいる。 ヤブカである。 写真を撮るときは焦点合わせその他に注意が集中するし、大きな身振りをすれば虫が逃げてしまうから、どうしても蚊に対して無防備になる。一々蚊よけのスプレーをする気もしないので、ヤブカにとっては絶好の「獲物」になってしまう。ヒトスジシマカ.醜い毛脛で失礼(2006/09/14) 吸血するのは雌だけだと言うことはよく知られている。雄は花の蜜など吸っているらしい。シソの葉にとまるヒトスジシマカ.雄だと思ったが雌らしい(2006/10/14) 雄は触角が団扇状に拡がっているので、拡大して見れば分かるが、一寸目には雄と雌との区別は難しい。人に集らないで、草の葉の端などにとまっているのが雄である。種不明の蚊.上の写真に比してずっと小型なお、倍率は総て同一(2006/09/24) この辺りのヤブ蚊はヒトスジシマカとオオクロヤブカの2種と言うことになっている。しかし、未だにオオクロヤブカは見たことがない。 その代わりにヒトスジシマカよりもかなり小さく(今回の写真は総て同じ倍率に調整してある)、黒っぽい変な蚊がいる。 ヒトスジシマカよりも動作が更に機敏で、ヒトスジシマカは体の周りをかなり飛び回ってから体にとまることが多いのに対して、この蚊は飛んできていきなりとまる。 ヒトスジシマカは昼間吸血性なので、夜に刺されることはない。しかし、この蚊はどうも夜も活動しているような気がする。暗くなってから刺されるのはこの蚊だと思うのだが、暗くてよく見えないし、ネットを振り回したりはしていないから確証はない。 普段見るときは殆ど黒に見える。しかし、マクロレンズで写真を撮ってみたら、ヒトスジシマカと殆ど同じ斑紋を持っている。何故普段は黒く見えるのか一寸不思議。尤も、この蚊では白い部分が少し暗く、灰色がかっている様にも見える。「シオンの1種」にとまる種不明の蚊.雄なので触角が団扇状脚が2本取れている(2006/10/18) 大きさや行動からみるとヒトスジシマカとは別種だとしか思えない。インターネットで調べてみると、東京都内のヤブカの中にはヒトスジシマカに酷似したヤマダシマカというのがいることが分かった。北方系の蚊で北海道などでヒトスジシマカとされていたのは、この蚊の誤認とのこと。 「独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所」の「蚊の情報ページ」によると、肢体の斑紋が基本的に同じで、胸部背面のW型の紋が白いのがヒトスジシマカ、黄色いのがヤマダシマカだそうである。しかし、余程明確に黄色でない限り写真などからは判別出来ないし、また、大きさについての記述がないのは困ったものだ。ネキリムシにやられて元気のない蚊連草にとまる種不明の蚊(雄)やや大きく、ヒトスジシマカかも知れない(2006/10/20) 個体数はヒトスジシマカと殆ど同じ程度にいるのに、この辺りでヤマダシマカが話題になったことはない。私自身インターネットで調べて初めて知った名前である。このヤブカはヤマダシマカなのか、それとも、単にヒトスジシマカの小型の個体に過ぎないのか? 毎日刺されているヤブ蚊のことである。刺される方としては正確に知りたいものである。
2006.11.11
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今回は、一昨日に登場した羽化したてのコミスジの話の続きである。 夕方に羽化してしまったので、暖かい部屋の中に置いておくと色々問題を生ずると思い、飼育箱に入れ、蓋をしないで外のテーブルの上に置いたところまでが前回の話であった。 次の日の朝、やはり一寸気になって起きると直ぐに戸を開けてコミスジを見てみた。もうとっくに何処かへ飛んで行ってしまっただろうと思っていたが、夜中に雨が降って気温が低くなったせいか、コミスジはまだそのまま同じところにいた。飼育箱の縁にチョコンととまってじっとしている。 朝の儀式を済ませ、コーヒーを持ってテーブルのところへ行くと、コミスジはやっと飛んで、少し離れたイボタの葉にとまった。雨に濡れたイボタの葉にとまるコミスジ(2006/10/23) 写真は昨日の夜に一応撮ってある。しかし、部屋の中で撮ったので、背景が茶色になりコミスジの色彩が冴えない。やはり、緑の中にいる方がずっと美しい。そこでまた写真を撮ることにした。コミスジの顔(2006/10/23) 気温が低いので近づいてもじっとしている。そこで、またぞろお決まりの等倍接写をしてみた。ツルバラの葉の上で羽を開くコミスジ(2006/10/23) しかし、余りに近づいたせいか、今度は少し高く飛んで隣の駐車場の方へ逃げてしまった。何処にとまったのかと追いかけ、あちこち探してみたら、我が家の垣根であるツルバラの葉の上にいた。 今度は、羽を開いている。少し写真を撮ったら、また飛んで我が家の壁の高いところへ行き、そこでとまってしまった。 高くて写真は撮れないし、また、もう撮る必要もない。ゆっくりコーヒーを飲み、煙草を2~3本喫ってから部屋に戻った。 やがてまた雨が降り出した。コミスジがとまっていた場所には雨が当たる。当然何処かへ雨宿りに行ってしまっただろうと思い、もう特に表に出てみることはしなかった。
2006.11.10
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花が沢山咲いて虫が集まり、しかも花期が永い植物には、大概カマキリが潜んでいる。我が家では毎年デュランタにカマキリが来るのだが、今年はデュランタではなく北米原産「シオンの1種」にやって来た。 ハラビロカマキリである。オオカマキリと太さは同じ位だが体長が短いので、全体としてやや太めの体つきになる。前翅の中央側方に白い斑点があるのがハラビロカマキリの特徴。 色は緑色のことが多いが、シオンに来ていたのはかなり茶色がかっていた。茶色を帯びた方が、目立たない様である。ハラビロカマキリ(2006/10/21) カマキリは動くものに敏感で、10cm位の所で指を動かすと何か餌になるものが来たのかと思ってその方へ向いて身構える。だから写真が撮り易く、また近接で撮ると姿も面白い。モデルとして中々才能があると言える。花の中には恐ろしいカマキリが・・・(2006/10/21) 上の写真の様に花に囲まれると、まるで「お花畑の中のカマキリさん」(この個体は雌)。 綺麗なバラには刺がある、お花畑の中にはカマキリがいる。太い腕のカマキリさん(2006/10/21) カマキリを近接で撮ると、他の昆虫よりずっと人に似ている。様々な表情があって、ついつい写真を沢山撮ってしまう。しかし、太い腕しとるな!!恥ずかしがっている?カマキリさん(2006/10/22) 上の写真なんぞは、ウブな女の子が恥ずかしがっている様にも見える。実際は獲物を狙って身構えているのだが・・・しかし、人間の場合も結局は同じか?? カマキリさんがやって来たのは花も終わになった頃で一寸遅かった。中々獲物が捕れなかった様だが、ある日ついに獲物を得た。その様子は、また次の機会で。
2006.11.09
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先日紹介したコミスジの前蛹は、当然のことながら次の日にはチャンと蛹になった。 しかし、垂直にはぶら下がらず、少し斜めになっている。「原色日本蝶類生態図鑑」を見るとタテハチョウ類の蛹は得てしてこういう形になるらしいが、どうも写真を撮るときに気になる。枝にくっ付いている「足場」の部分が随分と頑丈なのだろう。コミスジの蛹.蛹になったばかり横から(2006/10/15)コミスジの蛹.蛹になったばかり背側から(2006/10/15) 写真では余り明らかでないが、蛹の背側に金属光沢を放つ部分が数個2列に並んでいる。これまで見たことのあるタテハチョウ科の蛹は僅か数種でしかないが、知っている限りでは、総てにこの様な光沢斑があった。こう言うのがタテハチョウ科では一般的らしい。 蛹化してから丁度1週間経った日の朝、蛹を見ると色がすっかり黒ずんでいる。一瞬ブランコヤドリバエにやられたのかと思ってドキリとしたが、そうではない。近づいてよく見てみると、蛹の殻を通して成虫の羽の斑紋が透けて見える。 いよいよ明日は羽化だ!!コミスジの蛹.羽化直前横から(2006/10/22)コミスジの蛹.羽化直前背側から(2006/10/22) ・・・と思ったのが大間違い。 その日の夜8時前、蛹を一寸見てみたら形がおかしい。いや、形がおかしいのではない。もう既に羽化してしまっていたのである!! しかも、羽は充分に伸びていて、触角もピンとしている。 写真を撮る為にハギの枝を少し動かしたら、蛹の殻からハギの枝先に飛び移ってしまった。羽化してからかなりの時間が経っているらしい。羽化したコミスジ.室内なので背景の色が茶色(2006/10/22) 今まで飼育した蝶は、総て夜明け前か、早朝に羽化した。コミスジが夕方に羽化するとは思いもよらなかった。羽化したコミスジ.表面(2006/10/22) 今度は羽をハタハタ開閉させ始めた。このままにして置くと飛んで燈りの中に入ったりするかも知れないので、可哀想だが小さい飼育箱(只のプラスティックの箱)の中に入れてしまった。羽化したコミスジ.裏面(2006/10/22) しかし、室内では気温が高いから、元気になって箱の中で飛び回ったりすると羽を傷つける。そこで、蓋を取ってそのまま屋外のテーブルの上に置いておくことにした。 表は結構寒いから体力を余計に消耗することもないだろうし、テーブルの上ならばヤモリなどの捕食動物も来ないであろう。蓋をしていないから、もし明朝に直射日光が当たっても、暑くなる前に何処かへ飛んでゆくことが出来る。(続く)
2006.11.08
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先日、網戸に妙な虫がとまっているのを見付けた。球を削いだ様に真ん丸で、直径は1cm強、模様は黒と白の染め分けだが、青色の反射光を放つ。 良く見てみると、カメムシの幼虫である。大きさからして終齢であろう。黒の中に焦げ茶の部分があり、また、白い部分も少し黄色みがかっている。 網戸にとまっていたのだから、本来何の木に居たのかは分からない。写真を撮るのに背景が網戸では無粋なので、クリスマスローズの葉の上に移って貰った。アカスジキンカメムシの終齢幼虫(2006/10/19) 中々綺麗な虫である。カメムシの中には極彩色で、時に綺麗を通り越してケバケバしい位派手な色彩のものも居るが、これはもっと渋い色合いをしている。何か言いたげなアカスジキンカメムシ(2006/10/19) 「日本原色カメムシ図鑑」で調べてみると、アカスジキンカメムシの5齢(終齢)幼虫であった。 キンカメムシ類の成虫は金属光沢を放つ種類が多い。このアカスジキンカメムシも成虫になると金緑色の光沢の中に赤い複雑な形の模様を持つ様になり、一名「歩く宝石」とも呼ばれるとのこと。しかし、標本にすると金属光沢は失せてしまうそうである。カメムシの仁義.おひけぇなすって・・・(2006/10/19) まだ幼虫なので、金緑色の光沢はないが、それでも撮影中にその渋い色合いを充分色を楽しむことが出来た。真横から見たアカスジキンカメムシ.腹側は真っ平ら(2006/10/19) 横から見ると、正に球を削いだ様で、腹側は真っ平ら。 写真をシッカリ撮った後、アカスジキンカメムシ君には他のカメムシもよく来ているデュランタの方に移って貰った。クリスマスローズは毒草なのである。
2006.11.07
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今年の秋は少しおかしい。一寸した異変が起こっている。 蝶が少ないのである。昨年の今頃は、ツマグロヒョウモンの幼虫がいっぱい居てスミレが丸坊主になっていたが、今年は幼虫を1匹しか見ていない。殆どのスミレは青々とした葉を付けている。 ヤマトシジミも少ない。毎年「シオンの1種」が咲くと沢山やって来て乱舞するのだが、今年はチラホラという程度。 キチョウも少ない。成虫はある程度いるが、幼虫が居ない。今頃はハギにキチョウの幼虫が20匹位はいるのが普通で、昨年なんぞは戸外の温度では冬が来るのに間に合わない若齢幼虫が沢山いて、最後は部屋の中で飼育してやったくらいである。しかし、今年は殆ど、いや、まるで居ない。初齢幼虫位のごく小さい食痕はあるのだが、ただそれだけである。 ハギに食痕が無いのは我が家だけではなく、町中のハギに殆ど食痕がない。一体どうしたのだろうか? その理由はさておき、ハギを調べていたら妙な幼虫を見付けた。体長2cm程度、棘状突起のある毛虫とも芋虫とも言い難い奇怪な幼虫である。棘状突起のある幼虫(2006/10/09) 近づくと直ぐに警戒して、体を曲げて変な格好をする。しかも、体の前部を斜めにする。何となくロバを思わせる形。体の前部を斜めにする(2006/10/09) 何の幼虫なのか、分からない。しかし、この幼虫、今まで我が家で出会ったことはないが、何となく見覚えがある。何処か、図鑑か写真集か何かで見たのであろう。前蛹になる前日.逆さになっているが、まだ「足場」は作っていない(2006/10/13) 発見後から5日経った朝、例の如く幼虫を見に行くと、お尻をハギの枝にくっ付け、前蛹になって逆さにぶら下がっている。 タテハチョウ科の幼虫だ!!コミスジの前蛹(2006/10/14)コミスジの前蛹.反対側(2006/10/14) 何という蝶の幼虫かを理解するのに時間はかからなかった。次の条件式を満たす蝶は1種類しかいない。 (タテハチョウ科に属す && 我が家に来ることがある && ハギを食べる) コミスジである。早速調べてみると・・・、当たり前だが、正解!! 我が家でコミスジが育っているのを見たのは、生まれてこの方、今回が初めてである。 最近は蛹になってから鳥に食べられてしまうことが多いので、早速保護することにした。 前蛹から蛹になり蝶になるまでは、また、次回のお楽しみ。
2006.11.04
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秋になるとキク科の花が咲いて、虫たちが色々やって来る。蝶、蜂、アブ、ハエなどの他、ヒトスジシマカの雄まで花にとまって、密を吸ったり舐めたり、或いは花粉を食べたりしている。 しかし、どうも個体数が多いのは綺麗な蝶や精悍な蜂ではなく、アブや余り歓迎されないハエ類で、その中でも特にこのツマグロキンバエが一番多い様に思う。 尤も、インターネットで見ると「ツマグロキンバエ」とされているハエには数種が含まれている様で、この写真のハエが本当にツマグロキンバエ(Stomorhina obsoleta)であると言う確証はない。 体長7~8mm、羽を畳んでとまるので、翼端までは9mm位。眼に縞模様があり、「ツマグロ(端黒)」の名の通り羽の先端部が黒い。北米産「シオンの1種」にとまるツマグロキンバエ(2006/10/09) 一見汚いハエの仲間には見えないが、キンバエを含むクロバエ科に属す。だから、幼虫は余り綺麗なところで生活しているとは思えない(寄生性のものもあるそうだが・・)。しかし、こんなにゴマンといるハエなのに、調べた限りでは、その生活史はよく分からなかった。口器を伸ばすツマグロキンバエ(2006/10/09) アブやハエ類が蝶や蜂に比して余り好ましい印象を与えない理由の一つは、その口器にあると思う。このツマグロキンバエもそうだが、ハエ類の口器を見ると、厠掃除用のブラッシを思い出す。横から見たツマグロキンバエ.かなり綺麗(2006/10/10) しかし、横から見てみると、鼈甲色を主に旨く配色を纏めており、眼には縞模様もあって、中々粋である。口器さえ見なければ、結構綺麗な虫と言えるかも知れない。
2006.11.02
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